田植えの時期とかは朝7時から11時間位は田んぼで働いています
──対戦するフィティケフ選手の印象は?
「背丈とかは同じぐらいで、ファイトスタイルは僕の以前のスタイルと結構似ているかなって思っています。寝てもバックチョーク。この前勝ったりしていますが、結構スタンド打撃でゴリゴリ打ってくるタイプで。フィジカルを生かした、爆発力を生かした攻撃で。やっぱり身体は強いと思います。もともとラガーマンだったみたいですし。見ててもやっぱり身体能力はあるんだろうなって思います。組み技も打撃もちゃんと練習していますし、技に関しても洗練されている部分はあります。 ただ、その引き出しとしては、やっぱり経験上の自分の方が上かなと思います。ですので、その引き出しと経験の差を見せたいと思います」
──勝ち筋はどうイメージしていますか。
「本当にいっぱいあります。打撃でもカウンター入れて倒すのもいいですし、相手は判定負けを1度だけしていますが、KOも一本でも負けたことがない。相手に初のフィニッシュ負けを経験させるつもりですが、僕の場合、戦いの流れに任せます。勝ち筋は本当にいっぱいありますね。テイクダウンしてパウンドアウトもあるし、お腹効かせてKOもあるだろうし」
──想い入れのあるアメリカの大会で打撃で倒すのが理想的なフィニッシュですか。
「そうですね。やっぱりエキサイティングなものを求めているので。会場が湧いて、北米でのデビュー戦なので注目されるような試合をしたいです」
──今回、アメリカで6連続フィニッシュを決めたら、王者のクリスチャン・リーにも声が届きやすいのでは。
「そうですね。さすがに6連続でフィニッシュすれば、(タイトル挑戦は)もう決まっても良いんじゃないかと。自分では思います。もちろんチャトリ(CEO)さんや運営が決めることだと理解していますが、流石に期待はしますね。ただ、クリスチャンは11月のアトランタ大会でライト級のタイトル戦を行うので、ウェルター級は少し停滞すると思うので、暫定王座決定戦を実施してもらえると嬉しいです」
──暫定王座戦が実施された場合、戦いたい相手はいますか。
「クリスチャンと戦わないのであれば、前王者の(ゼバスチャン)カデスタムとか。(ロベルト)ソルディッチも凄く強い選手だと思います」
──去年、娘さんが誕生されましたよね。
「去年の1月に生まれました。まだまだ流石に目を離せないので。うちの妻が大変です」
──父親になった意識や苦労話などありますか。
「自分が父親になるなんて本当に思ってもいなかったことなんですけど、 実際になってみると、本当にこの子のためなら死ねるなっていうか、どんなに辛いことがあっても、やっぱ守りたいって思います。守るものができたら強くなるとか、良く言われますけど、僕は独身の時、『そんなの関係ねえだろう』とか思ってたんですが、実際自分が父親になってみて、『こういうことか』みたいな気持ちを持っています」
──ファイターとしてのモチベーションも上がりますか。
「そうですね、やっぱり娘のためにって思うと、いつも以上に力が出ます。あと、練習で結構疲れて帰っても、娘の笑顔を見るとすごい癒されたりします。そういうことがあって、本当に自分以上に大切なものかなって心底思いますね」
【写真】見渡す限りすべて「手塚米」。自身の田んぼに入り作業する手塚。試合後はいよいよ収穫の時だ。
──ところで米作りについて、いつからやっていますか?
「アメリカの農業研修から帰ってきてからは実家にいるので10年ぐらいになります」
──作業時間などはどれくらいのものですか?
「今の時期は結構そこまでじゃなくて。今は従業員も雇っているので、そこまで動かなくて大丈夫なんですけど。田植えの時期とかは朝7時から11時間位は働いています」
──それも1つのトレーニングになりますね。
「そうですね。結構疲れます」
──手塚選手が考えるお米の素晴らしさとは何でしょうか。
「やっぱり日本人の主食はお米。伝統的なものだし。糖質制限とか最近耳にしますが、実は米で太るってことはそんなにないんじゃないかと思っていまして。栄養価的にもかなりいいとは思います。やっぱり力も出るし、特に日本人にはなくてはならないものだと思います。アメリカの方々にも日本の米のクオリティっていうものを知ってもらいたいです」
──因みに、“手塚米”の購入方法は?
「僕はECサイトの『手塚裕之商店』を運営していますが、そこで買えます。今は、去年に獲れたものが無くなってしまって在庫切れですが、9月に稲刈りが始まるので、9月中旬ぐらいには在庫出せると思います。獲れたての新米を購入いただけます。
あと、都内だと御徒町にある『牛術黒帯』という格闘技好きのオーナーの方がやっている焼肉店も、手塚米を取り扱っているので、このお店でも食べることができます」
──最後にファンへのメッセージを。
「いつも応援ありがとうございます。“ジャパニーズビースト”を北米で名前を売れるように、しっかり6個目の衝撃フィニッシュをお見せしますので、ぜひU-NEXTでご覧になってください!」