(C)Level-G
2024年11月10日(日)東京・GENスポーツパレスにて、サブミッショングラップリング『Level-G』プロマッチ(ツイキャスアーカイブ配信)が開催された。
6月大会では今成正和vs.須藤拓真の“究極の足関対決”を実現させた高橋“SUBMISSION”雄己プロデューサーによる『Level-G』出場選手解説とともに、リポートする(※メインイベントの森戸新士vs.新居すぐるリポート)。
▼セミファイナル -70.0kg契約(※前日計量)10分1R
〇安楽龍馬(BAMF)レスリング2022年U-23世界選手権3位
[判定3-0]
×内田タケル(THE BLACK BELT JAPAN)元修斗世界ランカー/『ROAD TO UFC』参戦
内田は2022年の『ROAD TO UFC』で一本勝ちするなど修斗を主戦場にMMA7勝2敗。全日本ノーギで優勝するなどグラップリングでも活躍するTHE BLACK BELT JAPANの秘蔵っ子の22歳だ。
対する安楽は、レスリング2022年U-23世界選手権フリースタイル65kg級銅メダル。2020~2022年全日本選手権準優勝。BAMFでは青木真也や宇野薫、竹浦正起らと交流し、新居すぐるらMMAファイターにもレスリング指導する25歳。
高橋Pは、「実は最近頻繁に『内田タケルのグラップリングがヤバいほど強い』という噂を耳にしていました。修斗や『ROAD TO UFC』のフライ級で活躍されていましたが、9月23日の『JBJJF全日本ノーギ柔術選手権』では、ライト級で一回り大きく逞しくなった身体で登場し、修斗王者のSASUKE選手をダースチョークで破るなど、同カテゴリで優勝を果たしました。めっちゃデカくなってるし、実際いまどのくらい強いんだろう……という興味がもう個人的に抑えられなくなり、Level-Gに招聘させていただいた形です!
対するはレスリングのトップ選手として活躍し、近年グラップリングに転向した安楽龍馬選手。SNSなどで、間違いなく世界トップに通じるスタンド&トップゲーム強者であるダニーロ・ハマザキ選手との激しいスクランブル合戦を拝見しており、これはハンパじゃない逸材なのでは……とお声がけさせて頂きました。
両名のグラップリングがどのように噛み合い、どんな結末を迎えるのか、興味が尽きません! 楽しみです!」と、自らスカウトしての参戦となることを明かしている。
また「ちょっと意地悪なマッチメークではあります。グラップリングの経験値は内田選手の方が上なものの、MMAファイターとして上攻めをしたいタイプ。だけど安楽選手から上を取ることは、安楽選手から一本と取ることよりも難しいこと。そういう状況でどうなるのかも興味深い」とも語っている。
試合開始。先に座った内田。手首を取り合いから頭を越えて一気にジャンピング・パスガードを狙う安楽に、後転してガードの内田の足がアクシデントで安楽の顔に当たり中断。
再開、シッティングの内田は前に出る安楽にハーフガード。右足首を右手で掴み引き寄せるも切る安楽のパス狙いに、いったんヒザ立ちになる内田に、安楽はサイドバックへ。
右で脇差しながら正対しシッティングに戻る内田の頭を中腰で押さえがぶり。内田は座って首を抜くと下からハーフガードへ。足を飛ばして入らない安楽のパス狙いに、内田はインバーテッドで足を戻す。
シッティングから足を手繰りに行く内田に、レスリングの攻防として左手で差して逆手に右手を持って引き落としてサイドバックに回る安楽! しかし、両足かけるバックではないため内田は正対してガードからハーフで作り。深めに潜ろうとするが、剥がす安楽。
座りながら近づきレッスルアップか足を狙う内田に、がぶりの安楽。ダース、ギロチンにはいかずにトップ攻め。内田は座ったままシングルレッグで右足を引き出して潜ろうとするが潜らせない安楽。内田はシングルレッグから立ち上がり。
スタンドで金網まで下がり誘う内田に、離れる安楽。走り込んでの跳びつきもかわす安楽。内田は今成ロールを仕掛けるが、ここも離れる安楽に、足を手繰りインバーテッドから頭に足をかけようとするが、ガードの中には入らない安楽は、左右のパスのアタックを連続。足を戻す内田は立ち上がり。
ダブルレッグから安楽のがぶりに今成ロール、それをさばこうとする安楽の右手を掴んだ内田は腕十字狙い! しかし、すぐに察知しヒジを抜く安楽。内田の足をさばきがぶりも首は狙わず。
立ち上がる内田はケージ際へと誘うが、突き放す安楽。内田のジャンピングガード狙いも入らせない。腕を掴んで引き込もうとする内田に、手を突き放す安楽。下の内田の亮てを掴んで左にパスしようとするところを左手首を掴んで顔に左足をかける内田は腕十字も、ここもヒジは抜いている安楽。残り3分近く。
がぶりの安楽はノーアームで首を絞めるも内田は仰向けになって脱出! なおもがぶりを軸に絞めを見せるようになった安楽に首を抜いてシッティングガードの内田。深くハーフガードでからむと、左で脇差しバック狙い。すぐに差し返して背中を着かせる安楽。右手を腰骨に置いてのジャンピングパスガードに、内田は後転して右手を巻き込んでの腕十字!
ここも反応早くヒジを抜く安楽。内田のハーフからの右足の跳ね上げに合わせて右に跳んだ安楽は、押さえ込みに。両手で跳ね上げる内田に対し、浮かされながらも上四方へ行くが、内田の左ヒザは安楽の左腕の下に辛うじて入っているが、それごと押さえ込めたか?
判定は3者が安楽を支持し、判定勝ちに。試合後、竹浦正起と記念撮影に収まった。