大﨑が返上したスーパーフライ級王座を政所(左)と花岡が争う
2024年12月15日(日)東京・後楽園ホール『RISE 184』の対戦カード発表会見が、10月21日(月)都内にて行われた。
第2代王者・大﨑一貴の王座返上に伴い、第3代RISEスーパーフライ級(-53kg)王座決定戦3分5R無制限延長Rで同級1位・政所仁(魁塾)vs.同級3位・花岡竜(橋本道場)が決定。
政所はバルカン砲とも称される回転の早い打撃と相手の意表をつく技を武器に多くの強豪を破りJ-NETWORKフライ級王座、WBKF世界スーパーフライ級王座を獲得。2021年9月のDoA-53kgトーナメント一回戦で田丸辰にリベンジを果たすも準決勝で風音に判定負け。2023年7月に風音にリベンジし、11月の「NEW WARRIORSトーナメント」の準決勝で花岡竜をKO、決勝で長谷川海翔を破って優勝。2024年6月に大﨑とのタイトルマッチを実現させたが、判定で敗れた。戦績は21勝(7KO)11敗1無効試合。
花岡は“平成最後の怪物”と称され2022年からRISEに参戦し滉大、政所仁を相手に勝利。2024年3月の『RISE ELDORADO』ではRISE×K-1対抗戦に抜擢され、Krush王者の池田幸司と対戦し、池田をスピードとテクニックで翻弄し3Rにダウンを奪い完勝している。6月には「RISE NEW WARRIORSスーパーフライ級トーナメント」で準優勝したホープの長谷川海翔に勝利。戦績は23勝(8KO)3敗1分。
両者は2022年8月と2023年11月の2度対戦し、1度目は花岡がTKO勝利、2度目は政所がKO勝利で1勝1敗。今回が決着戦となる。
会見に出席した花岡は「大﨑選手から獲りたかったけれど去年12月、政所選手に負けてしまって。あの負けを忘れた日は一日もないのでリベンジも含めて挑戦します」と意気込み。
対する政所は「3度目なので三度目の正直で絶対勝たないといけない。大﨑選手が返上しましたが、僕が王者になりたいというよりも大﨑選手に勝つ方が大きいですけれど、勝って大﨑選手にたどり着いてリベンジしたいと思います」と、タイトルのさらにその先を見据えたコメント。
王座決定戦が巡ってきたことに、花岡は「僕は前回、長谷川選手に勝ってどういう流れになっていくのかなと思っていて。大﨑選手が返上するとも思っていなかったし、政所選手とのタイトルマッチも想像していなかった」と言えば、政所も「想像していなかったですね。僕は連続でタイトルマッチになるので面白いなって感じです」と、両者とも意外な展開だったと口を揃える。
1勝1敗の決着戦を迎えることに、花岡は「1敗の印象が強すぎて、周りの人から『3度目の正直だね」と言われるんですが、最初は僕が勝っているんだけどなって(笑)。前のKO負けのイメージが強いので、僕と政所選手のストーリーの最終章だと思うので勝ち取りたい」とする。
政所は「2回とも判定まで行ってないので、今回もKO決着だと思いますが、結果は前回と一緒かなというのと、今は全く相手にならないと思う」と前回以上の差を見せてKO勝ちすると言い放つ。
では、どういう試合内容にしたいかとの質問に、花岡は「政所選手が言ったように判定にはならないんじゃないかな。タイトルマッチ史上、大﨑選手と政所選手の試合より盛り上がるアツい試合になると思います」と、名勝負との評価が高い大﨑vs.政所を超える試合をするという。
それに対して政所は「一方的に勝たないとなって。大﨑選手に勝つためにやっているので、ここは一方的に勝たないと大﨑選手に近付けない。大﨑選手に近づける勝ち方をしないといけない」と、あくまでも大﨑戦を見越して圧勝すると宣言。
改めて印象を聞かれると、花岡は「去年トーナメントで優勝してから乗っていて、そこからさらに成長していてタイトルマッチも盛り上げていて強いと思いました」と高評価するが、「でも顔がムカつきますね」と2度目の対決前に言ったのと同じ印象を口にする。
政所は「(花岡の前の試合は)一瞬で終わったので覚えてないですが、前回と比べていい子になった(笑)。前の反省点を活かしていますね。前は言いすぎて負けたからと思っているのかな」と、前回の対戦前に煽りすぎたのが花岡の敗因だったと指摘。
これに花岡は「政所選手は煽ったら強いタイプなんだと分かりました(笑)。でも顔はちょっとムカつく。さっき、フェイスオフしたんですがサングラスをしていたので大丈夫でした。ちょっと笑いそうになったけれど」と、徹底的に政所の顔をいじる。
それに政所は「今日、もっと言ってくれるかなと思って期待していたんですけれど、めっちゃリスペクトを感じるコメントだったので僕もやりづらい。僕も顔はちゃんと見れないんですよ、ムカつくので(笑)。だからサングラスしてきました」と、政所も花岡の顔がムカつくと返答。
すると花岡は「前回煽った時にすかされたので、今回も煽ってもすかされるかなと思っていたんですが、今日はちゃんと返してくれるので嬉しいですね」と、政所が応じてくれたのが嬉しいと笑った。
政所は「前回は伊藤代表にムカついていて(タイトルマッチではなく挑戦者決定トーナメントになったことで)、あまり対戦相手が見えていなかった」と言って笑いを誘った。
花岡には、前日に行われたRISEフェザー級タイトルマッチで同門の安本晴翔(橋本道場)が門口佳佑(EX ARES)からタイトルを奪取した試合を見て刺激になったかとの質問が飛び、「あれだけの試合を見せられたら自分も早く試合がしたい。試合までをずっと見ていたので、あれくらいしないと獲れないのかなって思いました。本当に昨日は気持ちの勝ちだと思っていて気持ちの部分が出ていて、表情に出さないタイプなので気持ちの部分で勉強になりました」と答えた。
また、政所は大﨑が世界タイトルを目指すことを発表したことについてどう思うかを聞かれると「最後に勝ったヤツが強いと思っているので、絶対にやり返さないと気が済まないので無敗でいて欲しい」と、自分と戦うまで無敗でいてもらいたいと大﨑にメッセージを送った。