日本時間9月7日の夜、アラブ首長国連邦・アブダビのドゥ・アリーナで「UFC 242」が開催された。
メインイベントでは、ライト級正規王者ハビブ・ヌルマゴメドフ(ロシア)と、暫定王者ダスティン・ポイエー(米国)によるライト級王座統一戦が行われた。
ヌルマゴメドフは2018年10月、北米MMA史上最大のPPV売上件数を記録した「UFC 229」でマクレガーにネッククランクで一本勝ち、ライト級王座の初防衛に成功するも、試合後ケージを飛び越えてマクレガーの同門のディロン・ダニスに殴りかかったことでネバダ州アスレチックコミッションから9カ月間の出場停止処分を受けていた。
対するポイエーは王者の出場停止を受け、2019年4月の「UFC 236」で行われたライト級暫定王者決定戦で、当時13連勝中の現フェザー級王者マックス・ホロウェイと5Rにわたる壮絶な打撃戦で判定勝利。「暫定王座」に就いていた。
試合は、序盤から得意のテイクダウントライを続けるヌルマゴメドフに対し、ポイエーも左を当ててラッシュで追うも消耗。3Rにヌルマゴメドフのダブルレッグにギロチンチョークを合わせたポイエーは一気に極めにかかるが、ヌルマゴメドフに頭を抜かれるとスタミナ切れ。最後はバックを奪われてのリアネイキドチョークに力無くタップした。ヌルマゴメドフはMMA28勝無敗に。1つのNCを挟み5連勝中だったポイエーは約3年ぶりの黒星となった。
またセミでは、米国のポール・フェルダーがブラジルのエジソン・バルボーサと2015年7月以来の再戦(※前戦はバルボーサが判定勝利)。フェルダーがスプリット判定で接戦をモノにした。
アーリープレリムでは、日本の佐藤天(TRIBE TOKYO M.M.A)が、ベラル・ムハマッド(米国)相手にUFC2戦目に臨んだが、3Rにダブルレッグ&小外がけでテイクダウンを奪ったムハマッドがリアネイキドチョークを極め、UFC戦績を7勝3敗としている。佐藤は2019年4月のUFCデビュー戦での勝利に続く白星はつかめなかった。
次回、UFCは9月15日(日本時間)カナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバーのロジャーズ・アリーナにて、UFCファイトナイト・バンクーバーを開催する。メインイベントにはドナルド・セラーニとジャスティン・ゲイジーのライト級マッチが組まれており、ジェームズ・ビックとエジソン・バルボーザを撃破して2連勝中のゲイジーは過去5試合で実に6つのファイトボーナスを手に入れ、セラーニもまた、連続ファイトボーナスを獲得しているとあって、両者の対決は激闘必至の好バトルが期待される。
◆UFC 242:Khabib vs. Poirier現地時間2019年9月7日(土)、日本時間7日(土)~8日(日)ジ・アリーナ(アラブ首長国連邦アブダビ)
▼UFC世界ライト級王座統一戦 5分5R○ハビブ・ヌルマゴメドフ(155lbs/70.31kg/ロシア)[3R 2分06秒 リアネイキドチョーク]×ダスティン・ポイエー(155lbs/70.31kg/米国)
1R、オーソドックス構えのヌルマゴメドフにサウスポー構えのポイエー。左ローキックから入るポイエー。蹴り足をつかむヌルマゴメドフ。外すポイエー。さらにポイエーは左インロー! 左右で下がらせダブルレッグから右のシングルレッグに変えたヌルマゴメドフ。差し上げるポイエーに足払いからテイクダウン!
腰をつかまれ上半身を金網で立てるポイエーはスイッチを狙うが、ヌルマゴメドフはニアマウントに。バックに回るヌルマゴメドフはリアネイキドチョークも後ろ手を剥がすポイエーは正対し立つ。スタンドバックを狙い崩していくヌルマゴメドフ。またもスイッチから正対を狙うポイエーだが、そのタイミングでマウントを奪うヌルマゴメドフはパウンド! ポイエーもデフェンスし、ホーンにすぐに立つ。
2R、跳びヒザで近づくヌルマゴメドフ。さばくポイエーは左を当て前に! 左右で前進するがヌルマゴメドフも下がりながら右アッパーを返すと、息が上がるポイエーの動きが止まったところにダブルレッグテイクダウン! ギロチンを狙うポイエーだが外れる。上半身を金網に立てるポイエーに、ヌルマゴメドフは両足を束ねる。立ち際をバックを狙うヌルマゴメドフ。ポイエーは左目尻から出血。正対して立つポイエーだが、再びダブルレッグはヌルマゴメドフ。ポイエーも再び正対して立つが、金網背に後ろ重心のポイエーに足払いで崩すヌルマゴメドフ。互いに消耗戦の中盤はどうなるか。
3R、左を振るポイエーだが足が出ていかない。ダブルレッグテイクダウンはヌルマゴメドフだが、そこにアームインギロチンはポイエー! 左足をかけてかなりの力を使うポイエーだが、頭を抜くヌルマゴメドフに場内は大歓声。サイドを奪うとポイエーが片ヒザを立てての立ち際にパウンドを入れてから、リアネイキドチョークへ! 一瞬、後ろ手を剥がそうとしたポイエーだが、がっちり喉下に入って組まれた腕に諦めたように両手を下げ、鼠径部にフックされたポイエーの左ヒザをタップした。
試合後、またもケージの外に飛び出したヌルマゴメドフ。またも乱闘かとセキュリティーが総動員されるが、ヌルマゴメドフは自陣営のもとへハグ。ダナ・ホワイト代表は苦笑いしてヌルマゴメドフにケージに戻るように肩を叩いた。ケージに戻ったヌルマゴメドフは、敗れたポイエーとハグし、ポイエーの手を挙げて健闘を讃えた。ライト級統一王者となったヌルマゴメドフはMMA28勝無敗に。1つのNCを挟み5連勝中だったポイエーは約3年ぶりの黒星となった。
試合後、ヌルマゴメドフはケージのなかで、「なぜこんなにたくさんのことが自分の人生に起こるのか分からないけど感謝しています。今日は父がセコンドにいて、自分のすべては父のおかげです。そして兄弟、家族、おじさんたちがいる。チームにも、みんなに心から感謝したい。俺たちは共に育ってきた。全員でこれを成し遂げたんだ。いまこのTシャツ(ルイジアナキングと書かれたポイエーのTシャツ)を着ているのは、ポイエーへのリスペクトがあるからです。MMAはリスペクトがすべて。それを今日、見せられたと思っています。最近はかなりプレッシャーがあったから、数日は休みたい」とマイクで語った。
さらにセコンドのハビア・メンデスAKA代表にマイクを振ると、ハビアは照れ臭そうに「ヌルマゴメドフに感謝している」と語った。
続けて、ヌルマゴメドフのTシャツを着たポイエーは、「最後は攻めてくると思っていて守らなければならなかったけど……自分のキャリアはこの瞬間のためにあったのに。もう少しできたと思う。日々、鏡のなかの自分にやれると語りかけてきた。いまは家に帰って家族と話したい」と、引退については明言せず。肩を落としてオクタゴンを後にした。
▼ライト級 5分3R○ポール・フェルダー(155.5lbs/70.53kg/米国)[判定2-1] ※29-28、30-27、27-30×エジソン・バルボーザ(155.5lbs/70.53kg/ブラジル)
ライト級ランキング7位のバルボーザと、10位のフェルダーの対戦。2015年7月以来の再戦(※前戦はバルボーサが判定勝利)となる。
ともにオーソドックス構え。右のカーフキックはバルボーザ。左のヒジ打ちから左で差して押し込むフェルダーは右でシングルレッグも狙うが崩せず離れる。頭が当たりフェルダーは額から出血。
右ローはバルボーザ。そこに左右のパンチを狙うフェルダーだが、かわすバルボーザは右のバックフィスト、カーフキック。さらにオーソから左ミドルを脇腹にヒット! 圧力かけるフェルダーは右ストレートで飛び込むがバルボーザは左にかわす。
2R、右のバックキックをガードの上に突くバルボーザ! さらに左ボディアッパー! 反撃するフェルダーが前がかりになったところにカウンターのダブレッグテイクダウンはバルボーザ! 下のフェルダーはヒジ打ちでバルボーザを出血させると腕十字へ! 両腕を組んで防ぐバルボーザはリフトして外すとその際で立つフェルダー。詰めるフェルダーに下がりながら右ローを打つバルボーザ。フェルダーは左で差してシングルレッグへ。しかし切るバルボーザは腹狙い。左ボディを打つとフェルダーはダブルレッグへ。金網背に差し上げるバルボーザ。
3R、右ミドルはバルボーザも詰めるフェルダーに距離が足りない。右回りのバルボーザは手数減るがスイッチしての左ミドル。詰めるフェルダーは左ジャブ! バルボーザは下がりながらも右ロー。右フック! 右の跳びヒザも。しかし追うフェルダーは左フック! さらに右も。そのまま右で差して押し込むフェルダーは左ヒジ狙い。バルボーザは首相撲ヒザで突き放す。
右から左振るフェルダーにダブルレッグに入るバルボーザだが、切るフェルダー。なおも詰めるバルボーザはスタンドバックに回りテイクダウンもすぐに立つフェルダー。詰めるフェルダーの打撃と持ち前の下がりながらの打撃を当ててバルボーザ。判定は2-1のスプリットでフェルダーが勝利。
再戦を接戦の末に制したフェルダーは試合後、「本当にタフな相手だ。バルボーザに拍手を。ケージをシェアしてトレーニングしたこともあった(※ヘンゾに学ぶフェルダー、バルボーザはアルメイダに学ぶ)。今後はゲイジー、コナー、誰でもいいよ。引退したら俳優か解説者になりたい。こんな大変な仕事!」と苦笑した。
※フェルダーは試合後、予防的な理由から病院に搬送されたため、バックステージでのコメントはなし
▼ライト級 5分3R○イスラム・マカチェフ(55lbs/70.31kg/ロシア)[判定3-0] ※29-27×2,30-27×ダヴィ・ハモス(156lbs/70.76kg/ブラジル)
1R、オーソドックス構えのハモスにサウスポー構えのマカチェフ。互いに慎重ななか、圧力をかけるのはハモス。
2R、右で差して押し込むハモスだが崩せず。離れ際にアッパーを狙うもマカチェフはかわす。マカチェフは右ジャブ左ストレートを当て始めると、ハモスは再び右で差しに行くが、そこにマカチェフは左ヒザを合わせる。
3R、ハモスの組み付きを剥がしたマカチェフは首相撲から左ヒザ蹴り! そのままテイクダウンし怒涛のパウンド! 下のハモスは右でオーバーフックするも外すマカチェフは上からヒジ&パウンド! 下からハモスは腕十字を狙うが潰すマカチェフ。ハモスは立ち上がるが時遅し。判定は3-0で15位のマカチェフがUFC6連勝を決めた。ハモスはUFC4連勝でストップ。
勝利したマカチェフはオクタゴンのなかで、「大きな声援を受けて嬉しいよ。バルボーザとフェルダー戦の勝者と対戦したい」とライト級上位陣との対戦を希望した。
▼ヘビー級 5分3R○カーティス・ブレイズ(251lbs/113.85kg/米国)[2R 2分22秒 TKO] ※ハーフガードからパウンド×シャミル・アブドゥラヒモフ(257lbs/116.57kg/ロシア)
カーティス・ブレイズ「勝てて本当にうれしいし、次に進めることもかなりワクワクする。今回の試合はこうなるだろうなと予想していた通りになった。相手を抑え込む方法もグラウンドへの持ち込み方もテイクダウンもすべてだ。あとは待って、次がどうなるか見てみるけど、何が来ようと、誰が来ようと覚悟はできている」
▼ライト級 5分3R○カルロス・ディエゴ・フェレイラ(156lbs/70.76kg/ブラジル)[判定3-0] ※29-27×2、29-28×マイルベク・タイスモフ(156lbs/70.76kg/ロシア)
【プレリミナリー】
▼女子フライ級 5分3R○ジョアン・コールダウッド(126lbs/57.15kg/スコットランド)[判定2-1] ※28-29、30-27、29-28×アンドレア・リー(126lbs/57.15kg/米国)
ジョアン・コールダウッド「勝ててものすごく安心しているわ。もし勝てなければ半分のお金しかもらえずに家に帰ることになるから、ファイターにとっては相当のプレッシャーがあるのよ! いいパフォーマンスができて本当にうれしい。アンドレアとの試合が決まった瞬間に、ハードな戦いになるだろうと思ったけど、でもこういうのが私の望む対戦。私にとってはきっとステキな思い出になるだろうし、仕事に戻るわ。この階級の誰が相手でも倒すためにがんばっているんだから」
▼フェザー級 5分3R△ズバイラ・ツフゴフ(146lbs/66.22kg/ロシア)[判定1-1] ※29-28、28-29、28-28△リローン・マーフィー(146lbs/66.22kg/イングランド)
リローン・マーフィー「初めての試合に出られたことはうれしかったけど、この10倍はマシな試合ができると思っている。2戦目はもっとうまくやる。もっとハードになると思っていた。今日はいろいろ学んだよ。次はもっとうまくやる。来年の初めに試合がしたい。自分の戦い方を上げていかないといけないし、レスリングにも取り組んでいかないと」
▼女子138ポンド契約 5分3R○サラ・モラス(138lbs/62.60kg/カナダ)[3R 2分26秒 TKO]×リアナ・ジョジュア(134.5lbs/61.01kg/ジョージア)※体重超過のモラス。ジョジュアにファイトマネーの20%を支払い試合は実施へ。ジョジュアのダブルレッグを切った身体の大きなモラスがバックに回りマウントからヒジ打ち&鉄槌。
サラ・モラス「アブダビでUFCの試合に勝った最初の女性になれるなんて最高にいい気分。アメージングよ。私にとっては世界の全てを意味する勝利だし、ここにいる人たちにとってもそうであってほしい。もっと多くの人たちがこのスポーツに参加できるようになり、それが彼らの目を開くきっかけになるといいわね。この勝利によって次の試合のチャンスがもらえたらうれしいわ! 契約上では最後の試合だったから、UFCがまだ私のことを好きでいてくれますように。本当の力はまだまだこんなものじゃないのよ」
▼ライト級 5分3R○オットマン・アツァイター(156lbs/70.76kg/モロッコ)[1R 3分33秒 KO]×テーム・パッカレン(156lbs/70.76kg/フィンランド)※共にオーソドックス構え。パッカレンの左に、アツァイターは頭を左に倒しながら右フックを外から合わせてKO! パッカレンはうつ伏せでダウン。
オットマン・アツァイター「今日は本当に良かった。いつもはノックアウトを狙わず、15分の試合に備えている。相手がやってきて、俺がどのくらいプレッシャーに耐えられるかを見たかったらしい。向こうがこれだけのプレッシャーをかけてくるとは予想していなかったけれど、やってきた。左手はどうかしてしまったみたいだ。まだよく分からない。左のフックがやばかった。だからその時にノックアウトを狙うしかないって思ったんだ。今回の試合に向けてしっかりとトレーニングできていたから、次もなんでもかかってこい」
【アーリープレリム】
▼ウェルター級 5分3R○ベラル・ムハマッド(170lbs/77.11kg/米国)[3R 1分55秒 リアネキドチョーク]×佐藤 天(171lb/77.56kg/日本)
佐藤のセコンドには長南亮氏とニック永末氏、カマル・ウスマン、シュウ・ヒラタ氏。ムハマッドはアラブミュージックをバックに入場した。
1R、サウスポー構えの佐藤、オーソドックス構えのムハマッド。圧力をかけるムハマッド。佐藤は右ジャブで牽制。右から左を振るムハマッドをかわす佐藤。右ジャブにはムハマッドがボディ打ちを合わせる。しかし佐藤も左アッパー!
ムハマッドは右ボディから左フック狙いも回る佐藤。しかしムハマッドの動きに場内が大きく沸く。ムハマッドの圧力に滑る佐藤はすぐに立つは金網に詰まるとムハマッドはダブルレッグへ。持ち上げてテイクダウンもすぐに佐藤は立つ。
右ハイはムハマッド。威力はないが場内は沸く。佐藤は右ジャブ。ムハマッドの入りを右にかわして右をひっかける。しかし打ち終わりに組み付くムハマッド。スタンドでバックに回ろうとするが佐藤はクラッチを切って剥がす!
スタンドで佐藤の打撃にカウンターの今度は低いダブルレッグテイクダウンはムハマッド! 背中を見せて立とうとする佐藤のバックに回り胴に足を4の字で巻くムハマッド。背後からリアネキドチョークを狙いながらヒジを打つ。デフェンスする佐藤はホーンにすぐに立つ。1Rはムハマッドのラウンドに。
2R、右の前手をジャブで伸ばす佐藤。ムハマッドの入りも突き放し、テイクダウンアテンプトも剥がす。右ボディから左フックはムハマッド! 佐藤は顔を避けるが印象は悪い。右から左ストレートはかわされる佐藤。低いダブルレッグから持ち上げてテイクダウンはムハマッドだが、すぐに立つ佐藤。
スタンド再開。ボディから顔面のコンビネーションはムハマッド。受けになっている佐藤は圧力をかけにいくが、突破口を開けない。さらにダブルレッグに入るムハマッド。金網際で離れるとボディを打つ。
右ジャブが入る佐藤! さらに左ボディ! しかしその打ち終わりにムハマッドは右を返す。佐藤は組み付いて小外がけでテイクダウン! サイドを奪うと右腕で枕に巻くが効果的な打撃を入れることはできず。佐藤の精緻な打撃&テイクダウンをどう評価するか。
3R、左ボディストレレートは佐藤。右ジャブ、さらに右ヒジを打ち込む。左ボディから右ジャブで出入りも、ムハマッドは右ハイ! そこから組み付き突き放す佐藤だが、ムハマッドは今度はダブルレッグに小外がけを合わせてテイクダウンしたムハマッド! そこからのバックテイクが速かったムハマッドは、最初は左腕でリアネキドチョークに。後ろ腕をつかんで剥がした佐藤だが、ムハマッドはすぐに右腕を喉下に巻き直し、今度は頭後ろではなく手の平と手の平を合わせたパームトゥパームで組んでチョーク! 佐藤がタップした。
佐藤は連勝ならず。ムハマッドは2連勝に。試合後、ベラル・ムハマッドは、「中東のためにもしっかり試合に臨んで最高のショーを見せないといけなかった。自分の地元ファンの前だからね。今週、自分が受けた歓迎や声援は本当にすごかった」とアブダビのファンの大歓声による後押しに感謝の言葉を述べると、「フィニッシュを狙っていたし、それを達成できてうれしい。次はランキングに入っている誰かとやりたい」と、ウェルター級戦線上位陣との対戦を希望した。
▼ウェルター級 5分3R○ムスリム・サリコフ(171lbs/77.56kg/ロシア)[1R 4分26秒 TKO]×ノーディン・タレブ(170lbs/77.11kg/フランス)
※サウスポーのタレブにサリコフは右のロングフック1発! 後方に仰向けに倒れたタレブに鉄槌を落とそうとするがレフェリーの動きに途中で止めた。
ムスリム・サリコフ「どの試合も第1ラウンドでフィニッシュしたいと思っている。俺の戦績を見てもらえれば、どの試合も全部、1ラウンドで決めてきたのが分かってもらえると思うし、その覚悟でいた。相手に打撃を当てたときにフィニッシュするチャンスだと思ったし、レフェリーが止めに入ったから、あれが良かったんだと分かった。次が誰でも気にしない。誰でもかかってこい。中国のリー・ジンリャンはどうかな。いいファイターだし、中国のスターだ。俺も中国ではかなり人気だから、きっといい試合になるぞ」
▼ミドル級 5分3R○オマリ・アフメドフ(186lbs/84.37kg/米国)[判定3-0] ※30-27×2、29-28×ザック・カミングス(185.5lbs/84.14kg/ロシア)
オマリ・アフメドフ「俺たちにとっては集中するにも良かったし、露出にもかなり良かったと思っている。注目がすべてハビブに集まっていたからね。でも、ある程度は注目してもらわないとダメだ。俺にとってはとても良かったと思うし、すぐにまたやれればうれしい」
▼ライト級 5分3R○ドン・マッジ(155lbs/70.31kg/南アフリカ)[判定3-0] ※30-27×2、29-28×ファレス・ジアム(155lbs/70.31kg/フランス)
ドン・マッジ「前にも言ったけど、直前に対戦相手が変わったから調整が必要だった。自分はグラウンドゲームでアドバンテージがあると思っていたし、相手があれほどやってくるとは予想していなかったけど、序盤に右手を痛めてしまったみたいで、思い通りに打っていけなかったけど、勝ちは勝ち。そのためにやっているんだから」