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【KNOCK OUT】“芸術的KO”の久井大夢、胴廻し回転蹴りは「ひらめきでした。空手をやったこともないし、練習もしてないです」と驚きの告白

2024/08/05 17:08
 2024年8月4日(日)東京・後楽園ホールで開催された『MAROOMS presents KNOCK OUT 2024 vol.3』の一夜明け会見が、5日(月)都内にて行われた。  メインイベント(第11試合)の「KNOCK OUT×Kun Khmer 3vs3対抗戦」として行われたスーパーファイトのKNOCK OUT-REDスーパーフェザー級3分3R延長1Rで、チョット・サレイヴァントン(カンボジア)に衝撃のKO勝ちをした久井大夢(TEAM TAIMU)が会見に出席。前夜の試合を振り返った。 「倒して勝つことが出来てホッとしています。フィニッシュは狙っていたわけじゃないけれど、チョット選手はパンチを打つ時に頭を右側にそらす癖があって、そこに足を持って行った。たまたまですね。そこに頭が行くのは分かっていたけれど、あれが当たるとは自分でも思っていなかったですね」と、フィニッシュとなった胴廻し回転蹴りは“たまたま当たった”と笑う。  早い段階で大技を出したことは「胴廻しじゃなくてもバックスピンキックとかで(ラウンドを)終えるのはけっこうあったと思います。ラウンドが終わる時に大技で終わるのは、アマチュアからやってきたことなのでそれをそのままやっただけです」と、ラウンド終了間際に大技を出すことは決めているのだという。  そこで今回、胴廻しを選択したのはなぜかと聞かれると「別に決めていたわけではないので、ほんまに試合中のひらめきでした」と、その場でとっさに判断したと答える。  自分自身「ほんまに倒れたって感覚はありました」と、本人も驚いたようだ。  胴廻しは元々得意だったのかとの質問には「別にそんなことはないです」と言い、空手の経験もないという。では、どこで胴廻し回転蹴りを覚えたのかと聞かれると「分からないです(笑)。どこかで自分で覚えました。自分の練習スペース的にあの技は出来ないので、試合でやるくらいです」と練習はほとんどしたことがないと驚きの告白も。  当てるコツのようなものをつかんでいるのでは、との質問にも「ほんまにたまたまやと思っているので、別にないです」と笑った。今後も胴廻しを必殺技にしていくのかと聞かれても「今回みたいにラウンドの最後に出すって、それくらいのノリだと思います」と特にこだわりはなさそうだった。 「ほんまに倒して勝たなあかんなと思っていたので、倒せて安心したのが一番大きいです。久々に倒せたのもあったけれど、メインでやる時は今回みたいに魅せて勝つってことをやらなあかんなと思っています」とメインの役割を果たせたことが大きいとし、対抗戦がKNOCK OUTチームの連敗となっていたことには「自分のやることは変わらんと思っていました。お父さんにも『お前のための大会やぞ』って言われていたし、別にプレッシャーはなかったですね」と気にしていなかった。 [nextpage]  対戦したチョットに関しては「殴ったり蹴ったりした感覚はカンボジア人特有の堅さがありました。カンボジア人選手とは3回目で、蹴りとか堅いなって一発目から思っていたので、想定内の感じやったと思います」と言い、クンクメールの選手と過去2試合やっていたことが役立ったのではと問われると「1回目、2回目の選手とはタイプが違うなと思ったので、別にそこは関係ないです」とした。  山口元気KNOCK OUT代表からは会見の冒頭で「3戦3敗になるかと思いました、正直。そこで久井くんがあの勝ち方したので、久しぶりに口が開いて叫んでしまいましたね、周りを見たらみんな立ち上がっているし、久井くんの時代が来たんじゃないかなと。流れが変わった試合だったと思います」との言葉があり、負けると思われていたことについてどう思ったかと聞かれると「負けると思われていた方が勝った時にいいのかなと思っていたので、そんな気にしないです」とあっさり。  山口代表は「会場が異様な雰囲気だった。カンボジアの人たちがその雰囲気を作っていた。デンサヤームも勝ちに等しい流れだったのに、あそこでKOをもっていかれた。これはヤバいと思いましたね。相手のビデオを見た時に久井くん勝てるだろうと思っていましたが、場の雰囲気と流れがあったから嫌だなと。勝った時は僕、喜びすぎていました。飛び上がっていましたね(笑)。久井くんは立派なメインイベンターになってくれました。先日のRWSで活躍した松田龍聖選手も18歳で、新世代が出てきている。KNOCK OUTの新世代も出てきているので、いい流れになってきたと思っています」と話した。  試合後のマイクアピールでは、最初に「山口代表、どうですか」と呼びかけた。その理由を聞くと「普通のチャンピオン、と前に言われたと思うので、そうではないことを見せつけたいと今回思っていました」と話す。  それを聞いた山口代表は「良いことを言ったなと思っています(笑)。前回の試合の時に、チャンピオンはいっぱいいて、その中でスーパーチャンピオンというのはメインでイベントを沸かせて、みんなが付いていく選手が時代を作っていくんだよ、久井くんにはそうなって欲しいという話をアフターパーティーでしました。それがけっこう久井くんに響いたというよりは、お父さんに響いたということを聞いています」と説明した。  試合後「SNSのコメントやDMがいっぱい来ました」と大きな反響があったと言い、「これからKNOCK OUT、格闘技界を自分が引っ張って行く気持ちです」と宣言。  第9試合で小森玲哉にTKO勝ちしたピッチ・ソムパッツ(カンボジア)のことを聞かれると「試合はちゃんと見てないけれど、やっぱり倒したか、強いんやなと思いました」とする。  山口代表は「久井くんの希望がピッチへのリベンジで優先順位の上に入っているので、近い将来実現させるために動かないといけない。クンクメールの人気選手なので、スケジュールが取れるかの問題はありますが、ファンと久井くんの要望・希望がちゃんと合う時にビッグマッチでやりたいと思います。前回はカンボジアだったので、日本でやりたいですね。ファンもピッチが強いことは分かったので」と、ファンの期待が高まったところで再戦を日本で実現させたいとし、久井は「次は絶対に倒します」と誓った。  なお、久井はMAROOMS賞のMVPで10万円、同じくベストKO賞で10万円、ファンクラブ投票のMVPもダントツ1位で10万円、そしてKOボーナス50万円の合計80万円を獲得した。
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