RISE 1852025年1月25日(土)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第11試合)SuperFight! -58kg契約 3分3R延長1R〇安本晴翔(橋本道場/RISEフェザー級王者)判定3-0 ※30-28×3×ワン・シャンチン(中国/仏山温拿拳館)
安本は少年時代からアマチュアで150戦以上を経験し、24冠王に輝くなど活躍。2016年6月に16歳でプロデビューを果たすと、REBELS-MUAYTHAIスーパーフライ級王座、INNOVATIONスーパーバンタム級王座、KNOCK OUT-REDフェザー級王座、WBCムエタイ日本統一フェザー級王座を次々と獲得。2022年7月からはRISEに参戦し、2024年10月に門口佳佑を判定で破り第6代RISEフェザー級王座に就いた。『ONE Friday Fights』では1勝1敗。戦績は32勝(15KO)4敗2分1無効試合。
シャンチンは『RWS』に出場してKO勝利を収めている、中国期待の新星だという。今回の試合には「中国武術を秘密武器として何パターンか用意できています」とする。
1R、まずはローを蹴っていく安本。シャンチンのジャブに合わせての右ハイ、さらに左ミドル。またも安本の右ハイがシャンチンに軽くだが当たる。安本の左ミドルにシャンチンも右ミドルを返す。安本は右ミドルからの右ストレート、左フックで飛び込むとシャンチンが前蹴りで突き放す。
2R、安本は左三日月、右ストレートからの左フック。シャンチンは鼻血を出す。安本が右カーフを蹴っていくと、シャンチンは左フック。鼻血がひどくなったためドクターチェックに。再開後、前に出る安本が左ミドルも、シャンチンは前へ出ての右ストレート、右フック。
3R、安本は右カーフを3発蹴り、左ミドル。ワンツーで突っ込むとシャンチンもワンツー。安本が狙いすました左フックをヒットさせるも、シャンチンは下がらず前へ。たびたび相打ちも見られる。安本が左三日月からのワンツーをヒット。安本の右フックをかわすシャンチン。安本は左ミドルを蹴り、シャンチンはそこへ左フック。安本は最後パンチで攻めていったが、タフなシャンチンを仕留めることは出来なかった。
判定は3-0で安本が勝利。安本はマイクを持つと「王者になって初戦で、2025年最初のRISEでこんな締め方で終わってしまってすいません。凄い責任感がないなと思います。今回シャンチン選手強くて。何も自分のいいところが出せなかったので、次もっと倒せる、RISEを引っ張っていける選手になって帰って来るのでよろしくお願いします」と出直してくると反省していた。
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▼セミファイナル(第10試合)-61.5kg契約 3分3R延長1R〇常陸飛雄馬(TARGET SHIBUYA/スーパーフェザー級2位)判定3-0 ※29-28×3×エン・ペンジェー(中国/仏山温拿拳館)
常陸はテコンドーをバックボーンに持ち、2016・2017年全日本学生キックボクシング連盟フェザー級王者の実績を持つ。2019年7月に清水将海にKO勝ちしたのを皮切りに8連勝を飾り、2023年1月にはRISEスーパーフェザー級王者チャンヒョン・リーに挑戦したが、延長Rで敗れタイトル奪取ならず。8月には大雅に延長戦で敗れた。12月に勝次をKOして再起するも2024年3月にK-1との対抗戦で江川優生に延長Rで惜敗。9月にはアリシェル・カルメノフから勝利をもぎ取った。YA-MANと同門の強打の持ち主。戦績は11勝(8KO)5敗1分。
ペンジェーは39戦無敗の触れ込みで9月の横浜大会に参戦し、中村寛を苦しめるも判定負けを喫し初黒星を喫した。
1R、サウスポーのペンジェーは左ストレートを伸ばしていき、ジャブでボディを打つ。常陸は惹きつけてからの右ボディ。右手を動かす独特な構えのペンジェー。バックハンドブローを放ったペンジェーのヒジが常陸の右目上に当たって流血、ドクターチェックに。ペンジェーには警告が与えられる。
再開、常陸はガードを固めて前へ出ていき、ペンジェーはヒザで迎え撃つ。低い構えのペンジェーにヒザを見舞っていくが、そのヒザに常陸が右ストレートを合わせてタイミングよくダウンを奪う。独特な右手の動きから左ストレート、前蹴りを放つペンジェーだが常陸優勢のままラウンド終了。
2R、両手を小刻みに動かす独特な動きからボディへパンチを打つペンジェー。常陸は右ストレートを打って行き、ペンジェーはステップでかわすが常陸の右ボディストレートが決まる。ペンジェーがヒザを突き上げ、常陸がバランスを崩したところに左右フックを乱れ打ちするが常陸は倒れない。左ヒザとワンつj-で前へ出るペンジェー、左ストレートと左ヒザで追い打ちをかけるが常陸はこの猛攻に耐える。再び常陸にドクターチェック。
3R、常陸は右ローと右ボディ、ペンジェーは左ストレートを打って入ってくるとヒザを突き上げる。ローを蹴っていく常陸に左のボディを叩くペンジェー。ボディをかばう常陸の顔面にペンジェーのワンツーが次々と決まり、ヒザも突き上げる。
ペンジェーの猛攻に崩れかけた常陸だったが必死の形相で打ち返し、右フックをクリーンヒット。さらに左フックから右ストレートでペンジェーに腰を落とさせる。叫び声をあげてパンチを打つ常陸の気迫に場内からは大歓声があがった。
判定は3-0で常陸が勝利。「自分は本当にこれしかないので、こういう試合しか出来ないですけれど泥臭くコツコツ生きてきて、こういう生き方でこういう戦いしか見せられないけれど、誰かに少しでもパワーを与えられたら嬉しいです。セコンドの声で絶対に勝つって頭の中で思って戦ってきました。支えてくれるみんな、ありがとうございます。絶対に世界一になるので一緒に世界の景色観に行きましょう」と高らかにアピールした。
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▼第9試合 ミドル級(-70kg) 3分3R延長1R〇サモ・ペティ(スロベニア/Nak muay team/同級1位)延長R 判定2-1 ※10-9×2、9-10×憂也(魁塾/同級3位)※本戦の判定は30-29、28-29、29-29。
ペティは2014年から2015年にかけ、日本で日菜太、城戸康裕、廣野祐といった当時の日本人トップ選手に全勝した“スロベニアの処刑人”。2022年8月のRISE大阪大会に約7年ぶりの来日を果たし、海人と対戦するとパワフルな左右フックで海人を苦しめた。試合は延長戦の末に海人が勝利したが、両者納得いかず2023年6月にSBで再戦。5Rを戦い抜いたが判定負け。2024年10月のRISE参戦ではモトヤスックに延長戦で勝利した。FFC-70kg級&77kg級王者。
憂也は2010年にK-1甲子園で準優勝、同年にDEEP☆KICKでプロデビューを果たすと、様々なリングで活躍。2013年12月には第2代DEEP☆KICK-65kg王者となった。RIZINには3度出場して、全てKO勝利。右ストレートに破壊力を持ち、3試合連続で初回KO勝ちを収めて臨んだ2020年12月の『RISE』では緑川創からダウンを奪って番狂わせを起こした。2022年12月にはT-98をKOして5連勝。タイトル挑戦間近と見られていたが、2023年3月にモトヤスックに延長戦で敗れた。その後は6連勝で2024年3月の蛇鬼将矢戦、6月のシンパヤック戦と連続KO勝ち。10月に宮城寛克から判定勝ち。戦績は35勝(17KO)14敗3分。 1R、憂也の前蹴りをキャッチしたペティはそのまま左フック。ならばと憂也は右カーフ。飛び込んでの右フックをヒットさせるペティに憂也はジャブ、左ボディストレート。ペティが前へ出てくるところで上手くインローを蹴ってバランスを崩させる。右フックで飛び込んでくるペティを左フックで迎え撃つ憂也。ペティの右ミドルには左ボディを返す。ペティは左フックでも飛び込んでくる。
2R、憂也はペティが前へ出てくるところに前蹴りやミドル、ジャブを上手く当てていく。左フックの相打ちは憂也が右でブロックして自分は当てる。ペティは右カーフを蹴り始め、パンチの手数も増やす。前蹴りからの左右連打で飛び込むペティは、憂也が打ち返してくるとバックハンドブロー。左フック、飛びヒザ蹴りと攻める。憂也は前蹴りをボディへ突き刺す。ペティの左フックをもらった憂也は右ストレート、しかしペティは頭を動かしながらかわして左右フックを打ってくる。ペティが山場を作ったラウンドに。
3R、憂也の右ストレートにのけ反るペティだが、すぐに左右フックを打ち返しに来る。憂也の左ローには右ハイ。ロープへ押し込んでいくと左フック。頭を大きく動かしながらパンチを繰り出すペティに憂也はなかなかパンチを当てることが出来ない。
ペティは先手で先に攻撃を当て、組んでしまうため憂也はなかなか手が出せない。それでも右ストレートをヒットさせたが、ペティは首相撲を上手く使って憂也をいなす。さらにヒザ蹴りも。乱戦に巻き込まれた形となった憂也は有効打を当てることが出来ず。
本戦の判定は三者三様のドロー。延長戦へ。ペティはしっかり当てるようにパンチを打って行くが、憂也の右ストレートがクリーンヒット。のけ反るペティ。憂也が入ってくるところにペティは右ハイ、左右フックから組んでのヒザ。ペティは離れると顔面前蹴り、パンチを出しながら組むとヒザ。なかなか憂也に攻撃の機会を与えない。最初の一打を当てているのはペティだ。前蹴り2発で突き放し、首相撲からのヒザに行くペティ。ゴングが鳴ると、ペティは勝利を確信したか両手を上げる。
判定は2-1と割れ、ペティが接戦を制した。ペティはマイクを持つお「今日は私が勝利に値したいと思います。次の海人との試合も楽しみにしていてください」と、海人との3度目の対決をアピールした。
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▼第8試合 バンタム級(‐55kg)3分3R延長1R×京谷祐希(TEAM TEPPEN/同級6位)判定0-3 ※27-28×3〇伊東龍也(HAYATO GYM/同級9位)
京谷は強打と当て感の良さで連戦連勝。2010年に『DEEP☆KICK』で皇治と対戦し、当時無敗だった皇治に初黒星を付けた。2012年6月には『Krush』で武尊と対戦し、当時5戦5勝の武尊からダウンを奪った末にドクターストップでTKO勝利。2016年10月には『HOOST CUP』にて玖村修平からも勝利を収めるなど実力者ぶりを発揮した“伝説の壊し屋”。その後、怪我のため試合から離れたが2019年9月のRISEで約3年ぶりに復帰。前戦は2024年11月、崩しで倒されたところで足がつり、長谷川海にTKO負けとなり翔戦績を19勝(10KO)11敗2分とした。
伊東は空手出身で2021年8月に『Stand up』でプロデビュー。Stand up King of Rookie 2022 -55kg級で優勝。2022年5月よりRISEに出場し、2024年3月の7戦目で松下武蔵に延長戦の末に初黒星を喫したが、7月に福井萌矢を破り再起した。10月にはOFGマッチで塚本望夢に判定負け。戦績は7勝(3KO)2敗のホープ。
1R、両者サウスポー。圧をかけて前に出る伊東をワンツーで押し戻す京谷。伊東は左ストレート、左フックを放って前へ出るがクリンチとなる。京谷がワンツーをヒットさせると伊東もすぐに打ち合いへ行くが京谷はクリンチ。
2Rも左を打って行く伊東に京谷はかわしての右フック。クリンチが多両者にホールディングの注意が与えられる。伊東が左フックを打ったところで京谷が右フックからの左ストレートでタイミングよくダウンを奪う。笑って立ち上がった伊東は左フックを強振。
3R、京谷にホールディングが多く警告。その直後、伊東の左フックに京谷が膝を着きダウンを奪われる。さらに京谷が打ち合いに行ったところで伊東の左フックがカウンターで決まり、ダウンを追加。京谷はダウンじゃないとアピールするが試合は続行される。両者とも大きく振りかぶってパンチを打つためバッティングに。再開後、伊東が勢いよく前へ出て左フックの相打ちに。
判定は3-0で2度のダウンを奪った伊東が勝利。マイクを持つと「大森くん、まだやらないと思うけれどいつか潰し合いになるからね」と、大森隆之介にいつか戦おうとアピールした。
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▼第7試合 フェザー級(-57.5kg)3分3R延長1R×平野凌我(MTS/同級5位)判定0-3 ※29-30、28-29×2〇大森隆之介(EX ARES/バンタム級4位)
平野はジュニアキック出身で、中学生の時には那須川天心とも対戦。2019年にプロデビューし、同年に行われたABEMAの「那須川天心挑戦者決定トーナメント」で決勝まで進出するも門口佳佑に敗れた。その後はRISEを主戦場にし、2022年3月にはRISEフェザー級王座決定戦を梅井泰成と争うも王座獲得ならず。2024年3月、國枝悠太をKOで破りMA日本フェザー級王座を獲得した。8月にはSBのリングに乗り込んだが魁斗にKO負けを喫している。戦績は14勝(6KO)7敗1分。
大森は2020年1月のプロデビュー後、2021年7月に有井渚海に負け連勝がストップするもその後は田渕神太、良星、京谷祐希ら格上を次々と撃破したが、2022年12月に加藤有吾に判定で敗れ連勝がストップ。しかし2024年3月、13戦全勝の山田虎矢太をバックハンドブローでKOする大番狂わせを起こした。8月にはバンタム級王者・大﨑孔稀に挑戦したが判定で敗れ王座戴冠ならず。今回はフェザー級での試合となる。戦績は8勝(6KO)3敗。
1Rすぐに大森のヒザがローブローとなり中断。再開後、大森が左フックを強打し、続いてバックキック。平野が前へ出てくるとジャブを突き、大森がサウスポーになったところに平野が右ローを蹴るとこれがローブローに。再開後、左右フックを振り回す平野に大森は頭を振ってかわす。平野が右フックを振ってくるとバックハンドブローを放つ大森。
2R、互いに左フックを強振する。大森は眉間辺りから流血。大森のジャブを肩口で受けた平野は頭で腕を挟んで抜けないようにしてのパンチを連打。前へ出ながら左右フックを打つ平野だが、これがバッティングに。両者ともフックを強振し、大森はジャブを当て、平野は前へ勢いよく出る。
3Rが始まると激しい打ち合いに。大森はヒザ蹴りも出す。前へ出るのは平野で当てるのは大森。平野は前へ出すぎてクリンチが多くなる。派案れると大森が左右ボディ。これに平野が下がった。すかさず左ミドル、ヒザ蹴りに行く大森。平野も右カーフを蹴るが左ボディに身体を丸める。大森の左ストレートには右ストレートを合わせに行くなど平野も諦めない。大森のボディ攻めに苦しそうな平野だが、それでも攻撃の手を止めなかった。
判定は3-0で大森がタフファイトを制した。大森はマイクを持つと「試合前からけっこう盛り上げようと思って頑張ったので、こんな感じの価値になってしまって納得いってないですが、言いたいことあって。BreakingDownとか他の団体がある中で僕は本気でやってるんですよ。マジでやっているので、僕らでこの業界を大きくしようと思っているので、これから出て来る選手にも皆さんの力で外に出ていけるようにご協力お願いします」とアピールした。
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▼第6試合 フェザー級(-57.5kg)3分3R延長1R×宮崎就斗(TARGET/同級10位)判定0-3 ※28-29、27-29、27-30〇拳剛(誠剛館/同級12位)
宮崎は2011年11月デビューのベテランで、「第5代RISEバンタム級王座決定トーナメント」に出場するなど早くから活躍。鈴木真彦、内藤大樹、原口健飛らとも拳を交えた。前戦は2024年4月に。第2代DEEP☆KICK -57.5kg王者。戦績は26勝(9KO)21敗2分。
拳剛は2022年1月に鈴木真彦が保持していたバンタム級王座に挑戦して敗れ、2023年2月からフェザー級に転向。前戦は2024年8月にオート―に延長戦で惜敗した。177cmの長身で、長い手足から繰り出す打撃で21勝(4KO)14敗2分の戦績。
1R、じりじりと前へ出るサウスポーの宮崎は左インローと左ボディストレート。拳剛はワンツーを放つが宮﨑はバックステップでかわす。左ミドルを蹴り、拳剛がワンツーを返そうとするとすぐにバックステップする宮﨑。強い左ミドルが命中した直後、強引に詰めた拳剛が左フックでダウンを奪う。
2R、拳剛は右インロー、宮崎がローを蹴ってくるとパンチのラッシュを仕掛けてコーナーへ追い込む。宮崎は左ボディストレートと左インロー。この左インローが何度も決まる。拳剛も負けじと右インロー。前へ出る宮崎が優勢な場面を作った。
3Rも前へ出ていく宮﨑が右ロー、拳剛は前蹴りで押し戻す。宮崎が4連打、拳剛は前蹴り。ワンツーを出して前へ出ていく拳剛だが宮崎も粘り、判定へ。
判定3-0でダウンを奪った拳剛が勝利した。
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▼第5試合 フェザー級(-57.5kg)3分3R延長1R×山元剣心(PHOENIX/同級15位)KO 2R 2分41秒 ※右ストレート〇指田 烈(TEAM TEPPEN)
山元はデビュー当初はヒジありで戦っていたが、2022年3月からRISEに参戦。勝ったり負けたりを繰り返し、現在は宮崎就斗、久津輪将充に連敗中。戦績は8勝(4KO)8敗。
指田は2022年4月にプロデビュー、2022年10月からRISEに出場し、2024年2月の野村勇人戦から12月の荒尾彰戦まで現在3連勝中。戦績は6勝2敗。
1R、ジャブとローの交換から指田が右ボディストレートを打つとサウスポーの山元もすかさず同じ技。右ストレートを狙う指田へ山元は距離を詰めての左右フック。離れると左ミドルを蹴る山元。右へ動いて左ボディストレートも。山元は左ミドルをしっかり当てていき、指田はジャブを突く。
2R、右へ動きながら左ローを蹴っていく山元は右カーフも蹴る。指田は右ストレートからの左フック、右ボディストレート。正面に立った山元に指田が左ストレート3連発。山元が左ボディを打ったところへ右ストレートを打ち込み、指田がダウンを奪う。さらに右フックを叩き込む指田。山元は左右フックと左右ボディで逆襲に転じるが、指田の足払いにコカされる。最後はなぜかノーガードになった山元へ指田が右ストレートを3連打。山元はもんどりうって倒れ、指田のKO勝ちとなった。
指田はマイクを持つと「やっとみんなにKOする姿を見せられて本当に嬉しいです。フェザー級盛り上がっていて強い選手しかいないのわかっているですけれど、一人ずつ倒して絶対にタイトルまで行きます」と初KO勝ちを喜んだ。
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▼第4試合 ミニフライ級(-49kg)3分3R延長1R〇宮本芽依(KRAZY BEE/同級1位)判定3-0 ※30-27×3×チャ・ミンジュ(韓国/大邱玄風ソルボンジム)
宮本は2019年全日本女子ボクシング選手権大会シニアの部バンタム級優勝の実績を持ち、2023年1月のRISEアマチュア大会『RISE NOVA』Aクラスの試合で初回KO勝ち。5月にRISEで山本美憂をセコンドに就けてプロデビューを果たし、RINAから左フックでダウンを奪って勝利を飾ると数島七海、宮﨑若菜、Melty輝と4連続勝利。感情をあまり顔に出さなず“クールビューティー”の異名を持つ。
ミンジュは“メデューサ”のニックネームを持ち、戦績は9勝8敗。2024年12月の『DEEP☆KICK』に来日し、RISE QUEENアトム級6位の百花(魁塾)と対戦し判定負け。序盤から百花のパンチを被弾するも、打たれながら打ち返すタフファイトでフルラウンド戦った。今回はアトム級から一階級上のミニフライ級での試合となる。
リングサイドでは女王・小林愛理奈が試合を見つめる。
1R、宮本はジャブを突き右ストレートから右ローにつなげる。タイミングよく前蹴りも織り交ぜて距離を作り、ミンジュが蹴りを出してくると右ストレート、左フックを合わせにいく。左ボディを見舞った宮本は打ち合いに来たミンジュのパンチをかわしながら、自分のパンチを当てていった。
2R、ガムシャラに左右フックを振ってくるミンジュに宮本は左フック、右ロー。パンチからの右ハイキックを再三放つ宮本だが、これは空を切り続ける。右ストレートを当てる宮本はワンキャッチからのヒザも突き上げる。右ストレート、左フック、左ボディと一発一発はクリーンヒットさせる宮本だが、連打がなくミンジュは前へ出来る。
3R、宮本はタイミングのいい前蹴りで距離を取り、ミンジュのパンチには右ロー、前へ出てくるところに右ストレート。右ストレート、右アッパー、右ローとヒットを奪う宮本だがミンジュは全く下がらず前へ出てパンチを打つ。4連打から左ミドルの宮本は最後に左フックを当てて試合終了。
30-27×3のフルマークで宮本がデビュー以来無傷の5連勝を飾った。
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▼第3試合 ミニフライ級(-49kg)3分3R延長1R×きたりこ(FASCINATE FIGHT TEAM/フライ級5位)判定0-3 ※28-30×3〇夢空(Croire)
1R、前へ出るきたりこをパンチで迎え撃つ夢空。きたりこは接近すると左ボディ。夢空が左ストレート、右フックで手数を多く出した。
2R、きたりこは右ミドルで前へ出る。夢空が右フック、左ボディで迎え撃ち、きたりこよりも早く連打を決めて先手を取っていく。押し合いになっても負けない夢空が左ストレートを当てていき、ショートのフック&アッパーも。さらにヒザ蹴り。きたりこは前へ出ても先に攻め手を潰されてしまう。
3R、きたりこが勝負をかけて距離を詰めていくが、夢空が左ミドルに顔面前蹴り。ショートの距離でアッパーを打ち合う両者。左ストレートを当てていく夢空にきたりこは左右フックも、夢空がボディへヒザを突き刺す。前へ出るきたりこに先にパンチを当てる夢空は接近するとヒザ。
技の多彩さで上回った夢空が判定3-0で勝利。嬉し涙を流した。
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▼第2試合 スーパーフェザー級(-60kg)3分3R〇堀佑太郎(IDEAL GYM/2024年Amateur RISE Nova全日本トーナメント-65kg級優勝)判定2-0 ※30-29、29-29、29-28×内田聖那(新宿レフティージム)
1R、両者パンチからカーフを強く蹴り合う。ワンツーを強く当てていく堀は左フックも織り交ぜる。右カーフを蹴り続ける内田は前へ出ていき当たらずも手数を出す。堀も右カーフを蹴る。パンチの的確さで堀が優勢か。
2R、パンチを出しながら前に出る内田に堀はジャブ、左ミドルで対抗も内田の圧に削られてきたが消耗が見える。
3R、下がりながらも右カーフを蹴る堀。内田のパンチにヒザで応戦する。クリンチが多い展開になるが堀が左フックのビッグショットを見舞う。パンチで前へ出る内田にクリンチが目立つ堀。それでも大きなフックを振り回し、蹴りを出して抵抗した。
判定は2-0で堀が前半の優勢を守り逃げ切った。
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▼第1試合 ライト級(-63kg)3分3R×杉田優牙(D-BLAZE/2023年Amateur RISE Nova全日本トーナメント-55kg級優勝)TKO 3R 1分24秒 ※レフェリーストップ〇雅志(RIKIX)
1R、杉田が左ハイ、左前蹴りで先制し、雅志が右ローを返していく。左右の連打で前に出る雅志。蹴りを多用する杉田に、パンチで入り込もうとする雅志はバッティングしてしまう。再開後も前へ出てパンチを打つ雅志に杉田は蹴りからパンチで打ち合うが再びバッティング。互いに右ストレートを当て合い、雅志は右ローを蹴る。杉田も打ち合うが至近距離でのパンチの回転力は雅志が上回り、ワンキャッチのヒザも突き刺す。
2R、杉田の右ストレートがクリーンヒットするが、雅志が連打で逆襲。右を当てながら前へ出ていき杉田にロープを背負わせ飛びヒザ蹴り。さらに右フック。打ち返す杉田だが雅志の右ストレートをもらい続ける。両者ともかなり動きがスローになってきたが手は止めない。攻め疲れた雅志に杉田がヒザ蹴り、右ストレートで逆襲する。
3R、再び右ストレートを当てながら前へ出る雅志に杉田は右ミドルと右ロー。しかし、パンチの連打で杉田がコーナーへ詰まり、雅志がスタンディングダウンを奪う。攻撃の手を休めない雅志がパンチの連打で突進し、杉田がフラついたところでレフェリーがストップ。
根性を見せた雅志のTKO勝ちとなった。