父・須田智行コーチ「いいポジションで寝技に持ち込めたら」
──作戦通りの展開でしたか。
「作戦に行く“過程”でしたね。バックを取るっていうのはあったんですね。で、アームロックで背中を見せてくるので、しっかりアームロックを極められないようにだけ注意しながら、バックを取って行こうっていう、そこから先の展開まで、全部練習はしていたんですけど。その過程で極まっちゃいましたね」
──須田選手の寝技の引き出しが多くて、足関節を仕掛ければ、相手はトランジションで背中を向けてくれる。そして、相手がアームロックで半身になれば……。
「払い越しの体勢になっている時に、ボディロックでテックダウンみたいなのもそうですね」
──プランBもあったのですね。
「ありますね。打撃の展開でも全然いっぱいやってきたんで」
──実は試合前に、浜崎選手が「柔術家は苦手」という言葉も吐露していました。いい形で「寝技」になれば、須田選手に分があると思っていた部分もありましたか。
「それは思ってました。萌里は浜崎さんについてよく知らないからバイアスがかかることもない。ビビることなく動ける。これまでよりもキツい練習をしてきたから自信を持って戦えていました。
向こうがアームロック狙ってくるだろうから、くっついてくるのは想定内。だからあの立ちの展開でいいポジションで寝技に持ち込めたらいいかなとは思ってました。バックまでの展開は……浜崎さんが崩れて、取れたのはちょっとびっくりしましたね」
須田萌里と弟の須田雄律は、5月末開催のIBJJF WORLD JIU-JISTU CHAMPIONSHIPに出場予定だ。




