自分が先頭に立って導きたい
――なぜ歯医者とキックボクサーの二刀流を選んだのですか?
「元々小さい時からキックボクシングの選手になりたいという夢はなかったのですが、兄弟たちが格闘技をやっていたので、家族の関係から来ているのかなと思います。キックボクシングと出会ってやっていく内に、キックボクシングの楽しさに出会えたので、今でも続けられています。今回も大会の一員として呼ばれているので、自分としてはそれがとても嬉しいです」
――兄弟の方はどんな格闘技をやられていたのですか?
「兄弟はムエタイとキックボクシングの選手で、一応プロまでいきました。兄弟たちが自分にとっての鏡だったので、そこから段々と練習に付き合ったりしていく内に学んだりしました」
――メキシコの格闘技といえば、ボクシングとメキシコのプロレス=ルチャリブレのイメージが強いのですが、メキシコのキックボクシング事情を簡単に教えてください。
「ボクシングは長年文化みたいな感じになっていたのですが、ここ何年かでキックボクシングが段々と人気も増えてきて、それの代表になれた事もとても嬉しく思います」
――メキシコでは頻繁にムエタイやキックボクシングの興行は行われていますか?
「メキシコはプロの試合やプロモーターも多いし大きいので、イベントは行われています。実際に強い選手はいっぱいいるのですが、支援やチャンスが回ってこない事が多いので、自分が先頭に立って彼らの扉を開けられるようにしていきたいです。自分が勝つ事によって、メキシコに対しての注目や『メキシコには強い選手がいるんだぞ』と見せつけたいです」
――今回のトーナメントで優勝したら、今以上に母国での知名度を高める事ができるんですね。
「実現できるようにしたいですね。活躍できる選手が増えることは自分にとっても嬉しいので、自分が先頭に立って導きたいです」
――ちなみに今所属しているジムにはプロの選手は何人くらいいますか?
「8人くらいですね」
――皆さん今回のヴィダレス選手の活躍を期待されているわけですね。
「もちろん、私がこの素晴らしいトーナメントに参加できる事をみんなが喜んで興奮していますね。ジム以外からの応援もいただいていて、友人や私のことを知ってくれている多くの人々から大きなサポートをいただいています」
――今回で2回目の来日となりますが、日本に来て何かしたいことはありますか?
「試合後には観光や日本食を食べたいです。日本には色々と観光するところがあるので、東京以外にも京都などの観光地にも行きたいです。今回はメキシコから家族や友人を含め、20人ぐらいで行く予定なので、試合後はみんなで観光をしようかなと考えています」
――現在、キャリア初の連敗中だと思いますが、今回のトーナメントを勝ち抜くためにどんな事を重点的に練習していますか?
「そのためにタイに来て練習しています。今回の大会はとても大事なので、本職の歯医者とか全てを置いてきて、練習第一に100パーセント集中できるようにタイに来ました」
――優勝賞金10万ドルの使い道はもう考えてありますか?
「優勝賞金は投資に使います。その資金でキックボクシングに何か役立てられたらと思います」
――最後にヴィダレス選手の試合を楽しみにしているファンの皆様にメッセージをお願いします。
「チャド選手と素晴らしい試合を繰り広げるつもりです。全力を尽くすので、その日は全身全霊で3試合のリングに上ります。メキシコから日本まで良いショーを見せる準備ができているので、期待していてください」