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【UFC】ジャック・デラ・マダレナがベラル・ムハメドに5R判定勝ち、新ウェルター級王者に! シェフチェンコがフィオロに判定勝ちで女子フライ級王座防衛「数字ではなく精神的、肉体的にどう感じるか」、シウバが7連勝、バンタムからフェザー級戦変更のアルドがザハビに敗れ引退表明、軍神サンデニが一本勝ち、ジャスタビシアスがアンドラージに一本勝ちで黒帯に=『UFC 315』

2025/05/11 11:05

▼バンタム級→フェザー級 5分3R
〇エイマン・ザハビ(カナダ)13勝2敗(UFC7勝2敗)※UFC6連勝
[判定3-0] ※29-28×3
×ジョゼ・アルド(ブラジル)32勝10敗(UFC14勝9敗)

 当初バンタム級だったこの試合、アルドが体重を落とせず、試合当日に両者の合意によりフェザー級契約に変更。アルドにとっては、キャリア21年目、42戦目にして初の計量失敗となる。ザハビにはアルドのファイトマネーの一部が渡されてフェザー級戦に。バンタム級ランキングではアルドが11位、ザハビが15位。

 初代UFC世界フェザー級王者アルドはUFC14勝8敗(4KO)の38歳。2022年に一度引退し、UFC殿堂入りも果たした。引退後はボクシングに出場していたが、2024年5月のブラジル大会で復帰。ジョナサン・マルチネスに判定勝ち。10月の復帰2戦目でマリオ・バティスタにスプリット判定負けを喫した。

 地元カナダのザハビは、名将フィラス・ザハビの実弟。ムエタイベースながら、レスリングも経験し、柔術黒帯。UFC6勝2敗の37歳で現在5連勝中。2024年11月の前戦ではペドロ・ムニョスに判定勝ちしている。

 1R、先に中央を取るアルド。右回りのザハビに左ジャブ。ザハビも左ジャブのダブルを見せると、アルドは右ミドル、右ヒザからワンツー。ワンツー、右アッパーも。ワンツーを突くザハビは左ミドル。アルドは左前足を上げて牽制。片足立ち関節蹴りのフェイント。ワンツーをボディに突く。

 ザハビの右ローをチェックするアルド。ジャブの入りに左ジャブを合わせる。圧力をかけるザハビは左の飛び込みから右。しかしアルドも左を上下に迎撃。ザハビは間合いを詰めて左を振って首相撲ヒザ。アルドも左を打ち返しホーン。アルドのラウンドか。

 2R、左ボディからヒザのアルド。左ミドルはかわしたザハビが左ミドル、左ジャブの刺し合い。左フックはアルド。ザハビも左ジャブを打ち返すと前に。ボディフックのアルド。左ジャブも突く。圧力をかけるのはザハビ。ローブローに中断、再開。

 ザハビは詰め。ケージ背にサークリングするアルド。ザハビの左ローがファールカップをかすめる。再開。ザハビの右ローをかわして左の攻撃はアルド。ザハビもジャブを当てて前に。拮抗したラウンドだがザハビか。

 3R、ハグから再開。左ジャブを伸ばすザハビを詰めるアルドは、右ヒザ、ザハビも左のダブル。アルドはその詰めに右テンカオ。ザハビの左がかすめる。しかし、アルドはその入りに右ヒザでダウンを奪うとすぐに立つザハビの立ち際の微妙な際でサッカーキック。さらに連打。一瞬タイムを見て、残り3分に苦しい表情を見せたアルド。回るザハビは右アッパー、ヒザで応戦。

 アルドからダブルレッグも跳ね返されて引き込む形で下に。クローズドガードで抱き寄せるアルドに、上体を起こして右ヒジはザハビ! グローブを掴むアルドに剥がして右ヒジでカットを奪うザハビ! アルドは額から出血しながら抱き寄せる。その身体をスラムしてザハビが上のままホーン。両セコンドが肩車し、両者は肩の上でハグした。

 判定は3-0(29-28×3)でザハビが勝利。勝者は「私は試合を引き受けた。彼は8ポンドも太っていた。とにかく受けた。ショーン・シェルビーには、私がこの試合を引き受け、さらに多くの試合に出られるよう、大きな取引をしてくれたことに感謝したい。3R目は確かに揺さぶられたよ。混乱していたよ。でも、私のマインドセット・コーチは、こういう瞬間のために準備するようにと言うんだ。回復して、次の打ち合いで勝てばいいと自分に言い聞かせていたんだ。みんな、私はチト・ヴェラと戦いたい。それが次の相手だ。僕をランキングの上位に食い込ませてくれ。僕の両親、そして美しい妻の娘たち、そして双子のラリアとミラにありがとうと言いたい」とコメント。

 グローブ置いたアルドは「最初に、ダナ、ショーン、ロレンツォ・フェティータ、UFCのみんな、僕に与えてくれた全てのものに感謝している。僕にはもう無理だと思う。タフな1週間だった。減量のことだけがすべてじゃない。ただ、いろんなことがあったんだと思った。これだけのことを経験するのはとても大変だった。今週はとてもタフな週で、自分には無理だと感じたことがあった。もう体重を切りたくないと、僕の体はノーと言った。こんな戦争のような試合に行きたくないし、こんな思いもしたくない。ただ、もう心にはないんだ。これは最後だと思う。これが僕に会う最後だと思う。もうこんなことはできない」と引退を表明した。

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