9月29日(日)東京・スタジオコーストで『PANCRASE 308』が開催される。
第8試合では、女子ストロー級で、初代同級王者ヴィヴィアニ・アロージョがUFC参戦中のため、暫定王者決定4人トーナメントが開催され、藤野恵実(FIGHT FARM)がブラジルのエジナ・トラキナス・オリヴェイラと対戦する。
藤野は、2018年8月にヴィヴィアニに3R TKO負けを喫するも、2019年4月にクセニヤ・グーセヴァに判定勝利しあらためて実力を証明。
トラキナスはPANCRSEでは2018年12月に女子フライ級戦でライカのテイクダウンを受けスプリット判定負けも、16歳で空手を始めムエタイ経験もあるトラキナスがヒザ蹴りなど打撃でインパクトを残している「本来は52キロ」というトラキナスが藤野相手に強打を発揮するか。
「私のためのトーナメント」という藤野は、負けられない戦いのなかで「打ち合います」と、打撃戦を予告した。その真意とは?
──「朝にエタノール風呂で900g落ちて、ストロー級リミット52.2㎏」とのこと。減量は順調でしたか。
「減量は問題なくクリアできました。減量用おからケーキですか? ほぼ食べてないです(笑)」
──トーナメントのもう1ブロックの選手(法DATE)が初回計量で大幅体重超過となってしまいました。
「反対側のブロックがもう……勝ち上がりがほぼ決まってしまいましたね(※法は最終計量54.65kg、ルール上の許容範囲5パウンド以上を超過したため試合中止。チャン・ヒョンジが決勝進出)……」
──トラキナスと直に向き合ってどのように感じましたか。
「相手と向き合ってみて、プロフィールより小さいなと思いました。私より大きいと思っていましたが。ここ2戦、ヴィヴィもグーセヴァもだいぶ大きかったので、久しぶりに、自分より小さい相手との対戦かなと思いました」
──PANCRASEの公式では「藤野“広背筋”恵実」と名付けられていましたが、広背筋も仕上がりましたか?
「広背筋じゃなくて僧帽筋です(笑)」
計量に付き添った杉山しずか「さっきは“肩甲骨”と言われていました」
「なんでもいいのか!(笑)」
──あらためてですが、女子ストロー級の暫定王者決定トーナメントの開催について、どのようなモチベーションを感じていますか。
「ありがたいですね。チャンスを何回もいただけるとは思っていませんでしたので、それこそ、自分のための試合、と思っています。私のためにやってもらっているトーナメントだと思っています。獲らなければ意味がないです」
──「暫定」という形については?
「暫定でも何でも、獲れればいいかなと。ヴィヴィがどうなるか(UFC参戦中の現王者ヴィヴィアニ・アロージョ)戻って来るのか来ないのか分かりませんけど、それまでにずっと私が(ベルトを)持っておこうと思います」
──ベルトを獲って、さらに大きな舞台で実力者。藤野選手を観たいという声も少なくありません。
「今は、とにかくこのベルトが獲ること。まだこれで終わりじゃないので、まずは勝ってベルトを自分のものにするということしか考えていません」
──トラキナスは12月の試合では1階級上での試合ながら打撃でインパクトを残しています。どのようにとらえていますか。
「ものすごく振り回してきます」
──その相手に振り回させず、詰めて組んで倒しますか。
「いや、もう、しっかり打ち合うつもりで行きます。もう、そんなに長くやるつもりもないので、打ち合います。切れなければ打ち合ってもいい。安全にやるつもりはないです。自分のやりたいこともありますが、観ていて楽しんでもらいたいというか。印象に残る試合をしたい」
──FIGHT FIRMの津田代表とはそのあたりについて話しているのですか。
「組もう、組もうとして体力を使って極めきれないで終わるんだったら、せっかく打撃を練習しているんだったら打ち合ってみろと。(打撃を)通用させるようにやっているんだから、それを試さないで何をしにいくの? と」
──藤野選手の打撃、極めの進化について、周囲からの声も届いています。最後にファンに意気込みを。
「12月8日には私が最後に立っているように、生き残ります!」
◆トラナキス「相手をよく研究してきたので、KO出来ると思います」