(C)ONE Championship
2024年12月20日(金)にタイ・ルンピニースタジアムで開催される『ONE Friday Fights 92』(U-NEXT配信)のフェザー級キックボクシングにて、元K-1スーパーライト級&ウェルター級の2階級制覇王者・野杁正明(TEAM VASILEUS)が、中国のリウ・メンヤンと対戦する。ONE2戦目を前に公式インタビューに応じた。
6月のONE初戦ではシッティチャイに判定3-0で敗れたが「ちょっと舞い上がっちゃっていた部分があって貪欲さに欠けていた」という野杁は、ONE初参戦のリウ・メンヤンについて「結構頑丈なイメージで前に出て来てくるから自分と噛み合う」とした。
12月16日の日本での会見でチャトリ・シットヨートンCEO兼会長は、3月23日(日)のONEさいたまスーパーアリーナ大会について、武尊vs.ロッタン。若松佑弥vs.アドリアーノ・モラエスのほかに、野杁正明、KANA、青木真也、秋元皓貴の名前を挙げている。野杁は、バンコクでの試合をクリアし、さいたまに駒を進められるか。
相手どうこうという対策ではなく、いかに自分の動きをフルに出すか
──現在のコンディションは?
「大きな怪我もなく、良い感じで追い込めているので試合自体が楽しみな感じですね」
──準備の手応えはいかがですか? これまでと違いはありますか。
「今までやってきたことと変わりはないですが、自分のレベルアップを重きに置いてやってきました。変化した姿を見せられると思っています」
──そのレベルアップとは具体的にはどの部分でしょうか。
「攻撃の精度だったり、タイミングだったり、スピードだったり、な感じですね」
──その進化についての周囲の反応はいかがですか。
「練習していても、ジムの皆なやトレーナーからも『良くなっている』と言われる事が多いので、僕自身だけでなく周りも実感していると思います」
──ONE2戦目に向けて、渡辺トレーナーから特に言われたことなどありますか。
「僕らしさが出れば問題なくいけるよとは言ってくださっています。 前回の試合は良くも悪くもちょっと舞い上がっちゃっていたというか浮いていた部分がありましたが、今回はいつも通りの僕が出せれれば問題なくいけるよって言われてます」
──“舞い上がった”気持ちとは。
「初めての憧れていた舞台だったこともありますし。その中で、ナンバーシリーズの大会でああいう大きなイベントに参加させてもらえる事になって。相手はランカーのシッティチャイ選手だったこともあって。ハングリー精神というか、貪欲さがちょっと欠けていたというか、上手く相手のペースでやられてしまった感じでした」
──では、今回はその貪欲さだったりハングリーな部分を意識する試合ですか。
「僕自身、今回すごく勝ちに飢えています。勿論、倒すつもりでいますしKO以外は考えていないですが、とにかくどんな状況でも勝ちに行こうと思っています」
──改めて、対戦相手のリウ・メンヤン選手の印象を聞かせてください。
「中国人選手特有の戦い方というか、本当に何でもできるオールラウンダーな選手で、結構頑丈なイメージがあります。そのメンヤン選手をどの様に倒すか、どの様にKOするか、これが今回の僕のテーマだと思っています」
──その上でどの様な勝ち筋をイメージしていますか。
「今回の試合に関しては、相手の気をつけるべき点はいくつかありますが、相手どうこうという対策ではなく、いかに自分の動きをフルに出すかというのをテーマに考えています。だから1ラウンド目から倒せるタイミングがあれば、倒しに行くがテーマ。第1ラウンド、どう出るかで決まるイメージです」
──ちなみにみに、メンヤンの戦い方は前に出てアグレッシブに攻める印象ですが、このタイプ選手は戦いやすいですか?それとも苦手ですか。
「戦いやすいですね。やっぱり前に来てくれた方が自分と噛み合うと思いますし。逃げるじゃないですけど、距離を取られるとカウンターも当て辛いし。逆に今回の選手は来てくれるので、僕的にはやりやすいですね」
──今回の試合は自身のパフォーマンスに集中する戦いになりそうですね。
「そうですね。僕が格闘技をやっている中で『毎試合進化する』ということをテーマの一つにしています。前戦がちょっと不甲斐ない結果、内容で終わってしまったので、今回はそれ以上の試合をしないといけないと思います。 その点に重きを置いて今回仕上げてきているので、今回はそれをしっかりと見せたいです」
──試合後の展望など2025年は何を目指しますか。
「僕はこの最高峰のONEという舞台に挑戦するにあたって、ONEのベルトを狙う事だけを考えています。今回勝てば、ランキングに入っている選手だったり、それこそシッティチャイ選手へのリベンジもありますし、とにかく、強い選手と戦いたい。2025年はどの様なマッチメイクをされるか分かりませんが、名前のある強い選手に挑戦していきたいと思っています」
──インスタでオープンフィンガーグローブ(OFG)でのミット打ち動画が掲載されていますが、あの映像は最近のものですか。
「前回の試合後なので、多分夏位に撮影したものだと思います」
──OFGでのミット打ちの感覚はいかがでしたか。
「慣れてないので拳が心配でフルで打ってはないのですが、打ちやすかったです。僕の得意技であるボディブローだったりを実際に打ったら、どうなるんだろうと興味はあります」
──ちなみに、ONEが実施しているOFGムエタイには興味はありますか。
「もちろん興味はあります。ですが、僕の中では両方を同時にやる考えはなくて。とにかく今はキックボクシング部門で参戦させて頂いているので、そこのベルトを取ってから考えようかなと思っています」
──では、まずキックでベルトを獲得して、その先であればOFGムエタイ挑戦も視野にあるというイメージですか。
「そうですね。僕の中では格闘技は常に挑戦することが大事だと思っているので。だからまずはキックボクシングでチャンピオンになって、まだやりたい選手が沢山いる状態であれば、キックボクシングを続けていくと思うのですが、新たな挑戦するという意味では、OFGでのムエタイルールも挑戦の候補に上がると思います。そこは、まずはキックの王座を取ってから考えようかと思います」
──最後にファンへのメッセージをお願いします。
「今回は2戦目ということで。僕は最後に勝ったのは約半1年半位前なので、勝ちに飢えています。team VASILEUS所属になって僕だけが勝っていない状況で、僕の試合がチームとしても年内最後の試合になるので、良い締めくくりになる結果を見せたいです。また、来年に繋がる戦い方ができればと思うので、楽しみにして下さい」