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レポート

【MMA】5.6 Black Combatで駒杵嵩大が肩固め一本勝ち、フライ級王座防衛。竹中大地は初戦でRNC極める。5.9 ONEで柳仙香が逆転の三角絞めで4戦無敗に。4.30 Xtreme FCで佐藤天が敗れるも鈴木崇矢が1R TKO勝ち

2025/05/29 21:05
 2025年5月6日、韓国・インチョンのインスパイア・アリーナにて『Black Combat 14』(YouTube配信)が開催され、日本から駒杵嵩大(FIGHT BASE都立大)、竹中大地(パラエストラ和泉)が出場。ともに一本勝ちした。 ▼Black Combatフライ級選手権試合 5分3R〇駒杵嵩大(FIGHT BASE都立大)[1R 4分16秒 肩固め]×キム・ソンジェ(韓国)  佐藤将光がセコンドにつくFIGHT BASEの駒杵は、初代FightingNexusフライ級王者。2023年9月のDEEPでBLACK COMBATフライ級王者のキム・ソンウンに腕十字で一本勝ちすると、2024年1月に韓国でソンウンが持つBLACK COMBAT王座に挑戦。体重超過により王座剥奪のソンウンの蹴り上げ=ペダラーダによりTKO負けのNCで戴冠ならず。2024年12月、BLACK COMBATフライ級王座決定戦でユン・ホユンと対戦し、3Rに腕十字で一本勝ち同王座を獲得した。34歳。  今回の挑戦者・キム・ソンジェは、MMA9勝8敗1分の35歳。2017年からの戦績は4勝1敗で、黒星は山本聖悟と対戦したパク・ソンジュンにTKO負け。しかし次戦の2024年9月にキム・ソンウンに判定勝ちで王座挑戦権を得た。  1R、ともにオーソドックス構え。キム・ソンジェが右ローから。サウスポーにスイッチして左ミドルもガード上に蹴る。圧力をかけてケージを背負わせた駒杵がダブルレッグより少し高めに組んでケージに押し込み、左で差してボディロックから後方にテイクダウン。  すぐさまバックに回り、左足を差し入れ、片ヒザ立ちのソンジェの首に手をかける。両足はかけられていないソンジェはスイッチからシングルレッグ、アンクルピックへ。右手首のコントロールを外して左腕のギロチンチョークに切り替えた駒杵は、キム・ソンジェを絞めながら後方にスイープ。  ともに立ち上がり。その際でハーフネルソンで首を抱え、崩しながらダースチョークを狙う駒杵。ボディヒザをコツコツ突く。前転で逃れようとするソンジェに駒杵はアナコンダチョークを狙う駒杵。  ハーフで潜り、首を抜いて立ち上がったキム・ソンジェ。すぐに追う駒杵はケージに押し込み、ソンジェの向き直りに右ヒザ。ソンジェも左ヒジ、右ヒジを返す。さらに左右ヒザで突き放すが、中間距離のままで、そこにすぐに駒杵がダブルレッグテイクダウン。  サイドから左脇に頭を突っ込み、マウントから右サイドに出て、肩固めへ。ソンジェは自身の左ヒザを抱えたが、絞められるとヒザから手が離れ、タップした。  試合後、駒杵は「いろいろ打撃も混ぜながらやってきたいと思っていましたけど、組める距離に相手が来たので組んで、サブミッションを極めました」とマイク。  また、次の挑戦者候補のガブリエル・ロドリゲスについて問われると、「今日も試合をしていましたが、もうちょっと経験を積んだほうがいいのと、順番もあるんで。あと1試合、1位か2位くらいの選手に勝てば、やってあげてもいいかなと思います」とコメントすると、ケージインしたロドリゲスにも「もうちょっと頑張って。強い相手を倒してください」と伝えた。 「今後ももっと防衛していって、こんなに大きな会場でやらせてもらっているので、もっと強い相手とやらせてもらえたら、もっとお客さんも楽しめると思うので。楽しみにしていてください」と語った。 [nextpage] 竹中大地はBlack Combat初戦で一本勝ち  竹中はONEで活躍後、コロナ禍の和田竜光戦でスプリット判定負けも以降、現在3連勝中。修斗で藤井伸樹に判定勝ち後、GLADIATORでテムーレン・アルギルマーを1R リアネイキドチョークで極め、2024年7月の前戦では竹本啓哉に判定勝ちでGLADIATORバンタム級王座についている。Black Combat入りし、侍姿でムサ(武者)のニックネームがつけられた。  対する“モンク”ブルーノは、ブラジルローカル大会でMMA4勝3敗。2023年5月の前戦では、現LFAのウェリントン・モウラのスピニングバックキックにKO負けを喫している。 ▼バンタム級 5分3R〇竹中大地(パラエストラ和泉)[1R 2分31秒 リアネイキドチョーク]×マイコン・ブルーノ(ブラジル)  1R、サウスポー構えの竹中に、オーソドックス構えのブルーノ。遠間で構えて、素早いダブルレッグの竹中。差し上げるブルーノの両ヒジをおっつけてケージまで押し込みダブルレッグへ。頭を首相撲で押さえるブルーノに、クラッチを組むと左脇を潜ってバッククリンチから前方に崩し。  座るブルーノのバックを奪い、たすきから4の字ロック。亀になるブルーノにバックマウントからパウンド。左の強いパウンドを連打し、左腕でパームトゥパームで絞め。解除して左右パウンド、ヒジを入れて左腕でパームトゥパームで再び絞め。後方にひきずり込んで後ろ頭に組み変えて絞めてタップを奪った。  試合後、竹中は「直前のオファーにも関わらず試合を受けてくれたモンク選手。直前まで選手を探して試合を作ってくれたBlack Combat、本当にありがとうございます。自分はBlack Combatでチャンピオンを目指していますし、どんどんここで試合をして勝って行ってBlack Combatのバンタム級の中心選手になって、どんな強い選手だろうが一本、もしくはKOでフィニッシュして勝ってBlack Combatの中心選手になります」とコメント。  続けて、「キム・ジェウン選手、今回は残念だったんですけど、状況が良くなって、お互い準備が万全の状態で試合が出来るようになったら、ぜひ試合をしたいと思うのでよろしくお願いします。格闘技をやってきて、こういう大きな会場、満員のお客さんの前で試合が出来ることがすごく光栄に思います。本当に韓国に来てよかったです」と語った。 [nextpage] 4戦無敗アリエワの打撃を被弾も、柳がレッスルアップでテイクダウン、三角絞め極める=ONE ◆『ONE Friday Fights 107』(U-NEXT配信)2025年5月9日 タイ・バンコク ルンピニースタジアム ▼女子ストロー級MMA○柳 仙香(ALLIANCE)[2R 4分53秒 三角絞め]×ゼムフィラ・アリエワ(アゼルバイジャン)  柳は、2021年5月に修斗で宝珠山桃花に2R TKO勝ちでプロMMAデビューを飾ると、22年7月にはソルトにも腕十字で一本勝ち。前戦となる24年10月の『ONE Friday Fights 83』では、マリアンヌ・マリアーノに判定勝ちしている。  対するアゼルバイジャンのアリエワも負け無しで、4戦全てフィニッシュ勝利中。2024年12月の前戦『ONE Friday Fights 91』では中国のガオユウに2R TKO勝ちしている。  1R、ともにオーソドックス構え。柳の右ミドルをかわしたアリエワが左右の連打で前進。柳は片ヒザを落とすも、すぐに立ってボディロックテイクダウン。ハーフから足を戻してニーシールドから立つアリエワをコーナーまで押し込む柳が首相撲ヒザ。互いにヒザを打ち合い、突き放すアリエワ。  スタンド。左右を伸ばして左をヒットさせるアリエワ! 打ち返して右の蹴りの柳に左ジャブを当てて前に。下がりながらの柳のシングルレッグをがぶるが、押し込んでボディロックした柳。片腕を差して首投げのアリエワ。袈裟のアリエワに足をかけてバックを奪う柳はボディトライアングルで背後からパウンドを突いて、サイドに移行しヒザ、ヒジでゴング。  2R、柳の右ローの打ち終わりに左右で前に出るアリエワ。体を入れ替え詰める柳に左右フックをヒット。コーナーに詰める柳は左腕を巻き込んでクラッチするが、切るアリエワは、ヒザから左右フック。ノーガードからワンツーの右をかすめる。さらにワンツーの右を被弾した柳が、組みに。さらにバックフィストも。  左右を当てるアリエワは柳の左ミドルを掴んで押し込み、ワンツーフックからボディ打ち。さらに左右連打、右ヒジにガード固める柳は後退。鼻から出血も。柳の右ミドルを掴んで押し倒したアリエワが上に。シングルレッグの柳に片足でまたいで斜め後ろからリアネイキドチョークへ。  ロープ間から上半身が出ながらも腰をずらした柳は下からレッスルアップでクラッチして持ち上げダブルレッグテイクダウン! ハーフのアリエワは背中を着ける。柳は左手で枕、右で脇差しパスガード狙いも、パウンドのスペースでアリエワは腰を引いて立ち上がり。  首相撲ヒザから右フックをヒット。柳はローシングルに入るが、スプロールするアリエワに、柳は尻を着いて引き込みに。左で差してディープハーフからバックへ! 首を抱えるアリエワを外してバックマウントからマウント。腕十字へ。  蹴り上げで防ごうとするアリエワの立ち際に、左手首を掴んでいる柳は三角絞め! 残り16秒。自身の左足首を引き寄せ、右ヒザ裏でがっちり組むと、上のアリエワは三角の中に入れていた右手を抜いてパウンド。これが仇となり、三角がタイトに絞まり、アリエワは残り7秒でタップした。  逆転一本勝ちの柳は試合後、「もう負けるかと思いました。でも寝技、頑張ってきたんで、打撃も頑張ってきましたが、寝技の歴は長いんで今まで頑張ってきてよかったです、(被弾し)何も考えられず、“止められる、何とか動かないと”と思って、でも自分は下から寝技が結構得意なんでそれは自然に出てきたと思います」と語ると、ファイトボーナスを受賞した。柳はプロMMA4戦全勝に。 [nextpage] Xtreme FC Young Guns 07 佐藤天、鈴木崇矢 結果 2025年4月30日 米国フロリダ・キルクリフFC(公式YouTube配信) ▼ウェルター級 5分3R〇クレイストファー・アルヴィデレス(米国)[1R 4分56秒 TKO] ※パウンド×佐藤 天(キルクリフFC) ▼フライ級 5分3R〇鈴木崇矢(EXFIGHT/キルクリフFC)[1R 2分54秒 TKO] ※右フック→パウンド×ガブリエル・ベロミニ(アルゼンチン) (C)Xtreme FC
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