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【UFC】地元ロドリゲスのアイポークでスティーブンスが続行不可能に。15秒ノーコンテストで場内騒然=9.22 UFCメキシコ勝者コメント

2019/09/23 13:09
UFC(Ultimate Fighting Championship)は日本時間9月22日(日)にメキシコ・メキシコシティのメキシコシティ・アリーナを舞台に「UFCファイトナイト・メキシコシティ」を開催した。 メインイベントでは、地元ヤイール・ロドリゲス(メキシコ)対ジェレミー・スティーブンス(米国)のフェザー級戦が行われたものの、開始直後にノーコンテストが宣言され、無効試合となった。 開始の合図と同時に両者が距離を詰めたところ、ロドリゲスの開いた手がスティーブンスの顔面に勢いよく当たり、アイポークによってスティーブンスには5分の回復時間が与えられるも、痛めた左目を開けることはできず、オクタゴンサイドの医師が診察した結果、試合ストップの判断を下した。 次回、UFCは日本時間9月29日(日)にデンマーク・コペンハーゲンのロイヤル・アリーナにて「UFCファイトナイト・コペンハーゲン」を開催する。メインイベントはジャック・ハーマンソンとジャレッド・キャノニアによるミドル級マッチが組まれ、ライトヘビー級ではオヴィンス・サン・プルーとミハル・オレクシェイチュクが対戦するなど、ファン注目のカードが並んでいる。 UFCメキシコシティ試合結果&勝者コメント 現地時間2019年9月21日(土)、日本時間22日(日)メキシコシティ・アリーナ(メキシコ・メキシコシティ) 【メインイベント】 ▼フェザー級 5分5R-ヤイール・ロドリゲス(メキシコ)[1R 0分15秒 ノーコンテスト] ※アイポーク-ジェレミー・スティーブンス(米国) 地元のロドリゲスはUFC7勝1敗の26歳。対するスティーブンスはUFC12年目、フェザー級では8勝7敗。 左ローをカーフキック気味に蹴るロドリゲス。さらに前蹴り右ロー。スティーブンスが前に出るとロドリゲスの前手がアイポークとなりドクターチェック。5分待ってもスティーブンスは目が開けられず、続行不可能で試合はノーコンテストに。不満の溜まる内容に、オクタゴンには観客からペットボトルが投げ込まれた。 ◆ヤイール・ロドリゲス「終わり方がとにかく悲しい」 「全力を尽くした。トレーニングキャンプ中は全力投球だったんだ。何か違うことをやろうと思って、今回のトレーニングキャンプはプッシュすることにした。家族や友人、たくさんの人たちがものすごくがんばってくれて、彼らも本当にたくさんの時間をかけてくれた。それが一番、胸の痛むこと。誰もがこのために多くの時間を使ってきたし、こんな終わり方なんて、がっかりしたと言うのとは違うし、なんて言っていいのか分からないけど、悲しさのようなものがある。本気の戦闘態勢だったんだ。例えば、フランキー・エドガー戦で俺は見えていなかった。ヤツに目を突かれたわけじゃないけど、見えなかったんだ。目が完全に閉じてしまっていて、見えるかと聞かれたら『ああ、見えるさ』と答えていたけどね。それはリプレーを見れば分かる。俺は死ぬ気でいったんだ。こうなってしまって悲しいけど、みんなそれぞれだから。 ジェレミーについては疑わしきは罰せずだ。彼の無事を願っている。彼の目が問題ないことを願っている。ヤツが試合を続けられたかどうか? それを知るのはヤツだけさ。他の誰にも分からない。残りの人生をかけて、それを抱えていかなきゃいけないのはあいつだけだ。この試合がもう一度成立するかどうかは分からない。決断する前にチームと話してみないと。この試合前にも言ったけど、ジェレミー・スティーブンスは俺よりもランキングが下だから、最初に思いついた相手じゃない。彼は勇敢だし、本当にタフな相手だ。それは俺たち全員が分かっている。だけど、どうだろうね。どうなるか見てみよう。こう言うのは嫌なんだけど、彼と対戦するのはやる気が失せる。今回の試合前にはいろいろと話題があったし、終わり方がとにかく悲しい」 ※ジェレミー・スティーブンスはコメントできる状態にないためコメントなし 【セミメインイベント】 ▼女子ストロー級 5分3R○カーラ・エスパルザ(米国)[判定2-0] ※29-28、28-28、29-28×アレクサ・グラッソ(メキシコ) ◆カーラ・エスパルザ「最初の2Rを私が確実に取ったと信じている」 「判定勝利を勝ち取るためには、1Rだけでなく2Rで相手を圧倒する必要があると思う。今回の試合では最初の2Rを私が確実に取ったと信じているわ。もちろんメキシコのファンは地元選手を応援したくなるのは分かる。でも何人かのファンのリアクションには正直少しがっかりしている。試合のオファーを断ることはしない。相手が誰であろうと試合を受けるのが私のやり方。少し休んでからまた試合を受けるつもりよ。サポートしてくれたファンに感謝の気持ちを伝えたい。今日の試合でもブーイングの中に応援してくれる声があったのも知っている。応援してくれた人たちのために勝てて嬉しいわ」 【メインカード】 ▼フライ級 5分3R△ブランドン・モレノ(メキシコ)[判定1-1]※28-28、28-29、30-27△アスカル・アスカロフ(ロシア) ※両者ともコメントできる状態にないためコメントなし ▼女子140ポンド契約 5分3R○アイリーン・アルダナ(メキシコ)[判定3-0]※30-26、30-26、30-26×バネッサ・メロ(ブラジル) ◆アイリーン・アルダナ 「最高の気分、アドレナリンがすごいわ。地元のメキシコに戻ってこられて本当に誇りに思うし、ここで戦えるなんて最高よ。みんなの声援は最高にクールで、直前のオファーだったのに試合を受けてくれたバネッサにもとても感謝している。対戦相手が変わったから、試合中は少し慎重にならないといけなかった。彼女が何をしてくるかまったく分からなかったから、少しスローにいってあまりハイペースにならないようにする必要があった。彼女は本当に素晴らしい相手になったし、今回の試合で新しい経験をつめたから本当に満足している。それがうれしい。ケガはないし、11月末か12月頭くらいに4試合目をやって今年を締めくくれるかも。これからもトップ5を追いかけ続けるし、年末にできれば最高だけど、来年でもいいわ。UFCは私が選んでもらった対戦相手に関してとてもオープンなのを分かってくれている。彼らが決めてくれればいい。でも、トップ5とやりたい。ラクエルとの再戦か、今回キャンセルになったマリオンとの対戦がいいかな。でも、彼らが決めてくれるのならそれを受けるわ」 ▼フェザー級 5分3R×マルティン・ブラボー(メキシコ)[2R 1分31秒 KO]○スティーブン・ピーターソン(米国) スティーブン・ピーターソン 「緊張もファンからの声援も、ブーイングですら、試合に関するすべてが最高だよ。第1Rはタフだったね。ジャッジに結果を委ねたくなかった。Rを重ねるごとに相手の体力を消耗してフィニッシュを狙うのが作戦だった。とはいえ、第2Rでのフィニッシュも悪くない。相手の地元で戦うのは決して楽ではないけど、何より勝利できたことにほっとしている。自分にとって不利な状況にいればいるほどオレは実力を発揮するんだ。相手にも全力でかかってきて欲しい。その方がオレも本気が出る。前戦のアレックス・カサレス戦もオレは勝ったと思っている。打ち合いにも勝ったつもりだ。次はランキングトップ15位以内の選手と対戦したい」 【プレリム】 ▼バンタム級 5分3R○ホセ・キノネス(メキシコ)[判定3-0] ※30-27、30-27、30-27×カルロス・フアチン(ペルー) ホセ・キノネス 「地元で戦えて本当にうれしい。メキシコシティで試合をするのはこれが3回目。みんなのことがもっともっと好きになっている。この街の誰とでも戦えるぜ。まず、カルロス・フアチンに感謝したい。とてもタフな相手だったし、この試合にすべてをぶつけてきた。俺は最初からコーチと取り組んできた戦略に従っていったし、打ち込んでいきながら同じ場所にとどまらずに動き回った。向こうが打ち返してくるからな。それでこのポジティブな結果だ。ベストファイターと対戦する覚悟はあるし、そのために、毎回もっと成長していく」 ▼フェザー級 5分3R×マルコ・ポーロ・レイエス(メキシコ)[1R 1分36秒 TKO]○カイル・ネルソン(カナダ) カイル・ネルソン 「良い試合ができたよ。あそこまで早い段階でフィニッシュが決められるとは思っていなかったけどね。ポーロはすごくタフなファイターだと知っていたからこそ、フィニッシュには驚いている。ポーロが油断した瞬間にエルボーを放った。ここ最近の試合では非常に良い形で試合に臨めている。スキルのレベルも向上していると思う。それとは反対に、気持ちが先走りしてしまう傾向があった。今回はできるだけ自分のペースを保つことを心がけていた。2連敗中だったからね、今までは特に誰かと戦いたいというのはなかった。ただ今回の試合で自分の実力を示すことができたと思う。UFCの誰とでも試合できるつもりだ。マッチメーカーからの連絡を待っているよ」 ▼女子ストロー級 5分3R×アリアネ・カルネロッシ(ブラジル)[3R 1分56秒 TKO]○アンジェラ・ヒル(米国) アンジェラ・ヒル 「いい気分よ、強さを感じているわ。かなりハイペースな試合だったけど、でも私は山でトレーニングしているし、サカテカスに3週間から4週間いるから、3Rに入っても調子は良かった。彼女が強めに来るだろうなとは思っていたの。第2Rが接戦だったし、第1Rは私が取っていたから、彼女は強めに狙って、フィニッシュしようとするか、少なくとも最終Rで勝てるように攻めてくるだろうなと思っていた。彼女の勢いを使って応じただけ。打ち込んでいこうとしたら向こうが前に出てきて死角に入ったし、ケージ際の攻防戦ではエルボーで攻めようとした。常にエルボーを打ち込んでいたからカットさせてしまったことはびっくりしたけど、一度もカットできたことがなかったから、ようやくうまくいったわ。本当にうれしい。私は常にトレーニングしている。試合で作ったあざが癒えたらすぐにジムに戻るの。それが私の人生。それが私の仕事。だから、常に準備は整っているし、常に体を作っていて、いつでも試合に出る気まんまんよ。鍛えるためにトレーニングだけしているよりも、ファイトキャンプの方がいろいろと学べる気がする。自分の記録を刻み続けていきたいし、最終的にはタイトルにたどり着けるようにしたい。イベントのメインを飾れるようになりたい。ポテンシャルがあるのは分かっているの。とにかく取り組み続けて、ゴールに向かって突き進むしかないわ。私はワシントンで育ったし、12月にイベントがあるから、そこで戦えたらうれしいな。どうかしら。すでに満杯な気もするけど、聞いてみるつもり。前に、ティーシャと戦えたら、と言ったけど、そのスポットは終わった気がしている。誰でもいいからやりたいと言う人がいればうれしい。もしかしたら、カロリーナかな。いい試合になると思うんだけど。ストライカーと戦うのが好きなの。グラップラーと戦うのも構わない。いつでも誰でも戦うわ」 ▼フライ級 5分3R○セルジオ・ペティス(米国)[判定3-0] ※30-27、30-27、30-27×タイソン・ナム(米国) セルジオ・ペティス 「久しぶりの試合だったけど、何より勝利できて良かった。2連敗中だったのもあって、この試合に向けて気持ちをポジティブに保つのに苦労したよ。メキシコでは2度目の試合。ここで試合するのは好き。飛行機を降りた瞬間からメキシコシティの雰囲気や、町の風景、人たちに良いエナジーを注いでもらえた。スペイン語は喋れないけど、それでもメキシコ人であることを誇りに思っている。この後はタコスやテキーラを飲みながら少しゆっくりするつもりだ」 ▼ライトヘビー級 5分3R○ヴィニシウス・カストロ(モレイラ)(ブラジル)[1R 3分19秒 リアネイキドチョーク]×ポール・クレイグ(スコットランド) ポール・クレイグ 「海抜2,500mを実感するぜ。すごくハッピーだ。こんなに早く決まるなんて思っていなかったし、もう少し長くかかると思っていたけど、こうなってうれしいし、この結果もうれしい。この後は少し休みを取りたいかな。でも、ボスから試合の時間だと言われれば戦う。できれば年末くらいがいいね。そんなに早くないなら、2020年の信念をフレッシュスタートできたらうれしい」 ▼女子バンタム級 5分3R×シジャラ・ユーバンクス(米国)[判定0-3] ※28-29、28-29、28-29○ベチ・コヘイア(ブラジル) ベチ・コヘイア 「もはや腕を上げられた時のことも覚えていないくらい。みんなにいろいろ言われて気分はもう最悪だったし、また自分がやれるのかどうかも分からなかったけど、今日はまだいけると分かったし、まだまだいけるとも思った。キャリアの中でもかなり厳しいシーズンになっていて、アップダウンが激しく健康の問題もあったの。今回のキャンプもとても難しく、他にも問題があって。必死に戦ったわ。ものすごく試合がしたかったし。何度も今回のイベントで戦わないことを考えたけれど、自分で決めたことだし、強み以上のところに行きたかった。今はとにかく少し休んで、もっと強くなって戻ってきたいわ。すごく複雑だった。今日の体重のリカバリー中に体調が優れなくて。試合自体が怖かったわけじゃない。自分の体がどういう反応を見せるか、それが怖かったんだと思う。自分自身が怖かった。ベストな状態で来たつもりだし、全力を尽くした。開始早々にテイクダウンされて、ケージ際でプレッシャーを受けた。少しやられたと思ったけど、R間にコーチのエデルソンが向こうにパンチが効いているぞって教えてくれて、自分の拳の力を信じていけって言ってくれたの。そうしたらシジャラはもう私にテイクダウンを仕掛けてこなくなるだろうと。だから、自分の打撃にもっと自信を持っていけたし、私にとっては難しくなるグRに持ち込まれないようにした。それがうまくいったの」 ▼ライト級 5分3R○クラウディオ・プエレス(メキシコ)[判定3-0] ※-25、30-25、30-25×マルコス・マリアノ(ブラジル) クラウディオ・プエレス 「リカバリーしていたから、今年は全然、試合できていない。復帰戦を勝利で飾れて本当にうれしい。2016年はちょっとダメだったからね。30-25の判定結果だったのも良かったし、これ以上いいことなんてない。今はもっとハードにトレーニングしたいし、自分自身の限界を超えていきたい。そうすればきっと誰だって倒せる。次の試合で誰とやりたいというのはない。とにかく決められた相手と戦って勝利できればいい」
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