2025年5月31日（土）韓国仁川のパラダイスシティにて『RIZIN WORLD SERIES in KOREA』が開催された。第8試合の女子スーパーアトム級（49.0kg）では、ケイト・ロータス（フリー）が、地元のシン・ユリ（team GENIUS）と対戦。
▼第8試合 RIZINスーパーアトム級（49.0kg）5分3R
×シン・ユリ（team GENIUS）6勝6敗 48.99kg
[判定0-3]
〇ケイト・ロータス（フリー）7勝7敗 48.95kg
ケイトは、リーチの長いシン・ユリの右をかわしながら、左の攻撃で詰めてダブルレッグテイクダウン。2、3Rには、首相撲ヒザのシン・ユリを小外がけ、払い腰・首投げで投げて、ヒザ蹴り、パウンド、バックを奪いリアネイキドチョークを狙うなど決定的な場面を作って、判定3-0で勝利した。
試合後、ケイトはバックボーンの柔道技が活きたこと、そして今後について、2024年7月に2R TKO負けしたRENAへのリベンジの思いを語った。
リベンジしたい選手はいます
──試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。
「素直に嬉しいのと、勝ててホッとしています」
──シン・ユリ選手と実際に戦った印象を教えてください。
「もともと気持ちの強い選手だと思っていたのですけど、自分がイメージしていた以上にもっとアツい選手でしたね」
──海外の試合は、今回が初めてですか？
「はい、初めてです」
──それがRIZIN韓国大会になったとこはどう感じましたか。
「日本だから、韓国だからと言って大きな違いやアウェー感はなく、今回『日韓対抗戦』と言われているくらいで、日本チームがいるから心強かったのはあります」
──今回の試合はどのような作戦だったのか、細かいところを可能な範囲で教えてください。
「自分ははじめ『打撃だけで打ち合いたい』と言っていたけど、セコンドに『絶対ダメ』と言われていたので、『3R通してMMAを、タックルをしっかり混ぜて戦うように』と言われていました」
──この試合で自分のイメージしていたことが何パーセントくらい発揮できましたか。
「100パーセントあったら40パーセントくらいですかね」
──残りはシン・ユリ選手の粘り強さにあった？
「もちろん、シン・ユリ選手の強さがあったので、それだけ、40パーセントくらいしかできなかったというのもあるし、タックルが得意な選手ではないので、練習通りにはできなかった。練習はしてきたけれど、もっとやっていかなければいけないところなのかなと思いました」
──今回、ダブルレッグテイクダウンのみならず、シン・ユリ選手の得意な首相撲ヒザに首投げや払い腰を合わせてテイクダウンして、背中をつかせてパウンドが試合を決定づけたと思います。あれは研究して練習してきた動きでしたか？
「首投げ、腰に乗せて投げるのはもともと中学のときちょっとだけやっていた柔道が生きているので、あまり練習とかでも使わないけどふとしたときにパンと出るので、やってきたことが今、形になっているのかと思います。首相撲とかも全部は対処できなかったけど、打撃のジムで首相撲も練習させてもらってるのでそこももっと対処できるようにやっていきます」
──あの小さ目のケージで事前チェックしたとき、シン・ユリ選手の打撃を詰めて捕まえられると感じましたか。
「今回もともと、打撃できるだけ出して出してのタックル入るという練習をずっとしてきていたので捕まえるイメージはできていたのと、ありがたいことにケージが狭かったので、それも自分の勝利のほうに傾いてくれていたのかなと思います」
──「連勝を続けていきたい」と仰いましたが、どんな試合をいつ頃、どんな選手とやりたいかのイメージはありますか。
「試合でのダメージはないので、『すぐにでも』と言いたいですけど、今回水抜きが多すぎて、たぶん身体に負担がかかっているので休みたいのと、戦いたいのは上の、トップレベルの人たちに絡んでいきたいのが、目の前の目標なので、一人ずつ倒していきたいです」
──日本からPPVを見ているたくさんのファンから「おめでとう」という声をが届いています。メッセージをいただけますか。
「本当に練習や減量でくじけそうなときも、ファンの人たちの『頑張れ、やりきれ』という声で頑張れているので、これからも引き続き応援してほしいですし、応援したいと思える選手になっていきたいと思うので、これからも応援よろしくお願いします」
──（韓国人記者から）韓国でも人気があります。DMをもらったことは？
「DMを基本的には見なくて分からないです。でも嬉しいです」
──強い選手として、今後リベンジなのか、目指しているところは？
「戦っていて楽しかったのでリベンジしたいという気持ちで……リベンジしたい選手はいます」
──それが誰なのかは話しづらいですか？
「いえ、全然。RENA選手にリベンジしたいです。尊敬しているし大好きな選手だからこそ、リベンジしたいです」
──これは質問ではないですが、韓国ファンがいるということで、一言お願いします。
「韓国の方からの応援もすごく嬉しいです、ありがとうございます。
ハングルは読めないので、文章はあまりよく分からないけど、これからも応援し続けてくれると、嬉しいです。読めるようにも勉強します」
──韓国女子格闘技の発展を祈っている者ですが、韓国では結構落ちている現状があります。日本は女子のリーグも熱がありますし、それによってどんなものが原動力になっているか聞きたいです。
「わからないです（苦笑）」
──試合を終えたばかりですが、今後の展望・目標を教えてください。
「今回も自分のなかでは3Rフルで戦ってフィニッシュするイメージでやっていたけどできなかったので、フィニッシュできるように一つひとつの技術の精度を上げていくのと、今DEEP JEWELSとRIZINで1勝ずつ2連勝できたので、このまま連勝できるように、日々の練習に臨んでいきます」
──今回、韓国で寄って行きたいところはありますか。
「生きたタコを鍋にぶちこむところに行きたいのと、シン・ユリ選手が（事前の動画で）豚カルビみたいなのが美味しいから食べてほしい、と言っているのを見たので、あとでシン・ユリ選手に聞きに行こうかと思います」
