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【K-1】バンナに続き“エロジマン”ことエロール・ジマーマンが14年ぶり出場、カリミアンvs.イストラテ因縁の対決も決定、谷川聖哉は秋山成勲からの刺客と対戦

2024/09/13 20:09
 2024年10月5日(土)エディオンアリーナ大阪『K-1 WORLD GP 2024』の追加対戦カードが発表された。  未定となっていた「K-1 WORLD GP 2024 無差別級アジア予選」の対戦カード4試合が決定。  既報通り“番長”ジェロム・レ・バンナ(フランス/Le Banner X tream Team) の電撃参戦が決定。第2代K-1 WORLD GPクルーザー級王者K-Jee(K-1ジム福岡チームbeginning)と対戦する。 「K-1番長」「ハイパー・バトルサイボーグ」と呼ばれ、旧K-1時代にはピーター・アーツ、アーネスト・ホースト、マイク・ベルナルド、アンディ・フグらとライバル争いをしてきたK-1レジェンド。1995年にK-1初参戦で、いきなりWGP準優勝。2000年には極真空手世界王者のフランシスコ・フィリォを左ストレート一撃でマットへ沈め、「千年に一度のKO」と評価された。2002年にはK-1 WGPで準優勝し、「無冠の帝王」と呼ばれることもあった。  旧K-1消滅後は『GLORY』『HEAT』などに参戦、2023年8月には『BreakingDown』に出場し、キム・ジェフンを一蹴した。また、MMAとの二刀流で試合を行うこともあり、安田忠夫、秋山成勲、石井慧、ロッキー・マルティネスらと対戦。7勝3敗の戦績を残している。 【写真】BreakingDownにも出場し、元極道のキム・ジェフンをKOしたバンナ 直近では2024年6月に『KNUCKLE'S 16』のキックルールで金枝勇気を右フックで2R KOで下し、健在ぶりを証明したばかりだ。K-1のリングに上がるのは2010年10月以来、新生K-1のリングは初となる。  レジェンドを迎え撃つK-Jeeは福岡を拠点として2019年には初代Krushクルーザー級王座決定トーナメントで3試合ともKOして初代王座に就いた(同王座は返上)。2020年12月の福岡大会でK-1同級王者シナ・カリミアンに挑戦し、1R1分54秒の速攻勝負でTKO勝ち。第2代王座に就いたが、2021年3月の再戦でカリミアンに王座奪還を許した。2022年4月のK-1無差別級トーナメントでは1回戦でムハマード・サッタリにKO負けを喫し、8月大会では谷川聖哉に判定負け。11カ月ぶりの復帰戦となった7月大会ではステファン・ラテスクにKO負け、2023年9月には上田幹雄にKO負け、2024年3月のイタリア遠征でも敗れ5連敗中。戦績は21勝(18KO)16敗。  51歳のバンナが再び無差別級トーナメントに名を連ねるのか、それともK-Jeeがレジェンドを超えて連敗脱出するのか。大阪が燃える一戦となりそうだ。  シナ・カリミアン(イラン/SINA ARMY)の対戦相手は、因縁のクラウディオ・イストラテ(ルーマニア)となった。  カリミアンはアマチュアムエタイで活躍後、2018年9月の「K-1 WORLD GP初代クルーザー級王座決定トーナメント」に初来日。トーナメントを制して初代王者となった。同王座は2020年12月の3度目の防衛戦でK-Jeeに敗れて手放したが、2021年3月のダイレクトリマッチでK-JeeをKOし、王座を奪還。その後は、反則勝ちも含めて5連勝。2023年9月の「K-1 30周年記念無差別級トーナメント」では1回戦でKO勝利も準決勝でクラウディオ・イストラテに敗れる。2024年3月、初防衛戦でリュウ・ツァーにKO負けを喫し、王座を手放した。200cm、90kg。戦績は16勝(8KO)4敗。  イストラテはルーマニア出身でイタリア在住のISKAヨーロッパ・ヘビー級王者。ガードが固く、攻撃は大胆に突進するのが持ち味。2023年9月のK-1に初来日し、「K-1 30周年記念無差別級トーナメント」の1回戦でマハムード・サッタリを初回KO、準決勝でシナ・カリミアンに判定勝ちで決勝へ進出したがリュウ・ツァーに初回KO負けで優勝を逃した。2024年6月にはサラエボで行われた「K-1無差別級東欧予選トーナメント」に出場したが、1回戦で試合放棄による負け。9月には『巌流島VIRTUAL SURVIVAL2』に出場し、三上ヘンリー大智に判定負けしている。187cm、110kg。 【写真】両者とも反則が目立ち、試合後には口をそろえて「あいつは汚いヤツだ」と互いを罵った 前述の通り、両者は2023年9月の「K-1 30周年記念無差別級トーナメント」準決勝で対戦し、1Rにイストラテが先制のダウンを奪い、2Rになるとカリミアンのパンチが後頭部に当たった、カリミアンの蹴りがローブローになったとイストラテがアピール。長い中断もあり、ラウンド終了のゴングが鳴ってレフェリーが両者を分けようとしたところでカリミアンの左フックがレフェリーにヒットしてしまい、レフェリーがダウンするという場面も。  競技の結果、カリミアンは反則が多いため減点1のイエローカード。その後もローブローで中断するなど荒れた展開となってイストラテが判定勝ちしたが、カリミアンは「何度見てもスタミナが無いし、言い訳ばかりだし、金的を蹴られたふりや、マウスピースを口から出して時間稼ぎする選手だと思っています」とイストラテを酷評。因縁が残る一戦となっていた。  日本人エースと目される谷川聖哉(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)は、クォン・ジャンウォン(韓国/Cheonghak Muaythai Gym))との対戦が決定。  谷川は空手で第1回&第3回真正会全日本選手権大会重量級優勝など数多くの実績を残し、2017年5月にキックボクシングでプロデビュー。2020年3月よりK-1 GROUPに参戦すると2021年7月の「第2代Krushクルーザー級王座決定トーナメント」では決勝へ進出するもサッタリにKO負けで王座戴冠ならず。2022年4月の「K-1無差別級トーナメント」でも決勝進出を果たしたがサッタリにKOで敗れた。8月にはK-Jeeとのクルーザー級日本最強決定戦で勝利も2023年12月にリュウ・ツァーにKO負け。ミドル級まで階級を下げて臨んだ2024年3月の「初代Krushミドル級王座決定トーナメント」では準決勝でブハリ亜輝留に敗れた。8月にはクルーザー級に戻り、RUIを初回KO。戦績は12勝(5KO)9敗1分。  ジャンウォンは元MAX FCヘビー級王者で、秋山成勲がK-1 KOREAから送り込んできた、体重128kgの韓国ヘビー級の怪物。一撃で倒しにいくスタイルではなくムエタイにも精通し、ローからミドルキック、そしてパンチからヒザ蹴りと流れるようなコンビネーションを得意とするテクニシャンタイプだ。2024年3月にK-1に初来日、安藤優介を右のパンチを合わせて初回KO勝ちを飾った。戦績は17勝(13KO)2敗。  そして、かつてK-1ヘビー級で活躍した“エロジマン”ことエロール・ジマーマン(オランダ)の参戦も決定した。  ジマーマンは2008年4月のK-1 WORLD GPアムステルダム大会での予選トーナメントで優勝し、9月の『K-1 WORLD GP 2008 FINAL16』に初出場。グラウベ・フェイトーザから2度のダウンを奪って勝利し、一躍注目を集める。12月のFINALではエヴェルトン・テイシェイラからもダウンを奪って勝利、準決勝ではバダ・ハリとダウン応酬の激闘を演じるも逆転KO負けを喫した。その後はK-1ヘビー級の主力選手の一人となり、“エロジマン”のニックネームでファンに親しまれた。  現在38歳になっても現役を続け、2024年6月13日にルーマニア・ガラツィにて開催された『K-1 FIGHTING NETWORK ROMANIA 2024』でK-1にカムバック。メインイベントでギリシャのマイク・カラマスケタスと対戦し、右ローキックで戦意喪失に追い込んで初回TKO勝ちを収めている。戦績は90勝(51KO)28敗。日本のK-1出場は2010年12月以来l  その対戦相手は、ヘビー級新鋭の山口翔大(GENESIS)に決定した。  山口は空手をバックボーンに持ち、白蓮会館の全日本大会で5度優勝。300超の流派・団体が加盟するJFKO全日本大会では、2018年と2019年の重量級を連覇。2019年には新極真会の世界大会の日本代表に選ばれ、世界の強豪と戦った。2022年に白蓮会館を退会し、キックボクシングに挑戦。2022年9月にKrushへ参戦して木村太地から判定勝ち。12月にK-1のリングで佐野勇海をKO、2023年4月にKrushでANIMAL☆KOJIから判定勝利、12月には星龍之介をKOで下した。2024年7月のホーストカップで入田和樹から判定勝ちし、戦績を7勝(3KO)無敗とした。  今回のアジア予選で勝利した4選手が、12月14日(土)東京・国立代々木競技場第一体育館で開催される『K-1 WORLD GP 2024』決勝ラウンドに進出。すでに昨年の無差別級GP優勝者リュウ・ツアー(中国)、6・29サラエボでの東欧予選優勝者ミロス・ツヴェチカニン(セルビア)、7・27シチリアでの西欧予選優勝者リース・ブルーデネル(イギリス)、8・24ブラジリアでの南米予選優勝者アリエル・マチャド(ブラジル)の出場が決まっている。
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