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【ONE FF】武尊、ブラック・パンサーは「スーパーレックに似ている。これからONEのトップに上がっていく選手」「一番盛り上がる試合で一番派手なKOで勝ちたい」

2024/07/31 15:07
 2024年9月27日(金)タイ・ルンピニースタジアム『ONE Friday Fights 81』(U-NEXT配信)に出場が発表されていた武尊(team VASILEUS)の対戦相手が、7月31日(水)都内にて行われた記者会見で発表された。  武尊の再起戦の相手は、現在ONEで3連勝中のブラック・パンサー(タイ)に決定。  会見に出席した武尊は「初参戦で世界王者のスーパーレックと対戦させてもらいましたが負けてしまって。まだ日本の皆さん、世界の皆さんにONEで勝つ姿を見せられていないので、必ずONEで初勝利をあげて次につなげたいと思っています」と意気込み。 「前回の試合で膝を骨折してしまって復帰するまで時間がかかってしまいましたけれど、怪我もしっかり治って。身体作りもばっちり出来ているので。先々月にアメリカ合宿を1カ月くらいやって、また来週からアメリカに行って最後の追い込みをやって完璧に仕上げたいと思います」と、スーパーレック戦で負った怪我は完治し、2度のアメリカ合宿を経て試合に臨むとした。  今回はムエタイの殿堂と言われるルンピニースタジアムでの試合となるが、「日本のファンの皆さんの前で試合をしたい気持ちが強かったんですけれど、今回はONEからルンピニーの大会に出てくれとオファーをいただいて。僕は高校生の時にラジャダムナンスタジアムで試合をしていて。こうしてキャリアの最終段階でルンピニースタジアムで試合を出来るのは僕の格闘技人生の中でも凄くいい経験になると思いました。いつか試合をしてみたい会場だったので凄く嬉しい気持ちです」と述べた。  ブラック・パンサーについては「試合映像を見させてもらったんですけれど、前回僕が敗れたスーパーレック選手に戦い方が似ている選手だなって思って。ローキックも強いし、ハイキックも蹴れるし、パンチでも倒せるし、トータルファイターで強い選手だと思いました」と評する。  ここでブラック・パンサーからのビデオメッセージが公開され、「今回、最高峰の選手と戦えることにとても興奮している。僕は以前キックボクシングの試合もしたことがあって、この試合のオファーを受けたのは武尊みたいなトップクラスの選手と戦って自分を試したかったから。自分もキックボクシングでチャンピオンになりたい。武尊は世界最高のキックボクサーの一人だと思う。彼の強さはスピードのあるパンチとカーディオがあること。武尊、この試合を楽しみにしている。一生懸命練習して臨むよ」と語った。  このコメントを受けて武尊は「これからONEのトップに上がっていく選手だと思うのでしっかり返り討ちにしたいのと、僕は前回スーパーレック選手に負けてそのリベンジへ向けての一戦になると思うので、僕は同じようなタイプの選手とやりたかったし、似てるファイトスタイルを持っている選手なので、こういうファイトスタイルの選手もしっかり倒して勝てるところを次回の試合で見せたいと思います。  前回負けたイメージを払拭したいのでその対策はしっかりやっているし、僕が最初にONEの試合を観に行ったのがFriday Fightsで本当に激しい試合ばかりでめちゃくちゃ盛り上がる大会だったので、その大会の中で一番盛り上がる試合で一番派手なKOで勝ちたいと思います」とKO勝利を宣言した。  そして、「この試合に勝つことだけを考えて過ごしているので、9月27日は僕の勝つ姿を見て欲しいと思います。必ず勝ちます」とファンにメッセージを送った。 [nextpage] <質疑応答> ――会見で揃ったので、武尊選手と秋元選手のお互いの印象を聞かせてください。 武尊「日本で試合している時からというよりも、僕が高校生の時から試合を見させてもらっていて。身体の強さ、テクニック、スピード、パワー全て兼ね備えていると思っていました。日本を離れてONEで戦っている試合も見させていただいていますが、日本で唯一ONEで(キックボクシングの)世界タイトルを獲得した実績もあるし、多分年下だと思うんですけれど、僕は凄い尊敬しているファイターの一人です」 秋元「自分も昔から試合を見ていましたし、技術はもちろんあるんですけれど本当に気持ちの強い選手だと感じます。K-1の時から自分が引っ張って行くんだと見てて分かるくらい、口で言うのは簡単ですが、みんなが見てて分かるくらいにやっていたのが印象に残っています」 ――Friday Fightsの判定基準や傾向についてはどう考えていますか? 「ONEの判定基準とかも前回の試合で学んだこともありますし、(野杁)正明の試合もセコンドに就かせてもらったので勉強はしているんですけれど、結局は倒した人が勝つのが格闘技なので、僕はそれを一番に考えて練習も試合もしているのでそういう戦いをしたいと思います」 ――ONEを経験して今後変えていこうと思う部分はありますか? 「計量だったり試合だったり今までと違うやつをやってみて、修正した方がいいところが何個かありました。コンディション作りもまだまだ出来るところがあるなって思ったので変えていきたいところもあるんですけれど、自分が信じてやってきたことだったり、K-1時代だったりでずっとやってきたことの自信があるので、基本は自分のスタイルは変えずにやりたいなって思っています」 ――前回の試合後、『これ以上は』という言葉が涙と共にあったが、武尊選手のやり方でもっと伸びるという確信はつかめましたか? 「調整方法に関しては、僕は今まで練習で身体が壊れるんじゃないかくらいの追い込みをやってきて、それでオーバーワークになって調子を落としたこともあるし、年齢重ねてキャリアが増えていく毎に調整方法も新しいことにチャレンジして、いい方法が見つかってきている感覚もあるので。いつもは3カ月前から追い込みを始めて3カ月前からアメリカに行って、ラスト2カ月を切ったくらいから日本で追い込みをやっていたんですけれど、今回は初めて4カ月前からアメリカに入って、1回帰ってきてラスト2カ月切ってからまたアメリカに行ってという新しい調整方法で追い込みをやろうと思っています。前回よりもいいコンディションで出来るんじゃないかなと思っています」 ――平本選手、安保選手、芦澤選手などK-1時代の他のファイターたちの活躍は刺激になりますか? 「一緒にK-1を引っ張ってきた仲間たちが他の舞台へ行っても活躍しているのは嬉しいし、刺激にもなっています。日本だけでなく世界の格闘技が盛り上がってきているのが、一番僕の原動力でもあるし、世界中の格闘技がひとつになって、今ちょうとオリンピックやっていますけれど格闘技が世界中で国民に応援される競技になってくれたらいいなと思っています」 ――ヒザの骨折を乗り越えてリングに立つ気持ちを教えてください。 「小さい頃から世界最強の格闘家を目指してやってきて、前回の試合を終わって自分のボロボロの身体を見て“ここで終わりなのかな”と思ったんですけれど、またこうしてリングに立てるし、治療などでメンテナンスに協力してくれている皆さんのおかげでまたリングに立てるし、負けても武尊が世界最強になってくれると信じて応援してくれるファンの人たちがいるからまたリングに立てると思っています。そういう皆さんのパワーに感謝して、次の試合でまたリングに立って恩返しできるように必ず勝ちたいと思っています」 ――セコンドに就いている選手が勝ったり活躍しているが、影響は受けている? 「僕もチームを立ち上げて、いま選手たちと一緒に、今までは練習を一人でやっていることが多かったんですけれど、他の選手たちと一緒に練習することになって、みんなから刺激をもらうし、VASILEUSの選手は連勝中なのでその勢いを止めないように僕も続いてしっかり勝ちたいと思います」 [nextpage] アメリカにいる時のコンディションのまま出られたら ――練習で磨いている技術的なものがあったら教えてください。 「作戦になってしまうので内容はアレですけれど、テクニック面でもフィジカル面でも修正出来るところが何個か見つかりました。いい教訓になったので、また成長できるんじゃないかなと思っています」 ――アメリカに2回行くのはなぜ? 「いつもアメリカに行くと調子が上がるので、これまでは日本での試合なので日本でとしていたけれど、今回は試合も海外だし、ギリギリまで向こうにいた方が心も身体もよくなるので2カ月切ってから行こうと思いました。(コンディション重視?)そうです。前回追い込みでオーバーワーク気味になったり、精神的なコンディションも落差があったので、アメリカにいる時のコンディションのまま出られたらと思います」 ――期間はどれくらい? 「アメリカか1カ月くらい。ケアの人はいてくれるけれど1人で行きます」 ――日本との違いは? 「アメリカはスパーリングが主。いろいろな面で精神的なコンディションもそうだし、練習だけをする生活になるので格闘技に120%集中できます」 ――現地入りのスケジュールは? 「早めに入ろうかなと思っていますが、タイなら時差もそんなにないので。あとは気温だったり湿度だったりと日本と違うところがあるので。あとハイドレーションテストで水が抜けすぎるとアウトになるので、その辺も考慮しています」 ――試合順はメインですか? 「聞いてないです」 ――メインでなかった場合、メインではない試合は久しぶりなのでは? 「僕はメインでする権利がないと思うし、フランスの試合はメインじゃなかったので。大会の中で最高の試合をするだけです」 ――怪我の回復具合は? 「100%大丈夫です」 ――vsムエタイという部分で、前回の試合で気づいたことはありますか? 「ムエタイ自体のスタイルが変わってきていますよね。K-1でやっていたムエタイ選手はザ・ムエタイが多かったけれど、ONEだと3Rなのでキックボクシングの試合をする選手が増えています。昔はミドルキック主体で、あまりローを蹴るイメージがなかったけれど、(スーパーレックは)あれだけローを蹴って来るムエタイファイターだったので勉強になったし、次の選手もローをガンガン蹴ってくる選手なのでそこに対する対策をしていきます」 ――ローをカットしないで押し切るスタイルではない? 「前回は1Rで骨が折れたのでカット出来なかったのはそういうことにも原因があったので、しっかりカットする時はして、パンチを当てる時はしっかり当てるようにしたいです」 ――大事な試合は日本でやりたいという気持ちはありますか? 「日本のファンの皆さんの前でやりたいというのはあります。ONEを日本に持っていきたい」 ――オリンピックに負けていられないとの気持ちがある? 「日本の選手が活躍しているのを見ると凄いと思う半面、羨ましいし悔しい気持ちが出るので、格闘技も国民みんなが盛り上がるスポーツにしたいですね」 ――野杁選手のセコンドで試合を見て、燃えてくるものはありましたか? 「正明が参戦してくれることになって心強い日本代表の仲間というのもあるし、ONEの70kgは強い選手ばかりだからその階級でそこに挑戦しているのは刺激になります。僕も負けていられないし、一緒にONEのベルトを巻くことを目標にしています」 ――Friday Fightsと言えば35万バーツ(約150万円)のボーナスですが、獲る自信は? 「僕は常にベストバウト、最高の試合を目指しているので最高のKOと試合で勝ちます」 ――ブラック・パンサーが前回の試合で体重超過していることは気になりませんか? 「それは初めて聞きました。ちゃんと仕上げてきてください、としか言えないですね」
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