動画ではBreakingDown後の総括も行っている朝倉未来。(C)ゴング格闘技
2025年5月4日(日)に東京ドームで開催される『THE MATCH 2』で、平本蓮(剛毅會)との再戦に臨む予定だった朝倉未来(ジャパントップチーム)が、平本の「外傷性肩関節不安定症」による欠場を受けて、自身のYouTubeで『今後について』をアップ。対戦相手について揺れる思いを語った。
平本へのリベンジのために一時引退を撤回し、今回の再起戦を決めた朝倉は、「相手の怪我なので中止はいいんだけど、RIZINは東京ドームのキャンセルはできないっていうことでたぶん僕を出したいと思うし。でも他の人で東京ドームが埋まるのかっていうことですよね。自分の中では平本選手と再戦するために戻ってきたっていう部分が大きいから、いきなり、じゃあ別の相手を用意されて、そこまでモチベーションが出るのかっていうのも問題」と吐露する。
一方で、再戦のために練習を再開し、進化の手応えを得ていることも明かし、「誰かと戦ってもいいのかな」と、平本以外でも実戦でその成果を試してみたい思いもあることを明かしている。
「今までやってなかった練習をしてきてるんで、ボクシングと寝技を毎日やってるし、強くなってるというか。一緒に練習している人が『強くなってる』って言ってる。自分でも実感してるし、そういった自信の中で、誰かと戦ってもいいのかなとも思う」と語る朝倉は、そんな状況のなかで「結局、世間が求めているかどうかっていうところで、決めたいかなと思ってます」と、東京ドームでの復帰戦を世間から求められているかどうかで決めたいとした。
前日のSNSでは、欠場を決めた平本蓮が自身に代わる相手を「順当に行けば、YA-MANか、鈴木千裕もやりたいって言ってたからさ。鈴木千裕も」と2人の代打出場を予想している。
YA-MANは、2023年11月に自身がプロデュースするオープンフィンガーグローブキックボクシング大会『FIGHT CLUB』に朝倉未来を招聘、RIZINより小さなリングで1R 77秒、朝倉を右ストレートでKOに下している。2024年大晦日にMMAでカルシャガ・ダウトベックに判定負け。2025年3月29日の『RISE ELDORADO 2025』ではオープンフィンガーグローブマッチ(3分3R)でGLORY世界フェザー級1位ミゲール・トリンダーデ(ポルトガル)との対戦が決定済みで、5月、東京ドーム出場を決めるためには、原口健飛に初のKO負けをつけた強豪トリンダーデをクリアするという難関が待ち受けている。
一方の鈴木は、大晦日にクレベル・コイケに判定負けで王座陥落。3月30日の『RIZIN.50』でカルシャガ・ダウトベックを相手に再起戦が待っている。朝倉と対戦するためには、難敵ダウトベックを下し、5月の連戦に挑む必要がある。
ダウトベックも含めた、この3人について朝倉は、対戦相手として一長一短があることを語る。
鈴木とダウトベックについては、「鈴木千裕とダウトベックが今月やって、鈴木千裕が勝ったら、やろうとしても1カ月しかない。終わってから受けるかどうか分からない試合で、俺がどうやってモチベーションを保つのか。ダウトベックが勝ちましたってなって、ダウトベックと再戦してもいいんだけど、昔、俺勝ってるから全然負けると思わなかったしね。格闘技ファンにはちょっと推せる対戦かもしれないけど、それで東京ドーム埋まるのか」とそれぞれに懸念点があるとした。
また、本人がXで名乗りをあげたYA-MANについては、「さすがに総合(MMA)でやりたいっていう気持ちもそんな強くないんだよね。まあ、ただその世間が、俺がYA-MANに勝てないと思ってるんだったら、俺が総合でやってもいいよ、というかやりたいと思うけど、俺的には総合、だいぶ(実力的に自分より)下がると思ってるんで。実際練習したこともあるしね。まあ難しい部分だけど、ただYA-MANに負けてるんで、やるならやってもいいかなってお互いとも思ってるし」と、MMAではまだ実力差があるという。
そして「YA-MANも3月の後半に試合があるんで、それで怪我するかもしれないし、もしかしたら失神で負けるかもしれない。そうしたら2カ月後に試合は出来ないわけで、そういった意味でも(試合に向けた準備をする)モチベーションを保てるのかなっていうのもあって。いろいろそこも含めて、まあちょっと考えたいなと思ってます」と、留保をつけた。
最終的には、「RIZINの(榊原)社長と相談したり、世間の声も聞いてみたい。まあ、ここ数日で方向性が決まってくるんじゃないかなっていうところですね」と、前述の通り、世間の反応を知りたいとしたが、同時に「せっかく追い込んできたんで、出たい気持ちはあるんですけどね。もうちょっとお待ちください」と、復帰に向けて前向きな心境を語っている。
朝倉のYouTubeのコメント欄には、「『誰かのために』試合するなら観たくない、『自分のために』試合するなら観たい。もうこれに尽きる」、「世間の声はもう散々聞いてきたんだから、今回は自分のしたい様にしてくれ」「復帰する時におっしゃってた『誰のためでもない自分のために戦う』ってこと1番に考えてほしい。世間がとかRIZINサイドとか考えなくていいです。今世間が求めているのは自分の為に戦う未来くんだと思います」といった、周囲の反応や状況ではなく、朝倉自身の思いを大事にしてほしいという意見が多く寄せられている。
果たして5月4日、東京ドームのリングに朝倉未来は上がるのか。




