サトシ4度目の防衛戦の相手はフェザー級から階級を上げてくるケラモフに
2024年12月31日(火)さいたまスーパーアリーナ『RIZIN DECADE』の記者会見が、5日(木)都内にて行われた。
RIZINライト級(71.0kg)タイトルマッチ 5分3Rで、王者ホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ柔術)vs.挑戦者ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)が決定。サトシは4度目の防衛戦。
王者サトシは2021年6月にRIZINライト級GP 2019王者のトフィック・ムサエフと王座決定戦を争い、三角絞めで初代ライト級王座に就いた。同年12月31日には矢地祐介に一本勝ちで初防衛、2022年4月にはジョニー・ケースにも一本勝ちで2度目の防衛に成功。2023年7月の『超RIZIN.2』では、AJ・マッキーの欠場を受けて、試合1週間前オファーでパトリッキー・ピットブルと対戦も3RにパウンドでTKO負けした。2024年3月の再起戦では中村K太郎からハイキックでダウンを奪い、パンチの連打で初回KO勝ち。9月にはルイス・グスタボを左フックからの鉄槌で1Rわずか21秒でTKO勝ちし、3度目の防衛を果たした。戦績は17勝3敗。
ケラモフは2020年2月、10連勝でRIZINに初参戦。2戦目で斎藤裕に判定負けを喫したが、その後は連勝して2023年7月に朝倉未来をリアネイキドチョークで仕留め第4代RIZINフェザー級王者となった。しかし、2023年11月の『RIZIN LANDMARK 7』アゼルバイジャン大会で鈴木千裕戦にKO負けを喫し、王座陥落。アゼルバイジャン大会におけるトラブルにより拘留後、来日も許可され、1年ぶりの復帰戦となった2024年11月の摩嶋一整戦では1R28秒、右ロングフックからのパウンドでTKO勝ち。戦績は20勝5敗。
会見で榊原信行RIZIN CEOは「ケラモフは、フェザー級のベルトの順番を待っていられないので大晦日にぜひサトシ選手の持つライト級に挑ませてくれ、と。11月の試合後も猛烈に我々の方にアピールしてくる状況が続きまして。ケラモフも大晦日に試合を組みたいと思いながら、フェザー級の中で対戦相手を探すより彼の申し入れを受け入れて、サトシにも相談してタイトルを懸けてやってもいいですと快諾を得られたので、ケラモフ選手が2階級を狙うということになります。ライト級に階級を上げてフェザー級のタイトルに挑む前に先行して挑むということを決めました」と、ケラモフからの強い要望があって一階級上の王座への挑戦が決まったと説明。
サトシは「この名前が出てきた時はビックリした。彼はフェザー級の選手だけれど強い選手だから、絶対にいい試合になると思いますね。スタイルがちょっと似ているから。みんなにいい試合を見せたいですね」と好試合になることを予感しているようだ。
ケラモフの印象を聞かれると「みんな倒して、上から思いきり殴って。思いっきりパンチとキックを出すのが彼の印象」とし、自分は「いろいろ練習しているけれど、今年はまだ柔術を見せられていない(2連続KO勝ち)から柔術でのフィニッシュを考えます」と柔術の技でフィニッシュしたいとした。
【写真】9月にルイス・グスタボを21秒でTKO、3度目の防衛に成功したサトシ(C)RIZIN FF
「彼は階級を上げて、ライト級で誰とも試合してないからおかしいと思ったけれど」と、ライト級で試合をしていないケラモフがいきなりタイトルに挑戦するのはおかしいとの本音もちらりと出たサトシだが、「でも強い選手だからしょうがない。私は誰とでも試合をするから問題はないです」と、誰の挑戦でも受けるとの姿勢。
ライト級に上げたケラモフはどうなると予想するかと聞かれると「4kgくらいだし、彼はフェザー級の中ではフィジカルが強いから、ライト級に上げてもそんなに変わらないかなと思います」と、フェザー級の時とそれほど変わらないだろうとした。
〇ケラモフのコメント
71kgのタイトルに挑戦させてもらうことを光栄に思っています。自分自身の能力を試すためにサトシ選手と戦いたいと常々思っていましたが、この先階級を変えるつもりはなく、狙いはあくまでも66kgのベルトであり、71kgのベルトも同時に保持することです。私たちの試合が一番盛り上がるのでファンの皆さんにはぜひとも大晦日に記念すべき大会を一緒に盛り上げましょう。皆さんにお会いできることを心待ちにしています。