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インタビュー

【ONE】猿田洋祐「山北選手よりもキツい試合展開に自分から持っていく。彼が疲弊したところでフィニッシュしたい」=8月3日(土)朝

2024/08/02 00:08
【ONE】猿田洋祐「山北選手よりもキツい試合展開に自分から持っていく。彼が疲弊したところでフィニッシュしたい」=8月3日(土)朝

(C)ONE Champiomship

 2024年8月3日(土)朝9時から、タイ・バンコクのルンピニースタジアムにて『ONE Fight Night 24』(U-NEXT配信)が開催される。

 同大会のストロー級MMA(5分3R)で山北渓人(リバーサルジム新宿Me,We)と対戦する猿田洋祐(和術慧舟會HEARTS)が、試合前公式インタビューで現在の心境を語った。

 猿田は修斗とONEの2団体で世界王座を獲得した実力者だが、現在3連敗中。2024年2月の前戦でマンスール・マラチエフに判定負けするも、ギロチンチョークでニアフィニッシュの場面を作るなど善戦する場面も見せた。

 2023年からONEに参戦しタイトル挑戦を狙う第3代ストロー級キング・オブ・パンクラシストの山北を相手に連敗を止めるか。

どっちが先に動きを止めるか、キツくて噛み合う試合になる

──現在のコンディションはいかがですか。

「今のところ順調に来ています」

──対戦相手の山北渓人選手の印象は?

「バックボーンがレスリングでテイクダウンが武器だと思うんですけど、柔術もしっかりやっていますし、アレックス・シウバ戦とか見ても、打撃の部分も成長している印象があります。オールラウンダーですね。レスリングが武器だけども、全てにおいてレベルの高いものを持っている選手だと思っています」

──いつか対戦するだろうと以前からイメージしていましたか。

「いや、日本人対決はなかなかないと思っていたんで。そこまで意識とはしてなかったです」

──山北選手の警戒するべき点は何でしょうか。

「自分と似たタイプというか。自分はレスリング出身じゃないんですけど、テイクダウンを武器にして戦っている感じなんで。そして体格的にもちょっと似た部分があるかなと感じています。似ているからこそ、キツい試合というか、噛み合う試合になると思っています」

──キツくて噛み合う試合、これはどのような意味でしょうか。

「どんな戦略でお互い来るか分からないですが、打撃でもレスリングの部分でもグラップリングの部分でも、どこでも全部勝負してやろうかなと思っています。攻守が入れ替わり続けるスクランブル合戦になるイメージなので、動きのある、キツい試合になるだろうとイメージしています」

──それは寧ろ、猿田選手が得意とする戦いなのでは?

「そうですね。自分はそういう戦いのスタイルというか、そういう試合がやっぱり好きなので。自分から持っていくけども、多分向こうもそれが得意な選手なので、いつも以上にその場面を作りやすいのかなとは思っています」

──この試合がスクランブル合戦になるというイメージで言うと、特に山北選手の試合でのフィジカルやコンディション面はどう評価されますか。

「実際ジム近いんですけど(※両ジムともに新宿)、練習したりとか、目の前で会ったことも多分ないと思いますが、だからその点の分析については、試合映像とかで判断するしかないのですが、しっかりした身体というか、フィジカルトレーニングをやり込んでるのだろうなっていう印象です。スピードやスタミナの部分は結構レベル高いと分析しています」

──実際に試合で組んでみてから分かるという感じですね。

「そうですね。そこが楽しみ。それまで試合をやったことない選手と組むっていうのが、自分は試合中での楽しみの一つなので」

──言える範囲で、理想的な試合展開やフィニッシュを聞かせてください。

「いつも誰が相手でも同じようなことを言っていますが、山北選手よりもキツい試合展開に持っていく。自分から持っていくっていう。そこでどっちが我慢できるかというか。動きを止めずに、どっちが先に動きを止めるかって感じですかね。自分は彼よりも動き続けて、彼が疲弊したところでフィニッシュしたいと思っています」

──現在3連敗中ですが、前戦のマンスール・マラチエフ戦ではニアフィニッシュしたり、結果と反比例してパフォーマンス自体は非常に良いイメージがあります。この点、ご自身はどう受け止めていますか。

「3連敗しているのは事実なんです。でも前回が約2年ぶりの試合で。その試合も急なオファーで準備期間が3週間とか1カ月前くらいでした。自分がチャンピオンだった時の感覚を取り戻そうとか、そういう意識はないです。それとは違い、また新しいものを作るというか、新しい武器だったりとか、フィジカル面もそうですけど、あの時以上のものを作ろうと思ってやっています。

 ただ、結果がついてこなかったっていうのがあって、悔しい部分もたくさんあるんですけど、手応えとしては前回の試合もそうですけど、思っていたよりは動けたというか、勝負できたなっていうのはあります。もちろん勝つことがベストだったのですが、それでももっと厳しい試合というか、もしかしたら何もできなくてやられるっていう可能性もあったと思うので。なので前回の試合も負けましたが、感覚的にはまだいけるという自信はあります」

──新しい形を作る上で、どの程度の手応えを感じていますか。

「試合で出せないと成長しているとは言えないと思うので、成長しているかどうかは今は分かりませんが、ただ、ずっと同じものというか、ずっと使っていたものだけで勝負しようとは思っていないので、新しい技術を覚えて練習したりとか、山北選手との試合のため準備してきた技とか、 この2カ月半の練習の中で、だいぶ完成度が上がってきたので、それを試合で出せれば成長したなと思えるし、出せなかったらまだまだだなっていう感じですね」

──話は逸れますが、ご自身が運営するジム「FIGHT BEAT WORKOUT」はいかがですか?

「オープンして約1年半経って会員数とか経営面で言えば、だいぶ安定しているというか落ち着き、次の店舗を考えている状況です」

──すごく良い流れで事業も上手く展開されているのですね。

「そうですね。今のところはお陰様で計画通りというか予定通りできてます」

──事業者としての活躍はプロ選手として、モチベーションなどどのような影響を与えていますか。

「そこは完璧に分けています。元々ずっと会社員としてフルタイムの仕事しながら、ONEでもチャンピオンになったので、格闘家以外の部分の自分を分ける形で持っていて。格闘家としての活動が、そのままこの経営とかジム運営のことに関わることはあまりないのかなと感じです」

──今回勝利した先、どのような展望を考えていますか。

「まずは今回の試合をしっかり勝つこと。新しいスタイルじゃないですが、ちょっと今までの自分と違うような試合を見せて勝ちたい。そして勝った後は自分も選手としての最終章というか、あと本当に数試合というか、契約の試合をしっかり戦っていきたいのと、その上で今まで戦ったことない選手たちと試合したい。もちろんランカーの選手たちともやっていきたいと思っています」

──因みに、今大会でジャレッド・ブルックスとグルタボ・バラートが対戦しますが、猿田選手の勝敗予想はいかがですか?

「ブルックスが勝つと思うんですけど、序盤は少し苦戦するのかなと思います。バラートはやはり特殊なので。小ささもそうですが、スタイルも独特。自分は対戦したことがありますが、戦前にイメージしていても、実際に向かい合った緊張感や戦った感覚で違いを感じました。想定したものから修正するまではちょっと苦戦するのではと思います」

──最後にファンへのメッセージを。

「今回の相手の山北選手は日本では無敗の選手で、本当に日本人トップ選手の一人だと思います。時間をかけて気合いを入れて準備してきました。自分が勝っている部分は経験の部分だと思っていますので、その経験を活かした戦略だったり、また新しい技術、スタイルを練習していますので、それをしっかり試合で出して、山北選手よりもキツい試合展開に持ち込み、勝とうと思っています。ぜひ皆さん応援よろしくお願いします!」

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