2024年12月14日(土)東京・国立代々木競技場第一体育館『K-1 WORLD GP 2024』にて、スーパーファイトのスーパー・ウェルター級3分3R延長1Rで、和島大海(月心会チーム侍)と対戦するストーヤン・コプリヴレンスキー(オランダ/Mike's Gym)のインタビューが主催者を通じて届いた。
コプリヴレンスキーは元GLORYライト級(-70kg)2位の強豪で、2017年には現GLORY世界ライト級王者のティジャニ・ベズタティに勝利している。2022年12月に初来日、RISEで海人と対戦し接戦となった。2024年3月の「K-1 WORLD MAX-70kg世界最強決定トーナメント」開幕戦ではカスペル・ムシンスキと対戦し判定負けも、代役で準々決勝に出場するとブアカーオ・バンチャメークからダウンを奪い判定勝ち。準決勝はデング・シルバを下し、決勝はヴィクトル・アキモフをKOして世界一に輝いた。10月の小田尋久戦ではダウンを奪われるも判定2-1で辛勝。戦績は23勝(8KO)8敗。
彼は強いが、自分が最後まで立っていることを証明する
――7月のMAX世界最強決定トーナメントは、3試合勝利しての優勝でした。あらためて振り返ってみて、いかがでしたか?
「あの時はオウヤンが出られなくなったとオファーがあり、短いスパンでの試合でしたが、目の前の戦いだけに集中していました。しかもレジェンドのブアカーオを倒すことができたので優勝した直後は、とてもいい気分でした。でも優勝してからは、勝って当然と思われるような存在になるため、さらに練習に励んでいます」
――優勝してから、オウヤン選手が持つK-1世界タイトルに挑戦するつもりだったのでしょうか。
「早く戦えると思っていましたが、カルロス菊田プロデューサーが話していましたが、2人が必ずしも同じタイミングで戦いたいと思うかどうかは分からない。もう少し、プロモーションが行われたタイミングで実現してもいいという意見もあります。それでも私は、問題ないと思っています。いつでも、私は戦う準備はできています」
――自分が挑戦するのが相応しいと思っていますか?
「もちろん、コンディションはいいですし、どのファイターよりも私の方が完璧なスタイルを持っていると思っています」
――10月は小田尋久選手と対戦し、ダウンの奪い合いとなり勝利しました。あの試合をあらためて振り返ってみて、どんな分析をしていますか。
「彼は、とても動きが読みにくい相手でした。キックやパンチが多彩で、いろいろな技を持っていましたし、気持ちや身体も強くリングの中で動き回る選手でしたね。彼にとってはいい試合だったかもしれないけど、自分の中では流れが良くない試合になりました。ただ最終的に勝つかどうかが大切。その意味では悪くない結果にはなりました」
――コンディションは良くなかった?
「自分が攻撃に入ろうと踏み込んだ時に彼も入ってきて、いつもの距離感とは違うことを感じました。いつもはヒットアンドアウェーで、自分の攻撃を入れて下がる。相手の攻撃は当たらないという場面が多い。でも、同じタイミングで入るので思った以上に距離が近くなり、クリンチのような展開になりました。クリーンヒットが難しい試合でしたね」
――小田選手はフルコンタクト空手をやっていたため、その影響は大きいと思います。
「彼が極真カラテをやっていたのは知っていましたので、大変な試合になることは分かっていました。ただ私は、最初に入ったジムに空手出身の選手がいたため、初めての経験というわけではありません。彼らとスパーリングをした時に、接近戦が多いということは分かっていましたので」
――自身は、どんなファイトスタイルだと思っていますか?
「相手に合わせるタイプです。何でもできます。蹴り、パンチ、ヒザ蹴り、プレスもかけることも、カウンターを狙うこともできます。誰とでも戦うことは可能です。あとは身体が柔らかく強いハイキックが得意です。アマチュア時代はバックブローも得意にしていました」
――分析力も高いと思います。
「相手を見る時に、右、左、自分はどちらに行くかとか、想像しながら試合を分析しています」
――今回、和島選手と対戦することになりましたが、どんな印象がありますか?
「彼は元チャンピオンですし、素晴らしいファイターです。蹴りが強く、とても頭のいい選手ですね。とても興味がありましたので、そろそろオファーがあるのかなと思っていました。2回連続でKO負けしていますが、前回は1ラウンドKOで勝ち復活しました。戦うことをとても楽しみにしています」
――分析は十分にしていますか?
「していますが、彼に伝わってしまうのでここでは言えません(笑)。ただ蹴りがとても強いですね。とくにロ―キック。ときにはハイキックも出てくるので警戒しています。彼は強いですが、自分が最後まで立っていることを証明します」
――和島選手は強いローキックを持っていますが、対策は?
「やっています。練習では、かなりロ―キックを蹴ってもらっていますし、ディフェンスにも取り組んでいます。自分の武器も増やしています。これまで彼は多くのKOをしてきたと思いますが、そこに私が含まれることはないでしょう」
――和島選手は、あなたが一番強い時に戦いたいと発言しています。
「それは、とても光栄です。私は今、とてもコンディションはいいので楽しみにしています」
――小田選手と同様に和島選手も空手がバックボーンにありますが、警戒していますか?
「小田は動き回るタイプで、こちらのダメージが少ない反面、彼にダメージを与えることも難しいと思いました。和島は、そこまで動き回るタイプではないため、KOはできるけど、KOされることも多い。小田よりも蹴りが強く、リングでの経験が高い。まったく違う戦いなると思います」
――和島選手の方が小田選手よりも強いという評価ですか?
「そう思います。とても経験が多いですし、和島がチャンピオンになれたことは偶然ではない。彼が強いことが分かっているので、たくさん練習をしています」
――和島選手は、あなたと同門のジョーダン・ピケオー選手を倒しています。何かアドバイスをもらっていますか?
「じつは、ジョーダンとは会っていないので、この試合についてはまだ話していません。でも、ジョーダンが和島と戦った時はジムで見ていました。頑張りましたが、残念な結果でした」
――ストーヤン選手は、7月に3試合、10月にも小田選手と試合をしたばかり。なぜ、今回、和島選手との試合を受けたのでしょうか。
「MAX世界チャンピオンだからです。私は逃げも隠れもしません。いついかなる時でも、誰かが攻めてきたら、ケガをしていても疲れていても、戦わなければなりません。私は、いつでも戦う準備をしています。それがK-1のチャンピオンです!」