波賀とトンサヤームが、IBFが認定するムエタイ世界タイトルを懸けて対戦する。波賀が獲得すれば日本人4人目のIBFムエタイ世界王者
2019年9月23日(月・祝)東京・後楽園ホール『NJKF 2019 3rd』のメインイベントで、IBFムエタイ世界ジュニアフェザー級王座決定戦として、WBCムエタイ日本統一スーパーバンタム級王者でIBFムエタイ世界ジュニアフェザー級1位・波賀宙也(立川KBA)と、IBFムエタイ世界同級2位トンサヤーム・ゲッソンリット(タイ)が対戦する。両者のインタビューが主催者を通じて届いた。
2018年9月に知花デビットを退けWBC国内王座を防衛した波賀。その後もペットワット・ヤバチョウベース、ラットとムエタイ戦士を降し、今回の世界王座戦を迎える。波賀が獲得すれば日本人4人目のIBFムエタイ世界王者。
対するトンサヤームはゲッソンリットジムの関係者が「テクニックとIQが高く、センマニー(近代ムエタイの最高傑作とも称される天才テクニシャン)の再来」と期待を掛ける18歳の新鋭選手。5月の厚木大会に来日すると、鋭い前蹴りとミドル・ハイで対戦した梅井泰成を寄せつけず、接近戦でもヒジで鼻血を出させ、組んではコカしといったオールラウンドな戦いで逸材ぶりを見せつけた。
波賀「まずはしっかり勝つこと。内容より結果が最優先」
――膝の手術をされたそうですが、経緯や術後の状態を教えてください。
「今年に入って02月頃から踏み込んだとき右膝に痛みがあって、サウスポーなのでどうしても右膝に負荷がかかってしまうんです。しばらくは我慢して動いていたんですが、走るのも痛かったし思い切って手術をすることにしました。術後は1週間ほどで練習も復帰できたし良好です。今は聞かれないと手術をしたことも忘れているぐらいです」
――04月のルンピニースーパーバンタム級6位ファーペンヌン・PKセンチャイジム戦(判定負け)を振り返っていかがでしょう。
「強かったですね。組み際が強かったです。体幹もそうですし、組んだ時の手の位置や力の入れ方もさすがタイのトップで戦っている選手だなと思いました」
――この試合で得たもの・改善点は何でしょう?
「後手に回ってしまったところはあるので、次戦では1ラウンドからしっかりポイントを取っていけるよう自分から仕掛けていきたいです」
――トンサヤーム選手の印象をお願いします。
「若いのでまだ何となくの感覚で動いていて、一つ一つの動きに正確さ・精密さがないんですよね。ただ、攻撃のタイミングだったり、必ず最後に何かしらの攻撃を当ててきたり、ムエタイでのポイントの取り方は上手いのでそこは気をつけたいです」
――世界王座の懸かった試合です。どんな心境でいますか?
「まずはしっかり勝つこと。内容より結果が最優先です。今まで変わらず応援してくれている方々にベルトという形で恩返しがしたいです」
――ベルト奪取後に見据えるのはタイでの事業でしょうか?
「タイでの事業も本格的にスタートさせていきたいです。どういう形になるかはまだ分かりませんが、日本国内・タイ国内だけではなく、日本とタイを繋げられるようなビジネスにしていきたいのでいろいろと考えていきます」
――試合への意気込み・ファンへのメッセージをお願いします。
「ムエタイでムエタイに勝ってムエタイのベルトを獲ります。練習も過去一番追い込めていて、よい試合になると思います。応援よろしくお願いします」
トンサヤーム「世界王座の懸かった試合は嬉しいし、世界チャンピオンになれれば幸せ」
――05月の厚木興行は日本で初めての試合でした。梅井泰成選手との試合(判定勝ち)を振り返っていかがでしょう。
「サワディーカップ。前回の試合を振り返ると、僕は蹴り・ヒザ・ヒジがよかったと思います。反対に不慣れな場所で興奮してしまい、硬くなってしまったのがよくなかったです」
――今回の対戦相手・波賀選手の印象をお願いします。試合は見てどんな選手だと思いましたか?
「波賀選手の試合映像をチェックしましたが、左ミドルとヒザを多く打つスタイルでパンチが強いと思いました。今回もムエタイのオリジナルテクニックをお見せしますので、ぜひ試合を見に来てください」
――世界王座を懸けた試合が日本で決まりました。どんな心境でいますか?
「エキサイティング!世界王座の懸かった試合は嬉しいですし、世界チャンピオンになれれば幸せです。それは僕たちボクサーにとって野望であり夢であるからです。今回このチャンスをもらえて非常に興奮していますが、最後まで頑張ります」
――厚木の試合では非常に落ち着いて見えたトンサヤーム選手ですが緊張することはあるのでしょうか?
「いえ、普通に緊張します(笑)。でも僕はベスト尽くして頑張るだけです」
――それでは日本のファンにメッセージをお願いします。
「日本のファンのみなさん、僕を応援してください。自分のできる最善を尽くします」