2025年1月11日(土)日本時間朝10時にタイ・バンコクのルンピニースタジアムで開催される『ONE Fight Night 27』(U-NEXT配信)のストロー級MMAで、サンジャル・ザキロフ(ウズベキスタン)と対戦する和田竜光(フリー)。無敗の強豪とのONEストロー級初戦を前に和田が、公式インタビューに応じた。
戦う中でアタックしやすい点を見つけていくつもり
──ザキロフ戦が決まった時の気持ちは?
「相手は特に問わずで『ストロー級に落として試合を取り敢えずしたい』っていうことをずっと伝えてたんで。試合ができるっていう喜びみたいなものはありました」
──ザキロフ選手の印象は?
「良い選手だなと思って見ていましたし、試合を見て、実力はそれこそ(ジャレッド)ブルックスの次くらいに強いんじゃないかなって思ってるぐらいです」
──ザキロフ選手の警戒する点は?
「打撃のプレッシャーをかけて、相手を後ろに下がらせてテイクダウンに入るパターンが多くて。ストロー級にしてはリーチもあって、オールラウンドに戦える印象です。特にトップを取るまでのテイクダウンの方法やトップを取ってからのキープなど、全てにおいてレベルの高い選手だと思っています」
──組み力などフィジカルについてはいかがですか?
「見る限り組みは結構強そうですけど。ただ、僕は普段、上久保(周哉)と練習で組んでるんで。その意味で心配はしてないですね。彼以上に組みの強い人はいないので」
──因みに、上久保選手と対策練習はしているのですか?
「対策とかは全然しないですね。普段やっている通りの練習をずっと一緒にやっている感じなので。ザキロフは上久保君より強くないだろうと思っているので、僕が上久保君のことをやっつけれたら、そこは胸張って安心できるんですけど、僕、上久保君に普段やられてるんで安心はできないですが、びっくりすることはないだろうと思っています」
──試合の勝ち筋のイメージは?
「相手はオールラウンドで強い選手。パンチや蹴りも上手だし、打撃からその流れの中でテイクダウンすることも、そしてトップを取ってからのコントロールも凄く上手い。それでも負けそうだなっていう風には思わない。僕が得意とする部分というか、スタイルが結構似ているかもしれない。打撃でプレッシャーかけて組んでもできるし、トップコントロールするタイプというか、それこそ満遍なくやるタイプなんで、そこをぶつけ合いたい感じです。戦う中でアタックしやすい点を見つけていくつもりです」
──今回の準備で一番手応えを感じる部分はどの点ですか?
「最近は首を絞める感覚が良くなってきました。僕がよくやってるオタロックっていう動きがあるんですけど、そこから派生した展開のバリエーションも年を重ねるごとに増えてきています。あと毎日やり込んでいるボクシングもやればやる程スキルは上がってる感じはしています。全部のスキルを少しずつ上げているって感じですね」
──因みに絞めの感覚が上がってきたきっかけは何かありましたか?
「どうなんですかね。僕自身が(ストロー級転向で)細くなってきて、腕が入りやすくなっているかもしれないです」
──56.7kgの体重で戦うのはDEEPのフライ級で戦って以来、約7年ぶりだと思いますが、身体作りはいかがですか?
「今までONEフライ級(61.2kg)でやっていた時、減量はほとんどしていませんでしたが、ONEストロー級に向けて食生活を意識して少しずつ減量してきました。これまでより少し減量への意識を高めている感じです」
──減量する過程で精神的な変化はありましたか?
「食事制限もある程度しているので、そういったストレスはある程度ありますけど。全く食べないとか飲まないとか、そういう減量ではないので。モノによってはいっぱい食べているし、腹ペコ状態が続いている程でもないし。シンプルに体が細くなってきて、見た目でやり込めているのがわかりやすい。それで自分的には楽しめてはいます」
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日本人対決って何のメリットも無い
──今回勝利した後のビジョンはありますか? 3月の日本大会が発表されていますが、今回の試合結果で意識していますか?
「意識はしますね。それこそザキロフ自体、ボカン(マスンヤネ)やランキングトップ選手より強いんじゃないかと僕は思っているので。それに勝ったら、次は(ジョシュア)パシオでも(ジャレッド)ブルックスでもどちらでもいいし、タイトル戦をやらして欲しいと生意気なことを言おうかなと思っていました。
けど、彼らが2月(『ONE 171:カタール』大会)で世界王座統一戦をすることが決まっているじゃないですか。ブルックスなんて皆やっつけちゃってるし。ランキング外の僕とかがタイトル戦やらしてくれって言ったら、もしかしたら引っかかるかなとか思ったんですけど、2月に彼らの試合が決まっちゃったんで、3月は物理的にほぼ無理かなって思ってます。ただ、僕が今回無事に怪我なく勝ったとして、3月の日本大会は、もちろん魅力あって出たいっていうのはあるんですけど、やりたいヤツがいるかと問われると、別にいないというか。
3月がタイトル戦だったら、1月に多少の怪我をしても出場したいなとか思っていた。これも自分の勝手な話ですけど。1月戦って無傷とは限らないし、相手もよく分からない選手だったら、別に無理する必要もないかなとは思うし。全ては試合終わってからのコンディションとノリ、テンションというか。そういうノリになれば、大きくアピールしたいと思います」
──3月の日本大会でタイトル挑戦が難しい状況の中で、仮に日本人対決は興味ありますか? ランキング内には箕輪ひろば選手、山北渓人選手がいますが。
「はっきり言って興味はないですが、やれと言われたらやるかもしれない。ただ日本人対決って何のメリットもないんですよね。僕も竹中(大地)選手とONEでやりましたけど(2021年10月5日『Road to ONE: 5th Sexyama Edition』)。僕、竹中選手に勝っても別に世間からの何の評価も上がってないし、逆に竹中選手はそれ以来、ONEで試合組まれなかったし。やっつけても世間は何にも響かない。仮に箕輪選手をやっつけても何にも響かない。大会自体も別に響かないというか。そういう気がするんで、積極的に日本人とやりたいですっていう気持ちは別にないですが、やれと言われれば、やるかもしれないです」
──なるほど。因みに、パシオvs.ブルックスの勝敗予想は?
「ブルックスが勝っちゃうと思います、普通に。ただ、ブルックスはこの前(フライ級マッチで)リース・マクラーレンに負けている。試合見ても、まあこんな感じかと。こんなもんかなっていうか、強いのは分かるけど、なんか別にビックリするような強さじゃない。なるほどねって感じでは見ていました」
──あの試合を通して、ブルックスの攻略が見つかった感じですか?
「そうですね、攻略方法と言うか、強さは分かるんですけど、それほどびっくりするほどではなかったので、色々な場面で勝負できるなっていう風には改めて思いました」
──最後にファンへのメッセージをお願いします。
「良い相手を当てて貰えたので、その中で僕とザキロフが色々なスキルをぶつけ合って戦うと思います。そういったところを楽しんで観てもらえたら嬉しいです」