9月1日の「Road to ONE:CENTURY」新木場大会で、10月13日の「ONE:CENTURY 世紀」両国国技館大会の「修斗vs.PANCRASE」前哨戦となる対抗戦を行った修斗とPANCRASE。
前哨戦の結果は、PANCRASEが0勝6敗と白星を挙げられずに終わった(PANCRASE陣営は西浦ウィッキー聡生に一本勝ちしたクレベル・コイケがPANCRASE参戦経験があり1勝6敗を主張)が、両国大会は王者同士の対戦。前哨戦とは異なる結果もありうる。
そしてその10月両国大会後にも対抗戦の火種は繋がり、11月10日(日)の「PANCRASE310」に引火、修斗世界フライ級2位の石井逸人(TRIBE TOKYO M.M.A)がPANCRASEに参戦し、PANCRASEバンタム級3位の瀧澤謙太(EXFIGHT)と対戦することが決定した。
◆11月10日(日)「PANCRASE310」スタジオコースト
▼バンタム級 5分3R瀧澤謙太(リバーサルジム東京スタンドアウト/バンタム級3位)8勝5敗石井逸人(TRIBE TOKYO M.M.A/修斗世界フライ級2位)13勝2敗1分
瀧澤はPANCRASEバンタム級のホープ。2018年にハルク大城とTSUNEに2連続KO勝ちし、2019年3月17日の「PANCRASE 303」ではバンタム級暫定王者のハファエル・シウバ(ブラジル)が持つベルトに挑戦。1R 3分22秒、リアネイキドチョークで一本負けし、王座奪取に失敗した。
その後、6月の再起戦では瀧澤と対戦予定だったリッキー・キャンプが「親族に不幸があり」試合を辞退。急遽、対戦相手がキルギスのダスタン・オムルザコフに変更されたものの、前日計量で6.95kg差が発覚。いったんは無差別級戦として行われることが発表されたが、試合直前に「オムルザコフがメディカルチェック(血液検査)を通過せず、選手が安心して安全に試合ができる環境が担保できなかったため試合は中止」と主催者が発表。
デカゴンのなかで瀧澤は「計量前日の夕方の5時半にリッキー・キャンプ選手が来日しないという連絡が入り、『71kgの契約で、10kg重い契約だったら、キルギスのダスタン選手を用意できる』と言われ、急きょ、試合を飛ばすわけにはいかないし、応援してくれているファンの皆さん、スポンサーしてくれている皆さんの気持ちを裏切るわけにはいかないので試合を受けることにしました。7kg差というので、僕はもう関係ないと思って、どうなろうが必ず倒してやろうと思っていたんですけど、血液検査を通っていないと、今の試合の2試合前に聞いて、もうバンテージも巻いて準備万端に備えてきたのにすごい悔しいです」と、涙を流しながら無念の想いを語っていた。
「次、ランキング上の選手、やってない選手」としてハファエル・シウバvs金太郎の勝者(シウバが2R TKO勝ち)との対戦を希望していた瀧澤だが、今回、ランキングは上でも別団体・修斗の世界ランク2位の石井逸人との対戦が決定した。瀧澤にとっては真価が問われるマッチアップだ。
石井は、2018年9月にフライ級で清水清隆にTKO負け後、総合格闘技道場BURSTの「覇彌斗」から2019年に心機一転、TRIBE TOKYO M.M.Aに移籍し、リングネームを「石井逸人」に変更。2019年7月にバンタム級に階級を上げて、2018年新人王のガッツ天斗と対戦し、判定勝ちで再起を果たした。さらに、9月の「Road to ONE:CENTURY」では、2年ぶり復帰戦の古間木崇宏を相手に1R リアネイキドチョークで一本勝ち。東京進出後、連勝を飾っている。石井としては、バンタム級での実力を証明したいところ。
「ONE JAPAN SERIES」から火がついた対抗戦が、両団体で継続なるか。その先も気になる石井逸人のPANCRASE参戦だ。