MMA
インタビュー

【RIZIN】榊原CEO「フライ級GPをやるなら2025年の夏以降に『世界一』を名乗れるメンバーで」──新加入のガジャマトフ、ララミーが勝利

2024/11/18 13:11
 2024年11月17日(日)愛知県・ポートメッセなごや第1展示館にて『RIZIN LANDMARK 10 in NAGOYA』が開催された。試合後、同大会で活躍したフライ級海外勢について榊原信行CEOがコメント、フライ級GPが2025年夏以降にワールドGPとして開催するプランを示した。  今回の名古屋大会では、フライ級で北方大地をノンストップの連打で1R 3分20秒、TKO勝ちしたアリベク・ガジャマトフ(ロシア)、さらにパワフルかつ多彩な打撃で判定勝ちしたトニー・ララミー(カナダ)が判定勝利を収めた。  すでに、ジョン・ドッドソンや、ホジェリオ・ボントリン、メイマン・マメドフら、海外勢も活躍しているフライ級のGPについて榊原CEOは、「堀口恭司が王座にいて、扇久保博正、神龍誠もいる。十分、世界のトップレベルと向き合えるだけの──ひょっとしたらフライ級の世界一は、このRIZINのフライ級GPだと胸を張れるラインナップでやれたらいいなと思っています。GPやるなら2025年の夏以降になると思いますけど、やるからには『このメンバーなら世界一と名乗れる』よね、というものに磨き上げたいし、熱のあるものにしたいので、そうすると、日本人も外国人選手ももう少し試合を重ねてもらう必要があると思っています」と、世界規模のGPにする意向を示した。  実際、RIZINで頭角を現したマネル・ケイプ、(12月15日にUFC4連勝中のブルーノ・シウバと対戦)ラマザン・テミロフはUFCフライ級戦線で活躍中で、今後、さらなるワールドクラスのフライ級ファイター招聘のために、大晦日からその先鞭をつける可能性も高まっている。 朝倉海の全16試合の映像が、UFCのプラットフォームで流れる  そんななか、RIZINバンタム級王者から、12月7日(日本時間8日)の『UFC 310』(米国ラスベガス・Tモバイルアリーナ/U-NEXT配信)で、UFC世界フライ級王者・アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル/ATT)に挑戦する朝倉海(日本/JTT)の試合が、当初のコメイン(セミ)から、トリのメインイベントに昇格したことをUFCダナ・ホワイト代表が16日、発表した。  海のUFC初戦がいきなりメインイベントとなったことについて、榊原CEOは、「現地で観戦して、UFCのダナ・ホワイト代表といろんな話をしてこようと思っていますし、海がパントージャに勝てば、実質RIZINフライ級のベルトが世界一だと言えるんじゃないかなと思って。海が勝ったらケージに入って叫んでやろうかなと。でも怒られそうでやらないですけど(笑)。  いきなりメインで挑む、チャンピオンvs.チャンピオンですよ。(朝倉海は)バンタムだけどRIZINのなかでトップアスリ-トとしてキャリアを積んできた、とてつもないストライカーということは、しっかりUFC(動画)の中でも表現されているので、RIZINにとっても千載一遇の北米に向けてのPRの機会ですし、ふんだんに朝倉海の全16試合の映像が、UFCのプラットフォームで配信・放映されますから、新しいマーケットに届くといいなと。それ(世界一)を海が証明してくれたら、ダナの顔を見ながら『ざまあみろ』ってニコニコ出来るなと」と、期待を寄せている。  果たして、朝倉海は「1発勝負」でUFC世界王座につくことが出来るか。それとも6連勝・3連続防衛中の“絶対王者”パントージャがその強さを見せるか。そして、RIZINは、UFC世界王者を越える、RIZINフライ級王者をワールドGPで生み出せるか。 [nextpage] アリベク・ガジャマトフ「この世界で有名なジョン・ドッドソンといつか戦いたい」 ──試合後の率直な感想をお聞かせください。 「勝ったのでとても気分がいいです、勝てたのでとても嬉しいです」 ──対戦した北方選手の印象は? 「実際やってみて、彼は非常に権威ある選手とも知っていて、まず経験豊富と知っていました。この対戦相手のために入念な準備をしてきたので、こういう結果になって、嬉しいです」 ──ジョン・ドッドソン選手の名前を挙げたようでしたが、そのことを詳しく教えてください。 「彼はこの世界で大変有名な選手ですし、次戦の相手というか、いつか戦いたいという希望を持っています」 ──今後の目標や、RIZINでこうしていきたいといいことがあったら、教えてください。 「一歩一歩前に進んでいって、最後にはタイトルを獲りたいと思っています」 ──初めてRIZINで戦って、RIZIN全体の雰囲気や戦ってみた感想は? 「とても高いレベルで組織されていると感じました。すべてのことがトップレベルで準備されているなと感じています」 ──ドッドソン選手の名前が出ましたが、日本の舞台なので日本人選手がたくさんいます。今後も日本人選手とも戦っていきたいと思いますか? 「まだあまり日本人選手の方の名前を知らないのです。これからちょっと勉強して対戦相手を選びたいと思います」 [nextpage] トニー・ララミー「大晦日もバンタム級だったら戦えるし、プロのボクシングもやっているからボクシングマッチでもできる」 ──試合後の率直な感想をお聞かせください。「自分の満足いくようなパフォーマンスではなかったので少しフラストレーションが溜まっています。試合に勝てたことは嬉しいですが。ちょっと下手足気味で自分らしい試合ができなかったと感じました。熱を測ったら結構高くて、あまり調子がよくなかったことであまりパフォーマンスがよくなかった。言い訳はしたくありませんが。とにかく勝ちは勝ちなので安心しています」 ──村元選手と戦った印象を教えててください。 「とにかく頭がクソ硬いです。自分の手がクソ痛いです。でもそれ以外は打ち合いにも応じてきたしすごくいい選手だと思いました。自分が当てた打撃も全て受け止めて戦ったので彼には脱帽です」──1R目にパンチが当たって村元選手がグラつく場面がありましたが、そこで倒せなかったのは体調の優れない部分があったのか、村元選手がタフだったからでしょうか。 「体力があまり持つのかどうかという部分があったと思います。普段なら1回の爆発力でそこから行けるのですが、加速が今日はできなかった感じです。いいのを当ててそこから続けて追いかけることができなくて。たとえるなら泥沼で足が前に出なかった感じです。初めての国際的な試合ですし体調もあって、理由はたくさん考えればあると思いますが自分でもよくわからないので次の試合で修正したいと思います」 ──試合を終えたばかりですが、今後の目標・展望を教えてください。 「RIZINが次のオファーをくれるまで待つ感じです。それまでに十分準備をし練習を重ねます。大晦日に大会がありますが、今からフライ級を作るの難しいですがバンタム級だったら全然戦えると思いますし、プロのボクシングもやっているのでボクシングマッチでもできると思います。今は待っています」──調子が悪かったとのことですが、1Rは追い込みました。フィニッシュしきれなかったことは相手の強さがあったのでしょうか。そのようなことはありましたか。 「先ほども行ったようにアクセルを踏んでも加速しなかったのが何なのか具体的にはわからなかったのですが、調子も良くコンビネーションも良かったですが、当ててから追いかけるということができていなかったと思います。それに対して不満足な結果になってしまいました。フィニッシュのために追い討ちをかけるのは過去の試合を見ればわかるように得意ですが、今日はそれができませんでした」──勝利後のビールかけのパフォーマンスは見られませんでしたが、フィニッシュ勝利をすれば見られてるでしょうか。「未来については誰にもわかりませんのでわかりませんが、ベストを目指して常に全力でやるだけなので、何が悪かったのか今日は理由がわからなくて、もしかしてリカバリに失敗したのかもしれませんし、とにかく自分らしさは見られなかったと思っています」──確認ですが、最初に熱の話をされたときに「103」と仰っていました。摂氏だと39度の高熱です。(※インタビュー後、スタッフがドクターシートを確認し、37.3度)パフォーマンスに影響しましたか。 「そうかもしれません。体調としては自分らしくなく、足取りも重く下手足で、自分らしさは出せなかったのですが、ある程度のパフォーマンスを出して勝てたことは良かったと思っています」
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