MMA
レポート

【DEEP】魚井フルスイング、左の蹴りで梶本下し、2年10カ月ぶり白星掴む。原が渋谷を左クロスでKO、濱口がナカムラをドミネート、ダウン奪う松岡が安永にスプリット判定勝ち、水野が4連勝、湯浅が59秒腕十字勝ち、J太郎がダウンも一本勝ち

2024/09/08 14:09
 2024年9月8日(日)東京・ニューピアホールにて『宗明建設 Presents DEEP 120 IMPACT』(U-NEXT、DEEPメンバーシップ配信)が開催された。前日計量は全選手が計量をパス。コメントは下記の通り。 ▼メインイベント(第12試合)DEEPバンタム級 5分3R〇魚井フルスイング(和術慧舟會HEARTS)61.40kg[判定3-0] ※30-27×3×梶本保希(パラエストラ八王子)61.50kg  39歳の魚井は、2024年6月の前戦『RIZIN.47』で梅野源治とヒジありキックボクシングルールで対戦し、ダウンを奪われるなか、無意識にテイクダウンに入ってしまうなど、判定3-0で敗れた。今回は本職のMMAに戻り、22歳の梶本保希と対戦する。  梶本はプロ4連勝後、黒井海成、木下カラテ、巽大祐といった実力者に敗れるも、5月26日のフェルナンド戦で判定勝ちし再起を飾っている。 梶本「明日はバチバチに殴り合って、メインに相応しい試合にします」 魚井「そうでうね……自分もバチバチにやり合いたいと思います。格闘技業界はいま、ちょっとしょーもないことで盛り下がっている感があるかなと、自分も周りの格闘技ファンも思っていると思うので、出場選手全員で、ホンマモンの格闘技を見せて楽しんでもらえたらなと思っています」  1R、視線を下げて右をフルスイングする魚井。さらに左右の飛び込みに低いシングルレッグの梶本は組んで左で差しもブレーク。  左の蹴りの魚井。梶本は右ストレートからダブルレッグテイクダウン!片ヒザまで着く魚井はケージに寄りかかり足を持つ梶本にパウンド。  シングルレッグの梶本は引き出そうとするが、左小手で潰した魚井は右でパウンド・ヒジ! 出血した梶本はシングルレッグからヒザを立てに行くが、その腰に魚井はヒジを落とす。  2R、ドクターチェック、再開。梶本の組みを剥がして跳び蹴りの魚井。今度は梶本が魚井の入りに右ヒザ! それを受け止めて落とす魚井。  サウスポー構えの魚井に、梶本は右を伸ばしてそのままシングルレッグへ。そこにヒジを落とすと梶本は離れる。  右から左フック、左ミドルを蹴る魚井。梶本のダブルレッグも凌ぎ、突き放す。右を振ってシングルレッグの梶本に左小手で右でこつこつ殴る魚井。立ち上がりゴング。  3R、右インローの梶本。魚井は右外を取って左ミドル! 詰めて右ヒザでシングルレッグに入るもヒジの魚井に離れる。  低いボディストレート、右フックで入る梶本に、魚井は左を合わせに行く。さらに右フック。互いに見合い、ブレーク。両者ネガティブファイトで注意。  再開。梶本の右の蹴りに、魚井は左の蹴りが交錯。詰めて左ハイを当てる魚井! さらに左インロー。梶本もプレッシャーをかけると左フック。  かわした魚井は右フック。梶本のシングルレッグに左ヒザを合わせると梶本は離れる。さらに梶本がシングルで組んでゴング。  判定は30-27×3で魚井が勝利、4連敗から白星を掴んだ。 [nextpage] ▼セミファイナル DEEPフライ級 5分3R×渋谷カズキ(高本道場/FIGHTER’S FLOW) 56.70kg[1R 2分22秒 KO]〇原 虎徹(CAVE) 57.0kg  元フライ級コンテンダーの渋谷は、2024年4月に1年4カ月ぶりにMMA復帰し、島袋チカラに判定勝ちで2連勝中。  原は、4連敗から2022年12月に小川徹を1R TKOに下すも、2023年4月のDEEP名古屋で杉山廣平に一本負け。  2023年12月に三ツ塚勇介をパウンドアウトすると、2024年3月の韓国『Double G FC 16』でRTU帰りのチェ・ソングクとフライ級王座を争うも、スプリット判定負けで戴冠ならず。今回の勝者が王座戦線に駆け上がるか。 原「前回、韓国でタイトルマッチだったので、明日が今年初のDEEPでの試合になるので非常に楽しみです。しっかりフィニュシュして勝ちます」 渋谷「今回から高本道場とFIGHTER’S FLOWの所属になりました。明日、原選手はフィニュシュ狙ってくるというので、僕もフィニュシュ狙って、しっかり勝ちたいと思います。勝った暁には福田チャンプに言いたいことがありますので、楽しみにしていてください」  1R、サウスポー構えの原、オーソの渋谷も立ち合うが、原は左から右で動きを止めさせる。左ストレートを当てる原に、打ち気の渋谷は右を当てて前に出るが、左を振ったところに下がりながら原はカウンターの左を当ててダウンを奪い、ヒザから崩れた渋谷にすぐにレフェリーが間に入った。 [nextpage] ▼DEEPフライ級 5分2R×マサト・ナカムラ(レンジャージム)57.15kg[判定0-3] ※18-20×3〇濱口奏琉(パラエストラ和泉)57.25kg→57.20kg  同じくフライ級のマサト・ナカムラは、フィリピンと日本のハーフで、9歳からグローブ空手を始め、15歳で地下格闘技に出場し、2019年12月にDEEP初参戦。2024年5月に、2年ぶり復帰の関原翔との試合で判定負けで、Naiza FC 55(ジャルガス・ジュマグロフに初回TKO負け)とCFN 29(ライアン・ロバーロソンに判定負け)に続いて3連敗中。  濱口は、柔道で大阪府の強化指定選手に選ばれ、フルコンタクト空手でジュニアの国際大会で2連覇。レスリングは高校で近畿大会3位、大学では西日本新人戦で優勝・インカレ5位の成績を持つ。MMAでは、3戦目で武利侑都、4戦目で丸山幹太に一本勝ちも、2024年6月の前戦で安谷屋智弘に判定負け。 濱口「最後ちょっと落として明日はかましたいと思います」 ナカムラ「俺が、勝ちます」  1R、サウスポー構えの濱口。組んでケージに押し込むのは濱口。ケージ背にするナカムラはヒザ蹴り。跳びつき十字を狙うが作らせない濱口は上に。ナカムラは金網使い立つとブレーク。  サウスポーから右下段、左上段の蹴りは濱口、その組みにニンジャチョークを極めに行くナカムラだが、首を抜く濱口はボディロックテイクダウン。  下のナカムラは腰を切り腕十字、スラムして外した濱口にナカムラはヒザ十字狙いも濱口が伸ばさゼず。  2R、サウスポー構えから左の上段蹴りの濱口。さらにシングルレッグテイクダウンに首を抱えるナカムラだが、すぐに抜く濱口はトップコントロール。立つナカムラを投げて、押し込む。  体を入れ替えようとシングルレッグのナカムラを濱口はバッックリンチで崩して送り手をつかみナカムラに小手も回させず、ケージに押し込み、ゴング。判定20-18×3で濱口が勝利した。 [nextpage] ▼DEEPフライ級 5分2R〇松岡疾人(NEX SPORTS)57.0kg[判定2-1] ※19-19マスト松岡×2,19-19マスト安永×安永吏成(フリー)57.10kg  松岡は、2連敗から3連勝中。沖縄MCCSでショージンミキを初回KO後、中西哲生にスプリット判定勝ち。2024年5月の前戦ではキム・ウジェに1R リアネイキドチョークで一本勝ち。  安永は『格闘DREAMERS』を経て、2023年5月にマサト・ナカムラに判定負け。同年11月に坂本岳にサウスポー構えからカーフキック、左ヒザ、右アッパーを効かせて前手の右アッパーでTKO勝ちしている。  1R、サウスポー構えの安永は左インロー。オーソの松岡も右インローからサウスポー構えになると、安永は左カーフ。オーソに戻す松岡。安永はワンツー。左ハイ。ガードの松岡は詰めるが左回りの安永は左の蹴り。松岡は右ストレートを入れる。  じりじりと詰めて、左ハイでダウンを奪う安永。立つ松岡と右四つで組んで右ヒザ蹴り。ブレークにすぐにシングルレッグの松岡にニンジャチョークを狙う安永。松岡は足を離し、首を抜く。  2R、右ジャブを突き、松岡のダブルレッグを切る安永。松岡は左頬から出血。右のタイミングを図る松岡は右ストレートでダウンを奪うと、すぐに立つ安永も左を突く。組む松岡を剥がした安永。詰めて左ミドルハイをガード上に。  松岡は右ボディストレートから左フックで崩して安永に両手を着かせると、安永はダブルレッグで組みに。バッククリンチで中央に引きだそうとするがケージ際に戻る松岡にブレーク。  打ち合いから組んだのは松岡。安永はアームインギロチンチョークで引き込むもゴング。  判定は2-1(19-19マスト松岡×2,19-19マスト安永)で松岡が勝利。自身初の4連勝をマークした。 [nextpage] ▼DEEPフライ級 5分2R×加藤瑠偉(フリー)56.95kg[判定1-2] ※19-19マスト渡邉×2, 19-19マスト加藤〇渡邉龍太郎(SONIC SQUAD) 56.65kg 渡邉「DEEPの皆さん初めまして、ZSTから来ましたSONIC SQUADの渡邉龍太郎です。今回3年半ぶりの復帰戦になるんですけど、“戦う俳優”と格闘技界では呼ばれだしてるので魅せる試合を今までやってきたので、今回もブッ倒して魅せたいと思います」 加藤「まあ、がっつり1Rでブッ倒すんでしっかりチェックしてください、押忍」  1R、サウスポー構えの加藤。渡邉はオーソ。遠間からシングルレッグの加藤は金網際でボディロックからテイクダウン。フルガードの渡邉に細かいパウンドの加藤。渡邉はケージに這い、下から腕十字も腕を外す加藤。ブレーク。  スタンド再開。加藤のダブルレッグを差し上げた渡邉は右ミドル、右ローもローブローに。ゴング。  2R、加藤は早々にシングルレッグでドライブしてケージに押し込み投げるも、そのままトップを奪う渡邉。しかしブリッジで上を取り返す加藤に下の渡邉は腰を切り腕十字、三角絞め狙いもかつぎパスの加藤。渡邉がフルガードに戻しブレーク。  加藤のシングルレッグをがぶって上を取った渡邉。背中をついた加藤は蹴り上げで腰を切るが、渡邉がパウンドからマウント。股を抜けようとする加藤に腕十字、バック狙いに切り替えも、スクランブルする加藤。  判定は2-1(19-19マスト渡邉×2, 19-19マスト加藤)で渡邉が勝利した。 [nextpage] ▼DEEPフェザー級 5分2R〇水野新太(フリー)66.15kg[2R 0分56秒 TKO] ※左ストレート→鉄槌×石塚 一(神龍ワールドジム)65.85kg  水野「明日はいろんな思いがあって試合をします。KOか一本で終わらせるんで応援お願いします」  水野はサウスポー構えから石塚をケージに詰めると、左ストレートでダウンを奪い、鉄槌連打でTKO勝ち。  プロ4戦全勝とした水野は「8月10日に母ちゃんが病気で亡くなって、試合もしたくなかったんですけど、お母ちゃんのために試合しました。21年しか一緒にいられなかったけど、もっと活躍してお母ちゃんのために頑張ります」と語った。 [nextpage] ▼DEEPバンタム級 5分2R×岩見 凌(KIBAマーシャルアーツ)61.65kg[1R 0分59秒 腕十字]〇湯浅帝蓮(FIGHTER'S FLOW)61.60kg 湯浅「今日、アメリカから来ました。前回のプロ試合は5年前、そのときからほんとうに強くなった。皆さん見てください」 岩見「明日の試合は何が何でも勝ちます」  1R、右でダウンを奪った湯浅。岩見のダブルレッグにギロチン狙いから腕十字を極めた。全米柔道選手権で3度優勝したという寝技の実力を見せた。 [nextpage] ▼DEEP 68kg以下 5分2R〇滝田J太郎(KINGCRAFT)67.60kg[1R 3分16秒 アームバー]×宮本誠一(KATANA GYM)67.80kg 宮本「昨年の試合、やってきたことが全然出せなかったんで、今回、滝田選手、僕よりもキャリア全然上の選手ですが、打撃も組みもしっかり圧倒して勝ちたいと思います」 滝田「明日は若者に負けない熱い試合を2人で見せましょうよ。やるぞ! 以上です」  1R、ともにサウスポー構え。宮本の左にダウンした滝田は立ち上がりシングルレッグへ。  テイクダウンからサイド、亀になる宮本に腹固めで門脇チョーク狙いから仰向けにさせて両足でストレートアームバーを極めた。 [nextpage] ▼DEEPバンタム級 5分2R〇山口コウタ(パラエストラ八王子)61.50kg[2R 1分06秒 TKO] ※左ストレート→パウンド×フェルナンド(JAPAN TOP TEAM)61.05kg フェルナンド「明日は4試合目ですがみんなしっかり見てください」 山口「明日は何が何でも絶対に勝ちます、何が何でも絶対に勝ちます。以上です」  ともにサウスポー構え。フェルナンドの右に山口が左ストレートでダウンを奪いパウンドアウト。 [nextpage] ▼DEEPフェザー級 5分2R×アシルベック(FIGHTER'S FLOW)65.95kg[判定1-2] ※19-19マスト雄大×2, 19-19マストアシルベック〇雄大(リバーサルジム新宿ME,WE)66.00kg 雄大「前回デビュー戦で悔しい思いをしたので、明日は勝ってここから這い上がります」 アシルベック「皆さんこんにちは、私はウズベキスタン人です。またDEEPでまた戦えて嬉しいです。対戦相手より速く倒して、美しいファイトを見せたいと思います」 [nextpage] ▼DEEPフライ級5分2R×武利侑都(KRAZY BEE)56.90kg[判定1-2] ※19-19マスト濱口×2, 19-19マスト武利〇濱口麗地(K-Clann)57.15kg 濱口「打倒極、すべて圧倒して、KOか一本で勝ちます」 武「明日、勝ちます」 [nextpage] ▼DEEPライト級 5分2R〇宇良 拳(KINGCRAFT)70.40kg[判定3-0] ※19-19マスト宇良×3×渡部智偉(KATANA GYM)70.35kg 渡部「秋田から来ました。元刑務官ファイターの渡部智偉です。まず、対戦相手がいることに敬意を表し、敬礼したいと思います。明日は僕たちZ世代が盛り上げます」 宇良「沖縄から来ました宇良拳です。第1試合、しっかりプロの興行として盛り上げましょう。よろしくお願いします」 [nextpage] 【オープニングファイト】※12:40開始 ▼DEEPフライ級 3分2R アマチュアSルール×竹見浩史郎(JAPAN TOP TEAM)57.10kg[1R 2分18秒 腕十字]〇松井優磨(KATANA GYM)56.75kg 松井「DEEPで戦うことを誇りに思います」 竹見「しっかりKOで勝ちます」 [nextpage] ▼DEEPストロー級 アマチュアSルール〇マイケル北見(フリー) 52.05kg[判定3-0] ※20-18×2, 19-19マスト北見×フェリペ・ハセヤマ(関谷柔術) 51.10kg ハセヤマ「オープニングの試合なので必ずいい試合をします」 北見「サイパンから来ました。いい試合をして勝ちたいと思います」
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.335
2024年11月22日発売
年末年始の主役たちを特集。UFC世界王座に挑む朝倉海、パントージャ独占インタビュー、大晦日・鈴木千裕vs.クレベル、井上直樹、久保優太。武尊、KANA。「武の世界」でプロハースカ、石井慧も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント