2024年10月25日(金)東京・後楽園ホール『Krush.166』の前日計量&記者会見が、24日(木)都内にて正午より行われた。計量は全員が一発でパスした。
セミファイナル(第8試合)のKrushライト級3分3R延長1Rで対戦する、朝久泰央(朝久道場/第5代K-1 WORLD GPライト級王者)は62.3kg、龍華(ザウルスプロモーション)は62.5kgで計量パス。
続いての会見で龍華は「試合が決まってからここまで、相手選手もそうだと思いますけれど、しっかりと仕上げてきたのであとはやるだけって感じですね」、朝久は「久しぶりの試合になるんですけれど減量や計量クリア、リカバリー、そしてこの会見をするにあたってこれほど戦える喜びがあるのかと感じて幸せに思っています。明日必ず勝ちます」と、それぞれ意気込み。
計量後の約20秒間にわたるにらみ合いについて聞かれると、龍華は「そんなに考えてなかったです」と答えたのに対し、朝久は「相手の闘争心を感じながら自分が殺気だって来た感じがあって。戻ってきたなって感じでした」と、戦いの場に戻ってきたという実感が沸いたと話した。
元K-1王者としてどんな試合を見せないといけないと思っているか、と聞かれた朝久は「朝久泰央自身の強さ、全てを見せたいと思っています。試合発表会見の時もそうですが、コメントがよくピックアップされてそういった方が注目されがちなんですけれど、俺はやっぱりこの復帰を待ち望んでいたファンの皆さんに勝つことでしか恩返しができないと思っているので、とにかく勝って今まで積み重ねてきたものを皆さんに恩返ししたい気持ちです」と、全てを見せて勝つと答える。
龍華は「KOしたいのはもちろんですが、簡単にKO出来る相手ではないと思っているので、それを踏まえて全てにおいて勝って、その中でも倒せたらいいなって思います」と、朝久同様に勝つことが重要だとした。
約1年7カ月ぶりの復帰戦となる朝久は、この期間で何が一番難しいことだったかとの質問を受けると「試合を休んでいただけで練習はずっとしていたので、難しいことって言うと戦いに関してはずっと研ぎ澄ましてきたから難しいことはなく全力で過ごしてきました。ただ正直、生きてくるのがキツかったですね。いろいろな自分の流れを知っている人は分かると思いますが、死にたいというよりも自分が情けなさ過ぎて殺したくなるような日々をずっと過ごしてきました。
そういった生きていくことがキツかったですけれど、計量をクリアしたり、こうやって会見をすることもそうだし、明日の試合が出来ること、全てが復活した瞬間にそれが報われるというか。明日はここまで来たら自分の力で報わせるしかない。これまで積み重ねてきたこと、生きてきたこと、その全てをぶつけたい。何が難しいというよりも全力で過ごしてきました」との想いを口にする。
生きていくことがなぜキツかったのか、と問われると「自分は館長である親父の元で、格闘技一筋で育ってきたんですけれど、一筋で頑張ってきたのに努力の見せ場がないことがキツかったですね。前の試合の結果に関しては手の骨が粉々だったのもありますし、単純にその状態で勝てなかった自分が悪いだけなので。万全だったら自分は世界で一番強いと思っています。シンプルに格闘技一筋でやってきて、家族にも応援されながら自分はただ生きているだけというか、何も恩を返せない自分が辛かったです」と、試合が出来ない状態にあったことがキツかったと説明。
長期の欠場から復帰して、いきなり勝てるほど甘くないぞという気持ちがあるかと聞かれた龍華は「自分より試合をされているので、格闘技の厳しさというのは相手選手の方が分かっていると思います。でも復帰戦だからって簡単に勝てるなんて思うなよ、自分が食らいついてやるのであまりナメるなよっていう風には思っています」と、自分をナメるなって気持ちはあると言い放つ。
龍華は練習で苦しい時は「勝った時のことを考えると、練習はキツいですけれどもっと頑張ろうと思えました」と、勝った自分を思い描いて乗り越えてきたとした。
両者の話を聞いていると、明日は凄い試合になりそうだと言われると龍華は「自分の中ではどういう試合になるかって何となく予想はついているんですけれど、その予想で言ったら面白い試合になるんじゃないかなと思います。これは言ったらアレですが、どういう風になるかはなんとなく頭の中で描いているので、その通りに行ったらだいぶ面白い試合になると思います」と予想する試合展開があると答えた。
最後に龍華が「明日は面白い試合をするのでしっかり見てもらえたらと思います」とファンへメッセージを送ると、朝久は「明日は久しぶりの復帰戦になりますけれど、復帰戦だからという話ではなく、朝久泰央の本気の強さを思い切りぶちかまします。
直接は言いづらいけれど、家族だったり、ファンの方だったり、泰央大丈夫かなって、強さを分かったうえで復帰戦という意味で心配していると思いますが、誰がどう言おうと俺が必ず勝つ。最悪、彼の思うような展開に行くことは絶対にないですけれど、そういった展開になったとしても呪い殺すつもりで俺は必ず最後は勝っているので。皆さん俺の勝利を信じて応援してくれたらと思います。必ず俺が勝ちます」と必勝を宣言した。