2025年2月23日(日)東京・後楽園ホール『RISE 186-RISE 22th Memorial event-』のメインイベントで、同級1位・数島大陸(及川道場)とフライ級(-51.5kg)3分3R延長1Rで対戦する同級2位・松本天志(TARGET SHIBUYA)のインタビューが主催者を通じて届いた。
松本はJAPAN CUP2021 -55kg準優勝で、2021年8月にRISEでプロデビュー。3戦目で初黒星を喫するが、2023年2月に行われた「RISE NEW WARRIORS フライ級(-51.5kg)トーナメント」で大方の予想を覆し、空龍と塚本望夢の優勝候補2人を下し下剋上を果たして優勝。7月には弾丸風太も初回KOに沈め、6連勝と勢いに乗っていたが10月の第2代RISEフライ級王座決定戦で数島大陸に敗れて連勝がストップ。拠点を東京に移して臨んだ2024年3月の那須川龍心戦で判定負けと連敗を喫したが6月の寛人戦、8月のJIN戦と連続初回KO勝ち。12月には麗也に判定勝ちで3連勝。戦績は11勝(6KO)3敗。
今すごく良い感じに完成に近づいている
――RISEの22周年メモリアル大会でのメインを任されることになりましたが、その気分はいかがですか?
「めちゃくちゃ嬉しいですね。チャンピオンとかが出るのかなと思っていたので、ここでチャンピオンではない僕がメインで出れるなんて本当に光栄なことですし、選んでもらったからにはその役目を果たさないといけないですね」
――ちなみに22年前はまだ生まれていないですよね?
「生まれていないですね。マイナス2歳です(笑)」
――RISEという存在を知ったのはいつ頃からですか?
「RISEの存在を知ったのは、僕が小学6年生くらいの時でしたね」
――誰がメインイベンターとして活躍していた時代でしたか?
「以前所属していたHAWK GYMの先輩が出た試合を見に行ったという感じだったので、キックボクシングに興味があるわけではなくて、メインが誰とか名前も知らなかったです」
――初めて踏み入れた後楽園ホールは、独特な空気感で何かすごいものを感じませんでしたか?
「最初に行った時に木村ミノル選手が観に来たりしていて、『すげー!』と思って写真を撮ってもらったりしたこともありました」
――その頃はまだ“一ファン”だったんですね。
「そうですね。僕がめっちゃ小さい時ですね」
――後楽園でメインを張るのは今回で何回目になりますか?
「メインは2回目です」
――試合順については、選手として意識する事はありますか?
「試合順はやっぱり意識しますね。後の方だったら嬉しいというか、大会関係者からも期待されているのかなと思うので、その期待に応えていきたいです」
――前回の麗也戦から2カ月という短いインターバルでの試合になりましたけど、その辺りについては全く問題ないですか?
「全く問題ないですね。去年は6月、8月と試合をして、本当は10月も試合をしたかったくらいなので、全然問題ないです。逆にこれくらいの方がいいです」
――2カ月に1回でも大丈夫という事は、試合をしても怪我が少ないという事ですね。
「いつも試合の次の日から普通に練習に行っているので、怪我は大丈夫ですね」
――麗也戦の後も翌日からTARGET SHIBUYAで練習を再開していましたよね。休もうって気持ちにはならないんですか?
「あんな試合をして休んでいる暇はないです。まだまだやらないといけないです」
――松本選手から見て、去年の最後にチャンピオンになった那須川龍心選手の成長ぶりは、どのようにご覧になっていますか?
「本当に衝撃を受けたので、すごくレベルが上がったなと思いました」
――もし自分と戦ったらというシミュレーションもしていますか?
「そうですね。今は去年の3月に戦った時とは違う展開になるかなと思うので、早く試合をしたいです」
――今回戦う数島選手とは再戦という形になりますが、前回の戦いと比べて自分はどんなところが成長したとアピールできますか?
「上京してからの変化というのを、見てくれている方には少しでも感じてもらえると思うので、そこが前回の試合とは違ってくるかなと思います。東京に来てから吸収する事が沢山あって、それで自分に合ったようなスタイルを自分で取り入れていっているので、今すごく良い感じに完成に近づいていて、そこがすごく楽しみです」
――前回の数島戦の敗因はどのように分析されますか?
「試合が決まってからタイトルマッチの試合とかを見たりするんですけど、『今だったらこうしているな』とか『ディフェンス面が疎かだったかな』と思うので、そこをしっかり修正していきたいです。あと、1ラウンド目から相手に合わせてしまっていたので、そこをもっとガンガン攻めて1ラウンドを取って、その流れを自分に持っていきたいなと思います」
――最近の数島選手の試合ぶりをどのように見ていますか?
「11月に試合をしていましたけど、1ラウンドで終わってしまったので、その前の試合となると結構前になりますよね。でも及川道場でずっとやっているから、そんなに変わりはないかなと思っているので、特に意識はしていないです」
――この試合を待ち侘びているファンの方々には、どんなところに注目してほしいですか?
「前回の自分と比べてほしいですね。数島選手と前回試合をした時が、石川県にいる時の最後の試合だったんですけど、その後の試合から上京してきて、今どんどん良くなってきているので、東京来てからの成長ぶりが一目瞭然で分かる試合になると思います。自分自身でも楽しみな気持ちでいっぱいです」
――自分自身で楽しみというのは、かなり仕上がりが良いという証拠にもなりますよね。
「それもありますし、どれだけ自分が成長しているかが本当に分かる試合だと思うので、それが本当に楽しみです」
――この1戦について、周囲の選手やジムの会長はどんな風に見ていますか?
「大樹さんは僕が負けるとか全く思っていないし、2人で練習したりめちゃくちゃ期待はしてくれていると思います。プロ練の後に僕が大樹さんに連絡したら、時間を割いてでもジムに来てくれて、2人で練習したりとか、この期間でやってきたので、そこを恩返しという意味でも結果で返したいです」
――大樹会長もその辺は熱いですね。
「めちゃくちゃ熱いですね。スケジュールが入っていても『確認するわ』と言って、時間を空けて来てくれるので感謝しています」
――YA-MAN選手や常陸選手など、ジムの選手からも声はかけられていますか?
「毎日練習しているので、沢山アドバイスをいただいています。『今日はこれが良かったよね』とか『これがあまり良くなかった』とか、毎日しっかり指導してくださるのでありがたいです」
――自身のSNSでは「下馬票を覆すぜ」と力強い言葉を残していましたが、書いたのは覚えていますか?
「そんな事言ってましたっけ(笑)。忘れてしまったんですけど、周囲の皆さんは絶対に数島大陸選手が勝つと思っているので、その期待を良い意味で裏切りたいですね」
――以前のインタビューで、松本選手の実家の方は石川県の災害の被害はないと話していましたが、能登半島ではまだ災害で苦しんでいる方がいらっしゃると思います。そういった方々に、自分の試合を通して励ましたいという気持ちはありますか?
「それはもちろんあります。僕の試合を見て少しでも勇気を与えたいので、ちょっとでも良いから『頑張ろう!』って思ってもらえたら嬉しいです」
――試合の直前ですから趣味のパン屋さん巡りはお預け状態ですよね?
「そうなんですけど、普通に減量も順調ですし、あまり食べないようにしています。爆食は試合が終わってからの楽しみなので、ほどほどにしています」
――今はほどほどだけど、試合が終わってからの数日間はチートデーになるという事ですね。
「ずっとチートデーをしちゃうと思います」
――試合に勝ったら「このパン屋に行ってこれを食べる」とかも決めているんですか?
「行きたいパン屋さんは決まっています。行った事がない所に行ってみたいので、早く試合が終わってほしいです」
――今回の試合を待ち侘びている、松本選手のファンとRISEファンの皆様に熱いメッセージをお願いいたします。
「今回は自分自身2度目のメインイベントになるのと、相手が格上の数島選手でリベンジマッチというのが大きい壁なので、周りの皆さんの期待を良い意味で裏切って、インパクトのある勝ち方をしたいと思います。応援よろしくお願いいたします」