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インタビュー

【DEEP】雨中で空手が活きた──西谷大成からダウン奪い、一本勝ちした海飛「腰を入れずに空手の基本稽古の動きで戦った」「誰もやりたがらないシェイドゥラエフと戦いたい」

2024/09/05 17:09
【DEEP】雨中で空手が活きた──西谷大成からダウン奪い、一本勝ちした海飛「腰を入れずに空手の基本稽古の動きで戦った」「誰もやりたがらないシェイドゥラエフと戦いたい」

(C)GONG KAKUTOGI/Keisuke Takazawa

 2024年8月31日(土)東京・お台場青海R区画野外特設ステージにて『DEEPサマーフェスティバル2024 in お台場』(U-NEXT配信DEEPメンバーシップ配信)が雨中の屋外で開催された。

 雨水がたまり、氷上のようにマットが滑るなか、打撃も組みも寝技もあるMMAとして、ファイターのポテンシャルが十分に発揮できる環境ではなく、また通常のファイト以外の危険も伴う試合となったが、同じ条件下で相手を倒す者、極める者がいたのも事実だ。

 セミファイナルのフェザー級戦では、2連勝中の海飛(和術慧舟會HEARTS)が、ジャパントップチームの西谷大成と対戦。雨足が強まり足元がおぼつかないなか、海飛は打ち方を変え、空手で突破口を開いていた──。

みんなやりたがらないシェイドゥラエフと戦いたい

──雨中であれほどの滑るマットのなか、海飛選手は途中で対応して打撃を当てるようになりました。何かを変えましたか。

「空手上がりなので、腰を入れなくていいや、と思ったんです。空手の正拳中段突きとほんとう、基本稽古の動きに立ち戻って、左上段の蹴りは……あの状況でもどうしても打ちたかったんです。あれが自分のプライドなんで」

──確かに、途中から海飛選手の下段の蹴りも当たっていました。腰を入れることなく打てる突き・蹴りであの滑るなかで打撃を入れたと。

「そこが活きたと思います。あとは足を止めてのボクシングでも結構“パパパン”と回転力で打てたので」

──組みでも西谷選手のテイクダウンをスプロールして、互いに滑るなか、ダブルレッグに尻を着かされながらも足をかけさせずに正対して突き放し、右四つでも体を入れ替えて海飛選手から小外刈りでテイクダウンを奪っています。

「HEARTSでテイクダウンもディフェンスも立つこともずっと練習してきたので、いまは寝技しか練習してないくらいで、最近、NEVER QUITにも出稽古し、安藤(晃司)代表やISAOさんのいるなかで組み技もやりこんでいて、めちゃくちゃいい経験になっています。まだまだレスリング、寝技が僕の課題ではあるので、そこがMMAとしてより打撃と繋げていきたいと」

──そして2Rには、海飛選手が右ジャブを当てて圧力をかけるなかで、下がった西谷選手はダブルレッグに入った。ここで足が滑ったというコメントもありましたが、動画を見直したのですが、西谷選手が頭を下げた瞬間に、海選手は小さくスイッチして右ヒザ蹴りのモーションに入っている。滑る前にヒットしていました。

「ヒザ当たりましたね。いまも実際ヒザが痛いです。これは効いたなとすぐ分かり、西谷選手の力が抜けていてパウンドして、最後はニンジャチョークでした。フィニュシュしたかったんで」

──できればベストコンディションのなかで見たいカードでしたが、互いに屋外で戦うと決めた以上、同じ条件のなかでの試合で、有効打を当てて西谷選手に組ませる展開にして逆に極めたのは見事でした。これで3連勝です。今後どんな相手と戦っていきたいですか。

「どんどん上の人とやりたいです。RIZINに定期参戦している西谷選手に勝ったので、もし可能であれば、ラジャブアリ・シェイドゥラエフ選手と戦いたいです。みんなやりたがらないのであれば、僕、打撃で勝てるんで」

──ともに極真空手出身の弟の天弥選手も、9月29日(日)の『PANCRASE 347』立川大会で大一番が待ってますね。

「ライト級の次期挑戦者決定戦で葛西(和希)選手と対戦します。弟、マジで強いですよ。天弥、ウチの“番犬”って呼んでるんですけど、兄弟ともども注目してください!」

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