MMA
インタビュー

【RIZIN】榊原CEO、朝倉未来に「ファンをドン底に突き落としてこのまま終われるのかと」

2024/07/28 23:07
 2024年7月28日(日)さいたまスーパーアリーナに4万8千117人を集めた『Yogibo presents 超RIZIN.3』のメインイベント「RIZINフェザー級(66kg)5分5R」にて、朝倉未来(ジャパントップチーム)と平本蓮(剛毅會)が対戦。試合は1R 2分18秒、平本が左フックでTKO勝ちした。  試合後、負けたら引退を表明していた朝倉は会見に現れず、最後に榊原信行CEOが大会総括を行い、今後の朝倉について語った(※試合翌日、朝倉未来は「いったん引退」を表明)。 リアルな現実、儚く切ない138秒だった 榊原CEO「個人的には、高田延彦vs.ヒクソン・グレイシー戦みたいな感想でした。当時も5分12Rにするとか両陣営がやったにも関わらず、ああいった幕切れで、ワンサイドで(高田に)ベットしていたファンは負けた衝撃にお通夜になっていた。今日は未来ファンは当時のファンと同じくらいで悲しみに打ちひしがれていると思いますが、その悲しみを乗り越えて力にしていくのが選手もファンにも必要。  未来は今日インタビューも出ていないと思うけど、メンタルもフィジカルも答えられる状況じゃない。整理して答えられるようになるまで、僕がどれだけJTTに通って口説いても引退を取り消せる気持ちにできるか分からないけど、僕は何とかこのまま終わってほしくない。  未来とはシャワーへ行く前に少し立ち話をして、放心状態なのか、現実を受けとめられていないのか、少し記憶が飛んでいるのは分からないですが、二言三言言葉をかわした。『1回とにかく休め』と。『また時間を置いて話そう』っていうような会話をしたんですけど、どこまでその言葉が理解してもらえてるか。ただ周りには海とかもいたんで、『とにかくしっかり支えようね』っていうような話をした次第です。 (引退については)本人とも話してみないとあれですけど、これだけのファンをドン底に突き落としてこのまま終われるのかと。ただ、未来も休んでないため、1回オーバーホールしてもらって。過去に色んな選手たちを見てきた立場から言うと、このまま朝倉未来という選手は終わって、一生戻ってこないと決められる男じゃない。終わって欲しくないし、もう少し消化できたところで向き合ってみたい。  本当にリアルな現実を突きつけられたと思いますし、格闘技のこの儚くて切ない、全て凝縮された138秒だったかなと思います。  当時のPRIDE(スタジアムバージョン)より熱量は遥かに上だった。未来コール、蓮コールが渦巻いて、独特のスペシャルな展開だった。個人的にもアドレナリンが出て感情がいつの間にか2人の試合に惹きつけられていた。  未来の応援の方が若干多かったと思うし、これだけのファンをやっぱりがっかりさせたというか。このRIZINが今の立ち位置に来るまでには、朝倉未来には感謝しかない。朝倉未来がいなければ4万人の風景は作り出せなかった。ともにここまでRIZINを高めた同士として、何か声をかけて、オーバーホール、チェックしてもらって新たな一歩を踏み出せる背中を押せたらなと思います」
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