2025年2月23日(日)東京・後楽園ホール『RISE 186-RISE 22th Memorial event-』にて、RISE QUEENフライ級(-52kg)3分3R延長1Rで同級1位・小林愛三(NEXT LEVEL渋谷)と対戦する同級3位KOKOZ(TRY HARD GYM)のインタビューが主催者を通じて届いた。
KOKOZはムエタイとももいろクローバーZを愛し、スック・ワンキントーン女子ミニフライ級とスーパーフライ級王座を制して二冠王を達成。2022年2月にはRISEで現RISE QUEENバンタム級王者の聖愛から勝利している。2024年6月の『ONE Friday Fights 67』に初出場するとOFGムエタイでサワラートに判定勝利、9月の再出場ではエミリー・チョンと激闘を展開したが判定で敗れた。12月のRISEでYAYAウィラサクレックと接戦の末に判定2-1で勝利。戦績は12勝(2KO)10敗。
両者は2020年9月に対戦し、小林が判定勝ちしている。
5年前の試合とは別人になっています
――今タイにいらっしゃるんですね。
「はい。先月の22日から行っています」
――それは今回の小林愛三戦のために行かれているんですか?
「そうですね」
――気合い入ってますね。
「はい。絶対に勝ちたいです」
――タイはどちらのジムに行かれているんですか?
「新しいジムなんですけど、元々チュワタナジムで教えてくれていた先生が新しく出したジムです」
――バンコクのどの辺りにある何というジムなんですか?
「オンヌットというところにあるコントンムエタイというジムです」
――オンヌットといえばBTSも走っていますし、駅からも近くて交通の便が良いところですね。
「駅からジムまでは車で20分くらいなので、そんなに近くないですけど、いつもソンテウで移動しています」
――地元の民しか乗らないような、乗り合いバスみたいな乗り物ですよね。
「8バーツと安いので利用しています」
――日本円で30円くらいじゃないですか。
「それくらいです。タダも同然ですね(笑)。バンコクでは練習と食べて寝る生活をしていて、お金がかからないような生活をしています」
――周りに日本人がいるような環境なんですか?
「ジムにも日本の選手はいないので、日本人はあまり見ないですね」
――トレーナーの方とのコミュニケーションはどうやって取っているんですか?
「基本タイ語で喋っていて、分からないことは翻訳機がヘルプしてくれています」
――タイ語もかなり上達しているんじゃないですか?
「どうですかね、わりと普通の会話は大丈夫です」
――KOKOZ選手はかなりタイで練習しているイメージがありますが、今回で何回目ですか?
「あまりちゃんと数えていないですけど、10回は超えていると思います」
――1回行ったら1カ月や2カ月いるのは当たり前ですか?
「そんなことはないですね。1カ月は居たいですけど、2週間の時もあるのでバラバラです」
――練習メニューとかはTRY HARD GYMにいる時とはちょっと違いますよね。
「そうですね。朝練をやって夕方の3時から6時くらいまで練習をしてます」
――昼寝をするのはマストになりますか?
「そうですね(笑)」
――タイにそれだけ行っていたら、タイ料理が口に合わないとかパクチーが食べられないとかは問題なさそうですね。
「全くないです。辛いものも大丈夫で、タイに来るようになってから食べられるようになりました」
――体が疲れてきたら、近くのタイマッサージ屋さんにも行って体をほぐしてもらう感じですか?
「そうですね。めっちゃ安いので」
――ちなみに今は1時間でいくらくらいなんですか?
「1時間200バーツとかです」
――今付いているトレーナーの方と、小林愛三選手の対策をバッチリ練っている感じですか?
「完全に任せていて、相手の映像もずっと見てもらっていて、教えてもらっています。それでその先生を日本に連れて帰ってきてセコンドについてもらいます」
――その先生の名前は?
「レックっていうんですけど、選手名はコントンのジムです」
――その先生は日本にも来た事がある方なんですか?
「5年くらい佐賀県にあるFURUMURA-GYMでトレーナーをしていた事があるんですけど、その時も向こうに練習しに行かせてもらっていました」
――でしたら日本人の癖や傾向は掴んでいる先生なんですね。
「日本のキックボクシングをちゃんと理解しています」
――そのレック先生は小林選手の対策を練って、それをKOKOZさんに授けているって感じになりますか?
「全て落とし込んでくれています」
――5年前の試合とは全く違うものになりますか?
「別人になっています」
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純粋に強いと認めているからこそ勝ちたい
――5年前の小林戦を振り返ったり、試合を見返したりする事はありますか?
「ありますけどめっちゃ嫌です(笑)」
――私も先日見返したんですけど、2ラウンドからが勝負の分岐点となっていて、小林選手の圧に下がってしまってペースを掴まれたという印象だったのですが、その反省点を活かす試合になりそうですね。
「前回の2ラウンド目の真ん中くらいで眼窩底を折られて、もらったパンチは分かっているんですけど、そこから相手が何人もいる状態で試合をしていたので、雰囲気で戦っているような状態でした。そうならないようにすれば全然勝てると思います」
――眼窩底を折られた記憶というのは鮮烈に残っているんですね。
「半年練習ができなかったんですよ。半年ってめっちゃ大きいじゃないですか」
――逆にそれだけの攻撃をくらっていたら、小林選手の事を楽観視することは一切ないですよね?
「元々好きな選手なので、楽観視とかはしていないですし、ずっと警戒しています」
――元々好きな選手だったというのは、KOKOZ選手と同様にムエタイベースの選手だからですか?
「それもあるかもしれないですけど、KNOCK OUTに出ている時から見ていて、試合も面白いし『すごいな?』って思っていた選手なので、それで好きです」
――今回の試合については、どんな試合展開になると予想していますか?
「自分的には、前の試合では勢いに飲まれて考える隙を与えてもらえなかったのが敗因の一つだと思うので、そこはとりあえず落ち着いて対処することを意識するのと、ダウンを奪って勝つかKOして勝つかっていうハッキリした勝ちにしたいと思います」
――今の言葉からかなり強い意志を感じたのですが、それだけこの試合は重要という事ですね。
「リベンジというのもありますけど、純粋に強いと認めているからこそ勝ちたいって思っています」
――何ラウンドくらいに試合のクライマックスが訪れると思いますか?
「分からないですけど、こういうのは大体『2ラウンド』って言いますよね(笑)」
――奇しくも前回と同じということになりますかね?
「そこで気を抜かないようにします。それをやってきた約4年半なので、前回からの成長ぶりを見せたいです」
――この4年半の期間が決して無駄ではなかった事をこの試合にぶつけることになりそうですね。
「そこでの成長率は絶対に自分の方が成長していると思っているので、そこを見せつける時間だなと思っています」
――ちなみにもう体重の方は大丈夫ですか?
「あと3kgもないくらいなので大丈夫です」
――前回の試合と感覚が短いような気もしますが、去年の6月にはもっと短い期間で試合もしているんですよね。
「2週間くらいの期間でやっています」
――しかもその6月は台湾からのタイでやっているじゃないですか。同じアジア圏とはいえ、若干の時差があったと思うのですがそこは問題ありませんでしたか?
「あまり気にしないタイプなので全然大丈夫でした(笑)」
――今回に関してはインターバルが2ヶ月もあるというくらい余裕があったわけですね。
「全然短いとは思わなかったです」
――最後にこの試合を待ち侘びているファンの皆様に、タイから熱いメッセージをお願いいたします。
「タイで死ぬほど練習しているので、成長ぶりを是非見ていただけたら嬉しいです。応援よろしくお願いいたします」