メキシコ湾で発生した大型のハリケーン『ミルトン』が、米国南部フロリダ州に接近。格闘技界にも影響を及ぼしている。
ミルトンは強い勢力を保ったままフロリダ州に接近し、10月9日に上陸する見通しで、現地8日午後の時点の勢力は5段階で最強の「カテゴリー5」とされている。
本誌では、日本時間9日朝に『UFC Fight Night: Royval vs. Taira』(日本時間13日朝・ラスベガスUFC APEX開催)に向けて、出場選手インタビューを行ったが、ジュニア・タファ(豪州)と対戦予定だったクリス・バーネット(米国)がインタビュー不可能との連絡が入った。
バーネットの自宅がハリケーン被害の可能性があるため、本人は無事なものの、ラスベガスでの試合が危ぶまれていた。その後、バーネットの欠場が発表され、タファの相手がショーン・シェラフ(米国)になることが分かっている。
同州には、アメリカントップチームやキルクリフFCなどのメガジムがあり、日本人ファイターも多数訪れている場所で、影響が懸念される。
「フロリダを襲った過去100年で最悪の暴風雨になる可能性がある」といわれる『ミルトン』の影響で、フロリダ州沿岸部では、さらなる洪水や強風による被害が予想されている。フロリダ州など南部では、9月下旬にもハリケーン『ヘリーン』により、230人以上が亡くなる被害が出ており、今回は州内のおよそ590万人に避難命令が出ていて、バイデン大統領は「生死に関わる問題」として住民に直ちに避難するよう呼びかけている。
タンパ付近の高速道路は避難する車で渋滞が発生。タンパ空港は閉鎖され旅客便は欠航となっている。
フロリダ州タンパに住むクリス・バーネットは、テコンドー黒帯の両親のもとサウス・フロリダ大学とキャンベル大学で教育学の学位を取得後、日本でもIGFで活躍。MMA23勝8敗でUFCでは2勝2敗。2022年9月の前戦ではジェイク・コリアーを相手に逆転のTKO勝ちを収めていた。