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インタビュー

【GRACHAN】王者・林RICE陽太「僕が押されると思われた試合でも勝ってきている」×挑戦者・芳賀ビラル海「勝つイメージは出来ている」=5月31日(土)大田区・全カード決定

2025/05/13 20:05
 2025年5月31日(土)東京・大田区産業プラザPIOにて開催の『GRACHAN 74』の全対戦カードが、下記の通り決定した。ライト級&フライ級の2大タイトルマッチを軸に、プロ14試合、アマチュア2試合が行われる。なお、当初の発表からフライ級2選手の怪我により、下記2カードが変更・中止となっている。 【カード変更】▼フライ級 5分2R延長1R三澤陽平(TRI.H Studio)初参戦)河合 亮(ボンサイ柔術)※平野紘希(K.O.GYM)は負傷欠場。 【中止】▼フライ級 5分2R延長1R小林大介(ALIVE)同級3位)長野将大(リバーサルジム武蔵小杉所プラス)同級5位※長野が怪我で欠場、試合は中止に。 ▼メインイベント 第14試合ライト級タイトルマッチ 5分3R林RICE陽太(reversal gym osaka)第4代ライト級王者)芳賀ビラル海(Master Japan Tokyo)挑戦者・同級1位  また、主催者より、メインのライト級タイトルマッチに臨む、王者・林RICE陽太(reversal gym osaka)と、挑戦者・芳賀ビラル海(Master Japan Tokyo)の試合前コメントが下記の通り、届いた。 芳賀「林選手を料理して、食い切ります」 「前戦(ロクク・ダリに判定勝ち)は最終的には悪くなかったです。ただ、前に予定されていた試合が流れたあとに、ふくらはぎを断裂しかけてしまったりと、年始から少しトラブルが続いていて……。調整も難しい時期でしたが、なんとか乗り越えられたと思っています。いまはもう完全に治っています。  ダリ選手はやはりバネがありますね。ありきたりな表現になってしまいますけど。ただ、試合前からダリ選手の映像をかなり見込んでいたので、動き自体はほとんど予想どおりでした。(押さえ込まれた場面は)あれはおそらく柔道系の動きだったと思います。完全に押さえ込まれて“あ、これはちょっと嫌だな”と。殴ってくるとか、何か展開してくるかと思いきや、ただしっかりキープされていて対処に少し困りましたね。 (打撃でのプレッシャーは)打撃の圧力はあまり感じませんでした。たぶん相手も僕のテイクダウンを警戒していたと思います。距離感は自分のペースで作れた感触があります。自分は身長171、172cmくらいで、ダリ選手は普通なら届かない距離からパンチが飛んできた印象です(身長178cm)。以前一度スパーしたことがあるんですが、そのときも同じように感じていました。本能型というか、考えるより反応で動くタイプですよね。  試合後は、やっぱりダリ選手は名前のある選手なので『勝ったの!?』って驚かれることが多かったです。試合を観ていなかった人からも『すごいね』と言ってもらえて嬉しかったですし、現地に来てくれた人たちからも好意的な声をたくさんいただきました。 (王者・林RICE陽太とのタイトルマッチについて)本当に嬉しいです。正直、もう少し先になると思っていたので、5月に決まったのは予想外でした。個人的に、GRACHANのベルトにはブランドとしての価値を強く感じています。そこに挑戦できるのは本当に光栄なことです。 (大田区産業プラザPIOはこれまでのTFTホールよりも観客収容数が多いが)ありがたいですね。調整期間もしっかり取れますし、タイミングとしてもベストだと思います。地元の仲間たちから『絶対行くよ!』ってたくさん言ってもらえて心強いです。 (林の印象は)特にダリ選手との試合が印象に残っていて、直近の試合は何度も見返しています。打たれ強さがありますね。あとは、試合の組み立て方が上手い。ダリ選手よりもやりづらい相手になる可能性もあると思いますが、勝つイメージは持てています。 (マスタージャパン東京としてSASUKEに続くタイトル獲得となることについて)黒部(三奈)さんがすでに一つ持っているので、僕が獲れれば三本目になります。マスタージャパンのMMAクラスは、SASUKEさんと松本光史さんが指導していて、松本さんは最近手術をされたばかりで今は少しお休みされていますが、普段からすごくお世話になっています。 (日本拳法出身選手の活躍について)中村優作さんがいらっしゃいますし、僕の大学の同期で中村寛選手がいて、RISEでチャンピオンになっています。現役の日本拳法出身MMA選手としてベルトを持てたら、唯一の存在になれるかもしれません(※インタビュー収録後に、DEEPウェルター級で角野晃平が戴冠) (王者にメッセージを)林選手、『日本の米が世界一』って入場曲で言ってますけど……いや、ガーナの飯が一番うまいでしょ(笑)。僕が“うまいこと料理して”、しっかり“食い切って”やろうと思います。前回のダリ戦のようにはいきません。首を洗って待っていてください。よろしくお願いします!」 [nextpage] 王者・林RICE陽太が語る――「狙われる立場」での覚悟と変化 「(2024年12月以来、5カ月ぶりの試合に)練習は継続していましたが、今は自分の弱点を埋めるような期間にしていますね。調子が落ちた時期もありましたが、最近また復調してきました。試合が決まると練習にも集中できますし、気持ちも引き締まります。 (挑戦者・芳賀ビラル海について)試合も拝見しましたし、ラブコールも感じていました。追われる立場になった実感があって、嬉しさもありますね。ロクク・ダリ選手との試合ではやりたいことをしっかりやり切っていて、良い試合だったと思います。腰も重くて、テイクダウンにも粘りがありました。 (ビラル対策よりも課題克服を優先した? ※収録は4月初旬)いまは自分の穴を埋めることを重視しています。それが結果的に対策にもつながると考えています。 (リバーサルジム大阪では)最近は『この人チャンピオンだったんだ』と言われることもあります(笑)。ジムにベルトを置いているので、それを見て気づく人も多いですね。 (GRACHAN王者の防衛期限は7カ月。5月の王座戦は早いと感じたか?)はい、少し早いなとは思いました。ただ、年内に試合ができないよりは良いですし、良いタイミングだったと思います。 (ビラル戦について)僕がこれまで戦ってきた相手に、ビラル選手は良い内容で勝っているので、周囲からは僕が押されると見られているかもしれません。でも、これまでもそう思われて勝ってきているので、慣れています。 (ターニングポイントとなった試合は?)大阪で小川道的選手と戦った時ですね。KOが続いた大会のメインで『判定でもいいから勝て』と言われてたんですが、開始すぐに展開が来て、跳びヒザが決まりました。その瞬間、まるでスローモーションのように見えて、自分が変わった気がしました。  その後の小谷直之戦では『相手が強いんじゃないか』と言われていましたが、自信を持って臨めました。ただ、岸本篤史戦はかなり苦しかったです。2Rの終盤は止められてもおかしくなかったですね」 (だからこそ課題を克服してきたと。現在のライト級は混戦模様だが?)誰かが頭一つ抜けている印象は正直ないですね。でも、自分がチャンピオンとして、それを証明していきたいです。(ファンからの声援は)しっかり聞こえていますし、応援は本当に力になります。ジムでも試合の告知をしていますが、これからもっと広めていきたいですね。 (ビラルへメッセージを)ダリ戦の後、『次は美味しい試合になる』って言っていたビラル選手。僕もこの試合をとても楽しみにしています。やっと“狙われる立場”で試合ができるということで、ベストなコンディションで迎えて、しっかり僕が勝ちます! [nextpage] 『GRACHAN 74』全対戦カードと見どころ 2025年5月31日(土)大田区産業プラザPIO開場12:30 開始13:00 ▼第14試合 GRACHANライト級タイトルマッチ 5分3R林RICE陽太(reversal gym osaka/第4代ライト級王者)王者芳賀ビラル海(Master Japan Tokyo/同級1位)挑戦者  林は、2023年12月に岸本篤史とライト級暫定王座を争い、スプリット判定勝ちで戴冠。2024年2月に大道翔貴に判定勝ちすると、4月には『Road FC 68』に参戦。パク・シウォンに1R TKO負けで連勝が「5」でストップした。  その後、正規王者の原口伸が王座返上したため、正規王者となった林は、12月の『GRACHAN HELIOS』でGRACHAN帰還。ライト級王座をかけて同級1位のロクク・ダリと対戦し、スプリット判定勝ち。王座防衛に成功している。  対する挑戦者の芳賀ビラルは、日本拳法出身。プロデビュー4連敗から、組みの進化を見せて4連勝。2024年3月に岸本篤史に判定勝ち後、5月の藤村健悟戦では、1Rアメリカーナで一本勝ち。2025年3月の前戦ではロクク・ダリにユナニマスで判定勝ちしている。  ダリ戦の勝利後、芳賀は「林君、タイトルやらせてよ。林君、美味しそうな匂いがするんですよね。でも、ダリはうまく料理出来てなかった。僕ならうまく料理して美味しい林RICEにして、むしろ食っちゃいます。なんで、林君、いつか分からないけど待ってるよ(「会場来いよ」とつぶやき)」と語り、王座戦をアピールしていた。  ダリとスプリット判定で辛勝した林と、ダリに3-0で完勝の芳賀。5勝4敗の芳賀に対し、林は10勝8敗1分とキャリアで勝る。勢いは芳賀にあるか、それとも178cmの長身の林が、芳賀の飛び込みからの組みをさばき、キャリアの差と戦いの幅を見せつけるか。林が王座を守るのか、それとも芳賀が新王者となるのか、注目の一戦となる。 ▼第13試合 GRACHANフライ級王座統一戦 5分3R御代川敏志(THE BLACKBELT JAPAN/第3代GRACHANフライ級王者)小田魁斗(CARPE DIEM福岡/GRACHANフライ級暫定王者)  正規王者・御代川敏志(THE BLACKBELT JAPAN)は、MMA11勝6敗1分。11勝中5つのKO・TKOと2つの一本勝ち、4つの判定勝ちをマークする。2024年2月の『GRACHAN 67』で松場貴志を3R TKOで下し、第3代フライ級王者に。  切り裂くような鋭い打撃、独特なリズム、そして「何をしてくるかわからない」変則的なスタイルで相手を翻弄する、オールラウンド型の技巧派だ。打撃と組み技のバランスに優れ、試合の流れを自在に変える力を持つ。  その御代川が、負傷により規定期間内での防衛戦を行えなかったことから、GRACHANは暫定王座決定戦を実施。そこに登場したのが、『ONE Friday Fight』で連勝を重ねていた小田魁斗(CARPE DIEM福岡)だ。2024年12月『GRACHAN Presents: HELIOS』にてフライ級1位の道端正司との一戦に勝利し、暫定王座についた。  そこに、突如リングに現れたのが正規王者・御代川だった。小田のベルトを強奪し、マイクを握り、「お前が暫定王者か? だったら、俺とやるしかないだろ」と小田に直接宣戦布告。これに対し、小田も「やりましょう」と即答。2人の王者がリング上でにらみ合い、統一戦の実現をファンの前で誓った。  小田はMMA6勝1敗。6勝中3つのKO・TKOと一本勝ちが1回、2つの判定勝ち。御代川とは真逆のスタイルで、しっかりと形を作りながら、ポジションを一つひとつ制していく“正攻法”のグラップラー。グラウンドでのコントロール力とサブミッションの精度は国内トップクラスであり、冷静かつ理詰めのファイトで相手を崩して削っていく。 “型破り vs 型の美学”──まさに対極のスタイルがぶつかる王座統一戦。御代川が変則的な打撃とリズムでかき乱すのか、それとも小田が地に足のついた展開で試合を制御するのか。序盤の攻防が勝敗を大きく左右する展開となるだろう。  フライ級の真の頂点を決めるこの一戦は、GRACHANにおける軽量級戦線の方向性を占う重要な試合となる。実力、戦略、そして王者としての矜持が交錯する、注目のタイトルマッチが幕を開ける。 ▼第12試合 バンタム級 5分2R・延長1R田中智也(fit)徳弘拓馬(stArt)  経験か、勢いか。バンタム級の実力者同士による実力勝負が開幕。GRACHANバンタム級で、注目の好カードが実現する。キャリアを積み重ねてきた田中智也(fit)と、現在連勝中の徳弘拓馬(stArt)。実績と実力を備えた両者による、ハイレベルな一戦だ。  田中は、冷静な試合運びと的確な判断力が持ち味の実力派。スタンド・グラウンドともにバランスが良く、経験に裏打ちされた対応力で相手の攻撃を封じ、着実に自分のペースに持ち込む戦い方を得意とする。  対する徳弘は、22歳という若さながらプロで着実に結果を残し、勢いに乗るバンタム級の新鋭。躊躇のない仕掛けとフィニッシュまで持ち込む鋭さを武器に、近年の試合ではその完成度を高めており、ランキング上位を狙う存在として注目を集めている。 “緻密に組み立てる田中か、流れを断ち切る徳弘か。”互いのリズムと意地がぶつかるこの一戦は、タイトル戦線へのステップアップとなる重要な一戦。5分2R+延長1R、時間無制限の勝負の中でどちらが一枚上手か。バンタム級の次なる展開を占う、見逃せない一戦となる。 ▼第11試合 無差別級 5分2R・延長1R大場慎之助(パラエストラ東京)上野勇貴(AACC×SPIDER/初参戦)  経験豊富なベテランと、修斗で実績を積んだ実力者の激突。無差別級ならではの熱戦が期待される。GRACHAN無差別級の舞台で、注目の一戦が実現する。パラエストラ東京のベテラン・大場慎之助が、ミドル級から無差別級へと挑戦するAACC×SPIDER所属の上野勇貴を迎え撃つ。  大場は、長年のキャリアで培った技術と強靭なフィジカルを武器に、無差別級でも安定した戦いを見せる熟練ファイター。プレッシャーをかけ続ける打撃と、組み技の両面で相手を圧倒するスタイルが特徴だ。  対する上野は、アマチュア時代にGRACHANチャレンジや修斗全日本選手権で経験を積み、2017年には修斗ウェルター級新人王を獲得。以降もプロシーンで実戦経験を重ねてきた実力者であり、今回がGRACHAN本戦初参戦。階級を超えたチャレンジで、その実力を証明しようとしている。 “経験と安定感 vs 階級を超えた挑戦者”体格差やパワーのぶつかり合いが勝敗を左右する無差別級ならではの一戦。大場がベテランの意地を見せるのか、それとも上野が強豪の壁を破るのか。GRACHANらしい骨太な対決が、ここに幕を開ける。 ▼第10試合 フライ級 5分2R延長1R三澤陽平(TRI.H Studio)初参戦)河合 亮(ボンサイ柔術)※平野紘希(K.O.GYM)は負傷欠場  注目のフライ級クロスロード。PANCRASEを主戦場にしてきた三澤が、長い沈黙を破りGRACHAN初参戦。老練な技術と闘志を武器に、復活への一歩を踏み出す。  三澤は、PANCRASEを主戦場に戦ってきた実力者。2019年5月の「PANCRASE 305」以来、約6年ぶりの試合となる今回、GRACHAN本戦に初参戦を果たす。長期ブランク明けながらも、これまでに培ったベーシックなMMAの技術と老練な試合経験を武器に、復帰戦でのインパクトを狙う。  迎え撃つ河合は、アマ16戦を経験してきた実戦派。ボンサイ柔術仕込みの総合力で、プロの舞台に挑む。それぞれの想いが交錯するクロスロード。止まった時間を動かすのは、どちらか? ▼第9試合 フライ級 5分2R・延長1R金森琢也(DOBUITA)増田比呂斗(Master Japan Tokyo/初参戦)  若手同士のフライ級対決。経験と勢いが交錯する一戦。DOBUITA所属の金森琢也は、これまでGRACHANを中心に試合経験を積んできた若手ファイター。打撃と組み技のバランスが良く、試合運びの巧さに定評がある。これまでの経験を活かし、試合の主導権を握ることを狙う。 一方、Master Japan Tokyo所属の増田比呂斗は、2024年6月7日にタイ・バンコクのルンピニー・ボクシング・スタジアムで開催された「ONE Friday Fights 66」でプロデビューを果たした。初戦ではロシアのトレプチ・ドンガクに1ラウンド4分39秒でTKO負けを喫したが、その経験を糧に成長を遂げている。今回がGRACHAN初参戦となり、新たな舞台での飛躍を目指す。 “経験を積んだ金森 vs 海外経験を持つ増田”金森がこれまでの試合経験を活かして試合をコントロールするのか、増田選手が海外での経験を武器に新たな風を吹き込むのか。フライ級戦線における注目の一戦となる。 ▼第8試合 85㎏以下契約 5分2R・延長1R佐々木克義(GRORIA MMA GYM)古谷宗太郎(TRI.H Studio)  GRACHAN本戦に久々の登場、再起を懸けた両者が交差する85kg契約マッチ。GRACHANの85kg以下契約マッチにて、4年ぶりの復帰戦となる佐々木克義(GLORIA MMA GYM)と、こちらも久々の本戦登場となる古谷宗太郎(TRI.H Studio)が拳を交える。  佐々木は、前進する圧力とフィジカルを活かした打撃で試合を作るタイプ。2024年にはRIZINに出場した経験もあるが、今回はGRACHAN本戦へのカムバック戦。キャリア初期から所属するGLORIA MMAでの地道な活動を続けており、自身の“やり直し”を懸けた一戦となる。  対する古谷は、過去にGRACHANチャレンジへ出場し、本戦登場は久々。近年も継続的に試合経験を積んでおり、総合力を高めてきた選手だ。的確な組み立てと勝負どころでの仕掛けが持ち味で、今回はGRACHANの舞台でインパクトを残したいところ。 “リスタートを懸けた、静かな火花”どちらも勝利を強く求める立場。派手な肩書きではなく、積み上げてきた日々をぶつけ合う一戦になる。試合の主導権を握るのはどちらか。再起戦だからこそ生まれる気迫と緊張感も目が離せない。 ▼第7試合 無差別級5分2R 延長1R田馬場貴裕(IMPACT)井上悠司(TEAM大和魂/プロデビュー戦)  多彩な経験を持つ田馬場と、名門で鍛えられた新鋭・井上が激突。無差別級、注目の一戦。GRACHANの無差別級マッチにて、IMPACT主宰の田馬場貴裕と、TEAM大和魂所属でプロデビュー戦となる井上悠司が対戦する。田馬場は、プロレスラーとしてデビュー後、総合格闘技、キックボクシング、グラップリングなど、多岐にわたる競技に挑戦してきたファイター。自身が主宰するIMPACTを通じて「プロレスは格闘技だ!」をコンセプトに活動を展開している。GRACHANでは、過去に北村亮太にTKO勝ち 、石川廉にTKO負けを記録しており、その試合歴は多彩だ。  対する井上は、エンセン井上を師匠に持ち、空手をベースとする新鋭ファイター。空手時代には、現RIZINファイターの上田幹雄の先輩としても知られ、その実力は折り紙付き。2021年9月には『Breaking Down 2』に参戦し、GORI猛男に判定勝ち。今回のプロデビュー戦で、どのような戦いを見せるか注目される。 “経験豊富なチャレンジャー vs 名門仕込みの新鋭”──田馬場がこれまでの多彩な経験を活かして試合をリードするのか、それとも井上が初陣で鮮烈なインパクトを残すのか。無差別級ならではの迫力とスリルが詰まった、注目の一戦が幕を開ける。 ▼第6試合 バンタム級 5分2R・延長1R有田一貴(MIBURO/同級6位)フェルナンド(JAPAN TOP TEAM/初参戦)  バンタム級ランキング6位の有田一貴が、GRACHAN初参戦となる柔術家フェルナンドと激突。鋭い打撃と粘り強い試合運びで知られる有田にとって、今回の相手はこれまでと一味違う強敵だ。  フェルナンドはJAPAN TOP TEAM所属のブラジリアン柔術出身ファイター。巧みなポジショニングと極めの鋭さを武器に、ケージ内で相手をじわじわと追い詰めるスタイルが特徴。打撃戦を得意とする有田にとっては、一瞬の油断が命取りとなる展開が予想される。  有田の打撃と総合力がフェルナンドの寝技を上回るか、それとも柔術家がGRACHANの舞台で鮮烈な印象を残すのか。バンタム級戦線を揺るがす、緊張感溢れる一戦。 ▼第5試合 フェザー級 5分2R・延長1R長光雄平(TURNING POINT)佐藤藏ノ介(リバーサルジム立川ALPHA/デビュー戦)  前戦で鮮烈なプロデビュー勝利を飾った長光雄平が、勢いそのままに2連勝を狙う中、迎えるはGRACHANチャレンジで実力を示し、満を持してプロ昇格を果たした新星・佐藤藏ノ介。フェザー級の未来を占う、新旧注目株の激突が実現する。  長光は2月の初陣で見事な1R TKO勝利。打撃の鋭さとフィジカルの強さを武器に、TURNING POINT所属選手として次なるステップに挑む。  一方の佐藤は、GRACHANチャレンジへの継続出場を通じて着実に実力を認められた逸材。リバーサルジム立川ALPHAの次世代ファイターとして、プロの舞台での初勝利を目指す。プロ経験で上回る長光か、実力派ルーキーの佐藤か。フェザー級の台風の目となるのはどちらか。 ▼第4試合 フライ級5分2R延長1R二之宮徳昭(クロスワンジム湘南)佐藤匡平(KRAZY BEE KOSHIGAYA/初参戦)  クロスワンジム湘南所属のベテランファイター二之宮徳昭と、KRAZY BEE KOSHIGAYA所属の佐藤匡平が対戦するフライ級マッチ。佐藤は「KROSS×OVER」などで試合を重ねてきた選手で、GRACHANで初白星を掴むか。迎え撃つ二之宮は、落ち着いた試合運びと確かな組み技を武器とする技巧派。ZSTからGRACHANに参戦し3連敗も、12月大会で鈴木嵐士を肩固めに極めて、再起を飾っている。これまでのキャリアを活かし、試合を自分のペースに引き込む展開を狙う。フライ級らしいテンポの中で、試合の流れを掴むのはどちらか。 ▼第3試合 ストロー級 5分2R・延長1R三笠貴大(JAPAN TOP TEAM)粂大樹(COMRADE)  JAPAN TOP TEAM所属のストライカー三笠貴大が、COMRADE所属の粂大樹と対戦するストロー級注目カード。  三笠は、2024年9月のGRACHAN71で児玉勇也と接戦を演じ、惜しくも判定で敗れたが、鋭い打撃と前に出る姿勢で観客の記憶に残るファイトを披露。今大会では、敗戦からの巻き返しを誓う一戦となる。  対する粂は、前戦をフライ級で戦ったが、今回は自身の適正階級であるストロー級での出場。階級を絞ったことで、よりキレのある動きを見せられるかが勝負の鍵となる。 アグレッシブな打撃戦に持ち込みたい三笠と、リベンジに燃える粂。勝負を分けるのは、一瞬の踏み込みか、それとも冷静な試合運びか。緊張感あふれるストロー級バトルだ。 ▼第2試合 ストロー級 5分2R・延長1R丸山大輝(マルスジム)尾崎 蓮(bloom/初参戦)  2023年6月の『RIZIN.43』で早坂優瑠と対戦し、序盤から果敢に攻めるも肩固めで一本を取られた丸山大輝。その悔しさを胸に、同年12月のGRACHAN札幌大会では川添太貴に判定勝ちし、確かな一歩を取り戻した。  今回、GRACHAN本戦で迎え撃つのは、初参戦となるbloom所属の尾崎蓮。情報が限られる尾崎だが、未知なる実力を秘めた存在として、いきなりのインパクトを狙う。打撃を軸に戦う丸山が、連勝を手にして再び上位を目指すのか。それとも、初参戦の尾崎が番狂わせを起こすのか。ストロー級の新たな流れを生む一戦。 ▼第1試合 バンタム級 5分2R・延長1R田中 仁(Blaze)野澤海斗(Master Japan Tokyo/デビュー戦)  Blaze所属・プロ2戦目の田中仁が、Master Japan Tokyoからプロデビューを果たす野澤海斗を迎え撃つ注目のバンタム級マッチ。  田中は2025年2月のGRACHAN72で高松愁との接戦を制し、判定勝利でプロ初白星をマーク。落ち着いた試合運びと丁寧な組み立てが光り、今大会ではさらに安定感あるパフォーマンスが期待される。  一方、野澤はこれがプロ初戦。長年MMAを学んできたMaster Japan Tokyoのカラーを背負い、初陣でどのような戦いを見せるか注目が集まる。  キャリア初期ながらも、両者の持ち味と勢いがぶつかる好カード。バンタム級の新たな可能性を感じさせる一戦となるか。 ▼02試合 アマチュアフェザー級Aクラス 3分2R佐藤修斗(JAPAN TOP TEAM)大島暁(AACC) ▼01試合 アマチュアライト級Bクラス 3分2R飛鳥成宣(JAPAN TOP TEAM)]野田頭柊馬(AACC) 【中止】▼フライ級 5分2R延長1R小林大介(ALIVE)同級3位)長野将大(リバーサルジム武蔵小杉所プラス)同級5位※長野が怪我で欠場、試合は中止に
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