MMA
インタビュー

【ONE】SARAMI「1週間後(ONE両国大会)、怪我人が出たら私、行きます。そのつもりでいるんで」=10月5日(土)「ONE Warrior Series」

2019/09/30 19:09
【ONE】SARAMI「1週間後(ONE両国大会)、怪我人が出たら私、行きます。そのつもりでいるんで」=10月5日(土)「ONE Warrior Series」

10月5日(土)ベルサール渋谷ガーデンで開催される「ONE Warrior Series: 日本 vs. 世界」で、同シリーズ2戦目に臨むSARAMI(パンクラスイズム横浜)が、9月22日のプロ修斗後楽園大会前に個別インタビューに応じた。9月27日に練馬のTRIBE TOKYO M.M.Aで行われた合同練習後のコメントと併せて紹介したい。

Warriorで試合すれば、みんな“分かってくれる”。認めさせるいい機会かなと

――DEEP JEWELSではアトム級タイトルにも挑戦しているSARAMI選手が、6月にONE Warrior Seriesに参戦しました。ONE Championshipを目指そうとした動機お聞かせください。

「もともと海外で試合をしたい気持ちはずっとありました。日本でベルトを獲ってからと思っていたのですが、2018年3月に負けて(王者・黒部三奈に判定負け)、その頃に、ほかの選手がONEにチラチラと行き始めて『チャンスがあるなら私も出たい』と北岡(悟・パンクラスイズム横浜代表)さんに伝えたんですけど、『あなたの立場でそういうことは言えません』と。

その時は、“そうか、またJEWELSで順番待ちみたいになるのか”と思っていたのですが、12月のJEWELSで勝って(齋藤裕子に判定勝ち)、勝ったからもう1回、言ってみてもいいだろう、と思って(北岡に)、もう1回言ってみたんです。ちょうどそのときに前澤(智)さんが黒部さんに勝ってチャンピオンになって。私、前澤さんに3回、勝っているんで、そこを目指すというのも何か違うかなというのを、北岡さんも分かってくれて、やっと(ONE SW参戦の)許可が下りた感じです」

――なるほど。ONE Championshipを会場で観た印象は?

「楽しそうだな……って。昨年の日本大会を観戦したのですが、盛り上がっているし、格闘技を楽しんで観ているお客さんが多くて、そのなかで試合をして気持ちいいだろうなって感じました」

――6月のONE Warrior Series初戦は、シンガポールでしたよね。あのスタジオマッチはどのように感じましたか。

「Warriorは倉庫みたいなところで(笑)。でも、ONE Championship本戦からはオファーが来ない、そういう立場なんだろうなと思い、やって結果を出すしかないし、計量の方法の違いだったり、海外で戦うことの予行演習みたいなものかなと思うようにもしました。それに……Warrior Seriesで試合すれば、みんな“分かってくれる”。(実力を)認めさせるいい機会かなとも思いました」

――そのOWS初戦、ミシェリ・フェヘイラ戦はとても落ち着いて戦っているように見えました。

「そうですね。海外での試合がROAD FCで韓国、PXCでグアムと4回目ですし、海外だからどうとかは無くて、作り込みもいい感じに仕上がって、テンションも結構上がっていたので、いい形で臨めました。ONEの計量も1回経験して、次はこうして調整すればいいというのも学べましたし」

――試合では、払い腰などでテイクダウンし、しっかり上を取って削っていたSARAMI選手ですが、いつもとは異なる動きも見せていたように感じました。シングルレッグからフェレイラを前方へ煽って潜り、片足を持ったままうつ伏せ、ヒザ立ちで正対しスイープした、ちょっとファンクロール的な動きは……。

「あれ、柔術できてよかったなぁと思いました(笑)。メチャクチャ上が強い相手にはまだ通用しないと思うんですが、相手も寝技ができた分、ああいう動きになったのだと思います。でも……フェヘイラが下からでもガンガン殴ってきて、強ェーと思いましたね(苦笑)」

――国際戦では海外選手のフィジカルの怖さもありますね。今回はOWS初の日本大会で、歓客の前でキム・ソユル選手との対戦となりました。ソユルは2月に鈴木祐子選手に判定勝ちしています。印象は?

「その試合も見ましたね。打撃が鋭い、組みも腰が重い、寝技もできる、トータルに戦える選手で、私もどちらかというと同じタイプです。でもトータルでは私の方が全然、力が上だと思います」

――鈴木選手のテイクダウントライを潰してバック奪う動きを見せたかと思えば、強豪ナイリーン・クローリーには首投げで投げられたりと、強いけどムラがあるようにも見えます。

「そうですね……なんであれだけバックを取っているのに、極めきれないんだろう? って、正直ちょっと思いました。実際、組んでみないと分からないんですけど。私としては、相手に秀でたものがないから、相手がこう来るからこうしようといった対処方法じゃなくて、自分が積み上げたものだったり、いま良くなってきているものをどんどんぶつけていこうかなと思っています」

――ところで、前回のOWSではSATOMI TAKANO(高野聡美)名義でしたが、今回のOWSは日本語表記ではSARAMIに戻っています。ご自身ではどちらが?

「どちらでもいいですけど、日本でいま頃“TAKANO”って“誰やねん”感強いですよね(苦笑)」

――うーん、そうかもしれません。日本大会で応援も来るかと思います。それが力になったり、プレッシャーになったりもしますか。

「あんまり変わらないですし、緊張もしないですね」

――日本では新宿FACEの小さなリングで戦うことが多かったと思います。ケージで空間が広くなることは、SARAMI選手にとってはステップも含めて戦いやすいですか。

「広い方がいいですね。ステップも踏めますし。ずっと周囲から広い方が向いている、ケージの方が向いていると言われていました。これまではその環境まで自分の実力ではたどり着けなかった。それが今は、ようやく見えてきたのかなという感じはあります。ONEの方が私の良さが活きるし、関係者もファンも喜んで貰える面白い試合ができると思っています」

――今後の目標は?

「本戦に出て勝つこと……チャンピオンになりたいです」

――同じ階級で本戦で戦っている選手をイメージしたりもしますか。

「しますね。V.V Meiさんとは出稽古で練習させてもらっているんですけど、アトム級のトップ選手の力を肌で感じるようにしています。海外選手は、どのくらいほんとうに強いんだろう? という目で見ていますが……やっぱり殴る感じ、気迫が強いです」

――北岡代表から今回の試合にむけてどんなアドバイスを受けていますか。

「アドバイス……『いいんじゃない』と。トータルで見ていただいて、フィジカル的にも技術的にも動きが上がっている、やっていることのレベルが上がっているので、それをいかに試合で出すか、です」

(※以下、9月27日の合同練習後のコメント)

――OWSでは何試合勝って本戦出場を決めたい、と考えていますか。

「今回で。日本だし、一番目立って取ってやろうと思っているんですけど」

――早くタイトル戦線に絡みたいと。

「そうですね。そこに行ける自信はあります……1週間後(ONE両国大会)、怪我人出たら私、行きます。そのつもりでいるんで」

――最後にファンにメッセージを。

「10月5日、会場で一番盛り上げて目立つ試合をするので、ぜひ応援をよろしくお願いします」

■『ONE WARRIOR SERIES』
住友不動産渋谷ガーデンタワー 1F・B1
10月5日(土)13:00~ (予定)
放送チャンネル:格闘チャンネル

▼第16試合 ウェルター級(※83.9kg)5分3R
デヴォン・モリス(米国)
エマヌエル・オニエディカチ(ナイジェリア)

▼第15試合 フェザー級(※70.3kg)5分3R
工藤諒司(日本/TRIBE TOKYO M.M.A)※MMA5勝1敗1分
ジェリー・オルシム(フィリピン)※MMA6勝0敗

▼第14試合 女子ムエタイ 52.2kg契約 3分3R
Little Tiger(日本)
サンドラ・ゴドヴィク(スウェーデン)

▼第13試合 バンタム級(※65.8kg)5分3R
ジェイク・ムラタ(日本/パラエストラTB)※MMA10勝5敗1分
ソン・ミンジョン(韓国)※MMA10勝7敗

▼第12試合 フライ級(※61.2kg)5分3R
内藤頌貴(日本/パラエストラ松戸)※MMA7勝5敗3分
アレックス・シルド(米国)※MMA5勝2敗

▼第11試合 フェザー級(※70.3kg)5分3R
菅原和政(日本/マスタ-ジャパン福岡)※MMA5勝5敗1分
アリ・モタマド(イラン)※MMA6勝3敗

▼第10試合 バンタム級(※65.8kg)5分3R
吉野 光(フリー)※MMA7勝1敗
チャン・サマート(カンボジア)※MMA2勝5敗

▼第9試合 女子アトム級(※52.2kg)5分3R
SARAMI(日本/パンクラスイズム横浜)※MMA13勝11敗
キム・ソユル(韓国)※MMA3勝1敗(OWS2勝1敗)

▼第8試合 ライト級(※77.1kg)5分3R
長田拓也(日本/MMA&BJJ BLOWS)※MMA5勝1敗
オットゴンバタル・ネルギ(モンゴル)※MMA4勝1敗1分

▼第7試合 フェザー級(※70.3kg)5分3R
椿 飛鳥(日本/トライデントジム)※MMA1勝1敗
ロン・ラー(カンボジア)※MMA1勝0敗(OWS1勝)

▼第6試合 ライト級(※77.1kg)5分3R
山下竜一(日本/BRAVE)※MMA2勝0敗
アハメド・ファエズ・イージイ・アヌア(ブルネイ)※MMA2勝0敗

▼第5試合 キックボクシング 77.1kg契約 3分3R
下川晃毅(日本/晃哲會 下川道場)
シェーン・ラッシュ(米国)※MMA1勝2敗

▼第4試合 女子アトム級(※52.2kg)5分3R
鈴木祐子(日本/BRAVE GYM)※MMA8勝8敗
エディラー・ヨハニー(マレーシア)※MMA2勝3敗

▼第3試合 フェザー級(※70.3kg)5分3R
櫻井裕康(日本/NEVER QUIT)※MMA2勝1敗
島村直希(日本)※MMA2勝1敗1分
ジェース・ロウ(マレーシア)※MMA1勝0敗

▼第2試合 キックボクシング 55kg契約 3分3R 8オンス
有井渚海[アリイショア](日本/新空手/及川道場)
レイ(マレーシア)
※OWS 1勝、ムエタイ13勝6敗1分、169cm、22歳

▼第1試合 キックボクシング ストロー級(※56.7kg)3分3R 8オンス
基山幹太(日本/新空手/Kick Lab)
チェプ・ホリック(インドネシア)

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