平本蓮のドーピング疑惑の騒ぎについて語る榊原CEO
2024年9月29日(日)さいたまスーパーアリーナで開催される『Yogibo presents RIZIN.48』の追加カード発表記者会見が8月21日(水)、都内にて行われた。
会見の冒頭に、SNSを中心に騒ぎとなっている平本蓮(剛毅會)のドーピング疑惑についてコメントした榊原信行RIZIN CEOは、会見終了後の囲み取材でもこの件について言及した。
「検査結果が出次第、蓮とも未来とも検査の結果を受けて話をしようと思っています。試合前からいろいろあった話だし、我々としては検査結果が全てなので。レギュレーションで決めている中で当日の検体を取って、そこの検査結果が全て。そこに従って裁くということ。それが全てです」と、来週に出る検査結果を受けて公表すると繰り返した。
「ドーピング問題のレギュレーションに関して、我々は国内の中では最高峰に高めているし、世界的に見てもWADA(世界アンチ・ドーピング機構)の検査基準の検査を実施しているのはUFCとPFLとRIZINしかない。そういう意味では厳格な検査になっていますが、UFCレベルまではいってないので。決めたルールの中での検査の結果に基づいて対応したい」
検査結果が出る前から誹謗中傷などの声が向けられていることについては「検査結果いかんによっては非難はあるかもしれませんが、憶測の中でアスリートの人たちが今の時点で黒だ白だという話を蔓延させるのは格闘技界全体にとってよくないこと。それくらいみんなの注目度が高かった試合でもあったので、いろいろ騒がれるのかなと思っています」とし、「検査結果が出ていないので、どっちの選手がどうだとか気色ばって言うことは出来ない。現役の選手を含めて検査過程の途中で、発言力の多い人がネットに出ている情報だけで広めないでもらいたい」と釘を刺した。
全員一律でドーピング検査をすればいいのでは、との声には「僕らは当日の検体をとってやる。当日の検体をとったものをアメリカに空輸して、レベルの高い検査をして、1カ月弱毎回かかっています。この検査を全選手に全大会するというのは(費用的に)今の時点では非現実的だと思っています。
RIZINはフェデレーションなので、それぞれの団体との契約がある団体下の選手に出てきてもらうスタイルの選手もいるので、その契約を持っている団体のレギュレーションによってきたりする。だからこの競技会の中で我々が出来る範囲で言うと、賞金やタイトルが懸かるものは全選手か抜き打ちで何人かに当日検体をとる。
我々も知らない中で競技陣が選手を選んで検体をとる。それが抑止力になっていくのではないかと。RIZINは厳しく検査をすることで、他の団体がやっているものよりかは抑止の力を持っているのではないかなと思います。ただ最終的にはもっとレベルの高いものも含めて厳正なるものにして、アンチドーピングに関しては変わらない姿勢なので、それは選手の協力も得ながら進めていきたいと思っています」と、現時点では全員に実施するのは難しいと答える。
検体をとるのはどのタイミングでやっているのか、との質問には「ランダムです。試合前の時も後の時もある。それは競技陣が決める。選手からすると、朝に必ずあるとすればそのための準備があったりするので。今回も公表はしませんが、未来と蓮以外にも抜き打ちで何人かはやっています。それも含めて来週中には検査の結果が出るので、蓮と未来のタイトルマッチに関してはどうだったかは皆さんに正確にお伝えできればと思っています」と説明。
3月に行われたブアカーオ・バンチャメーク(タイ)vs.木村“フィリップ”ミノル(Battle-Box)も両選手にドーピング検査を行うとしていたが、その結果はどうだったのか、との質問も飛び「タイトルマッチとGPは公表することにしています。これまでも実際に引っ掛かっている選手はいるんです。それは皆さんに伝えませんが、何をするかと言うと再度検査を義務付けたり、それがクリアされなければ僕らは契約しないですね。
SNSも含めてそのことを取り上げて、白だった黒だったも含めておもしろおかしく書かれてしまうことが選手を腐らせることになる。公表されなくても今後の契約で、白になるまでは使わない、契約しない。国内だけでなく外国の選手も含めてあえて公表せずに、それが違った方向に情報拡散されて魔女狩りみたいになるのもこの競技にとってよくないことだと思っているので。当然、結果で陽性が確認されるようなことがあればノーコンテストにするということになる」とした。