(C)Zuffa LLC/UFC
2024年9月17日(日本時間18日)に、PANCRASEミドル級王者・内藤由良(リバーサルジム横浜グランドスラム)が出場する『Dana White's Contender Series 2024』(DWCS)の第1週(エピソード1)が、8月13日(日本時間14日)から開幕。前半の各週の主な出場選手が発表され、中重量級のみならず軽量級でもアジア選手の出場が確認されている。
DWCSは、『ROAD TO UFC』と並び、「UFCとの契約を勝ち取るチャンスを得るための特別なプラットフォーム」。RTUとは異なり、基本ワンマッチでUFCにその存在・強さをアピールする場だ。
既報通り、第6週に出場する内藤はミドル級でカメルーンのアテバ・アベガ・グーティエ(5勝1敗)と対戦。
8月13日の第1週では、フライ級でベトナムのアン・トゥアン・ホー(6勝0敗)、中国のロネア・カバナー(6勝0敗)が対戦する。
23歳のベトナム国籍ながら、ベンソン・ヘンダーソンと同じMMA Lab所属のアン・トゥアン・ホーは、北米LFAで6戦無敗。
ベトナムのタンフォンで生まれ、幼少期をベトナムで過ごした後に渡米したアン・トゥアン・ホーは、「子供の頃、僕は何も得意なことがなかった。でも、MMAの練習を始めて最初の1週間で、“自分は一生MMAをやるんだ”と思ったし、“ここなら間違いない”と思ったんだ。
僕はこの試合のために汗と血のすべてを注いで準備してきた。契約を勝ち取る自信はある。ベトナムの代表として戦えることをとても光栄に思う。ダナ・ホワイトのコンテンダー・シリーズで戦い、ベトナム人として3人目のUFCとの契約を目指すことは、僕にとって大きな意味があるんだ」と公式にコメントを寄せている。
対する25歳の中国のカバナーもGreat Britain Top Team所属で英国Cage Warriorsで4連勝中だ。
アイルランド人と中国人のハーフであるカヴァナーは、香港人の母親に育てられ、わずか8歳のときに格闘技への愛情を植え付けられた。
「母が僕を武術と散打に引き込んだんだ。強い中国人の母親を持つことは、間違いなく僕を卓越した存在へと押し上げてくれた。今、僕はMMAの“ラスボス”を目指しているんだ! ホーはいいレベルに達していなければ今の地位はない。でも、そんな相手に自分の力を見せられることに興奮している。キックでも、グラウンドでも、レスリングでもエキサイティングになれることをディナ代表に見せたい。僕が次にバンタム級タイトルを獲る選手だということを見せたいんだ」と意気込む。
また、ウェルター級では、レバノン出身でモスクワ経由マイアミでも練習するラミ・ハメド(12勝3敗)と、中国のメン・ディン(34勝8敗)が対戦。メン・ディンはアイルランドと中国のハーフで香港人だ。
メン・ディンは、UFCとの契約が期待される中国の長身ウェルター級選手で、中国のMMAリーグで8年間で42戦を戦ってきた。2023年10月の上海『JCK Fight Night』での2連勝から10カ月振りの試合で、WLFではキックボクシングルールも戦っている。
「僕は中国で100万人民元のトーナメントで2度優勝している。中国には僕ほど大きくて速い選手はいないんだ! 僕は西安のチャイニーズ散打出身だけど、今はもっと充実しているし、中国を代表することを誇りに思っている。ディナ・ホワイトの前でDWCSで戦えることをとても嬉しく思う。ジャン・ウェイリーのBJJコーチとも練習したし、今はチーム・オーヤマで準備をしている。ケツを蹴り上げる準備はできている。次の試合ではUFCのストレッチリムジンで空港まで迎えに来てもらうのが待ちきれないよ!」とコメントした。
これまで、同番組でUFCとの契約を勝ち取った著名ファイターは、UFC世界バンタム級王者のショーン・オマリー、元UFCライトヘビー級王者のジャマール・ヒル、ラウル・ロサスJr、ジョー・パイファー、ボー・ニッカル、ペイトン・タルボットらがおり、「DWCS」シーズン5では、UFCパフォーマンス・インスティテュート上海のUFCアカデミーから6人の中国人選手が参加し、マハシャテがUFCとの契約を勝ち取った初の中国人アスリートとなっている。
また、第4週には元Angel's FCウェルター級王者のコ・ソクヒョン(韓国・10勝2敗)が出場。コ・ソクヒョンの2つの黒星は、キャリア2戦目で元UFCのサーシャ・パラトニコフにTKO負けとDouble GFC王者のキム・ハンソルにKO負け。ブラジルのMMA9勝無敗の強豪イゴール・カバウカンチと対戦する。
2022年の同シリーズのシーズン6では、木下憂朔が日本で初めて、そして唯一のファイターとして優勝し、契約を勝ち取っている。