▼第3試合 フェザー級キックボクシング 3分3R
○モハメド・シアサラニ(イラン)
判定3-0
×海人(TEAM F.O.D/SB世界スーパーウェルター級王者)

SBの絶対的エースの海人は2014年2月にデビュー。2017年11月にSB日本スーパーライト級王座を獲得し、2018年11月にはS-cup2018 -65kg世界トーナメント優勝。その活躍はSB内だけに留まらず、2016年以降はRISE、RIZIN、KNOCK OUTで全勝。KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級王座、RISEミドル級王座を奪取した。2022年6月の『THE MATCH 2022』では野杁正明をも破っている。
驚異の18連勝をマークしていたが、8月のGLORYで世界王者ティジャニ・ベスタティに敗れ王座奪取ならず。その後は連勝で再び勢いに乗ったが、2024年2月に元ONE世界王者ペットモラコットに惜敗。4月のダイレクトリマッチでリベンジを果たした。ベスタティへのリベンジ&GLORY世界王座奪取を目標に掲げ、6月に元GLORY世界ライト級9位アルマン・ハンバリアンを2RでTKO、8月に6位ラゴミール・ペトロフをKO、10月には初代GLORYライト級王者ダビッド・キリアに判定勝ち、12月に3位ゲリック・ビレットに判定勝ちと連勝。戦績は59勝(26KO)8敗1無効試合。

シアサラニは2023年からONEに参戦し、シッティチャイ・シッソンピーノンやモハメド・ブタザ、野杁正明に勝利したリウ・メンヤンにも勝っており、ONEでの戦績は5勝2敗。基本はミドルキックを軸としたムエタイスタイルだが、飛び込んでの左ストレート、左ボディブローには一発で相手をダウンさせる威力を秘める。

1R、まずは海人が左ミドルで先制、シアサラニは右ローを返す。オーソドックスに構える海人はジャブ、右ロー。シアサラニはいきなりの右ストレートから左ロー。サウスポーにもスイッチするシアサラニに海人は右の三日月。

左ミドルを当てるシアサラニは待ちの体勢となり、海人が左フックを放つとすかさず左フック。さらに左ミドルを蹴るシアサラニ。ゴング直前、前に出た海人にシアサラニが左ストレートををヒットさせた。ムエタイのゆったりとしたリズムで試合は進んだ。

2R、ジャブを突く海人にシアサラニは右アッパー、左ストレート、そして左ミドル。海人はロープを背負ったシアサラニに右ストレートとヒットさせるが、シアサラニは左ミドルを蹴ってすぐに左ストレートのコンビネーション。

海人は右の三日月、右インロー。ジャブで前に出る海人が右ボディストレート。ジャブと左ミドルをもらってしまう海人だが、右の三日月から左ボディ。左ミドルを蹴って離れるシアサラニに海人は左ボディを打つが、すぐに左ミドルを蹴られる。ゲスト解説の吉成名高の採点ではここまでシアサラニが有利。


3R、海人はジャブから左ボディ、さらに左ミドル。右の三日月、ジャブからの右ミドルも蹴る。シアサラニはガードの上からでも強烈なワンツー。シアサラニの左ストレートをかわして左右のフックを打ち込む海人。


右ミドル、ヒザとボディを攻める海人が右ストレートもヒットさせるが、シアサラニは左を返してくる。海人が圧をかけて接近すると組んでしまうシアサラニ。最後はシアサラニの左ミドルに海人が右ストレートを打ったところで試合終了。

判定3-0で1、2Rの展開を支配したシアサラニが勝利。3Rは積極的に攻撃を仕掛けた海人だったが、1Rと2Rの手数が少なかったのが敗因だろう。

シアサラニは勝利者インタビューで「とても嬉しい。スイッチしながらポイントを獲りに行った。ファンのみんなありがとう。スタンスを変えて蹴り、バックする戦法を選択した」と語った。


