K-1 WORLD GPフェザー級王座とISKA世界スーパーフェザー級王座の二冠王となった寺田
2024年9月29日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催された『K-1 WORLD MAX 2024』の一夜明け会見が、30日(月)都内にて行われた。
第15試合のK-1 WORLD GPフェザー級タイトルマッチ3分3R延長1Rで、軍司泰斗(K-1ジム総本部チームペガサス)を延長R判定3-0で破り、第6代王座に就いた寺田匠(team VASILEUS)が出席。前夜の試合を振り返った。
「ベルトを獲れたのでほっとしています」という寺田は「昨夜は寝れなかったですね。一睡もできなかったです。ずっとベッドで携帯いじってました。自分の試合も見たし、凄い数の連絡が来てたので返していました」という。
左目の下にはあざが出来ていたが「もらった感じはしてなくて。朝、鏡を見たら腫れていました。痛みはないです。足がヒザとかいろいろ蹴っていたので足が痛いです」とした。
事前に練った作戦を遂行したのか、それとも自分を高めてやりたいようにやったのか、今回の試合はどっちだったかと聞かれると「どっちもです。試合になったら技とか考えたことでないことが多いので、ミットでパンチをもらったら蹴りを返す癖が付いていたので、本当に本能で戦いました」と説明。
軍司は判定に納得していないようだが、再戦を受けるつもりはあるかとの質問には「勝ち負けを決めたのもK-1側だし、僕らからしたら勝ちと言われるから勝ちなわけで。それと同じでK-1が再戦しろと言えばするし、しなくていいと言われればしないし、それは任せます」と答える。
これでISKA世界スーパーフェザー級王座との二冠王となり、「まだK-1のベルトを獲った実感が沸いていないので、これから徐々に。どっちのベルトも獲る時はつらかったのでどっちのベルトにも想いはあります」とどちらも大切なベルトだと話す。
team VASILEUS所属の男子選手で一人だけK-1のベルトを巻いていなかったことから、「今回負けたらまたタイトルマッチまで遠のくし、負けたらどうしようって毎日思っていたのでホッとしています」と、これで本当にteam VASILEUSの一員になれたとする。
そのチームのメンバーからは「試合直前は『匠が負けても何も思ってないし、練習頑張ったのを見てたから匠が出せれば満足だから』と言ってくれて。逆にいいプレッシャーになって、リラックスして戦えました」という。
試合後に渡辺雅和トレーナーが男泣きしていたことに「キックボクシングの師匠がいなくて。空手から転向した時も独学でYouTubeを見て兄と2人でやっていたので、キックボクシングを教わった人は雅和さんなので、初めて泣いているところを見て嬉しくて僕も控室で泣いていました(笑)」とのエピソードも。
「雅和さんがミットを持ってくれて、雅和さんってカーフキックとか普通のトレーナーは思い切り蹴らせないけれど思い切り蹴らせくれて。毎日身体をはってくれて。俺を壊してくれって勢いで来てくれるので。みんな1日8Rくらいするので、みんなミットをする時は40Rくらい持っているので身体的にはきついと思います」と、文字通り身体を張ってくれていることに感謝していた。
「みんなベルトを持っているので、もっといろいろ稼いだり有名になって恩返ししていきたい」とし、「世界最強を目指していくのは変わらないけれど、6月から試合がコンスタントに決まっていてずっとオフ期間がなかったので、今回は少しですけど心と身体を休めようと思います」としばし休息したいと話す。次の試合は「やって来年か、今年1試合するかしないかですかね」とする。
そして「また次、いつになるか分からないけれど進化した自分を見せるので応援と注目お願いします」とファンにメッセージを送った。