2024年9月27日(金)タイ・ルンピニースタジアム『ONE Friday Fights 81』(U-NEXT配信)に出場する、K-1三階級制覇・武尊(team VASILEUS)が、24日(火)オンライン会見を行った。
すでに現地タイ入りしている武尊は「体調とかはいつも通り。あとは減量だけかなって感じです」と、ホテル内でチームのメンバーと最終調整し、残すは減量のみという状態に仕上がっている様子。
ONEでは体重のほかにハイドレーションテストがあり、1月のスーパーレック戦で経験済みではあるが「タイと日本の環境が違うのもあって、こっちだと勝手に汗が出ちゃって。今日も寝てるときに2kg近く水分が抜けてしまいました。前回より水分量を変えてみているところもあるので、最後は集中しないとなって感じではあります」と油断は出来ないとした。
対戦するタン・ジン(ミャンマー)については「一発がある選手だし、身体も強そうだし、ラウェイ出身というのもあって気持ちも強いだろうなって。あとサウスポーにスイッチしたりするので、けっこうトリッキーな動きもあるし、警戒するところは多い」と、警戒心を強めているという。
変更前の対戦相手ブラック・パンサー(タイ)よりも噛み合いそうな相手だが、と問われると「噛み合うは噛み合うと思いますね。でも噛み合うということはこっちがもらう確率も上がるので警戒はしています」と、さらなる難敵になったとの見解を示す。
対戦相手が変わって「警戒するところが変わったので。パンチも一発があるので、そこを気を付けないと。左フックはけっこう警戒しないといけないのでそこの作戦を変えました」と、左フックを警戒していると明かす。対戦相手の変更自体は「前回ほど動じなくなったのはあるかな」とした。
武尊とはキャリアで差があるとの見方もされていることには「こっちの選手は多分プロだけじゃなくアマチュアをプロルールでやっているし、全然僕はそんなに気にしていない。普通の一選手として見ています」と油断もなく、「普段より、いつもより警戒していますね。対戦相手としても危険な技を持っている選手だなっていうのもあるし。ONEでの試合は向こうの方が経験はあるので」と答える。
「ONEに来て勝てていないのもあるし、現役で2連敗したことはないので、ONEと契約して連敗は許されないと思っているので負けられないプレッシャーはありますね」と、プレッシャーを感じているとの吐露も。
「今はとりあえず勝つことだけ。勝つ姿を見せたい気持ちだけです。プラスアルファでKOしてONEのファンにも僕の強さを見せたい気持ちもあります」と、とにかく勝ちたいという武尊。
今までのように絶対にKOするという気持ちとは違うのかとの問いには「戦う時にはKOする戦い方しか僕は出来ないので倒すための戦いをやるんですが。勝ちに飢えている気持ちなので、デビューした頃と同じような、勝って前に進み続けないといけないって気持ちでやっているので、いい試合を見せないといけないとか、綺麗なKOで勝たないといけないということは今回は一切ない。泥臭くても勝ちたい」と言い放つ。
そういう気持ちになったのは初めてかと聞かれると「THE MATCHで負けた後もそういう気持ちでしたね、フランスの試合の時は、あの時も怪我で試合が出来なくて、手術明けで1年くらい空いたのもあったし。今回はフランスから言えば1年半、勝ちから遠ざかっているので勝ちに飢えているというか。何が何でもギリギリの判定でもいいから勝ちが欲しいって感じです」と、珍しく判定でもいいから勝ちたいと勝利への渇望を口にした。
タイで試合をするのは「高校生ぶり」で、ムエタイの聖地と呼ばれるルンピニースタジアムでの試合には「(スーパーレックvs.ロッタンで会場を訪れ)会場の雰囲気が凄くよかったし、お客さんの熱も凄かったのでここでやりたいと思っていたので嬉しいですね」と気分が上がるとした。
前回との違いを聞かれると「調整方法を今回変えました。今まではコンディショニング面では練習で追い込むことをメインでやっていたののが、今回はコンディショニングはいつもの何倍もやって来たのでそこは変わった点かな。あと前回ONEの戦いで判定基準だったり、グローブ、リングの違いもあったのでそういう部分にアジャスト出来ているのではないかなと思います」とコンディショニングに気を使ったとする。
「単純にケアの量をめちゃくちゃ増やしたのもあります。全部トータルして、身体の治療もそうだし、ケアもそうだし、今までの10倍くらいやっているんじゃないかな。(身体の動きは)前回に比べたら全然いいかなと思います」と、成果を感じているという。
では、戦い方や技術面でも変化はあるのかと聞かれると「そこもちょこちょこ変えているのはある、前回の反省点もあるので。作戦になるので言えませんが」と“ある”と答え、「あまり出していなかった技も、もしかしたら出すかもしれない」とした。
自分のためだけでなく「日本に帰って翌々日(K-1)にもチームメンバーの試合が控えているので、ジムの代表として勝って後輩たちにつなげたい」との想いと「日本人選手が4人出るので、その最後なので勝って日本人選手の強さを見せたいと思います」との想いもある。
「ONE2戦目で初勝利を、必ず日本と世界のファンに勝つ姿を見せます」と何が何でも勝ってみせると誓った。