2024年11月16日(土)東京・後楽園ホール『Krush.167』にて、プロデビュー戦を行う木村萌那(K-1ジム目黒TEAM TIGER)のインタビューが主催者を通じて届いた。
木村は2001年4月12日、岐阜県出身の23歳。4歳から14歳まで空手を学び、第3回~第9回JKJO全日本ジュニア空手道選手権大会7連覇を飾る。小学4年生からはオリンピック出場を目指してボクシングも始め、以下の成績を収めて国内トップクラスの選手として活躍したサウスポー。
・2022年女子ボクシング世界選手権大会出場・第20回全日本ボクシング選手権大会 女子バンタム級準優勝・2019年ボクシング アジアユース選手権大会出場・第17回・第18回全日本女子ボクシング選手権大会 女子ジュニア・フェザー級優勝・第30回全国高等学校ボクシング選抜大会 女子ライト級優勝(大会優秀選手賞 受賞)
今年4月から本格的にK-1の練習を始め、今回プロデビュー戦を迎える。対戦相手は1勝(1KO)2敗の戦績を持つ荻原愛(ONESIDE KICKBOXING GYM)。
勝って当たり前の選手だと思ってる
──改めて今回、Krushでのプロデビュー戦が発表されてからの反響はどんな感じですか?
「反響は思ったよりもけっこう大きめで、先月は雑誌にも載せてもらってもらったので、周りとかも『やっぱり期待されてるね』みたいな感じで言われて、いいプレッシャーをもらってます。絶対負けられないみたいな状態を周りが作ってくれたので、より燃えたというか」
──今回対戦する荻原愛選手の印象は?
「前の試合の動画を見させてもらったんですけど、対策というよりは、自分の動きができれば全然勝てない相手じゃないと思います。特別気をつけることもないというか、特に警戒しないとというところもないですね。私には、勝って当たり前の選手だと思ってるので」
──ではどういう試合をして、どう勝ちたいと思っていますか?
「もちろんKOを狙っています。周りは相手のことを気にしてくれていて、どんな子なのかとかけっこう調べているみたいで。それで言われたんですけど、相手のジムのSNS投稿で『判定は狙っていません』みたいな感じで書いていたので、こっちも『判定狙ってないというのはありがたいです』みたいな感じで(笑)。こちらとしても、判定狙いじゃない方が、出てきてくれるから楽に対応できるかなと思います」
──出てきてくれた方がやりやすいと。
「私はもう、KOを狙いにいくというよりも、普通に私のいつもの動きができていれば、自然とダウンを取れるだろうし、KOもできるだろうから、自分のやりたいことをやるのみって感じですね」
──最終的には何で倒したいですか?
「蹴りもいっぱい練習してきてるんですけど、やっぱりボクサーだったから、周りもみんな私のボクシングというか、私のパンチが見たいと思うので、パンチかなと。でも、私にはちょっとこだわりがあって、いろいろと考えて練習もしてきたので、そこは楽しみにしていてほしいです」
──蹴りからパンチへのつなぎもガッチリ練習してきたと。
「はい。単発のパンチも練習はしているんですけど、今までやってこなかったような蹴りからのつなぎを、今回重点的に練習してきました。足数も手数も出していきたいです」
──試合に関してはかなり自信がありそうですね。
「ありますね。もちろん当たり前なんてないので、『絶対に余裕で勝てる』とかは思ってなくて、そこは自信と過信を履き違えないようにしていきたいなとは思いますけど、やっぱりやってきたことが相手とは違うので、そこを見せつけたいというか、『違うぞ』っていうのを分からせてあげたいって感じですね」
──後楽園ホールでの試合という点はいかがですか?
「後楽園ではアマチュアボクシングで2戦ぐらいやったことがあります。女子はあんまり後楽園でやらなくて、決勝だけとかなので、そんなに多くはないんですけど。世界選手権とかの会場に比べたら小さいんですけど、『ボクシングの聖地』なので、思い入れのある場所でもありますね。大学時代は、3~4年後に違う競技でプロとしてここに立ってるなんて思ってもみなかったので、そこは自分の気持ち的にも、3年前とはこんな風に変わったんだって思いたいというか、成長を感じたいとは思います。そういう会場だったりプロデビューだったりというのもありますけど、自分と戦いなので、緊張はあんまりないですね」
──今大会は女子の試合が多く組まれていて、同じ階級のチャンピオンも試合をしますが、そのあたりは意識していますか?
「いえ、別に…チャンピオンにはなりたいですけど、あんまり気にしないというか。もし戦うとなっても私が勝つので、同じ大会だから特に比べてほしいとかもあんまり思わないし、比べるのは戦う時でいいと思うので。同じ日にチャンピオンがやるからといって、会場で見る予定も別にないですし、特に興味はないですね」
──ただ、同じ大会だからこそ、より強いインパクトを残せば、対戦というか挑戦により近づけるとは思いますが。
「挑戦できるのは早ければ早いほどいいですけど、比べてほしいというよりも、私は私でしっかりやり切るだけなので。お客さんとか運営の方がどういう風に感じるかは分からないですけど、私がやりたいことをやってしっかり決めれば、自然と『これはもうタイトルマッチだな』と思ってくれると思います。強いところを見せるというより、『ちょっと面白いな』って思わせるような、やっぱ“もなワールド”に全員引きずり込もうかなという感じですね」
──では最後に、改めてこの試合への“決意”を、教えていただけますか?
「もともとずっとアマチュアでやっていて、このデビュー戦からはプロになるので、『勝つ』だけでは私的にも違うなと思っていて。『勝つ』だけじゃなくて、『魅せる』ファイトスタイルで、一味違う木村萌那を見せて、“もなワールド”にお連れしようかなと思います」