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【RIZIN】朝倉海が佐々木憂流迦を1R TKO! 堀口恭司と大晦日再戦が決定。ハム・ソヒは美憂退け浜崎朱加戦へ、RENA再起戦でTKO勝利、ライト級GPは川尻・上迫敗れ、海外4選手が準決勝進出

2019/10/12 14:10
【RIZIN】朝倉海が佐々木憂流迦を1R TKO! 堀口恭司と大晦日再戦が決定。ハム・ソヒは美憂退け浜崎朱加戦へ、RENA再起戦でTKO勝利、ライト級GPは川尻・上迫敗れ、海外4選手が準決勝進出

(C)RIZIN FF

2019年10月12日(土)エディオンアリーナ大阪にて『RIZIN.19』が開催された。大会は台風第19号が接近するなか、予定通り、14時からスタート。5098人の観衆を集めて行われた。


注目のバンタム級対決では、朝倉海が佐々木憂流迦を右ストレートを効かせて1R わずか54秒でTKO、大晦日の堀口恭司とのベルトをかけた再戦が決定。女子スーパーアトム級では、韓国のハム・ソヒが4連勝中だった山本美憂を退け、王者・浜崎朱加との王座戦を決めた。

また、6月の米国ニューヨーク州マジソンスクエアガーデンで開催された『Bellator 222』で一本負けしていたRENAは再起戦でTKO勝利、ライト級GPでは日本の川尻達也・上迫博仁が敗れ、年末の準決勝はトフィック・ムサエフvsジョニー・ケース、パトリッキー・フレイレvsルイス・グスタボに決定している。

▼第13試合 100kg契約 5分3R ※ヒジ有り
○イリー・プロハースカ(チェコ)
[1R 1分47秒 KO]

×ファビオ・マルドナド(ブラジル)

RIZIN初代ライトヘビー級王者イリー・プロハースカ(チェコ)が、元UFCファイターのファビオ・マルドナド(ブラジル)と対戦。

プロハースカはムエタイとレスリングをバックボーンに持ち、2012年に母国チェコでプロデビュー。2015年末のRIZINに初来日し、ヘビー級GP1回戦で石井慧をKO、決勝ではキング・モーに敗れたものの準優勝を果たした。その後はRIZINに継続参戦し、2016年4月には藤田和之をKOするなど連勝を重ね、今年4月にはモーにリベンジを果たしてRIZINライトヘビー級王座を獲得した。

対戦相手のマルドナドは、MMA25勝13敗。プロボクシングでも26勝3敗の戦績を誇るブラジルのストライカーは、MMAでは2018年12月のチアゴ・シウバ・バティスタ戦での1R KO勝利以来の試合に臨む。2016年6月には、EFN 50のメインイベントでエメリヤーエンコ・ヒョードルから1Rにダウンを奪いKO寸前まで追い詰めている。

1R、プロハースカは長いジャブでマルドナドを入れさせず。右を入れると、効かされたマルドナドが頭を押さえて後退。コーナーに詰めたプロハースカは右ストレートを突き刺すと、左の返し、さらに右ストレートでマルドナドをマットに沈めた。

試合後、プロハースカはリング上で「ここにいられることがとても幸せです。大晦日に試合することを楽しみにしています。私はすべての選手と対戦する用意があります。それがBellatorの選手でも誰でも。皆さんサポートありがとうございました」と、年末の対抗戦出陣を宣言した。


▼第12試合 61kg契約 5分3R ヒジ有り
○朝倉 海(トライフォース赤坂)
[1R 0分54秒 TKO]
×佐々木憂流迦(セラ・ロンゴ・ファイト・チーム)

朝倉海は、THE OUTSIDER、ROAD FCを経て、RIZINに参戦。8月の前戦『RIZIN.18』メインイベントでは、RIZIN&Bellator世界バンタム級王者・堀口恭司を1R1分08秒、KOで破り、一躍“時の人”に。2017年12月のRIZIN参戦以来、才賀紀左衛門、マネル・ケイプ、トップノイ・タイガームエタイ、ムン・ジェフン、堀口恭司に勝利し、5連勝中だ。

対する佐々木は元修斗環太平洋バンタム級王者から2014年にUFCに参戦し4勝5敗。2018年大晦日にRIZINに初参戦し、マネル・ケイプを判定3-0で下すと、2019年7月の「RIZIN.17」で元バンタム級キング・オブ・パンクラシストの石渡伸太郎と対戦し、2Rにノースサウスチョークで一本負けしている。

朝倉海とは、4月の「RIZIN.15」横浜アリーナ大会で対戦予定だったが、佐々木が内臓疾患によりドクターストップがかかり欠場。試合が流れていた。

佐々木戦に向け、海は「(4月に試合が決まった)前から分析は出来ている。前回の石渡選手との試合も分析して、癖みたいなものは見つけた」と、堀口戦に続いて、兄弟での対戦相手の研究は万全の様子。佐々木が得意とする寝技への対策についても、「俺をテイクダウンは出来ないし、正直言って、寝技でも普通に勝負できる。極めを持っているけど、逆に言えばそれだけ」と、相手のフィールドでの勝負でも自信を見せている。

対する佐々木は「“グラップリングだけ”というのはかなりの恐怖になっているはず。作戦同士の化かし合いではなくて、総合力、MMAで勝負する。プロになってもう10年くらいやってきたMMA、今まで経験してきたすべてを出していければいい」と、MMA10年目の集大成を朝倉海戦で見せると意気込む。

リングサイドでは前戦で海に敗れたバンタム級王者・堀口恭司が見守る。

1R、オーソドックス構えの朝倉に、サウスポー構えの佐々木。いきなり詰めて右を振る佐々木に、朝倉は左から右をヒット! 効かされた佐々木はシングルレッグに入るが、がぶる朝倉はパウンド! 佐々木は朝倉の右手を掴んで寝技に巻き込もうとするが、手を抜いた朝倉は、パウンド。佐々木はガードを取ろうとするが、朝倉はなおもサッカーキックに! 

出血する佐々木。ドクターチェックが入り、朝倉のTKO勝利に。佐々木はアゴ骨折の疑いありとのアナウンスが入る。

またも鮮烈なTKO勝利を決めた朝倉は、リング上で「台風の中、足を運んでくれてありがとうございます。ちょっと大振りになって反省です。右が入りました。寝技に付き合わないよう打撃で勝負しました。今日は(寝技を)見せずに終わりましたね」と試合を振り返ると、堀口との再戦を問われ、「見たいですか? 堀口選手、誕生日、おめでとうございます。僕から、この試合が誕生日プレゼントです。大晦日、ベルトを掛けて戦いましょう」と再戦を呼びかけた。

リングに上がった堀口は「一回負けてるからベルトなんていらないよ」と、ベルトを朝倉に手渡し、「もうね、年末、取りに行くよ」とタイトルマッチでの再戦を承諾。そのままリング上で誕生日を祝われた堀口だが、「今勝った、海選手をたたえてください」と海の勝利に観客の視線を再び向けさせると、榊原信行CEOからのタイトルマッチ確認に、「自分はベルト持っていると思っていないんで、挑戦させてください」と返答。朝倉海も「もちろんやらせてください」と答え、正式に大晦日のタイトルマッチが決定した。

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