2025年7月26日(土)東京・後楽園ホール『Krush.178』の対戦カード発表記者会見が、5月28日(水)都内にて行われた。
Krushミドル級タイトルマッチ3分3R延長1Rで、Krushミドル級王者ブハリ亜輝留(WSRフェアテックス幕張)がデング・シルバ(ブラジル/Squadron Thai Brasil)の挑戦を受けての初防衛戦に臨む。
ブハリは中学でボクシング、高校でキックボクシングを始め、グローブ空手の試合でキャリアを積んだ。大学卒業後に渡米し、現地ではガソリンスタンドの経営者としても活躍。帰国後にプロデビューし、K-1 GROUPには2021年2月から参戦。2023年6月の「K-1 WORLD GP初代ミドル級王座決定トーナメント」のリザーブファイトでは吉野友規をKOし、9月には大石昌輝に初黒星を付けた。2024年の「初代Krushミドル級王座決定トーナメント」では谷川聖哉、神保克哉を破り王座に就いた。9月にオーストラリア遠征でのIKBF世界ミドル級(-75kg)王座決定戦でナサール・カッサブに判定負け。戦績は9勝(5KO)3敗1分。
シルバはブラジルMMA団体『SFT』のSFT COMBAT-70kg王者。キックとMMAの二刀流ファイターでもある。身長190cmとこの階級では高くリーチがあり、蹴りとパンチのバランスに長けている。2024年3月の「-70㎏世界最強決定トーナメント」開幕戦に初来日し、璃久に初回TKO勝ち。7月の準々決勝ではダリル・フェルドンクに判定勝ち、準決勝でストーヤン・コプリヴレンスキーに判定で敗れ3位となった。10月はジョーダン・ピケオーに延長戦で判定負けも2025年2月には小田尋久に判定勝ち。戦績は46勝(25KO)6敗。
シルバはこれまでK-1スーパー・ウェルター級(-70kg)で試合してきたが、「一階級上でやってみればどうか、とオファーを出したらOKしてくれた」と宮田充K-1プロデューサー。
会見ではまずシルバからの「日本に戻ります。必ずKrushクルーザー級のベルトを獲って次はK-1の70kgのベルトを獲りに行く」とのコメントが読み上げられ、ブハリは「K-1は世界で、Krushは日本一を決めるような感じだと思うんですけれど、去年から他の階級でK-1に出ている外国人選手をメインに呼んできて、KrushがK-1の下部団体ではなく国内リーグでもなくて、KrushはKrushでプロのトップリーグとしてやっていくんだって気概を僕は感じていて。Krushがこれからそうやっていくのに、Krushミドル級王者である僕とK-1スーパー・ウェルター級で世界3位がメインでやるのは口火を切るのにふさわしい試合ンだと思います」と意気込みを語った。
初防衛戦がシルバになったことに「日本にはもう敵がいないので必然的に外国人選手になると思っていたんですけれど、一階級下で自分も試合を見たことがあるシルバ選手になるとは全く予想はしていなかった」と、意外だったいう。
シルバの印象は「階級は下の選手なんですけれど198cmあって、僕より7cm大きいけれど、僕は自分よりも背が高い相手は得意なので相性はいいと思っています」とする。
初防衛戦の心境については「もちろんベルトは絶対に渡さないって気持ちはあるんですけれど、階級が下とはいえ世界3位になった選手に自分の力を見せつけるって、そこだけですね、モチベーションは」と答えた。
そして「シルバ選手のコメントで、ベルトを獲って次K-1獲ると言っていたけれど、75kgに肉体改造してくるわけじゃないんだと思って。70kgでも75kgでもどっちでいけるフィジカルの選手が僕の攻撃を防ぎきることが出来ないところを見せたいですね。70kgの選手が僕のフィジカルと攻撃を受け止められるのか、みんな目の当たりにすると思います。そしてKOします」とKO宣言。
前回の試合からだいぶ期間が空いたが、この期間で変わったことを聞かれると「9月にオーストラリアで試合をしたんですけれど、アウェイでダウン取ってもダウンにならず、相手が効いてクリンチしたら無限にクリンチしてもレフェリーは何も言わないみたいな。K-1はプッシングして離れて殴るのが推奨されますけれど、プッシングしたら反則と言われて。どうしようもなかったんですけれど、それでも自分が本当に強かったら何とかできたはずだなって、アウェイの不満よりも自分への不満で。
今までなんやかんや言ってパワーとフィジカルでやってこれちゃったので、そこからボクシングトレーナーだったりと話して、立ち方から構えから姿勢から全部変えました。その結果、全然力んでいないのに凄いパンチと蹴りが出るようになりましたね。前は力んで筋力打ちというか、フィジカル頼みの打ち方だったんですけれど、今は身体の軸で打ってるような形になりました」と、大きな変化があったとする。
シルバが悶絶するところをみせられそうか、と問われると「見られると思います。ボディがちょうどいい位置にあるので(笑)」と自信満々だ。
その先については「75kgは松倉(信太郎)選手が王者ですけれど、防衛戦をしばらくやってないし、75kgってvs.世界を見せられる階級だと思うんですね。軽量級はどうしても日本人・アジア人が強くなるので。スポーツが強いのって欧米じゃないですか。75kgはそれが見せられる階級だと思います。
僕はこう見えて一応日本国籍なんですけれど、この試合に勝って次にK-1のタイトルマッチを組んでもらえたら、そこで勝って僕はベルトを持ってK-1日本代表としてvs.世界で戦うっていうのを見せていきたいですね」と、松倉からベルトを奪うことを目標に掲げる。
最後には「試合の間隔が空いてしまったんですけれども、生まれ変わった新しい自分を見せられると思うので、デング・シルバ選手を必ずKOで倒すので見に来てください」とファンにアピールした。