RISE Fire Ball Nagoya2025年5月11日(日)愛知・ポートメッセなごや第三展示館※ABEMA格闘チャンネルにてLIVE配信
▼メインイベント(第10試合)初代RISE世界スーパーフライ級(-53kg)王座決定戦 3分5R無制限延長R○大﨑一貴(OISHI GYM/第2代RISEスーパーフライ王者)=53.0kgKO 5R 1分22秒 ※レフェリーストップ×コーリー・ニコルソン(オーストラリア/ Ironfist Gym/WBCムエタイ世界バンタム級&スーパーバンタム級王者)=53.0kg※大﨑が初代王座に就く。
大﨑は2020年2月からRISEに参戦し、9月に田丸辰を破ってスーパーフライ級王座を奪取。2022年10月には「RISE DEAD OR ALIVE 2021 -53kgトーナメント」優勝者・風音に判定勝ちして53kg最強を証明した。2023年4月、ISKA世界王座決定戦でKO勝ちし、念願の世界王者となったが、2023年7月に開幕した「RISE WORLD SERIES 2023 -54kg Tournament」では準決勝で田丸辰に判定2-0で敗れ、19連勝がストップ。
2024年3月にはジラリー・キャルービーを破り、ISKAオリエンタルルール世界フライ級王座の初防衛に成功。6月には政所仁の挑戦を退けてRISE王座2度目の防衛に成功し、世界王座へ向けてタイトル返上。前戦は2025年3月にアレスター・タグレを1Rわずか48秒でKOしている。戦績は47勝(23KO)6敗2分1無効試合。
ニコルソンはアマチュアで多くのタイトルを獲得、プロデビュー後もオーストラリアの国内タイトルを複数獲得し、現在はWBCムエタイ世界2階級制覇のほか、ISKAムエタイルール世界バンタム級王者、WKBF世界52.5kg&54.5kg級王者にもなっている。2017年4月の『KNOCK OUT』に来日して小笠原瑛作と対戦する予定だったが来日中止となり、今回が初来日。
1R、右カーフを蹴る大﨑にニコルソンには左インロー。大﨑は左インローで崩すとすかさず左ボディ、さらに右ロー。ジャブを多用するニコルソンだが、大﨑の強打をもらうと怯む。左ストレートから右ローのニコルソンに大﨑はパンチの連打でニコルソンを追いつめていく。前へ出る大﨑を前蹴りで突き放すニコルソンへ大﨑は右カーフ。ニコルソンのヒザに大﨑は左フック。コーナーへ詰めると右ボディから左フック、右ストレートと連続ヒットを奪う大﨑。ニコルソンはジャブを突いて前蹴りで突き放す。大﨑は左ローから右ストレート。大﨑が圧倒の初回となった。オープニングスコアは10-9×3で大﨑。
2R、ジャブを伸ばして前へ出る大﨑をジャブから左右連打を放つニコルソン。スイッチしてサウスポーになるが、大﨑の右カーフで転倒を繰り返す。ニコルソンのジャブ、右ストレートをしっかりとブロックしてパンチを打ち返していく大﨑。ニコルソンがミドルやローを蹴っても大﨑は距離を詰めて左右の連打に左ボディ、ニコルソンのガードを連打でこじ開ける。ニコルソンはサウスポーから左インロー。ニコルソンの攻撃をしっかりブロックして左フック。ニコルソンの顔面前蹴りに大﨑が左右フックを返す。OPスコアは10-9×3で大﨑。
3R、前に出る大﨑を手数で止めようとするニコルソンだが、左ヒザを出したところで大﨑の左フックをもらってダウンを喫する。立ち上がると大﨑がすぐに詰めて左ボディ、右ストレート、右カーフ。ニコルソンが左ミドルを蹴ろうとすると左フック、コーナーへ詰めての左ストレート。大﨑が左右ボディと右カーフ、さらに左右ボディから左フック。パンチからローにつなぐ大﨑。ニコルソンはヒザを返す。スピードがなくなってきたニコルソンのパンチを全てブロックして前へ出る大﨑。タフなニコルソンは手数と左ローを出し続ける。OPスコアは10-8×3で大﨑。
4R、ボディの打ち合いからバックスピンキックを放つ大﨑。ニコルソンはジャブ、ローを出しながら回り込む。大﨑は左ボディから右ロー、飛び込んでの右フック。左右ボディからの右フック。圧倒されながらも手数を出すニコルソン。さらに左ボディ、左フック、右ストレートと次々とパンチをヒットさせていく大﨑だが、ニコルソンはタフだ。大﨑の左フックに組み付くニコルソン。大﨑が前へ出来るとヒザを出して組み付くニコルソンはクリンチが多くなる。
5R、大﨑が右カーフで転倒させ、右ストレートをヒットさせるがニコルソンは組み付く。大﨑が左フック、右ロー、右ボディ、右ストレートと連打で圧倒するがクリンチで止められる。しかし、大﨑が左フックでのけ反らせて左ボディ、さらに連打でニコルソンにロープを背負わせて棒立ちにさせ、ここでレフェリーがストップ。タフすぎるニコルソンを倒し切ることは出来なかったが、大﨑が終始圧倒してのTKO勝ち。
初代世界スーパーフライ級王座に就いた大﨑は、それまでの無表情からベルトを巻かれると笑顔。トロフィーも嬉しそうに受け取る。
大﨑はマイクを持つと「今日はたくさんの応援ありがとうございました。名古屋にRISEを持ってくることが出来てギリギリで何とかKO出来たのでホッとしています。こうして僕が世界王者になるところを名古屋の皆さんに見せることが出来て嬉しく思っています。対戦相手のニコルソン選手凄いタフで何回も強い攻撃が入ったのに強い攻撃を返してきて、皆さんの応援で最後の力を振り絞ってKOまで持ってくることが出来ました」と、苦しい試合だったと振り返った。
続けて「母の日ってことでお母さんのためにベルトを獲ると決めていたので、それが出来てよかったです。おかあさん、今まで育ててくれてありがとう。これからもっともっと大きくなるのでこれからもよろしくお願いします。名古屋大会を第2回、第3回と続けていくので皆さん、また会場まで応援に、生で格闘技を観に来て欲しいです」と語った。
最後には恒例の大﨑兄弟Tシャツのプレゼントで名古屋大会を締めくくった。
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▼セミファイナル(第9試合)RISE QUEENミニフライ級(-49kg)タイトルマッチ 3分5R無制限延長R×小林愛理奈(FASCINATE FIGHT TEAM/王者)=48.8kg延長R 判定0-3 ※9-10×3○宮本芽依(KRAZY BEE/挑戦者・同級1位)=48.8kg※宮本が第4代王座に就く。小林は初防衛に失敗。本戦の判定は49-48、48-48×2。
小林はフルコンタクト空手出身で強烈なパンチを武器に持つ。2023年11月にRISE QUEENミニフライ級タイトルマッチでerika(=名前の後ろにハートマーク)をKOで破り、RISE QUEENミニフライ級王座を奪取。2024年5月に小林愛三にOFGマッチで勝利し、10月にフライ級でビョン・ボギョンに勝利。破竹の8連勝を飾ったが、12月に同時2階級制覇を狙って挑戦したRISE QUEENフライ級タイトルマッチで王者テッサ・デ・コムに判定で敗れた。戦績は13勝(4KO)4敗1分。
宮本は2019年全日本女子ボクシング選手権大会シニアの部バンタム級優勝の実績を持ち、2023年1月のRISEアマチュア大会『RISE NOVA』Aクラスの試合で初回KO勝ち。5月にRISEで山本美憂をセコンドに就けてプロデビューを果たし、RINAから左フックでダウンを奪って勝利を飾ると数島七海、宮﨑若菜、Melty輝、チャ・ミンジュを相手に5戦全勝。
1R、宮本は左右の蹴りを上下に蹴り分け、数も多く出す。小林は右カーフ。小林が蹴ってくると宮本は右ストレートを合わせに行く。ワンツーを出しながら右カーフを狙っていく小林。宮本は小林が入ってくるところを右フックで迎え撃つ。小林の右ストレートを空振りさせると左ボディからの右ロー。宮本は蹴りを多用して距離を作り、ワンツーで入っていく。オープンスコアは10-10×3。
2R、小林は右カーフとジャブをボディに打ち、右オーバーハンド。宮本は左右ミドルから右ストレート。宮本が左右ボディから右フック、右ハイ。小林は前へ出てパンチ連打から左ヒザを蹴ってきた宮本に左フックでダウンを奪う。ふらつきながら立ち上がる宮本に襲い掛かる小林。右フック、左アッパー、右フック。宮本は前蹴り、ブロックを固めるが小林の連打に防戦一方。小林が左ボディ、左フック。宮本はヒザを蹴る。宮本はクリンチでこのピンチを凌いだ。OPスコアは10-8×3で小林。
3R、宮本はジャブ、左ボディ、ヒザ、左ミドル。小林は前へ出て圧をかけていく。宮本は手数を出して小林を近づけさせないようにするが、小林がワンツー、右インロー。宮本がコンビネーションを回転させると小林はニヤリ。宮本の左フックに小林が左ボディ。パンチ、蹴りを多く出す宮本へ小林は圧をかけて左フック、右ストレート。OPスコアは10-9×2で宮本、10-10が1名。
4R、前へ出る小林に宮本が蹴りを出し、右ストレートで小林に尻もちをつかせるがこれはスリップ判定。前へ出て右ストレート、左フックを打ってくる小林に宮本はミドル、前蹴り、ヒザと蹴りを多用してジャブ、右ストレートを打つ。特にヒザがよく決まる。小林のワンツーに右を合わせる宮本だが、小林は左フックを打ち返す。さらに左フックで入っていく小林。宮本は左右フックと右ロー、ヒザ、小林が入ってくるところへ左フック。前へ出て詰める小林へ宮本がワンキャッチからのヒザ、さらに右ロー。宮本の左ミドルに小林が左フックを振り抜く。
5R、足を止めてワンツーを打ち合う両者だが、パワーで優る小林が前へ出る。小林が右カーフ、宮本は右ローと左ミドル。宮本はスピードのあるコンビネーションを繰り出すが、小林の一発の威力で相殺される印象。宮本の右ボディに小林が左フック。前h出る小林が右ストレート、左ボディ。宮本もボディからのフック。鼻血を出す宮本。小林は左フックのダブル、右ストレート。宮本はハイキックを狙うが不発。打ち合いになっても一発の強さを見せる小林が左フックを当てる。
判定はジャッジ1名が小林を支持したがドロー。延長戦へ。小林は左アッパー、宮本が左フックを軸に手数を出す。コンビネーションの最後には左ロー。小林が左右のショートの連打。右ローを蹴っていく宮本は小林が近付くとヒザ。ここへ来て小林の手数が減り、宮本は手数を出してヒザも蹴る。右ローを連打した宮本は左フック。手数が少ない小林はパンチを繰り出すが宮本の手数が多くヒット数も多い。しかし、最後に小林の右ストレートがヒット。小林が勝負をかける。唇を切った宮本は血まみれに。
判定は3-0で宮本が逆転勝利。呆然とする小林。宮本は大声を上げて嬉し泣き。コーナーの下では山本美憂も号泣だ。
宮本はマイクを持つと「こうやってたくさんの方々に応援されて王者になれました。一人の力では獲れなくてサポートがあってのおかげです。感謝の気持ちでいっぱいです。小林選手強かったです。でも私が王者になったからには王者らしい行動をし、私らしい王者の姿を見せたいと思います」と泣きながら語った。
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▼第8試合 バンタム級(-55kg)3分3R延長1R○大﨑孔稀(OISHI GYM/RISEバンタム級王者)=54.95kgKO 2R 2分17秒 ※レフェリーストップ×門口佳佑(EX ARES/フェザー級1位)=54.95kg 大﨑はパンチ、蹴り、ヒジ、ヒザいずれでもKOできる破壊力を持ち、タイ人と渡り合うテクニックも持っている。特にボディブローは強烈。様々な団体で活躍し、これまでにJ-NETWORKスーパーフライ級王座、WMC日本同級王座、BOMバンタム級王座を獲得。RISEには2019年11月から参戦。2023年12月に鈴木真彦を破り第8代RISEバンタム級王座に就くと、2024年5月にはヨーブアデーンを左ボディでKOした。8月に大森隆之介を判定で破り王座初防衛に成功すると、11月に『ONE Friday Fights』初参戦でフオ・シャオロンに判定勝ち。戦績は35勝(20KO)7敗2分1無効試合。 門口は『ABEMA』で行われた企画『VS 那須川天心』でトーナメントを勝ち上がり那須川天心と対戦したことで名をはせた空手出身の選手。その後、RISEで2018年7月にプロデビュー。2022年8月のRISEフェザー級タイトルマッチで梅井泰成から王座を奪取。SBの山田彪太朗、元Krush王者の新美貴士、SBの川上叶と他団体の強豪を次々と撃破した。しかし2024年3月、K-1との対抗戦で軍司泰斗に延長戦で敗れ6連勝がストップ。10月には2度目の防衛戦で安本晴翔に王座を奪われた。12月、56kgに体重を下げてオートー・ノーナクシンに判定勝ちで再起。戦績は16勝(2KO)4敗1分。
1R、前へ出る大﨑をジャブで迎え撃つ門口。左右に頻繁にスイッチする門口は左右カーフと左右ボディ。大﨑も左ボディを叩いてヒザを突き刺すと左右の連打を叩き込む。門口は右カーフ、左右ボディ。大﨑は前へ出て左ボディ、ワンキャッチのヒザから両手で門口の顔を押して離れ際に左フック。パンチをまとめたが門口のブロックは固い。門口は上を叩いてガードを固めさせるとボディへ連打。
2Rも圧をかけていくのは大﨑。パンチからワンキャッチのヒザで前へ出る。門口は右を打ってからの左ボディ、左ロー。大﨑はヒザから右ストレート、ワンキャッチのヒザから放し際に左フック。この一発で門口がフラつき、左右フックの猛ラッシュで門口をロープへ釘付けにし、スタンディングダウンを奪う。続けて左フックで門口を崩し、左右フックをまとめたところで門口が腰を落とし、レフェリーがストップ。
大﨑がパンチの進化とワンキャッチのテクニックを見せつけ、一階級上の元王者をKOするという圧勝を遂げた。
大﨑はマイクを持つと「ありがとうございました。僕たち大﨑兄弟をメインでやらせてもらったと思っていて、名古屋強いでしょう。負けてないでしょう、東京と大阪に。格闘技、知る人なら門口選手と僕の試合楽しみだったと思いますが、僕めっちゃ強いでしょう。僕がやりたい選手はあと一人しかいないので、志朗選手との世界タイトルマッチお願いします。再戦と世界タイトルマッチ。決定もお願いします。僕は絶対に獲れると思っているので」と、志朗との再戦と世界タイトルマッチ挑戦をアピールした。
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▼第7試合 スーパーフライ級(-53kg)3分3R延長1R○政所 仁(魁塾/同級1位)=52.9kg判定2-1 ※30-29×2、29-30×数島大陸(及川道場/フライ級1位)=53.0kg 1R、サウスポーの数島に政所は左ローを連発、右インカーフも蹴る。その蹴りに左ストレートを合わせに行く数島。政所が右ミドル。数島は左インローを蹴って左ストレート。政所が右ローを蹴ってくると左右ボディ連打から左ストレート。政所も左フック、右ストレートで前へ出る。数島の右側に出るようにして左フックを打つ政所に数島はジャブ。よく動く数島は回り込んで左を打つ。
2R、右ミドルを蹴っていく政所に圧をかけていく数島。政所の右ミドルに数島は左インロー、政所は飛びヒザを発射するがかわされ、下がらされる。数島がワンツーで前へ、それをヒザで迎え撃つ政所。ワンツーから左ボディは政所。左フックを打って連打につなぐ政所だが、数島が左ストレートを返す。数島の左をもらう政所だが前へ出て右ストレート。この右ストレートに数島が下がる。政所は左フック、左アッパー。ここへ来てパワーの差が出てきた。
3R、数島の左ストレートに政所は右ミドル、飛びヒザで応戦。政所は右ボディストレートを連打、数島は左ストレートで前へ出る。その左に右を合わせに行く政所は左ボディも打つ。右を伸ばして左ストレートの距離を作る数島に政所は右インロー。右ミドルと右カーフの政所に数島が左フック、右ストレートで前へ出る。コーナーに詰める数島だが政所はクリンチ。打ち合いになると政所の右ストレート、左フックがヒット。数島も連打をまとめる。強打で政所か、手数の数島か。
判定は2-1で政所が辛勝。敗れたとはいえ階級上の選手に数島が善戦した内容となった。
政所はマイクを持つと「勝ったけどめちゃくちゃ悔しいです。でも久しぶりの勝ちで嬉しいです。僕はこんなレベルじゃないと思っていたんですがまだまだなので。もっとしっかり練習して圧倒的な力をつけて帰ってきたいと思います。これから全勝するのでよろしくお願いします」と、笑顔を見せた。
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▼第6試合 ウェルター級(-67.5kg)3分3R延長1R○石川泰市(Ten Clover Gym/同級4位)=67.45kg判定3-0 ※30-29×3×青木洋輔(大和ジム/元WBCムエタイ日本ウェルター級王者)=67.4kg
1R、石川はパワフルなワンツーで前へ出ると青木のガードの上から叩きつける。青木も右フックで反撃。青木はガードを固め、近付くとワンキャッチからのヒザ。組むと石川の顔を片手で押す。ジャブを突く青木に石川は右フック。青木の右カーフに一瞬石川がバランスを崩す。石川も右カーフを蹴り返すが、青木は左ボディ。青木のヒットが目立った。
2R、石川はパワフルなパンチをガードの上からでもお構いなしに叩きつける。右カーフを蹴り合い、青木は左右のボディや右アッパーを混ぜる。ヒザも突き刺す青木。ジャブを上手く使う青木は距離を保って右ストレート。石川が左右フック、左ボディを打つと青木はヒザ。しかし、石川が左右ボディからの右フックをクリーンヒットさせ、大きく崩れた青木に左右フックの連打。右フックでダウンを奪ったが、ゴングが鳴った後だった。
3R、青木は右カーフ、左フック。石川は詰めてパンチを打って行くが青木が組み付く。青木は後ろ蹴りで流れを変えに行き、左ボディも。青木が右ボディ、左ヒザも突き刺す。石川は右フックをねじ込むように打つが両者近付きすぎてクリンチが増える。青木の右カーフ、石川はガードを固めて前へ出るがクリンチに。ラスト30秒、豪快に右フックを叩きつけて声を上げながらの左右フック。振り回す石川に青木も打ち合いに行き、試合終了。両者抱き合って健闘を称えた。
判定3-0で石川が勝利をもぎ取り、両者笑顔で再び健闘を称え合った。
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▼第5試合 スーパーライト級(-65kg)3分3R延長1R○木村“ケルベロス”颯太(心将塾/同級7位)=64.95kg判定3-0 ※29-28、29-27×2×将太(KSS健生館/同級13位)=64.75kg
1R、サウスポーの将太はセオリーとは逆に左へ回り込み、木村は右ミドルと右三日月。将太の左ミドルには右インローを合わせに行く。将太が蹴ると必ず蹴り返す木村。木村のパンチに対して連打を返していく将太。木村の戦法が上回った印象。
2R、右ミドルを蹴っていく木村に将太は左んインロー。このラウンドも左へ回るサウスポーの将太に木村は左ボディ。木村は右インローからワンキャッチのヒザ。将太はオーソドックスにスイッチして右ストレート、サウスポーに戻って左ストレート。スイッチを繰り返す将太だが、木村は構わずワンツー、右三日月蹴り。
3R、将太は前へ出て左ミドルから左ストレート、木村は右インローで迎え撃つ。ショートでの打ち合いとなり、オーソドックスにスイッチした将太が右フックをヒットさせる。木村も負けじと右ストレート、右ボディ。詰めてくる将太に木村はパンチが打てず両者にホールディングの注意。至近距離での打ち合いで木村が左フックのカウンターとなる右ストレートでダウンを奪う。将太は前へ出るが木村は左ボディ、右インロー。将太はミドルの空振りからバックハンドブローをヒットさせたが、木村は耐えた。
判定3-0でダウンを奪った木村が勝利、再起戦を飾った。
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▼第4試合 ライト級(-63kg)3分3R延長1R○髙橋聖人(TRIANGLE/同級1位、元NKBフェザー級王者)=62.7kgTKO 3R 1分02秒 ※ドクターストップ×金ちゃん(KICK-BOXING K style)=62.75kg
1R、金ちゃんは序盤から右フックを起点に左右フックの連打で前へ出る。高橋はブロックして下がるが、ロープを背にすると片手を引っかけて体勢を入れ替える。高橋は右前蹴りと左三日月、右ミドル、左インロー。高橋の左三日月に下がる金ちゃんは序盤の勢いがなくなるが、一気に前へ出て左右フックを叩きつける。高橋はこれをガードしてワンキャッチのヒザ。離れると左インロー、右ロー、左三日月、右前蹴り。組んでのヒザ。
2R、高橋は蹴りを散らし、左三日月を突き刺す。蹴りで金ちゃんを近づけさせない高橋だが、金ちゃんが飛び込みのアッパー、バックハンドブローを繰り出す。高橋は左インカーフで金ちゃんが大きく足を上げても、右ストレート、左三日月、左ミドル、ヒザと顔面、ボディも攻める。ラウンド終了直前には左ハイ。
3R、高橋は腕を合わせて押し合いをしながら右ローキックを蹴る。さらにヒザ蹴り、離れると右ストレート、ワンキャッチからのヒザ。この猛攻に金ちゃんは右目上をカットして出血。ドクターチェックとなり、ここでストップ。
高橋が完璧な試合運びでTKO勝ちを収めた。
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▼第3試合 -72kg契約 3分3R×匡志YAMATO(大和ジム/WBCムエタイ日本統一スーパーウェルター級王者)=71.85kg判定0-3 ※27-30×2、26-30○ジェット・MEIBUKAI(MEIBUKAI/元MAX MuayThai-72kg級王者)=72.0kg
1R、右カーフの蹴り合いからスタート。匡志はジャブを顔面とボディへ打ち、右ミドルも。ジェットは右ストレートを打ち抜き匡志をヒヤッとさせる。右ストレート、右フックを連打していくジェットが狙いすました右ストレートでダウンを奪う。ジャブ、左インローで回り込む匡志へジェットが詰めて右ハイキック、右フック。ジェットは右カーフを蹴り、ワンツーで匡志をコーナーへ。匡志はこのラウンドを耐えた。
2R、前に出るジェットは左カーフ、右ストレート。匡志は回り込みながら左ローを蹴る。ジェットの右に匡志は左フックを被せにいくが、右カーフからの右をもらう。匡志はジャブ、左フックで展開を変えようとするが、ジェットはカーフと右ストレートで前へ出続けた。
3R、パンチで前へ出る匡志を右ストレートで迎え撃つジェット。右ロー、右ハイ、右ストレートと匡志を下がらせる。どんどん前へ出て倒しに行くジェットが右ストレート、右フックを連発。さらに右ハイ。右カーフで応戦する匡志だが、ジェットはワンキャッチからのヒザも使う。ボディを打つ匡志へジェットは右ハイ。ジェットの右ストレートに匡志が左フックを返すが、ジェットは前蹴りとジャブで距離をとる。最後にラッシュを繰り出した匡志だが、前蹴りで突き放されて試合終了。
ジェットが大差を付けての判定勝ちとなった。
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▼第2試合 フェザー級(-57.5kg)3分3R×一仁(真樹ジムAICHI/第8代J-NETWORKフェザー級王者)=57.4kgKO 3R 1分59秒 ※左フック○岩永勝亮(OISHI GYM)=57.35kg
1R、岩永は得意の前蹴りをボディへ数発放ち、いきなり顔面へ放ってダウンを奪う。再開後も顔面前蹴りを放つ岩永。さらに右ストレート、左フック、右カーフと攻める。一仁は左ロー、右ミドルも岩永は強い前蹴りと横蹴りを放って一仁を後退させ、ロープを背負わせると左ボディの連打。一仁は左ミドル、細かい連打から右ロー。前に出てくる岩永に一仁は左ミドル。
2Rも岩永は前蹴り、右ローで前へ出る。一仁は組んでヒザ。左ミドルを多用する一仁は岩永が近付くと組んでのヒザ。ならばと岩永は左ボディの連打と右フック。岩永はジャブもボディへ打つ。一仁の手数が増え、細かい連打をまとめて岩永にブロックさせると右ミドル。岩永がボディを打ちに来ると組んでしまう。
3R、一仁はジャブ、右ミドル。岩永は右フックをヒットさせると一気にラッシュ、ロープを背負わせた一仁に連打を見舞って左フックでスタンディングダウンを奪う。再開後もラッシュで勝負をかけた岩永がコーナーで連打を浴びせ、左フックで一仁はダウン。岩永が4連勝2連続KO勝ちを飾った。
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▼第1試合 スーパーフェザー級(-60kg)3分3R延長1R○近藤大晟(及川道場/同級12位)=59.8kgTKO 3R 0分24秒 ※レフェリーストップ×和斗(大和ジム)=59.95kg
1R、和斗は左ローを多用し、左ボディ。近藤の右ストレートで和斗は倒れるが、これはスリップ。これで足を痛めたのか近藤は右ローを蹴る。近藤はジャブを突き、右ストレート。
2R、和斗は左右フックで勢いをつけて前へ出る。近藤はジャブ、左ミドル、左フック。アグレッシブに動く和斗に近藤はワンキャッチで崩してからの右ストレート、さらにヒザ。打ち合いになると近藤が左フックをヒットさせていき、さらにヒザを突き刺して左ボディも強烈な左フックがヒットするが和斗は耐える。そこへ近藤がヒザ、左ボディ。ボディと顔面を振り分けて攻める近藤。和斗はフラフラになりながらもパンチを振っていく。近藤の右ストレートがヒットして耐える和斗。
3R、和斗が再び左右フックで前へ出る。和斗が左ミドルから右飛びヒザに行くと、着地した左足をおさえて悶絶。そのまま立ち上がれず、近藤のTKO勝ちとなった。
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▼OPファイト3 ウェルター級(-67.5kg)3分3R○惺也(OISHI GYM/第7.9.10.11回JKJO全日本ジュニア空手道選手権大会優勝)=67.40kgKO 1R 1分27秒 ※左フック×ハル・ミヤノイリ(ブラジリアン・タイ)=67.35kg
1R、序盤から強い右カーフを蹴っていく惺也はミヤノイリが前へ出てくると右ミドル。惺也の右カーフで大きくバランスを崩すミヤノイリ。左右フックを打つミヤノイリに惺也が左フック、ダウンを奪う。 連打でコーナーへ追い込むと胴廻し回転蹴りを繰り出す惺也。さらにコーナーへ詰めて左左フックと左ボディの連打、ミヤノイリはたまらず倒れ、惺也がデビューからの4連続KO勝ちを収めた。
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▼OPファイト2 -66kg契約 3分3R△久保田有哉(TARGET)=65.9kgドロー 判定0-1 ※28-29、29-29×2△ファクンド・グラマチョウ(サムライジム)=65.8kg
1R、185cmの長身を持つグラマチョウは右カーフ、クボタは前へ出て右ローを蹴っていくが、グラマチョウは左ミドルを蹴りながら回り込む。久保は右ローから右ストレート、グラマチョウは右ミドルを蹴りつつ右ストレートを伸ばしてくる。久保田はロープを背負ったグラマチョウに左ボディ。スピードはそこまでないグラマチョウだが、右カーフを前へ出てくる久保田へ的確に当てていく。久保田のパンチに返しで右ハイを蹴ると、久保田は腰が大きく落ちて片手を着いたがダウンにはならず。
2R、グラマチョウは下がらず久保田とリング中央で打ち合う。再び久保田が圧をかけて前へ出てくるとグラマチョウは長いジャブ、右カーフ。久保田は左ボディ。グラマチョウが前へ出て左フックと右ストレート、久保田も右ローとワンツーで押し返す。グラマチョウはジャブを当てて飛びヒザ。久保田の右インローにグラマチョウの右足が跳ね上がる。右フックから左ボディの久保田。
3R、右ローを蹴る久保田にグラマチョウが右カーフを蹴ると久保田が転倒。パンチ打ちに行く久保田にグラマチョウは顔面前蹴り、下がった久保田へ飛びヒザ。久保田は前へ出て右ストレート、左右ボディ、左フックでグラマチョウにロープを背負わせる。しかし久保田はボディから右フック、グラマチョウも左フックを返す。グラマチョウはヒザを織り交ぜる。距離を詰めて右フックを当てていく久保田にグラマチョウはガードを固めつつ左ミドル、ヒザ。久保田がパンチを止めず前へ出て終了。
判定はジャッジ1名がグラマチョウを支持したが、2名はドローで痛み分けとなった。
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▼OPファイト1 フライ級(-51.5kg)3分3R×正木翔夢(OISHI GYM)=51.3kg判定0-2 ※29-30、29-29、28-29○大久保祐(修徳会)=51.5kg
1R、ロー&インローの蹴り合いからスタート。先に打ち合いを仕掛けたのは大久保で左右の連打を叩き込む。正木はロープを背負うが左フックを返す。パンチの連打から胴廻し回転蹴りを繰り出す大久保。パンチを顔面とボディへ散らし、接近するとワンキャッチからのヒザも使う。正木はサウスポーにもスイッチして左ストレートからワンキャッチのヒザ。残り30秒で前へ出る正木が右ストレート、左フックをヒット。大久保もボディから顔面へつなぎ、右ミドルを蹴る。
2Rもローの蹴り合いから始まり、正木が強い右カーフと右ハイを蹴る。大久保はパンチからワンキャッチのヒザ、速いコンビネーションで正木にロープを背負わせるが、正木もワンキャッチからのヒザで応戦。将来的にボクシング転向も考えているという大久保はコンビネーションを回転させ、正木の左に右クロス。正木は手数が減った。
3R、大久保が絶妙の距離感で自分のパンチを当て、正木のパンチは空振りさせる。ならばと正木はサウスポーから左ミドル。しかし、両選手ともクリンチが多くなり、正木には警告が与えられる。大久保が右ストレート、ヒザで前へ出る正木に左フック。両選手ともだいぶ息が荒くなっているが、正木は前へ出て行く。最後は大久保は前蹴り。正木が左ストレート、ヒザ、左ミドルで攻めて行った。