(C)RIZIN FF/GONG KAKUTOGI
2024年12月31日(火)さいたまスーパーアリーナ『RIZIN DECADE』に出場する選手の個別インタビューが29日(日)、都内にて行われた。
第9試合のフェザー級戦で、元K-1&GLORY王者で、現在MMA5連勝中の久保優太(PURGE TOKYO/BRAVE)と対戦する、MMA12勝無敗のラジャブアリ・シェイドゥラエフ(キルギス)が個別インタビューに出席した。
レスリング技が得意だと思われるが、私はストライカーとしても、ちゃんと練習している
──現在の心境は?
「皆さん、こんにちは、お会いできて嬉しいです。ここまで全力でちゃんと練習してきました。ただ、しかし、今ちょっと飛行機に長時間乗ってきて時差があるので体調が良くない気がしていますが、明日から復活します」
──キルギスから飛行機で何時間かかりましたか。
「出発してから24時間です。イスタンブール経由で、乗り継ぎも計算すると24時間くらいでした」
──大変ななかありがとうございます。
「こちらこそ! ありがとうございます」
──今回、対戦する久保優太選手のイメージを教えてください。
「久保選手は経験豊富な素晴らしいスポーツ選手だと思います。あとキックボクシングで世界王者レベルの優れたスポーツ選手のひとりなので、私も私なりに準備をしてきました。31日に素晴らしい試合を見せたいと思っています」
──RIZINでは武田光司選手に1Rリアネイキドチョーク、フアン・アーチュレッタ選手に1R 腕十字と二度フィニッシュしてきました。今回も期待していいですか。
「今までの試合ではほとんど1R、2Rでフィニッシュしてきたので、今度の試合も目標は1R終わりか、2R始めにフィニッシュすることです」
──大晦日にこれまで試合をしたことはありますか。大晦日に試合をすることに特別な思いはあるでしょうか。
「今まで私は大晦日に出場した経験がありません。12月31日に試合した経験は今までないので、しかも今回、日本に来て大晦日に試合ができてすごく嬉しいです」
──レスリングベースの選手から、今回打撃特化型のストライカーとの対戦で戦い方は変わりますか。気を付ける点は。
「今までレスリングベースの選手と試合してきていますけど、今回はキックボクシングベースです。久保選手はストライカーとして素晴らしいテクニックを持っています。技を持っています。キックの技が得意なので、私なりの対策を、ディフェンスの対策をしっかり練習してきていますので、素晴らしい戦いになると思います」
──シェイドゥラエフ選手ご自身が思う一番のストロングポイント、得意技は?
「もちろん私はレスリングベースの選手でレスリング技が得意だと思われるかもしれないけど、私はストライカーとしても、自分の技をちゃんと練習しているので、特定のこの技が上手とは言えない。MMAではあらゆる技ができる必要があるので、それに応じた技を今回使っていきたい」
──目標とする・憧れの選手と、今後戦いたい選手は?
「もちろん私にも憧れている選手はいます。エメリヤエンコ・ヒョードル選手です。ヒョードルを見て、私も将来こういうスポーツ選手になりたいという夢を持っていました。彼の試合を見ながら成長してきた。いまだにヒョードルが歩んだ道を自分が歩んでいるのは嬉しいこと。キルギスの選手で、経験豊富な選手にその思いを共有してもらい、そういった選手たちと一緒に成長してきています」
──まだ24歳と若いですが、ファイターとしての最終的な目標は?
「そうですね、いま24歳なので。これからも健康上問題がなければ少なくとも10年くらい活躍したいつもりです」
──具体的に、RIZINのベルトを獲りたいとか、他団体のベルトを獲りたいとか、何連勝したい、というような具体的な目標はありますか。
「もちろんあります。まず現時点での第一目標は大晦日の試合を勝つことです。勝利を手に入れることです。その次はRIZINでチャンピオンになりたいのでベルトのために戦いたいです」
──連勝記録はどこまで伸びていくでしょうか。
「いまの無敗の0を維持して、想像するなら連勝を30までにはしたいですね」
──久保選手は日本人選手の方が根性があると言っていました。シェイドゥラエフ選手にとって、3Rまで行ったら初めてだと思いますが、いかがですか。
「いままで1、2Rでフィニッシュしていますが、自分は5Rまで戦いたいつもりで準備を整えてきていますので、3Rまでは余裕で戦えると思います。3R戦の対策や方針を変えることはなく、これから戦いを開始する“よし”というところで試合が終わってしまうから、3R戦うことを楽しみにしています」
──ところで、去年の大晦日はどんな風に過ごしていたのですか。
「そうですね、今年は日本で試合しますけど、去年は普通の1日でした。試合もなく、家族みんなで正月を迎えました」
──キルギスではどんな風に大晦日を過ごすのでしょうか。
「キルギスはクリスマスとか、そういうお祝いを全くしないムスリムの国なので。12月31日は1年が変わる、新年という感覚で“今年お疲れ様でした、来年も頑張りましょう”という普通の1日となります」
──シェイドゥラエフ選手のサブミッションについてひとつおうかがいします。レスリングがバックボーンで、そこからMMAを始めたなかで、そのあいだにサブミッションを含め競技を何かやっていたでしょうか? 民族的なレスリンフであるとか、サンボであるとか。
「MMAにくるのにグラップリングを経由しています。そういう経緯があるので、試合中にあらゆる技を使います。レスリングの技やグラップリングの関節技もそこで使っています」
──グラップリングの大会にも出ていましたか?
「国内で3回ほどチャンピオンになったことがあります。同時に柔術もやってきたので、中央アジアチャンピオンシップに参加して、チャンピオンになったことがあります」
(コーチから)加えて、私(コーチ)がコンバットサンボの選手なのでその技をもちろん教えていますよ。
──久保選手はキックボクサーですが、ムエタイができるストライカーです。ムエタイクリンチの対策など、ムエタイファイターと対戦する練習は?
「大晦日の試合に向けて準備する一環として、久保選手の今までの試合のビデオを全て見て、もちろんストライカーとして素晴らしい。手が速く足技も上手、その対策として準備を万全にしてきたので、皆さん楽しみにしていてください」
(コーチ)試合相手のビデオをしっかり見て、準備しています。
──大晦日のメインはフェザー級タイトル戦。どちらが勝つか。勝者と自分が試合をしたら?
「個人的な意見では鈴木千裕選手が勝つと思います。ブラジルの選手(クレベル)は経験豊富なので、彼の今までの試合を全部見てきました。最終的に、日本の選手(鈴木)が勝つと思うけど、50/50じゃないかなという感覚。ふたりのどちらが勝つかは、自分にとっては誰とでも戦うので、特に誰かに勝ってほしい、誰と戦いたいというのはない。2人ともと戦いたいので、どちらがチャンピオンになっても次に私はその人と戦います」
──自分がタイトルマッチで戦ったらどんな試合になりますか。
「2人の選手のビデオを見て、2人ともと戦える準備をしてきているので、あらゆる技を使って戦う。できればチャンスがあれば1日で2人とも戦う余裕がありますよ」