2024年11月2日(日本時間3日)カナダ・アルバータ州エドモントンのロジャーズ・プレイスにて『UFC Fight Night: Moreno vs. Albazi』(U-NEXT配信)が開催された。
▼フライ級 5分5R〇ブランドン・モレノ(メキシコ)22勝8敗(UFC10勝5敗)2位[判定3-0] ※49-46, 50-45×2×アミル・アルバジ(イラク)17勝2敗(UFC5勝1敗)3位
フライ級トップコンテンダー対決として、ランキング2位のブランドン・モレノ(メキシコ)と同3位のアミル・アルバジ(イラク)が対戦する。
この大会をU-NEXT配信で解説する朝倉海は、12月7日(日本時間8日)の『UFC 310』(米国ラスベガス・Tモバイルアリーナ)でオクタゴンデビュー。いきなりUFC世界フライ級王者・アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル・ATT)に挑戦することが決定しており、同階級の2位と3位の両者の戦いをどう見るか。モレノvs.アルバジを通して、パントージャの実力をどうとらえているかにも注目だ。
2023年7月にパントージャにスプリット判定で敗れて王座陥落を喫したモレノは、2024年2月のブランドン・ロイバルとの対戦でもスプリット判定で勝利を逃して連敗中。MMA21勝8敗2分。
一方のアルバジは、2023年6月の前戦でカイ・カラ=フランスにスプリット判定勝ち。UFCに参戦してから5連勝中とオクタゴンでは負けなしを誇る。MMA17勝1敗で唯一の敗戦は2019年4月のBrave CFでホセ・トーレスに判定負け。そのトーレスは2018年8月にアレックス・ペレスに1R KO負けでUFCをリリースされている。
同級では、そのペレスにTKO勝ちし、2024年10月に1位のブランドン・ロイバルにスプリット判定で敗れた平良達郎。そして2024年6月にカルロス・ヘルナンデスに判定勝ちでUFCデビューを果たし、MMA戦績を10勝無敗とした鶴屋怜も参戦中で、5位の平良にとってはモレノvs.アルバジのどちらも次期対戦相手候補となる。
タイトル奪還を目指す元王者モレノと次期タイトル挑戦者候補に名乗りを上げたいアルバジの対決は、今後のフライ級王座戦線を占う上でも必見だ。
1R、ともにオーソドックス構え。モレノは左ジャブ。アルバジは左インロー。モレノは左ジャブで前に出る。左をかわして組んだアルバジに離れるモレノ。アルバジはワンツーを伸ばす。左ジャブ、左ミドルから右ストレートのモレノ。
押し戻すアルバジは前蹴り、右カーフでバランスを崩す。左ボディストレートのアルバジにジャブを返すモレノ。アルバジの続く右カーフはかわす。右フックを突くアルバジ。ブロッキングのモレノは右を突くとアルバジは足を滑らせる。ワンツーから左ローを見せるアルバジ。ホーン。
2R、右カーフのアルバジ。チェックするモレノはインロー。ワンツーから左ハイを振り抜いたモレノ! 下がるアルバジに右を振ると組むアルバジを突き放す。
右カーフは空振りのモレノだが右を当てる。さらに左ジャブから右ボディ。ダブルレッグテイクダウンも尻を着いてマット中央ですぐに立つモレノ。
頭を振って左の蹴り、大きな右を振るモレノをかわしたアルバジも左を振る。ジャブで制空圏をつかむモレノ。アルバジのジャブに右をかぶせる。左ジャブの刺し合いはモレノ! さらに右に動きが止まるアルバジだが右の前蹴り。モレノは左ジャブと左フックを散らせてコントロールする。モレノのラウンド。
3R、左ジャブのモレノに、アルバジはテイクダウンのフェイントから右アッパーでモレノを崩す! 戻したモレノはジャブ、左ハイ、左ボディ。アルバジは左ミドル。モレノの左ジャブに右ストレートを打ち込むが、モレノは横を向いてノーダメージとアピール。
右ハイのアルバジだが滑る。モレノは左ハイ。ブロッキングのアルバジ。ともに前足を若干滑らせる。左ジャブのダブルのモレノ。アルバジは右目下を腫らせる。アルバジは右目に指が入ったか。そこに左ハイはモレノ。アルバジは右を返すが単発。シングルレッグのアルバジに、片足立ちでヒジを突くモレノは足を抜き、圧力をかける。ここもモレノのラウンドに。
4R、ワンツーで前に出るモレノ。アルバジもブロック上に左右を叩く。左の蹴りを突くモレノ。ワンツーから左を伸ばす。左ジャブを起点に攻めるモレノ。ワンツーで前に。回るアルバジ。右前蹴り、カーフも単発。左ジャブを突くが、ブロッキングのモレノは左ハイ。左ジャブ。右を出し右ヒザで前に押し戻すアルバジだが、バックステップのモレノは、頭を細かく動かして避けて、左ジャブ。打ち返しは避ける。
5R、中央に飛び出したアルバジ。モレノも軽いステップで左ジャブのダブルにフックを混ぜて左右で前に。アルバジのシングルレッグをがぶって切って前進も、アラバジの前手がアイポークに。
再開。左ジャブで前に出るアルバジの組み際に左を効かせたモレノは前に! 全ラウンドを取っていると思われながらもなおも仕留めに行く。右目下からの出血がひどくなるアルバジ。モレノは左ハイ。
ガードを固めて、左ジャブ、左ハイ。左ヒジの跳び込み、さらに右にアルバジは足をもつらせる。アルバジの打ち返しをかわして右から左のモレノ。左、右フック、最後に胴廻し回転蹴りから前転して左ミドルまで見せたモレノがホーンに両手を挙げた。
判定は3-0、フルマークが2者のモレノが完勝(49-46, 50-45×2)。試合後、「最高の気分だ。新しい人間になったように感じる。ここまでの家族との休暇はほんとうに必要だったと実感している。こんな練習通りのパフォーマンスを前回の試合では見せることができなくて、チームも僕もフラストレーションを感じていた。そして今日、最高だった。カナダのみんな、エンジョイできたかな? メキシカンとしてパンチが好きなんだ。次はタイトルを奪還したい。みんなをリスペクトしているが、全員を倒したいんだ。僕はこの惑星で最高のバッドアスだから」と笑顔で語った。
3位のアルバジを大差で下したモレノについて、U-NEXTの解説席の朝倉海は、「こんな差があったのか。アルバジ勝つかな、くらいに思っていました。さすがでしたね、モレノ。しかもあまり疲れていない。この戦い方ができればあまり疲れないです。強い。モレノと戦いたいな。モレノとはUFC PIで軽くスパーリングしたことあります。(当時は)あまり知らなくて。(休暇明けでも)キレキレで素晴らしいパフォーマンスでした」と称賛し、王者として対戦したいとした。
一方、試合後に現地解説席に招かれたモレノは、12月のパントージャvs.朝倉海のどちらの勝者と戦いたいか? と問われ、「正直なところベルトを奪還できればどちらでもいいい。でも選べるならパントージャかな。負けているし、接戦だった。いくつか調整をしてミスをしなければ勝てると信じている」と語っている。
モレノ「朝倉海の挑戦は、ポジティブにとらえている」(試合前)
──またオクタゴンに戻ってきましたね、ブランドン・モレノ。2月のロイバル戦後、「今年いっぱいは休む」と言っていたと思いますが、どのような経緯で気持ちが変わりましたか。
「答えは簡単だよ。俺はやっぱり競技者だから。少し休もうと思ってた時、当時はそれで問題ないって思っていたけれど、3週間くらい経ってから『戦いたい』って思うようになった。ただ、妻や、家族やコーチ達には真剣に『休んだ方がいい』って言われていた。家族と娘たちと過ごす時間を作らないといけないと。だからこの話がきたときも自分に問いかけたんだ。“真剣に休んだ方がいいぞ”って。それでもやっぱり戦いたいという気持ちがあった」
──こうして、あなたはここでファイトウィークを迎えていますが、今日の試合までにしっかりとあなたが休暇中にやりたいと思った事はできたのですか。
「今、エネルギーは最高な感じで。絶好調だよ。何がクレイジーかって、直近の2回のファイトキャンプでは違った。ストレスが常にかかっていて、責任を各所に感じながら過ごしていて今日のような活動も楽しめていなかった。今は、UFCに入った頃のような気持ちでメディアと話したり、すべて初心に帰ったような気持ちだ。休暇では身体をリカバリーすること、心をリカバリーする事、怪我にも困らせらせられていたから、今は本当に完璧になっている」
──2018年に一度リリース後に復帰した時が“ブランドンモレノ2”だとしたら、今回は“ブランドンモレノ3”でしょうか?
「そうだね。それがゴールだ。世界にそれを見せたいと思う。最近コーチ達とも話していたが、ずっとフラストレーションを感じていた。直近の敗戦2回(パントージャ戦とロイバル戦)とも、自分の選手としてのプライム期間だと思って、自分の強さを感じて戦ったんだ。技術も、試合についての知識も増やして、ただ結果が伴わなかった。だから今回のゴールは世界に自分の言葉を取り返しに行く姿を見せる事。自分のハードトレーニングの日々を取り返しに行く事。それだけだ」
──今回、アミール・アルバジとの対戦は正しいタイミングだと思いますか。以前一度対戦予定ではあったと思いますが。
「新たな選手と戦いたいと思っていた。これまで(ブランドン)ロイバルとは2試合、カイカラ(フランス)と2試合、(アレッシャンドリ)パントージャとは2、3試合している(※1つはTUF24での非公式試合)。デイブソン(フィゲイレード)とは4試合だ。既にイメージがある選手達だ。だから新たな選手を相手に新しい戦略で試合をしたかった。1年前かな? 前回試合を予定をしていた環境より容易になったと思っている。メキシコシティで試合をする予定だったと思う。その時すでにゲームプランは用意してあったので、今回はトレーニングに集中できたよ」
──メンタル的にはどのようにアプローチしましたか? 何度も同じ相手と試合をした事で、どこかで何が効果的で何が効果が薄いかというのは理解されていたと思います。そのような環境から全く新しい相手と戦う事はメンタル的にアジャスメントは必要だったのでしょうか。
「どうなんだろうね。分からないよ。今週末良いパフォーマンスを見せるだけだ。ひとつだけ言えるのは、とても絶好調という事だけ。フレッシュな気分で、モチベーションも高く、準備が整っている。何がクレイジーって、俺は今までモチベーションとかは気にしていなかった、常に規律とかを重視して将来のゴールを考えていたけども。とにかく気分はとてもいいんだ」
──今回からルールが改定されます。12-6エルボーと、グラウンドの定義が変わります。今回の試合でそれらが影響する事はありますか。
「ディフェンス面で考えると自分はあまりグランドにタッチするとかしないとかはジムでのトレーニングでも試合でも関係ないタイプの選手だと思っている。だからあまり影響はない。オフェンス面で考えるとアミールはいいグラップラーなのでその状態で顔面に入れる機会が自分に来るならもちろん俺はするし、その機会がなければただそれだけ。エルボーも機会があれば出すしグラウンドのヒザも同じだ」
──ほかにも改定したいルールはありますか。
「次? 分からないね。どうなるか見てみよう」
──アミールは先ほど「過去1年半、心臓の具合が悪く腕の緊急手術が必要と判断されたり長い間健康の問題があった」などと話していました。そのような事をアミールが乗り越えた事がメンタルが強い事に関連すると思いますか?
「彼はファイターだから。トップ選手だ。そして選手は皆それぞれ様々な事を乗り越えてきている。自分の過去の苦悩した事も話すことはできる。アミールに関しては、そのような事があったからこそモチベーションは高いと思うし、今回は健康な状態で挑んでくると思う。準備もできているだろうから自分は気を付けなければいけないね」
──アミールはもちろんタイトル戦を狙っていますが、あなたは今回勝利したら、パント―ジャvs.朝倉海の勝者との対戦の候補に上がると思いますか。
「(アミールは)もう一度カイカラフランスとやるのもいいよね。前回、かなり接戦だったと思うし個人的にはカイカラが勝ったと思っている。どうなるかな。ただ今回元チャンプに負けたら、タイトルマッチへ名前が上がるのは相当ハードになると思っている」
──朝倉海のUFC参戦と即タイトルマッチについてはどう考えていますか。
「これまでUFCがPRIDEやストライクフォースを買収した時以外にはあまりなかった事だと思う。自分的にはポジティブに考えているよ。この階級にとってもとてもポジティブで。どの階級も若い選手や、戦績の良い新しい世代が出てきて、パフォーマンスも素晴らしかったりする。ただ同時にどの階級もTOP5を見てみるとに詰まってしまっているように見えるよね。
例えばブランドン・モレノが何度も同じ選手と再戦しているように。だからフライ級にとって朝倉海のようなフレッシュな選手が入ってくることはいいと思う。強いストライカーで新しい見方をフライ級のTOP5に持ち込んでくれるんじゃないかな。パント―ジャと彼の試合は興味深いものになると思う」
──パント―ジャvs.朝倉ではどちらが勝つと思われますか
「『パント―ジャが負ける』とは自分は言えない。過去3度、俺は彼に敗れているから。それが現実だ。パント―ジャはとても強いし、なんていうのか彼は変な能力みたいなものがあって。サバイバル技術みたいな。前の試合でもよく覚えているのだけれど、4R目の終わりに彼の顔を見たら、“終わりだ”って顔をして、俺のバックを取ってずっとステイしていた。5R目は正直つまらない展開だったけれど最終的に彼が勝った。ロイバル戦も同じだ。4R目にかなり顔にパンチをもらっていたのに勝ち残った。エルセグの時も同様だ。そういう能力があるんだよ。ただ、朝倉海との試合はどうなるかな。UFCってのはまるで世界(レベル)が違うから」
──メインイベントを担当する事が続き、モレノ、ロイバル戦が始まってからUFCでは9戦目になると思います。プレッシャーについてどのように感じ、どのように対処しているかお聞かせください。
「メキシコ人の世界チャンピオンとして、大きな国を背負って戦っている。責任を持ってやらなければいけない事は、ただ純粋にファイトキャンプやトレーニングだけではなくて、メディア対応や試合の為の旅程などがたくさんある。他の人からしたらなんでもない事だって言われるかもしれないし、ただ自分が弱いだけかもしれません。ただ自分にとってはそれはすごく大きい事だった。この2、3年試合をし続けてきた。たくさん練習をして、たくさん試合をして、世界中を回ってメディアの対応をした。俺も人間なので。どこかで爆発したんだ。それで休暇を取る判断をした。家族と過ごして家で数カ月過ごした。新しい趣味を見つけたりね」
──新しい趣味はなんですか? もちろんレゴが好きなのは知っているのですが、先日もうあまりレゴは作っていないと仰っていました。
「僕はコレクターなので、最近ポケモンカードを集めています。オフィシャルには14カ月集めているよ。本当に楽しいんだ。あとはコーヒーについても学んだりしている。コーヒーが大好きなんだ。豆のクオリティや豆の挽き方などを学んでいる。モンスターバイクも始めた。あのスポーツは危険だよ。落ちるとしたらかなりハードだからね。だけどすごく楽しいし、いい運動になっている。そういう感じで家族や愛しているものたちと楽しく過ごしていた」
──今回の5ラウンド戦に向けて準備はいかがですか?
「自分は対戦相手全員をリスペクトしている。アルバジも今回ベストで戦いにきてくれる事を願っているし。彼もタイトルを狙っていて、やる気も溢れているし、準備万端だろう。それを迎え撃つ準備はできているし、本当にこれまでとエネルギーが全然違うんだ」
──一時期フライ級消滅の話がUFCでもありました。あなたも一度は去って、何人かの選手達も去っていきました。そんな中、数週間前の「ロイバルvs.平良戦が今年のベストファイトだ」という声が上がっています。フライ級が再度熱くなってきていますが、この階級が再燃し始めている今、そのパートを担っていることをどう思っていますか?
「そうだね、運命なのか、それが人生なのか何なのかは分からないけど、それに感謝したいと思っています。UFCにもこの階級を残してくれたことに感謝をしているし。私たちは素晴らしいアスリートたちです。スキル的に言うと、本当に心の底から今までで最高の階級になっていると思う。僕たちが小さいからかは分からないけれど、話題に上がらない事が多い。どの選手も素晴らしいレスリングや柔術の技術、ストライキングの技術を持っている。フライ級は残るべき階級だと信じているし。今は本当に花火が上がっているほど熱い。新しい若手も出てきているし、新しい選手も入ってきた。TOP5の選手はさっきも言ったように少し詰まっているところはあるけれど、いずれにしろ素晴らしい才能をもった選手達だ」
アルバジ「手術後、医者から『麻痺状態になる寸前だった』と言われた」
──1年4カ月ぶりのオクタゴンのアルバジです。お帰りなさい。これまで色々大変だったと思いますが、メインイベンターとしてファイトウィークここに座れていることをどう思われますか。
「正直に最高の気分です。ようやくここに、ファイトウィークに戻れたこと、そしてそれがメインイベントである事を嬉しく思います。すごく意味がある事で、この階級で自分が何ができるかを見せるいい機会になると思っています」
──何度も聞かれている質問だとは思いますが、まだ知らない方の為にこの一年強あなたが通ってきた苦しい道のりを教えてください。
「カイカラ・フランスとの試合の前、健康に問題を抱えていました。当時は原因は分かってなかったのですが、試合のあとに発作性上室頻拍という心臓病だという事が分かりました。簡単に説明すると不整脈で心拍が239まで上がってしまう状況でしたので、手術を受けました。手術が終わってからもトレーニングをしていたのですがメキシコシティでのモレノ戦を控えていた時に左腕が上がらなくなってしまったんです。
ジャブも打てませんでした。何も出来なかったのですが、トレーニングは続けていました。とにかく右で撃ってサウスポースタンスに変えたりしていました。MRIを受けた後に先生にもうあなたは戦わない方が良いと言われました。9時から5時までの仕事をするように勧められました。それをUFCのドクターが知った時にすぐに試合が消滅となり、手術をする事になって。医者は『麻痺状態になる寸前だったよ』と言っていました。その手術を経て、私は今ここにいます。自分のキャリアの中で一番長い休暇でした。競技だけでなくアスリートとしてのキャリアの中でも。手術から6カ月の経ってトレーニングを始めました。本当に感謝をしています。一歩一歩、障害物を乗り越えながら今ここにいます」
──試合には戻れないかもしれないと思われる日もあったかと思いますがやはり落ち込む日もありましたか。
「常にです、常に。医者に行くたびに、もう止めなさいと言われ続けたけど、どのように対応するべきかも分からなかった。辛い日はたくさんありましたが、トンネルの先には光があると考えて過ごしました。自分は神を信じていますので、自分の道は定められていると考えています。なので、絶対に復帰できると信じていましたし、これは自分が越えなければいけないハードルのひとつなんだと感じていました。そしてまたここにいる事が出来ています」
──あともう少しで麻痺状態になってしまう状況から、5R殴り合うという試合に出場のOKが出るまでどのような準備をしてきたのですか?
「とてもいい外科医の先生に手術をしてもらいました。具体的には分からないですが、本当に色んな調整をしてもらいました。首のところから前を開けて人口のディスクを入れてあります。なので今はチタン製の首です。多分。
UFCにも感謝しています。彼らは私の力を信じてくれて私が何ができるかを理解してくれていました。私はナチュラルボーンクラッシャーです。そう自分のレコードに書かれています。常にフィニッシュを狙っているし、もちろんたまに他の試合よりタフな試合になるときもあるのでフィニッシュが叶わないときもありますが、常にフィニッシュを狙うから常に試合が組まれています」
──6週間後にはパント―ジャと朝倉海のフライ級タイトル戦があります。今週末の試合に勝利したら勝者と戦うと思いますか。
「もちろん。試合は注目していますが、今自分が集中しているのは今週末のブランドンモレノ戦。それだけです」
──モレノについてはどう思われますか? 彼は彼なりの理由で少し休暇を取っていました。来年まで復帰はしないと思われていましたが、復帰が早まりあなたとの試合が決まりました。
「それは彼自身の事なので。皆それぞれ違うものを抱えています。私は私の苦悩があり、彼は彼の苦悩がある。彼が準備できて、自分が準備できて、あとはやるだけですよ」
──朝倉海の参戦と即タイトルマッチに関してはどう思われますか? あまりない事だと思います。
「あまりない事なので、皆驚いたと思います。この階級でタイトル戦を戦えると思う選手は他にもたくさんいます。ただ、同時になぜUFCがこのような事をしたのかも理解できます。パント―ジャはTOP5、6の選手を皆一掃してしまったから。自分だけがまだ戦っていない。なので、なぜ朝倉海に即タイトル戦を手配したのかは理解できます。彼は強い選手です。他の団体からきた選手でイージーな相手ではない。いい選手なので、ファイターのラインナップにもっとワクワクを与えてくれるだろう。個人的にはまずは試合に復帰し、勝利をして、それからタイトルの事を話したいと思います」
──ブランドン・モレノはあなたよりひとつ年下です。彼の年齢で彼のキャリアを積んでいることにどのように思いますか?
「確かに彼はたくさんのメインイベントを経験し、タフでハードな試合を重ねてきています。フィゲレイドとも何度か戦い、パントージャとも。しかし、私にとって年齢はただの数字でしかありません。あなたが言うように彼がどのように経験値を重ねていても。彼が私より若くても、年上でも、変わらず私は今まででベストな状態です。私はまだ日々上達しているし、年齢はファクターではないと思っています」
──新しいルールで、12-6エルボーや、グラウンドの定義の変更についてどう思われますか?
「もっとバイオレンスになるから、嬉しいよ」
──トレーニング中でこのポジションだったら今まで使えなかったこれが使えるようになるな、と思ったりはされましたか?
「もちろん12-6エルボーが出来るようになったからね。ただ、自分にとってあまり違いはなくて。対戦相手によっても状況は変わるけれど、もちろん頭には入れてあるし、特にダウン状態の対戦相手には。機会があれば披露したいと思っている」
──次のルール改定があるとしたら何がいいですか?
「サッカーボールキックかな? 私はグラップラーですがバイオレンスなのが好きなので、もっとエキサイティングになるんじゃないかと思います」
──先日のロイバルvs.平良戦が格闘技最高峰とも言われる試合をした事でいい試合を見せなければというプレッシャーはありますか?
「プレッシャーはない。これまでのほとんどの自分の試合はフィニッシュをしてきました。常に積極的にフィニッシュを狙っています。だからいつもより余計に頑張ってフィニッシュしなければ! などの気持ちはないので。ケージに入ったらアミール・アルバジらしい試合をするだけです」
──アリゾナのファイトレディでヘンリー・セフードとトレーニングをしていたと思います。ヘンリーにアドバイスをもらった事はどうでしたか?
「素晴らしかったよ。去年ベガスからフェニックスに引っ越してファイトレディに入った。ヘンリー・セフード、エディー・チャー、サンティノ・デ・フランコやチームが揃っています。素晴らしいメンバーがファイトレディにいて、大きく進化できたと思う。もう自分は新しいファイターになっていると思うし、皆さんはそれを今週末の試合で見れると思います」
──ヘンリー・セフードはブランドン・モレノとも一時期トレーニングをしていました。色々アドバイスを受けましたか?
「そうですね。彼はブランドンの事を本当によく理解している。一緒にトレーニングをしていたし、ブランドンの試合についてもよく知っている。なのでもちろん彼からの助言は受けるし、彼がどう考えているかも聞く。色々洞察をしてもらったし。
ただ自分は常に自分に集中をしていたいと考えています。自分の試合に集中をする。ブランドンも自分もベガスにいた時は一緒にトレーニングもした。彼も自分を感じる事ができたと思うし、私も彼を感じる事ができた。ただ、それでも私は自分がやるべき事に集中します。対戦相手がどうするかという事に集中しすぎないようにしています」
──どのような試合展開になると思いますか?
「もちろんフィニッシュを考えています。2Rか3R目かなと思っています」
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▼女子フライ級 5分5R〇エリン・ブランチフィールド(米国)13勝2敗(UFC7勝1敗)[判定3-0] ※48-47×3×ローズ・ナマユナス(米国)13勝7敗(UFC11勝6敗)
1R、ともにオーソドックス構え。先に中央を取るナマユナスは左ジャブ。ケージ背にサークリングするブランチフィールドはオーソから左ミドル。ナマユナスはワンツーの右を打ち込み。ローの打ち合いから左ミドルハイをかわしたナマユナスは右ロー。ブランチフィールドは左の蹴りをジャブ代わりに使うと右ハイも。ブロッキングのナマユナスはカウンター狙い。ジャブを突き、左に回りワンツーを当てる。ブランチフィールドは右ミドルを返す。ナマユナスの右ローに左ミドルを返すブランチフィールドが前に。
2R、ワンツースリーの連打のブランチフィールド。ナマユナスは中央を譲らず。ブランチフィールドの左右の打ち終わりに右を当てるが、ここで下がらず前に出て組むのはブランチフィールド。しかし、払い腰テイクダウンはナマユナス! すぐに立つブランチフィールドにグラウンドではまだ深追いしない。
右を交錯させ、ブランチフィールドの入りにバックステップのナマユナス。さらにカウンターも狙う。組みに来たブランチフィールドを突き放し、右を当てたナマユナス。ブランチフィールドはなおもシングルレッグでケージまで押し込むが、ナマユナスは片足立ちで崩れず。このラウンドもナマユナス。
3R、左ハイのナマユナス。ブロッキングのブランチフィールドは左ヒザ。しかし被弾しないナマユナスに、圧力をかけるブランチフィールド。そこにシングルレッグのブランチフィールドはがぶりからダブルレッグへ。金網までドライブし、ボディロックテイクダウン! 跳ね上げたナマユナスだが、押さえ込まれる。
ハーフから左で差して右でこつこつ突くブランチフィールド。背中を着かされたナマユナスは頭を抱えて凌ぐ。ホールドから細かいパウンド、上体を上げたブランチフィールドがパウンドもすぐにしがみつくナマユナスはフルガードに戻すと蹴り上げ。ついていくブランチフィールドが押さえ込みホーン。ブランチフィールドが取り返したラウンドに。
4R、中央の取り合いに。右ローのブランチフィールドに左ジャブのナマユナスだが、連打はテイクダウンを警戒する。シングルレッグの動きを見せるブランチフィールド。反応するナマユナスにワンツーを打つブランチフィールド。左ミドルに繋ぐ。
ステップの切れが落ちたナマユナスに、詰めて左差しのブランチフィールド。右差しに変えるも小手巻くナマユナスが差し返して突き放す。右で飛び込むブランチフィールド。ナマユナスはスイッチしての左もかわされる。ワンツーのナマユナスに、前進して組むブランチフィールド。突き放したナマユナスは右を打ち込む。ブランチフィールドはそこに左ミドルを打ち込み、ナマユナスを下がらせてホーン。ブランチフィールドが取り返した。
5R、前に勢いよく出たナマユナスの左右にブランチフィールドも打ち返し。ナマユナスのシングルレッグを小手に巻いて残す。
スタンド。ジャブのナマユナスに右ヒザを蹴って、ダブルレッグをドライブして小外がけテイクダウンはブランチフィールド! 右で差してサイドに出ると、右腕を三角に固めてクルスフィックスに固める。
腕を抜いたナマユナスにキムラも狙うブランチフィールド。背中を見せて立とうとするナマユナスのバックにつくブランチフィールド。金網まで動いて立ったナマユナスが胸を合わせて投げを狙うが、残したブランチフィールドがダブルレッグに入ってホーン。
判定は3-0(48-47×3)で3R以降を取ったブランチフィールドが勝利。試合後インタビューでアレクサ・グラッソの名前を挙げた。
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【中止】▼ヘビー級 5分3Rデリック・ルイス(米国)28勝12敗(UFC19勝10敗)ジョナタ・ディニス(ブラジル)8勝0敗(UFC2勝0敗)※デリック・ルイスの「健康上の理由」によりジョナタ・ディニス戦が中止に
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▼ライトヘビー級 5分3R〇カイオ・マシャド(ブラジル)9勝3敗(UFC1勝2敗)[判定2-1] ※29-28×2, 28-29×ブレンドソン・ヒベイロ(ブラジル)15勝8敗(UFC0勝3敗)
1R、サウスポー構えのマシャドはオーソのヒベイロにインロー。マシャドの右ハイをかわす。右ボディストレートのマシャド。ヒベイロは右ミドルを返す。
左ハイを打ち込むマシャドに右ミドルで蹴り合うヒベイロ。マシャドは左ミドルをガード上にこつこつ当てる。左回りから左ミドルのマシャドに追うヒベイロが詰めてワンツー。互いに慎重な再起戦。
2R、喧嘩四つでミドルの蹴り合いから。右ハイのマシャド。圧力をかけるヒベイロにサークリングのマシャドも左ミドルも回りながら。ワンツーのワンツー左のマシャドは左の蹴りに繋げる。このラウンドも慎重な展開。
3R、詰めるヒベイロは右で踏み込むが避けるマシャドは右ジャブから左オーバーハンドをかすめる。大きな右ストレートのヒベイロをかわすまだが左回りでサークリング。
右ハイを当てたヒベイロに、蹴り足を掴んだマシャドが崩すが、残すヒベイロ。マシャドは大きな右を振るが、ヒベイロの右に後退。しかし右を打ち返したマシャドも押し戻し。先に左を突くヒベイロ。マシャドも左で押し戻し、左ミドル、跳びヒザも。
ローブローをアピールしたヒベイロだが、レフェリーは続行。右をヒットさせたマシャドが前に出てケージに追い込んでいく。飛びヒザは空振り。ホーン。
判定2-1(29-28×2, 28-29)でマシャドが勝利した。
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▼女子フライ級 5分3R〇ジャスミン・ジャスタビシアス(カナダ)12勝3敗(UFC6勝2敗)[3R 2分28秒 ダースチョーク]×アリアネ・ダ・シウバ(ブラジル)17勝10敗(UFC6勝7敗)
1R、ともにオーソドックス構え。ボディ打ちから左右をまとめるダ・シウバ。ジャスタビシアスは右ロー。互いに右ハイ。サウスポー構えにスイッチするダ・シウバはオーソに戻すとワンツーから左ハイ。
その蹴り足を掴んでテイクダウンのジャスタビシアスに、下から足を手繰りに行くダ・シウバだが、ジャスタビシアスがかつぎパスでホーン。
2R、ワンツーから右ハイに繋ぐジャスタビシアス。ブロッキングのダ・シウバにシングルレッグテイクダウンのジャスタビシアスはパスからがぶり、逆サイドへ。クルスフィックスからパウンド。
ハーフに戻すダ・シウバだが、ジャスタビシアスは左腕をヒザで押さえつけてパウンド。パスガード。ヒジ連打。残り30秒でサイドバックから左パウンド連打。ジャスタビシアスのラウンドに。
3R、組みに行くジャスタビシアスを突き放すダ・シウバ。立ち合いで右を誘ってダブルレッグテイクダウン。ハーフから右で腰を抱き、左でパウンド。ダースチョークへ。ダ・シウバの足も両足で挟んで逃さず絞めて、タップを奪った。
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▼ミドル級 5分3R〇ダスティン・シュトルツフス(米国)17勝6敗(UFC4勝5敗)[1R 4分28秒 TKO]×マルク・アンドレ・バリオー(カナダ)16勝10敗(UFC5勝9敗)
1R、シュトルツフスは右ローでバリオーをこかして、首を抱えて下の足を掴んで押さえ込み。バリオーの立ち際にペルヴィアンネックタイへ。
首を抜いたバリオーにマウント&パウンドも、ケージを蹴って後転して立ち上がったバリオー。しかしクリンチボクシングの打ち合いから、右フックを打ち抜いたシュトルツフスが地元バリオーからダウンを奪い、レフェリーが間に入った。
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▼ウェルター級 5分3R〇マイク・マロット(カナダ)11勝2敗(UFC4勝1敗)[判定3-0] ※30-27, 29-28×2×トレヴィン・ジャイルズ(米国)16勝7敗(UFC7勝7敗)
1R、サウスポー構えから入るマロット。オーソのジャイルズはじりじり圧力に、マロットは左ミドル。ワンツー。かわすジャイルズにオーソに変えて右カーフのマロット。右オーバーハンドはジャイルズがかわし、右カーフを返す。
左ミドル、ミドルハイのマロットはオーソから右ロー。ワンツーから右ハイへ。遠間でかわすジャイルズ。マロットは鼻先を赤くする。
2R、ともにオーソドックス構え。蹴りで牽制するマロット。ジャイルズは左から右オーバーハンドもブロッキングのマロット。右前蹴りを腹に突く。ジャイルズはワンツーで押し戻すが、まだ遠い。左ミドルのマロット。ジャイルズは左ジャブでアゴを上げさせる。
蹴りの間合いのマロット。左ハイはかわしたジャイルズだが、互いに手数が少ない。右前蹴りを突くマロット。ワンツーの右を伸ばし、右ロー。右ハイをかわしたジャイルズだが、マロットは後ろ蹴り。さらに右から左の二段蹴りを当てる。
3R、蹴りのマロットにパンチのジャイルズだが、右ハイを見せる。右カーフのダブルを当てるマロット。左ハイも。ブロッキングのジャイルズだが、ワンツーにサークリングでかわすマロット。ジャイルズの左ジャブに右をかぶせる。
ジャイルズの入りにマロットは右から左を当てて、カーフ。さらに左前蹴り。左ミドル。ジャイルズの右オーバーハンドは届かない。速い左ハイのマロット。ブロッキングのジャイルズだが前に出れず。ジャイルズの右オーバーハンドも組ませないマロット。ジャイルズが左ジャブを突いてホーン。
判定3-0(30-27, 29-28×2)で立ち技で制したマロットが勝利した。
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【プレリミナリー】
▼バンタム級 5分3R〇アイマン・ザハビ(カナダ)12勝2敗(UFC6勝2敗)※UFC5連勝[判定3-0] ※30-27, 29-28×2]×ペドロ・ムニョス(ブラジル)20勝10敗(UFC10勝10敗)
1R、ともにオーソドックス構え。詰めるムニョスは左ジャブ。左右にステップのザハビは右オーバーハンド、左ミドル。ブロッキングのムニョスは左ジャブをこつこつ突くと右カーフもそこに左を合わせに行くザハビ。
右ハイのムニョスに左前蹴りのザハビだが、ムニョスは左ジャブを突き、右前蹴り。ザハビのジャブを潜ると、ザハビは右ボディ。左ジャブの刺し合いから、ムニョスは右カーフ、そこにシングルレッグの動きを見せたザハビだが、切るムニョスはインロー、さらにジャブで前に出る。ザハビの左に右を合わせるムニョス。ザハビは左ハイを当てる。
2R、ワンツーを打ち込むムニョスに左ハイのザハビは左ジャブを当てる。ワンツーの右をガード上に打ち込むムニョス。ザハビは右から左の蹴りに繋ぐ対角線攻撃。
左ジャブのムニョスに、ワンツーの右のザハビ。左ジャブをダブルで返し、打ち返しにダッキング。ともに左ミドル。ワンツーの右を当てる。それでも前に出るムニョスはダブルレッグも突き放すザハビ。
左目を腫らしてきたムニョスに、ザハビは半身で左ジャブ。ムニョスは右カーフを返し前に。ダブルレッグを切ったザハビはヒザ蹴り。なおもムニョスは追うがホーン。有効打のザハビのラウンドに。
3R、圧力をかけるムニョス。ワンツー、ブロッキングのザハビは左ヒザから左。ムニョスは右を振り、左をヒット。打ち合いで右を当てたザハビだが、被弾しつつも前に出るのは勝負をかけるムニョス。ザハビは左ジャブを突き、右ローに繋ぐ。
左ジャブのダブルが顔面をとらえるザハビ。ムニョスはダブルレッグのフェイントから右。打撃数で上回る。回転を止めず、右カーフ。ジャブからダブルレッグ。がぶり切るジョーデインだが、すぐに追うムニョス。左ジャブを突くザハビにムニョスは右目も腫らす。ワンツーから右ローに繋いだムニョスがダブルレッグに入ったところでホーン。3Rはムニョスか。
判定は3-0(30-27, 29-28×2)でザハビがUFC5連勝を決めた。
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▼バンタム級 5分3R〇シャルル・ジョーデイン(カナダ)16勝8敗(UFC7勝7敗)[2R 3分43秒 ギロチンチョーク]×ビクター・ヘンリー(米国)24勝7敗(UFC3勝2敗)※ヘンリー インタビュー
ヘンリーは、2024年4月の前戦でベテランのハニ・ヤヒーラを3R TKOに下して、UFC戦績を3勝1敗1NCとした。
対する地元ジョーデインは、UFC6勝7敗と負け越しているが、フェザー級でチェ・ドゥホやクロン・グレイシーに勝利しており。オッズはフェイバリット。今回はバンタム級に落として戦う。
37歳になって、9歳年下の20代と戦うビクターはインタビューで「いつもジムで若くてハングリーなファイターたちと一緒にいることは、俺の若さを保つのに役立つ。1週間ジムを休んだら、戻ってきたときには突然、2カ月ジムを休んでいたような気分になる。だから、そうしない。自分の仕事を続けるだけさ」と語った。
1R、オーソのヘンリーは右ミドル、インローから。サウスポー構えから入るジョーデインはスピーディーな左ハイ。オーソから右カーフを当てる。跳びヒザは右で迎撃するヘンリー。左フックの打ち合い。左ハイはブロック。ジョーデインのワンツーに右を返す。
右カーフを当てるジョーデイン。ジャブも。左ミドルの打ち終わりに組むヘンリーにスタンドでギロチンを狙うジョーデイン。首を抜いたヘンリーはミドルをキャッチしてテイクダウン。ジョーデインは金網背に立ち上がり。チョーク狙いのヘンリーから首を抜くジョーデイン。際でギロチンもヘンリーは抜く。
左ミドルを当てるジョーデイン。左ハイも。ブロッキングのヘンリーは右で差して押し込み。小外がけテイクダウン! 首に手を巻くジョーデインにヘンリーは対角に跳んでホーン。打撃でジョーデインのラウンドに。
2R、圧力をかけるヘンリーの左右を下がりながらかわすジョーデインは右カーフ。左フックで外に出る。
詰めるヘンリーに左ハイ。ガードするヘンリーはボディロックテイクダウン! ボディトライアングルに組み、座るジョーデインにバックマウントからリアネイキドチョーク狙い。胸を合わせようとするとマウント狙い、すぐにボディトライアングルで背後から新ルールで許される縦ヒジ。
フルガードに戻したジョーデインはギロチンも、首を抜き、インサイドガードのヘンリー。ヒップスローを狙うジョーデインは、ギロチンのプレッシャーで立ち上がり、ついてきたヘンリーにノーアームのギロチンチョーク! すぐに対角に出るヘンリーだが、ジョーデインは左足を外側からかけて、素早く左手を喉に巻き、右手のひらで蓋をするハイリストのグリップで絞めてタップを奪った。
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▼フェザー級 5分3R〇ユーセフ・ザラル(モロッコ)15勝5敗(UFC5勝3敗)※UFC3連勝3連続一本勝ち[2R 0分59秒 肩固め]×ジャック・ショア(英国)17勝2敗(UFC6勝2敗)
1R、右カーフのザラル。ショアーは右オーバーハンド、右ハイ。さらにシングルレッグからバッククリンチへ。ボディロックから持ち上げてテイクダウンで崩すと頭部にヒザ。立つザラルが正対。体を入れ替え、テイクダウン狙いもショアは離れる。
右ハイ、ワンツーのショア。ザラルはジャブで応戦。ザラルが左右で出たところにダブルレッグからバックへ。アームロックを狙うザラルは体を入れ替え、ボディロックから後方にテイクダウン。ハーフで押さえ込みのザラルはバックに回る。ボディトライアングルからチョーク狙いもホーン。
2R、ショアは左ジャブからテイクダウン狙いに。スイッチしたザジャブから、カウンターの右のテンカオ! 後方にダウンしたショアに肩固めを極めたザラルが、一本勝ち。UFCにカムバック組のザラルはこれでUFC3連勝、3試合連続の一本勝ち。試合後、イリア・トプリアの名前を挙げた。
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▼ヘビー級 5分3R〇アレクサンドル・ロマノフ(モルドバ)18勝3敗(UFC7勝3敗) [判定3-0] ※30-27×3×ホドリゴ・ナシメント・フェレイラ(ブラジル)11勝3敗(UFC4勝3敗)
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▼バンタム級 5分3R〇セルヒー・シーディー(ウクライナ)11勝2敗(UFC1勝1敗)[判定2-1] ※29-28×2, 28-29]×ギャレット・アームフィールド(米国)10勝5敗(UFC2勝3敗)
1R、ともにオーソドックス構え。長身のシーディーに、アームフィールドは左右で中に入るが、右前蹴り、三日月蹴りはシーディー。
圧力をかけるアームフィールド。その入りに縦ヒジ・ヒザを狙うシーディー。右カーフのシーディーだが、構わずワンツーで前に出るアームフィールド。しかしシーディーは下がりながらジャブ。アームフィールドはインロー、左フック。シーディーは右前蹴り。
ワンツーの右オーバーハンドはアームフィールド。その打ち終わりにヒジ、ヒザはシーディー。ダブルレッグテイクダウンのアームフィールドにアナコンダチョークのシーディー!
背中を着いて防いでレッスルアップのアームフィールドは首を抱えられたまま持ち上げテイクダウン! シーディーは小手に巻き立ち上がり。
右後ろ廻し蹴りを見せたシーディーはシングルレッグから組んでホーン。
2R、先に中央に出るアームフィールド。ジャブの刺し合い。右ヒジは空振りのシーディーだがアームフィールドが頭を下げると右ヒザのテンカオ、左ミドル。そこにアームフィールドも右ストレート、右アッパー、左を突く。
ジャブの刺し合いはシーディーが長い。その打ち終わりを狙うアームフィールドは右カーフから右オーバーハンド。跳びヒザも。かわすシーディーも右カーフを返すが、アームフィールドの右カーフにバランスを崩す。右を突くアームフィールドに遠間から組むシーディー。切るアームフィールドは、シーディーの入りに右アッパー。
しかしシーディーの左に後退したアームフィールド。詰めるシーディーはワンツーの右、右ハイと繋ぐ。跳びヒザはかわしたアームフィールドだが、ジャブのダブルを被弾。アームフィールドも右のダブルを突いて前に。シーディーの組みを切ってアームフィールドがダブルレッグからケージに詰めたところでホーン。一進一退の展開。
3R、右前蹴りのシーディー。右ハイをかわしたアームフィールドはダブルレッグテイクダウン! そこにハイエルボーギロチン狙うシーディーにハーフからサイドに出て、シーディーの立ち際に背中の乗り引き込みも、正対するシーディー。互いに立ち上がり。
シーディーが前に出て左ヒザもそこにカウンターのダブルレッグテイクダウンのアームフィールドはバックマウント、マウント。背中を譲って立とうとするシーディーに両足をかけてバックからボディトライアングルのアームフィールド。腰をずらして正対したシーディーに両者立ち上がり。
詰めるシーディーにまたもアームフィールドはダブルレッグテイクダウン。ノーアームギロチンのシーディーに対角に出て頭を抜いたアームフィールドがサイドに出て押さえ込んでレッグドラッグからシングルバックで首を狙いホーン。最後はアームフィールドのラウンドに。
判定は29-28×2, 28-29のスプリットに割れ、シーディーがUFC初勝利を挙げた。アームフィールドは風間敏臣、ブラッド・カトーナに連勝していただが、ブラディ・ヒースタンド、今回のシーディー戦で2連敗に。
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▼バンタム級 5分3R〇コーディ・ギブソン(米国)21勝10敗(UFC3勝5敗)[判定3-0] ※30-27×2, 30-26×チャド・アンヘリガー(カナダ)13勝8敗(UFC2勝3敗)
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▼女子フライ級 5分3R〇ジェイミー・リン・ホース(カナダ)7勝1敗(UFC2勝1敗)[判定2-1] ※30-27、28-29、29-28×イバナ・ペトロビッチ(ノルウェー)7勝2敗(UFC1勝2敗)