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【シュートボクシング】海人、ONEの試合は「負けてカッコ悪いし情けない」自分の弱さを克服し「どんな局面になっても強い自分を作っている」次は「圧倒して勝つ」

2025/06/02 19:06
【シュートボクシング】海人、ONEの試合は「負けてカッコ悪いし情けない」自分の弱さを克服し「どんな局面になっても強い自分を作っている」次は「圧倒して勝つ」

ONEでの敗北から再起戦を迎える海人

 2025年6月22日(日)東京・後楽園ホール『SHOOT BOXING 2025 act.3』(U-NEXT配信)にて、元GLORY世界ライト級1位エンリコ・ケール(ドイツ=「元」なのは現在ライト級ランキングが休止中のため)と対戦するSB世界スーパーウェルター級王者・海人(TEAM F.O.D)が、2日(月)都内にて記者会見を行った。


 SBの絶対的エースの海人は2014年2月にデビュー。2017年11月にSB日本スーパーライト級王座を獲得し、2018年11月にはS-cup2018 -65kg世界トーナメント優勝。その活躍はSB内だけに留まらず、2016年以降はRISE、RIZIN、KNOCK OUTで全勝。KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級王座、RISEミドル級王座を奪取した。2022年6月の『THE MATCH 2022』では野杁正明をも破り、2023年6月、サモ・ペティに勝利してSB世界スーパーウェルター級王座に。

 驚異の18連勝をマークしていたが、8月のGLORYで世界王者ティジャニ・ベスタティに敗れ王座奪取ならず。2024年2月に元ONE世界王者ペットモラコットに惜敗するも4月のダイレクトリマッチでリベンジを果たした。その後はGLORYのランカーを相手に4連勝。しかし5月のONEでモハメド・シアサラニに判定負け。戦績を59勝(26KO)9敗1無効試合とした。


 海人は「ONEで負けて本当に悔しかったしカッコ悪いと思っていて。でも今は切り替えて、強くなるしかないし、世界最強を目指しているし、必ずなりたいと思っているし、引きずっているよりも強くなった姿を見せないといけない。エンリコ選手は世界トップと戦ってきた選手やけど、僕が戦いたいのは一つ上のベスタティだし、勝たないと挑めないのでしっかり勝つ。今回勝ったからって前回の負けがなくなるわけじゃないけれど、勝ってベスタティにつなげて乗り越えていきたい。まずは次戦へ向けて強くなった姿を見せる。皆さんには期待してほしい」と、敗北を経験して強くなった姿を見せたいと挨拶。

 会見ではまずシアサラニ戦についての質問が飛び、海人は「細かいこと言い出したらきりがない。相手が強くて僕が弱かっただけです。その結果だけだと思っています。シアサラニ選手は上手かったし、僕の対策もしていた。本当に強い選手だなと思います」とし、「もちろん負けっぱなしでは終わりたくないし、今後ONEにも挑戦して行きたいし、やらなあかん相手がいるし、その相手が増えたけれど、その前に次戦へ向けてしっかりここを乗り越えて勝って行きたい」と、リベンジはするが今は目の前の試合に集中するとした。


【写真】ONE初参戦でシアサラニに敗れた海人(C)ONE Championship

 ケールの印象は「世界トップの一人やし、強い選手やし、圧の強い選手かと思っています」と評し、「その相手に圧倒して勝つ姿を見せたいし、見せなあかんのはプロとしてそこだけなので、勝つ姿を見せたい。負けた姿は誰にも見せたくないし、僕自身も負けてカッコ悪いし情けないと思うのも嫌だし、強くなることしかない。強くなった姿を見せられればと思います」と圧倒して強さを証明したいとする。

 ケールの独特なスタイルについては「サウスポーなのに距離も取らないし、近距離でパンチも打てるしローも打てる。ただ今は対策もしているし、ベスタティに対してリベンジするには乗り越えないといけない。今回試合が決まる前から対策もイメージもしていたので問題ないと思います」と、すでに以前から対策はしていたという。


 シアサラニ戦の修正点が今回の試合にも活きるか、との質問には「全部含めてあの試合の結果は僕の弱さが自分自身でも見ている人にも見えたと思います。そこも含めてどんな展開になっても誰が相手でも絶対に勝たないといけないので活きてくるのでは。シアサラニ選手とエンリコ選手はタイプが全然違うけれど、どんな局面になってもどんな場面になっても強い自分を作っているので見せられると思います」と、同じ弱さは見せないと断言。

 自分の弱さとは、と聞かれると「相手に対応する時間がかかりすぎること。3Rしかない時点で1Rから取っていく、勝って行くのがプロ。それが僕のスタイルやと思うし。前回は1Rから自分のリズムを自分で作れなった。作れたのが2Rの後半までかかったので、そこの切り替えが出来なかったのは僕の弱さだと思う。そこも含めてどの団体でもどこへ行っても3Rかけずに倒すのが僕のやること。判定に行っても1Rから3Rまで取るまで圧倒しないとダメ」と、相手に早く対応することと、判定も考えて全ラウンドを優勢に進めることだと説明した。


 ケールとシアサラニは下がらないこととサウスポーであることが共通点だが、と言われると「シアサラニ選手はポイントを取る戦い方にしていたので。いろいろ見てきた中でシアサラニ選手は下がらず前へ入って来るファイトをする時もしない時もある。でもエンリコ選手は圧をかけて殴って蹴ってくるタイプなので、そこは違うと思っています」と、戦い方が大きく違うと答える。

 どういう試合が出来れば、前回の負けを払拭できそうかとの問いには「どんな勝ち方をしたとしても前回の負けが無くなるわけじゃない。この気持ちはなくならないです。でも僕が目指しているのは世界最強なので、なくならないけれど見ている人たちから僕が世界最強になった時に認めてもらえるようにしたいし、周りの人たちからはあの負けがあったから世界最強になったと言ってもらえるようにしないといけない。1回きりで全て変わるわけじゃないし、今後絶対に負けたくないし、負けない気持ちがあるので、今後はそういう自分で全部勝って行きたいし、強くなっていきたいです」と、この負けを決して無駄にしないと語った。

 今大会でもベストアート賞(100万円)が出ることで、それを狙うかと聞かれると「狙ってないことはないけれど、僕自身エースとしてメインでやるからには誰よりもアツい試合をするつもり。どの試合よりも面白い試合をしたいと思っています。その結果、皆さんが決めることなので特別狙っているわけでもないし、僕はメインの仕事を果たすだけなので。メインも喰ったろって気持ちも見たいので若い選手に頑張ってほしい。メインで最高の試合を、一番の試合を見せたいだけです」とした。

 また、ONEからその後、話はあったかと聞かれると「今は次戦がエンリコ戦なのでまだ僕のところには話は回ってきていません」とし、緒形健一SB協会代表は「試合後すぐにチャトリ代表から『いつもの海人の動きじゃなかった。武尊も野杁もアジャストに時間がかかったから、強くなる姿が見たい』とのメッセージをいただいています」と明かした。

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