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インタビュー

【UFC】メインで“ドゥリーニョ”と対戦するショーン・ブレイディ「ギルバートと俺は似ている、ただし俺の方が少し若くて、少し速くて、少し強い」

2024/09/08 06:09
【UFC】メインで“ドゥリーニョ”と対戦するショーン・ブレイディ「ギルバートと俺は似ている、ただし俺の方が少し若くて、少し速くて、少し強い」

(C)Zuffa LLC/UFC

 2024年9月7日(日本時間8日)、米国ネバダ州ラスベガスのUFC APEXにて、『UFC Fight Night: Burns vs. Brady』(U-NEXT配信)が開催される。

 メインイベントは、ウェルター級で元1位の“ドゥリーニョ”ギルバート・バーンズ(ブラジル)と、ランク上から上がって来たショーン・ブレイディ(米国)の一戦。

▼ウェルター級 5分5R
ギルバート・バーンズ(ブラジル)22勝7敗(UFC15勝7敗)171lbs/77.56kg
ショーン・ブレイディ(米国)16勝1敗(UFC6勝1敗)171lbs/77.56kg

 バーンズは、UFC6連勝後の2021年2月にカマル・ウスマンのウェルター級王座に挑戦し、3R TKO負けで王座戴冠ならず。その後、3勝3敗で現在2連敗中だが、黒星は13戦無敗のハムザット・チマエフと、現王者ベラル・ムハマッド、そして17連勝中のジャック・デラ・マダレナという強豪のみ。

 特に2024年3月の前戦マダレナ戦では、後半の組みで圧倒するもグラウンドヒジを浴びて逆転負けだった。

 対するブレイディは、10戦無敗でUFCと契約。UFCでも無敗のまま5連勝も、2022年10月のベラル・ムハマッド戦で2R TKO負け。キャリア初黒星を喫した。

 しかし、2023年12月の前戦では、8年ぶりにウェルター級に落としたケルヴィン・ガステラムを相手にテイクダウンしてポジションを支配。最後は3R キムラで一本勝ちしている。

 ヘンゾ・グレイシー・フィリー所属、ペンシルベニア州フィラデルフィア生まれのショーン・ブレイディに、似たファイトスタイルを持つバーンズとの試合を訊いた。

 なお、同大会は、日本時間8日(日)朝5時にスタート予定のプレリム6試合、8時に始まるメインカード6試合を含む全試合が『UFC FIGHT PASS』ならびに『U-NEXT』でライブ配信されている。

テイクダウンからのサブミッションは、俺がこの地球上で一番上手い!

──暗闇の向こうにかすかにブレイディ選手の顔が見えます。今はどちらですか?

「今はちょうど──ちょっとカメラを回してみようか。ちょうどUFC PIを出たところだ。トレーニングを終えて、今ベガスは夜20時。君たちの為にトレーニングを切り上げてきた、そのくらいこのインタビュー楽しみにしてたんだよ(笑)」

──トレーニング直後にありがとうございます。あなたのバックボーンは高校時代に始めたムエタイとブラジリアン柔術ですよね?

「そう、格闘技を始めたのは最初、ムエタイとキックボクシングからでそれからあまり間を空けずに柔術を始めた。16歳頃だったかな?
最初にフィラデルフィアで教わった先生の名前はフリオ・ロザリオっていう、アメリカの退役海軍だった人だ。それからすぐにMMAのプログラムに参加して、それから俺の歴史は続いている感じだ」

──ヘンゾ、ダニエル・グレイシーに師事したあなたは、2021年にグラップリング(Fury Pro Grappling 3)でクレイグ・ジョーンズに判定勝ちしていますよね。ラスベガスということは、『CJI Craig Jones Invitational』が話題になっていたのではないですか。

「もし見てなかったら、グラップリングファンとは言えないだろう? もちろんADCCも見ているよ。本当に最高のグラップリングを見れた。特に、CJIのケイド・ルオトロとアンドリュー・タケットの試合かな。2人とも立っても寝ても止まらないいい試合だったよね。あとニッキー・ロドリゲスのサブミッションがよかったよね。何が良かったって、あのすり鉢状の壁があった事で、MMAに近しい感じがしたし、5分3ラウンドで、5分5ラウンドがチャンピオンシップだった。いつか自分も戦いたいって思ったさ」

──あなたも前戦ではケルヴィン・ガステラムをキムラロックに極めていますよね。Fury Pro Grappling 4でベン・サンダースを極めたときと同じフィニュシュでした。

「キムラは俺が一番好きなサブミッションなんだ。とてもベーシックだが、効果的なサブミッションで白帯相手でも黒帯相手でも、相手のレベルが高くても低くても誰であろうが効かせられる。MMAでも押さえ込みとして効果的だし、ポジションを失うこともない。それが柔術なんだ。ベーシックなサブミッション技術──チョークやアームロックやシンプルな技は相手が誰であろうと極められる」

──そのフィニュシュに至るまでには、テイクダウンやパスガードがされていることになります。 ドゥリーニョ相手にその自信は?

「テイクダウンからのサブミッションは、俺はこの地球上で一番上手いと思っているから、それが相手がギルバート・バーンズであっても、他の誰であっても出来ると思う。万が一サブミッションできなくても問題ない、他の方法で倒すだけだから。それがMMAだ」

──バーンズのようにMMA柔術の名手と戦う事の意味をどうとらえていますか。

「自分のレガシーとしては非常に意味は大きい。バーンズはこの競技を長年続けてきて偉大な事も成し遂げてきた選手だと思う。そんな彼とオクタゴンに立てる事は素晴らしい。ただ、同時に彼は俺の新たな対戦相手の一人でしかない。彼のファイトスタイルのファンではあるが、オクタゴンで戦ってやるべき事をやって今週の土曜(日本時間日曜)に彼を倒す必要があるんだ」

──ドゥリーニョとあなたのファイトスタイルは似ている部分もありますね。

「あぁ、それはいい見立てだと思うよ。ただ俺の方が少し若くて、少し速くて、少し強いんだ。そして打撃の展開に関しては俺の方が幅の広さ(ダイバーシティ)があると思っている。でもギルバートのファイトスタイルは好きだよ、彼と比較されるのはとてもいい。ただ、レベルとしては俺の方が上で、運動能力的にもだ」

──バーンズは最近ストライカーと言ってもいい戦い方も見せます。その点での自信は?

「ストライキングの自信も、天井を破るほどあるよ。ストライキングはこれまでにないくらいだ。ゲイブ(ギルバート)はいいストライカーだけど、ストライキングディフェンスに関しては彼はベストな選手ではないし、何度かノックアウトもされている。いかにして彼と立ち会うかをやってきた。打撃が当たる事もたくさんあるし、だか俺も成し遂げられるよ

 それに自分のジムにはたくさんいい選手がいて、ジョー・パイファー、同じ大会で戦うアンドレ・ペトロスキー、パット・サバティーニもいる。ロシアやウクライナからもたくさん選手が来ているし。皆、無敗の選手ばかりだ。何しろこれからの選手も含めていいヤツが集まっている。ウズベキスタンからも選手が来ているし。いいジムだ。ジムは本当に大きくなってトレーニングパートナーに困る事はない」

──ズバリどんな試合になりますか?

「試合は最終的に俺が拳を上げて終わっているよ。何があってもね」

──ところであなたの背中の大きな般若のタトゥーは日本風ですね。

「ハンニャだね。日本のタトゥーが大好きなんだよ。他にも龍や虎や般若、鬼も入れているし。日本の和彫りの文化がすごく好きなんだよね。本当に美しいし、一つひとつの絵に意味があるというのも知っているけど、とにかく見た目が大好きなんだ。こう大きくて派手で強そうな感じがね」

──日本に来た事もあるのですか?

「行ったことはないけど、エディ・アルバレスは俺と同じフィラデルフィアが地元なんだけど、俺は彼を見て育ったんだ。彼は日本でとても有名だろ? だから、試合としては行きたくないけど、普通に日本に旅行に行ってみたい(笑)。だけど俺、行けないんじゃないか? タトゥーがあるから。タトゥー隠さないといけないんだろう? 日本は」

──そんな事ないですよ。

「そうなのか、じゃぁ、日本は確実に俺の行きたいところリスト入りだよ!」

──メインを期待するファンへメッセージを。

「日本のみんな大好きだよ。土曜(日本時間日曜)、試合を見て応援してください。俺のタトゥーで分かるように、日本のカルチャーが大好きだ。俺の試合をU-NEXTで見てね。すぐ日本に遊びに行くから!」

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