国内ヒジあり55kg級最強を決めるJAPAN CUPで優勝した森岡(左)と再起戦のREDバンタム級王者・乙津が対戦
2025年4月6日(日)東京・後楽園ホール『MAROOMS presents KNOCK OUT 2025 vol.2』(U-NEXT配信)の対戦カード発表記者会見が、1月23日(木)都内にて行われた。
KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級3分3R延長1Rで、森岡悠樹(北流会君津ジム)vs.KNOCK OUT-REDバンタム級王者・乙津陸(クロスポイント大泉)が決定。
森岡はKNOCK OUTを主戦場とし、2023年に「スックワンキントーン」にてスーパーバンタム級トーナメントを全試合KOで制して自身初のベルトを獲得。8月にはK-1 GROUPとの対抗戦で内田晶を初回KOに仕留めて殺傷能力の高さを証明したが、9月に古木誠也に初回KO負けを喫した。2024年5月の『ONE Friday Fights 62』に初参戦すると、ペイマン・ゾルファガリにダウンを奪われる劣勢もノーモーションの右ストレートで逆転KO勝ち。6月にシュートボクシングで山田虎矢太にTKOで敗れたが、「KICKBOXING JAPAN CUP スーパーバンタム級トーナメント」を準決勝で古村光、決勝で壱を破り優勝。。戦績は18勝(10KO)10敗2分。
乙津は2021年10月にプロデビュー。2022年12月に第2代KNOCK OUT-REDスーパーフライ級王座決定戦に臨んだが、心直に判定で敗れてプロ初黒星。バンタム級に階級を上げて2023年8月のKNOCK OUT-REDバンタム級王座決定戦では心直にリベンジして初戴冠を果たした。11月には初のオープンフィンガーグローブマッチに挑んだがサンチャイに惜敗。2024年2月、Krushに乗り込んで齊藤龍之介に延長Rで勝利もアゴを骨折して長期休養に。今回が復帰戦となる。戦績は10勝(4KO)2敗。
山口元気KNOCK OUT代表は、「森岡選手が4月出場希望で、誰を当てるか考えた時に前から乙津選手が4月にスーパーバンタム級で復帰したいと言っていたのでREDのジャパンカップ王者とバンタム級王座、共にパンチを得意とする者同士。森岡選手は元々BLACK希望で乙津選手もBLACKでやっていきたいとのことでREDの王者対決をBLACKで組みました」と説明。
約1年2カ月ぶりに復帰の乙津は会見に成長期応援食品セノビックバーを持参。理由を聞かれると「対戦相手は背が高いのでセノビック食べてます。10cmくらい差があるので、3カ月あれば10cmくらい伸びるだろうと思って」と答えたが、山口代表から「今から伸びないと思うんですけれど」と冷静なツッコミを受けていた。
森岡は「2024年の応援ありがとうございました。12月は中なかなか衝撃的な試合が出来たと思っています。2025年4月、一発目で相手もベルトを持っているし強い選手なので、倒せば本物だと思ってもらえると思うので衝撃的な試合をします。今から身長伸ばすみたいなので少しでも伸ばして頑張ってください」と、“衝撃的な試合”を宣言
乙津は「お久しぶりです。去年2月にKrushで試合をして勝ったんですがアゴが折れて。1年くらい試合が出来なくて今回4月復帰で。いきなり優勝した王者と出来るのはごちそうさまですって感じですね」と、復帰戦でジャパンカップ優勝者と試合が出来るのは美味しいとする。
互いの印象と警戒するところを聞かれると、森岡は「乙津選手はスピードがあってパンチの回転力もあって速い。スピードの部分は下から上げて来るので今まで対戦してきた相手とどう違うのかだけ気を付けていきます」とスピードを警戒。
乙津は「身長がデカいのとリーチの差、相手はストレートに自信を持っているので打ち合ってくれると思うので、そこが気を付けるところでもありチャンスでもある」と、一階級上のサイズが警戒するところだとした。
なぜスーパーバンタム級で復帰なのかについて乙津は「全然バンタムに落とせるけれど、いったん身体の調子を見て55kgやって調子がよかったらバンタムに戻ろうかと思っていますが、復帰戦でこんな美味しい試合が決まると思ってなくて。考えて、勝ったら55kgのベルトに挑戦する権利もあると思うので、そこも考えていきたいです」、対戦相手が良かったことと2階級にわたって戦うことも視野に入れているという。
タイトル挑戦について森岡は「もちろん欲しい。今回はREDの試合の話が来ると思っていたんですがBLACKだったので、BLACKのベルトもチャンスがあれば獲りたい。REDの王者(壱)には勝っているのでREDのベルトには挑戦権はあると思っています。REDでは優勝して少し強さを見せられたけれど、BLACKの王者(古木誠也)には負けているので、ここでしっかり勝って見せたいと思います」と、BLACKとRED両方のベルトを狙いたいとした。
乙津は復帰までについて「スパーリングとかは10月頃からバリバリやっています。その前からスパー以外、手術終わった後でスタミナ系はやっていました。めちゃめちゃ練習したので筋力が増えてパワーも付いたので、55kgでも不安なく出せるのかなと思っています」と、ただ休んでいたわけではなく10月から本格的にやっていると話す。
その乙津に「美味しい相手」と言われた森岡は「若くて勢いもあるし、、ナメられている感じがあるので、しっかり仕留めたい。自分も美味しいと思っていますし、4月に誰と組んでくれるか楽しみに待っていたので、強い乙津選手が出てくれたので自分も楽しみにしています」と“上等だ”の構え。
それに乙津は「打ち合う練習しかしてないです。あとはお楽しみ。見て欲しいのは4月までに僕がどれだけ身長が伸びるかってところですね(笑)」と、打ち合い上等だと答えた。
また、KNOCK OUT-REDスーパーライト級タイトルマッチ3分3R延長1Rで、王者デンサヤーム・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム)と挑戦者エイ・マムリンプートング(カンボジア/クンクメール)が決定。
デンサヤームは84勝(10KO)28敗3分の戦績を持つムエタイの猛者。175cmの長身サウスポーで、ロングリーチを活かして蹴り技を得意とする。2019年『True 4U』のバンタム級トーナメントで優勝。2020年3月の『K'FESTA.3』でK-1初参戦を果たし、判定負けも武居由樹を長い手足から繰り出すパンチと蹴りで苦しめた。
2022年から日本に移住し、K-1を主戦場にするも連敗。2023年11月にKNOCK OUTのオープンフィンガーグローブ戦に臨み不可思に判定で勝利すると、12月のKrushでは町田光にも判定勝ち。2024年2月のKNOCK OUTではマルコス・リオスをヒジでTKOに破って3連勝も9月にエイ・マムリンプートングに延長RでKO負けを喫した。12月のKNOCK OUT-REDスーパーライト級王座決定戦で良太郎を2RにTKOし、王座に就いた。今回が初防衛戦。
山口代表は「前回はデンサヤームが本戦は有利だったがエイが延長で逆転。デンサヤームも再戦を切望していた。タイトルを懸けての再戦になり、カンボジアの国営放送で生放送される初の試合になります。エイはデンサヤーム戦後に10試合やって全てKO勝ちしているそうです」と話した。