日本で2度、那須川天心と対戦しているスアキムが武尊も出場する大会に参戦(C)ONE Championship
2024年9月27日(金)タイ・ルンピニースタジアム『ONE Friday Fights 81』(U-NEXT配信)の追加対戦カードが発表された。
武尊(team VASILEUS)vs.ブラック・パンサー(タイ)、秋元皓貴(日本)vs.イリアス・エナッシ(モロッコ)など、豪華カードが次々と発表されている今大会。
新たに発表されたのはキャッチウェイト(-63.5kg契約)のムエタイ3分3R、スアキム・ソー・ジョー・トンプラジン(タイ)vs.オーティス・ワグホーン(英国)。
スアキムはルンピニースタジアムのバンタム級、スーパーバンタム級、スーパーフェザー級の三階級制覇王者で、2018年2月の『KNOCK OUT』に初来日。那須川天心への最強の刺客として大きな話題を呼んだが、那須川に5R判定負け。2019年7月には『RISE』で那須川と再戦したが、胴廻し回転蹴りで目尻を切り裂かれて流血、3R1分25秒、TKOで敗れている。
その後、RISEでニキータ・セブンを一蹴、ルンキットとの再戦でリベンジし、スーパーレックには判定負け。2019年12月に日本の『BOM』でチャンヒョン・リーにTKO勝ちし、BOMスーパーライト級王者になった。しかし、2020年4月に突然の引退宣言。2023年7月、ONEで現役復帰を果たすもキリル・ホムトフにKO負け。9月にサマン・アシュリをKOして再起を果たすも2024年1月にはアレクセイ・バリカにKO負けを喫した。4月のデニス・デミルカプ戦では劣勢からの逆転KOに成功した。
ワグホーンは22歳の新鋭で、WKO世界王座、ISKAインターナショナル王座、WBCナショナル王座などを保持し、7戦無敗で2024年6月の『ONE Friday Fights 67』に初参戦。1Rにコンクライに2度のダウンを奪われながらも3R右フックで大逆転KO勝ちで初陣を飾った。
共に前回逆転KOで会場を沸かせた者同士。諦めないハートを持った同士の戦いは最後まで目が離せそうもない。
バンタム級ムエタイ3分3Rでは、ナビル・アナン(アルジェリア/タイ)vs.ソー・リン・ウー(ミャンマー)の対戦も決定。
アナンはテコンドー、空手(いずれも黒帯)を経てムエタイを始め、パタヤの地方スタジアムで経験を積んで2017年からルンピニーとラジャダムナンのメジャースタジアムに進出。2022年5月にはWBCムエタイ世界フェザー級王座に就いた。RWS出場を経て、2023年6月にONE初出場にしてスーパーレックと対戦したが初回KOで敗れている。
しかし、9月にはナックロップを右クロスでKO、12月には元ルンピニースタジアム認定ライトフライ級王者の“エルボーゾンビ”ことムアンタイを判定で破り、2024年7月にはクラップダムをヒザ蹴りでKOしてみせた。8月には本戦出場でフェリペ・ロボにも判定勝ちで4連勝の快進撃。また、2020年8月にはラウェイにも挑戦して勝利している。192㎝という規格外の長身で、戦績は36勝5敗1分。
ウーはラウェイの選手で2010年ゴールデンベルト60kg級王者。驚異的な打たれ強さから“マン・オブ・スティール”“アイアンマン”というニックネームが付けられた。2019年12月にはラウェイの試合でパコーンを頭突きでKOしている。ラウェイ戦績は71勝(68KO)3敗52分。ONEには2024年2月に初参戦すると津橋雅祥にTKO勝ち、3月にファビオ・レイスにも左ストレートでKO勝ち、7月にはルンピニー2階級制覇のポンシリをもKOして3連勝中。
アナンの“天を突くヒザ蹴り”を始めとする長い手足から繰り出すスピードも破壊力もある技で、驚異的なタフさで逆転KOを続けてきたウーを仕留めることが出来るか。それともウーがまたも対戦相手を“ソー・リン・ウーワールド”に引き込んで最後に勝つのか。大注目の一戦だ。
そして、キャッチウェイトのムエタイでジャオスアヤイ・モー・クルンテープトンブリー(タイ)vs.スリヤンレック・ポー・イェンイン(タイ)も決定。
ジャオスアヤイはタイ国BBTVスタジアム・フェザー級8位として、2019年11月の「第3代K-1フェザー級王座決定トーナメント」に初来日。1回戦で安保璃紅を必殺の飛びヒザ蹴りでKO、準決勝でも卜部弘嵩との延長戦に及ぶ激闘の末に勝利。決勝こそ江川優生の左ボディに沈んだものの、鮮烈なインパクトを残した。2020年3月『K'FESTA.3』で小澤海斗からも勝利を収めている。2022年8月の「K-1 WORLD GP 2022 K-1フェザー級世界最強決定トーナメント」では1回戦で玖村修平にKO負けを喫した。
『ONE Friday Fights』には2023年6月から参戦し、初戦のペットスクンビットには初回KO勝ちも、8月の2戦目ではコンスック・フェアテックスに判定負けを喫している。11月にはパイダンをKO、12月はラジャのスーパーフェザー級王者ペットスクンビットから判定勝利を収めた。2024年4月はゴントーラニーに判定負けしたが、5月にプンルアンを左フックで初回KOに仕留めた。戦績は79勝(28KO)39敗2分。
スリヤンレックはラジャダムナンとルンピニーの2大殿堂でランキングに名を連ねたほか、タイのテレビマッチである『ワンソンチャイ』フェザー級王者の肩書を持つ。パンチを得意とするハードパンチャーで、激闘派ファイターとして名を馳せ、2019年12月のK-1名古屋大会に初来日。
当時K-1スーパー・バンタム級王者の武居由樹と対戦。合計3度のダウンを奪われて判定で敗れるも、そのたびに立ち上がって武居に反撃。3R終盤には猛反撃に出て武居をヒヤリとさせた。2020年2月にも再来日したが、軍司泰斗に判定で敗れている。ONEには2023年7月の『ONE Friday Fights 25』から参戦し、2024年6月のポンペット戦での初回TKO勝ちまで5勝2敗。
両者ともK-1に来日した経験があり、日本のファンにもお馴染みの選手。武尊も出場する大会で勝ち名乗りを受けるのはどっちだ。