2025年7月26日(土)東京・後楽園ホール『Krush.178』にて、Krush女子フライ級3分3R延長1Rで対戦する第2代KPKB女子バンタム級王者・小澤聡子(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)と木村萌那(K-1ジム目黒TEAM TIGER)が記者会見で試合への意気込みを語った。
小澤は12勝26敗4分と42戦のキャリアを持つ大ベテランで、2023年10月にAYAを破り第2代KPKB(九州プロキック)女子バンタム級王者となったが、2024年5月に恵音との初防衛戦で敗れ王座を失っている。
木村は2001年4月12日、岐阜県出身の23歳。4歳から14歳まで空手を学び、第3回~第9回JKJO全日本ジュニア空手道選手権大会7連覇を飾る。小学4年生からはオリンピック出場を目指してボクシングも始め、2022年女子ボクシング世界選手権大会出場、第20回全日本ボクシング選手権大会女子バンタム級準優勝、第17回・第18回全日本女子ボクシング選手権大会女子ジュニア・フェザー級優勝など輝かしい戦績を収め、2024年11月にKrushデビュー戦を初回KO勝ちで飾ったサウスポー。
デビュー戦はボクシング仕込みのパンチの技術を見せつけた木村だが、2戦目のYuka☆(SHINE沖縄)戦では空手仕込みの蹴り技を多用。1Rから3Rまで、まるでジャブのようなサイドキックを顔面とボディへ次々と蹴っていき、相手を全く近づけさせないワンサイドゲームでフルマークの判定勝ちを飾った。
この試合動画がYouTubeやTikTokなどで公開されると、木村の足を下ろさずに何発も蹴る動作が『ストリートファイター』シリーズに登場する春麗の必殺技「百裂脚」にそっくりだと話題になり、バズった。この動画は海外でも大きな話題となり、世界的ラッパーのスヌープ・ドッグが8,700万人フォロワーがいるSNSで紹介。さらに5月、魔裟斗が自身のYouTubeチャンネルに木村をゲストに招くと木村のフォロワーが「とんでもない数に増えた」という。
会見で木村は「なんか倒れないらしいんで倒します」と、タフな小澤をKOすると宣言。小澤はそれに「倒れないように頑張ります」と返答したが、「倒れないように、そして倒します」と言い換えた。
互いの印象を聞かれると木村は「倒れなそうな人だなっていう印象で。気をつけなきゃいけないところは前に進んでくるので、私は結構ディフェンスというかフットワークが得意なので今回そこも見てほしいです」、小澤は「木村選手は手と足がビヨーンって伸びてくる印象があります。まさにその通りだと思いますので、それをどうにかしようという感じです」とそれぞれ答える。
木村は、話題になった「百裂脚」を今回も出すのかと聞かれ「バズっちゃったので出すしかないと思うんですけれど。でも前戦では出してたので武器って思われがちなんですけれど、私の武器は左ストレートなので。まあ、ハマったら使いたいし、全然そこに頼るわけではないのでハマらなかったら全然使わないです」と、それだけに頼るような試合はしないという。
「ずっと言ってるんですけれど やっぱりパンチで倒したいので。前回はパンチまで繋がらなかったので、パンチのための蹴りをしていきたいなと思っています」と、あくまでもあの蹴りはパンチで倒すための布石だと話す。
3戦目ということでどんな進化を見せたいかとの問いには「前回は宮田さんに『頑張ってない』って言われたので、なんかちょっと悲しくなっちゃったので今回は一生懸命やってるところを見せたいです。1戦目ではパンチでKOしてパンチを見せられて、2戦目はサイドキックを見せられて。私のファイトスタイルを見せられてきているので、3戦目では キックボクシングをちゃんと出来るようになったっていうところを見せたいです」と、1戦目はボクシング、2戦目は空手の技術を見せることが出来たので3戦目はキックボクサーとしての完成度を見せたいとした。
試合後には木村のサイドキックを多用した試合を酷評した宮田充K-1プロデューサーだったが、その後のネットでのバズり方を見て「僕の試合後の総評のコメントですよね。それを気にしてたんですね。あの後に魔裟斗くんがYouTubeで取り上げてくれたり多数のメディアさんも記事にしてくれたので、あれは僕も期待の裏返しということでちょっと言いすぎたなと思って。すいません、ここに謝罪させていただきます。僕が言った戯言はもう忘れてください」と、発言を撤回。
小澤は「百裂脚」にどう対処していくつもりかとの質問に「対策については秘密です。言えません」ときっぱり。では、サイドキックを攻略する自信はあるかとの問いには「自信をつけるために練習をしています」と、対策練習は進んでいるとした。また、「どちらも引かないと思うので、私も引かずに行きます」と前に出続けると宣言。
最後に木村が「いつもモナワールドを応援してくれる皆さんありがとうございます。3戦目はまた1戦目・2戦目と違うモナワールドを見せるので期待しててください。あとモナワールドの住民募集中です(笑)」と言えば、小澤は「頑張りますので“オザワールド”も少しよろしくお願いします」と返した。