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レポート

【PANCRASE】ソリホンが粕谷優介に2R TKO勝利でライト級暫定王者に。ドゥトロは小川徹をTKO、藤野恵実は相手の負傷TKO勝利、田村一聖が杉山和史を衝撃KO! 雑賀ヤン坊が体重超過のサントスをTKO!

2019/09/29 16:09
9月29日(日)新木場スタジオコーストにて『PANCRASE 308』が行われた。 メインのライト級暫定キング オブ パンクラス タイトルマッチ(5分5R)では、サドゥロエフ・ソリホン(ロシアパンクラチオン ハバロフスク/タジキスタン)が元UFCファイターの粕谷優介(総合格闘技道場CROWN)と対戦。2R0分37秒、ソリホンが右の強打からのヒザ蹴りで粕谷をTKOに下し、ライト級暫定王座のベルトを巻いた。 ◆「PANCRASE 308 sponsored by ONE Championship」9月29日(日)新木場スタジオコースト ▼第10試合 メインイベント ライト級暫定キング オブ パンクラス タイトルマッチ 5分5R○サドゥロエフ・ソリホン(70.2kg/ロシアパンクラチオン ハバロフスク/タジキスタン/2位)6勝(3KO・3SUB)2敗[2R 0分37秒 TKO]×粕谷優介(70.25kg/総合格闘技道場CROWN/6位)10勝6敗2分 粕谷は、2011年に修斗ウェルター級新人王を獲得すると、Legend FCでダミアン・ブラウン(元UFC、RIZINで2連勝中)、PXCでフランク・カマチョ(現在UFC)を破り、2015年からUFCに参戦。ニック・ヘイン、アレクサンダー・ヴォルカノフスキー(12.14「UFC245」でフェザー級王者マックス・ホロウェイと対戦)といった強豪相手に2連敗を喫し、リリースとなった。 2017年8月からPANCRASE参戦もフェザー級で松嶋こよみ、ISAO相手に判定負け。1年4カ月のブランクを経て2019年4月、心機一転、ライト級に転向し、4連勝中だった菊入正行に1R パウンドで復活のTKO勝利を収めている。 対戦相手のソリホンは、ロシアパンクラチオン協会からPANCRASEのベルトを奪いに派遣された強豪。2018年11月にアキラをバックヒジで沈めると、2019年3月には上迫博仁と対戦。左フックで先にダウンを奪うも、2R早々に右ローに崩れ試合を放棄したが、試合前から肋骨を傷めていたといい、ベルト獲得に強い執念を見せている。 久米鷹介がONEから戻るその日まで、ベルトを守る権利を掴むのはどちらだ? 1R、サウスポー構えの粕谷にソリホンはオーソドックス構え。シングルレッグに入る粕谷をがぶるソリホンはヒザも金的に。再開。ローは粕谷。ソリホンも強烈な右ローを返す。粕谷は右を振って自ら組み付き四つで二度テイクダウンを試みるが腰の強いソリホンに潰される。離れる粕谷は右ミドルをクリーンヒットも、ジャッジは10-9×3ソリホンのラウンドに。 2R、詰めるソリホンは金網際で飛び込んでの右フック! 崩れて組みに行く粕谷だが、そこにソリホンは首相撲からヒザ蹴り! 粕谷が崩れ落ち、パウンドにレフェリーが間に入った。 恐るべき強さ見せたソリホンは試合後、暫定王座のベルトを巻くと「応援、ありがとう。対戦相手は素晴らしかった。トレーナーのみんなありがとうございます」と「スパシーバ」を何度も言い、周囲に感謝。ONE Championship本戦の出場権のプレートを秦アンディ日本代表から受け取った。 ▼第9試合 セミファイナル フライ級 5分3R×小川 徹(56.9kg/TRIBE TOKYO M.M.A/12勝4敗/3位/2015年NBTスーパーフライ級優勝)[1R 4分33秒 TKO]〇ライリー・ドゥトロ(56.6kg/I&I TRAINING CENTER/12勝5敗)修斗世界10位 タテキ・マツダ、マモルに勝利し、翔兵と上田将竜に敗れるなど、白星と黒星を繰り返している小川徹だが、いよいよランキング3位に。ここで実力者ライリー・ドゥトロに勝利してタイトル戦を射程圏内にしたい。2019年3月の前戦で翔兵に判定負けし、日本人初黒星となったドゥトロだが、小川相手に巻き返しを狙う。 サウスポー構えから左インロー、右から左のワンツーで出入りする小川に、スイッチを繰り返すドゥトロは右をヒット! パウンドをもらいながら立つ小川は仕切り直すが、首相撲ヒザでコントロールするドゥトロに対し、小川も右を当てるが、ドゥトロは長い右フックでさらにダウンを奪い、鉄槌! TKO勝ちした。試合後「格闘技を愛する国、日本で戦えて光栄です。引き続き、このPANCRASEで戦う」とマイクで語った。 [nextpage] ◆女子ストロー級 暫定王者決定4人トーナメント ▼第8試合 女子ストロー級 暫定王者決定4人トーナメント1回戦 5分3R〇藤野恵実(52.5kg/FIGHT FARM/1位/23勝11敗1分)[2R 0分00秒 TKO] ※1R終了時にトラキナスが負傷×エジナ・トラキナス・オリヴェイラ(51.6kg/ブラジル/ROCHA TOP TEAM/7勝7敗1分) 藤野は、2018年8月にヴィヴィアニに3R TKO負けを喫するも、2019年4月にクセニヤ・グーセヴァに判定勝利しあらためて実力を証明。 トラキナスはPANCRSEでは2018年12月に女子フライ級戦でライカのテイクダウンを受けスプリット判定負けも、16歳で空手を始めムエタイ経験もあるトラキナスがヒザ蹴りなど打撃でインパクトを残している「本来は52キロ」というトラキナスが藤野相手に強打を発揮するか。 「私のためのトーナメント」という藤野は、負けられない戦いのなかで「打ち合います」と、打撃戦を予告している。 1R、予告通り打ち合いに出た藤野。トラキナスを詰めて左右の猛ラッシュ。右をヒットし、トラキナスが後退! トラキナスの右に藤野はレベルチェンジしてシングルからダブルレッグテイクダウン。トラキナスはギロチンを合わせるが外した藤野は、詰めてラッシュしては出入りで金網に釘付けにして連打! トラキナスはバックフィストを放つも右手首を傷めたか押さえる。1Rのジャッジは3者ともに藤野を支持。2Rのホーンも、トラキナスは右手首を押さえ、続行不可能の意思表示。レフェリーが試合を止めた(※トラキナスは右前腕部分・骨折の疑い)。 試合後、藤野はケージのなかで笑顔を見せず、「生き残ると決めてたんで。絶対に私がチャンピオンになるんで、12月8日、よろしくお願いします!」と決勝戦に向け、力強く挨拶した。 【試合中止】▼第7試合 女子ストロー級 5分3R法DATE(55.4kg→54.65kg/Team DATE)3勝3敗チャン・ヒョンジ(51.25kg/THE SSEJIN/韓国)3勝2敗 ※ストロー級52.2kg契約で、法 DATEが最終計量で54.65kg。ルール上の許容範囲5パウンド以上超過の為、試合中止に。この結果によりチャン・ヒョンジの12月8日大会の決勝戦進出が決定。 ▼第6試合 フェザー級 5分3R            〇田村一聖(65.8kg/KRAZY BEE/8位/13勝9敗 ※第6代フェザー級K.O.P)[1R 1分25秒 KO]×杉山和史(65.95kg/TURNING POINT MMA/HF/7勝6敗/11位) フェザー級8位の田村一聖(KRAZY BEE)と11位の杉山和史(TURNING POINT MMA/HF)が対戦。 元UFCファイターで第6代フェザー級王者の田村は、2017年3月にナザレノ・マレガリエに敗れ王座陥落したものの、2017年11月に鈴木琢仁に判定勝ち、2018年3月には現UFCファイターの堀江圭功にも2R TKO勝ちしている実力者。しかし、その後、2018年9月に中島太一に判定負けし、2019年5月には摩嶋一整に3R 肩固めで一本負けを喫しており、今回が再起戦となる。 対する杉山和史は柔道出身。2016年1月から5連勝を飾るも2017年7月に鈴木琢仁に、2017年11月には堀江圭功にいずれも判定負け。奇しくも田村が勝利している鈴木と堀江に敗れている。しかし、2018年12月に冨田翔市にTKO勝ち、2019年5月には川那子祐輔にも1R TKO勝ちと2連勝中で勢いに乗っている。 いずれもベテランのハードパンチャー。堀江を空手の飛び込みと返しの速さで倒した田村と、サウスポー構えから堀江をタフな接近戦に持ち込み投げた杉山。両者ともに組みの強さも誇る。ランカー同士のサバイバルマッチだ。 1R、サウスポー構えの杉山にオーソドックス構えの田村。強いインローを前足に当てる田村。遠い間合いからの田村の空手の飛び込み! 左に杉山がグラつく。左から右、さらに左がヒット! 詰める田村は右の突き! 杉山が後方にダウンした。鮮烈KO劇に田村は追い打ちをせず。 試合後、デカゴンのなかで長男を抱きかかえた田村は、「嬉しいです。長南のテツシです。連敗しても期待してサポートしてくれた方々、ありがとうございます。皆さんのおかげで格闘技を続けられます。サポートしてくれる方、募集しています」と挨拶した。 砂辺光久の殿堂入り表彰式 [nextpage] ▼第5試合 ライト級(キャッチウェイト)5分3R×トム・サントス(71.75kg/Team Brazilian Thai/ブラジル/5位)10勝9敗[1R 4分17秒 TKO]〇雑賀ヤン坊達也(70.15kg/総合格闘技道場DOBUITA) 6勝(6KO)1敗 ※70.3kg契約もトム・サントスが最終計量で71.75kg。ルール上の許容範囲5パウンド以内で、対戦相手が試合を受諾したため、キャッチウェイトとして試合実施へ。 その打撃はまだ錆びてはいないトム・サントスに、ライト級の新風・ヤン坊が砲撃戦に出港。Fighting NEXUSで活躍後、2019年7月の新木場大会でPANCRASEデビューした雑賀 ヤン坊 達也は、本戦第1試合で小林裕を1R右ストレートでKOに下しており、2戦目でいきなり強豪トム・サントスとの対戦が組まれた。 サントスは前戦4月PANCRASEで久米鷹介のライト級王座に挑戦し、3R三角絞めで一本負けしているが、3月大会ではオク・レユンに競り勝ちHEATライト級王座を獲得するなど実力者であることは間違いない。しかし久米戦以降は、5月に「Shooto Brasil 92」で一本負け、7月「HEAT 45」ではキム・ギョンピョにTKO負けと3連敗を喫しており、ダメージが心配な再起戦となる。これまで全てが1R KO決着という雑賀の真価が問われる試合だ。 前日計量でサントスは、初回計量の71.75kgのまま最終計量。ルール上の許容範囲5パウンド以内で対戦相手のヤン坊が試合を受諾したため、キャッチウェイトとして試合実施へ。 1R、ともにオーソドックス構え。ヤン坊の前足に左右ローを当てるサントス。ヤン坊の足が流れるようになると、サンススは右のロングフックにヤン坊がグラつくが、ヤン坊は右を打ち返し! サントスがダイウンし、ヒジでカット。スタンド再開。ヤン坊は左から右のロングフックをヒット! サントスが崩れ落ち、ヤン坊がパウンドラッシュ! レフェリーが間に入った。 試合後、足をひき、セコンドに肩を借りたヤン坊は「足が痛いす。怖かったです」と正直に試合を振り返りながらも、最後は「俺がヤン坊だ!」と叫び、デカゴンを後にした。 ▼第4試合 フライ級 5分3R〇マイラ・カントゥアリア(56.8kg/NEW LEVEL ACADEMY/BRASIL/6勝3敗1分/1位)[判定3-0]※3-0-27×2,29-28×端 貴代(56.35kg/和術慧舟會 AKZA/16勝8敗1分/2位) 4月大会でシッジ・ホッシャに判定で敗れ、QUEENオブ・パンクラス・フライ級ベルトに届かなかった端貴代の再起戦が決定。対戦相手は1位のブラジリアン、マイラ・カントゥアリアとなった。 4月大会でライカを得意の柔道の投げから1R3分17秒、腕十字に極めた5勝3敗1分のカントゥアリアは7月27日にサンパウロで開催の「Standout Fighting Tournament」にも出場予定。連戦で端戦に臨む。端が再度シッジ・ホッシャへの道を切り開くか? それともマイラがまさかのブラジリアンQUEEN対決にするか? 1R、シングルレッグから小外でテイクダウンはカントゥアリア。端は下から腕十字狙いもカントゥアリアはリフト。離して端は立つ。 2R、小外で再びテイクダウンはカントゥアリア。しかしすぐに立つ端が圧力かけるが、カントゥアリアは左のスイングフックを打つ。 3R、シングルレッグテイクダウンは端、ギロチンを合わせるカントゥアリアだが、端はマウント。しかしその際でカントゥアリアはブリッジでリバーサル! 端は立ち上がるがカントゥアリアがバックに回りホーン。判定3-0でカントゥアリアが勝利した。 ▼第3試合 ライト級 5分3R×冨樫健一郎(70.95kg/パラエストラ広島/4位/18勝16敗5分)[判定1-2] ※28-29×2,29-28〇林 源平(70.55kg/和術慧舟會Iggy Hands Gym/11勝8敗1分) ライト級では、4月大会でアキラからカウンターの右でダウンを奪い判定勝利で3連敗から脱出した冨樫健一郎がノーランカーの林源平を迎え撃つ。林は2017年7月から4連敗を喫していたが、2019年6月「PANCRASE 306」で阿部右京に1R TKO勝利。2年ぶりの勝利を挙げている。ライト級のサバイバルマッチを制するのは? 1R、オーソドックス構えから右ミドルハイ、奥足にローキックは林。サウスポー構えの富樫は的確なジャブ、左を突き返す。右で差して押し込むが林は切る。2R、左で林をグラつかせる富樫! さらに富樫のラッシュに林が下がるが右ストレートでダウンを奪いヒジのラッシュ! 逆襲に富樫も打ち合いに応じる。互いに流血。 3R、コンパクトなジャブストレートの富樫に大きな右と蹴りまで繋ぐ林。詰めると右のエルボー連打! 富樫もクリンチボクシングで応戦! 死闘の判定はスプリットで林が制した。 ▼第2試合 ストロー級 5分3R〇宮澤雄大(52.6kg/K-PLACE/6位)3勝2敗[判定3-0]※29-28×3×佑勢乃花(52.45kg/フリー)16勝13敗3分 !R、佑勢乃花が右ストレートでダウン奪うと、宮澤はボディロック、ダブルレッグで2度テイクダウンも左目腫らす。2R、宮澤がダブルレッグテイクダウン。佑勢乃花はクローズドガードで下からオーバーフック、腕十字狙うが防ぐ宮澤が上からヒジ打ち。佑勢乃花は左目腫らす。立つ佑勢乃花を再び崩して宮澤が取り返して2Rが終了。3R、佑勢乃花の右にカウンターのテイクダウンは宮澤。佑勢乃花も下から浮かせるが宮澤が抑え込みヒジで削りホーン。判定は2R以降にテイクダウンを奪い削った宮澤が勝利した。 ▼第1試合 フェザー級 3分3R×近藤孝太(65.7kg/ハイブリッドレスリング山田道場)[判定0-3]※27-30×3〇小森真誉(65.5kg/GRABAKA) 1R、小森が小外でテイクダウン。2R、ボディロックからテイクダウン、バックマウント、RNC狙う小森。3R、右当てる近藤に組んで小外TDは小森。立つ近藤を再度小外TDでホーン。 [nextpage] 【プレリミナリー】 ◆2019年 第25回 ネオブラッドトーナメント決勝戦(3分3R) ▼フェザー級 ○名田英平名(66.2kg/総合格闘技道場コブラ会)[判定2-1]※29-28×2, 28-29×葛西和希(66.1kg/マッハ道場)※互いに払腰、内股など投げるも潰した名田がパウンド。ONE WS出場権獲得。 ▼バンタム級 ○平岡将英(61.5kg/KRAZY BEE)[判定3-0]※30-27×3×上野惇平(61.1kg/ハイブリッドレスリング八戸)※サウスポー構えから左ジャブ、右ストレートは平岡。ONE WS出場権獲得。 ▼フライ級 ×赤崎清志朗(56.85kg/香取道場)[2R 1分50秒 リアネイキドチョーク]※右フックでダウン奪い、払腰、RNC。ONE WS出場権獲得○猿飛流(56.9kg/リバーサルジム川口REDIPS) ▼ストロー級○尾﨑龍紀(52.5kg/総合格闘技道場コブラ会)[判定3-0]※29-28×3×御代川敏志(52.55kg/パラエストラ八王子) ※御代川の左に右フック効かせた尾崎。御代川は最終Rバック奪う。尾崎がONE WS出場権獲得 ▼ライト級 3分3R○山本雄希(70.35kg/Y&K MMA/4敗)[判定3-0]※30-27×3×魔破 DATE(70.3kg/Team DATE/初参戦/3敗) ▼フェザー級 3分3R×齋藤拓矢(65.4kg/ALLIANCE/4勝6敗)[判定0-3]※28-29×3 ○松井幸太(65.85kg/東京イエローマンズキュート/3敗) ※3R齋藤は胴回し回転蹴り、左オーバーハンドでダウン奪う ▼バンタム級 3分3R×山本敦章(61.15kg/パラエストラ千葉/1勝1敗)[判定0-3]※27-30×2,28-29○関原 翔(61.35kg/リバーサル東京スタンドアウト/1勝) 15:50開始▼フライ級 3分3R○聡-S DATE(56.7kg/Team DATE)6勝11敗7分[2R 1分24秒 TKO]※クルスフィックからパウンド×池田 一歩(56.95kg/Brave Heart)4勝6敗2分
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